LUPIN the Third -峰不二子という女- 第3話
『淑女とサムライ』
≪あらすじ≫
かつて“サムライ”と呼ばれる人たちのいた国・日本。しかし、いまや欧米化が進むその国に、そんな古風な存在はいるはずがなかった。その中において、一人の青年は和装をし、白鞘に収めたひと振りの刀・斬鉄剣を手に、自らが継承した先祖代々の名前の彫られた墓を参っていた。
その名は、石川五エ門(いしかわ・ごえもん)。
闇稼業としてその名を轟かすため、暗殺業を始めることした五エ門が受けた依頼は、アストリア公国国王・トランクの暗殺。十二分の報酬と、ヨーロッパの小国とはいえ国王暗殺という偉業に五エ門はその依頼を受け、旅芸人としてトランクが乗る列車へと潜入する。
一方、自国の国宝級の宝を美術展示して回り外交をこなしていたトランクは、アストリアへの帰路の途中の列車にいた。今回の外交には事故で亡くした皇太子である息子の子供たち――彼から見れば目に入れても痛くないほどの孫・三人を連れていた。そんな孫三人の家庭教師・マリアとして忍び込んだ峰不二子。
国宝級の宝ばかりがある中で、彼女の本当の狙いとは?
そして、不二子も、五エ門も知らずに進む真の国王暗殺計画とは――。
≪感想≫
前回は次元だったので、今回は五エ門かなと思ったら、五エ門回だったwww
五エ門の声は実はTVSPの頃から最も違和感がないと、私は思っていた。今回、改めてこうしてTVシリーズが新キャストでスタートしたわけだけど、やっぱり五エ門の声をやられている浪川さんが、先代・井上真樹夫さんを意識されているのか、視聴している側からすると凄く聞き易い。
さて、お話自体は次元とは別の意味で五エ門らしいなぁ、と言うエピソード。堅物で、銃弾すら見切って斬りおとす剣士唯一の弱点である女難っぷりがこの段階から出ていると言うのは、ルパンファンとしてはなかなかニヤリと出来る良いエピソードだ。
前回が次元で、その次元が不二子にたぶらかされなかった分だけ、その反動がまた面白い。この過去のエピソードがどこまで公式化され、監修されているかは不明だが、いずれ五エ門は不二子に何か手痛い痛打をもらって、女に甘いのに不二子にだけはいつも通り冷静で対処できると言う事態になるのだろう。そういったエピソードも、いずれ出てくるのだと期待。
あとはもちろん不二子だろうね。真の狙いがドレイク国王がつけていたベルトだったこともあるだろうが、国宝級の宝が水没することよりも子供たちの命を選んだ。
彼女はなんだかんだ言って情に甘いのだ。
そういう意味では、「峰不二子」という女怪盗は目的の為なら手段を選ばない冷徹な泥棒ではないと言うことを示すことが出来たのではないだろうか。
考えれば、不二子が本当に痛打を与えるほどに騙す相手と言うのは、たいてい私欲にまみれた権力者ばかり。彼女の美貌を以ってすれば、それこそ(この年代にそういった発想があるかどうかは知らないが)結婚詐欺やらなにいやらは簡単に出来ただろう。
でも、そうではないと言うことなのだろう。
言いかえるなら彼女の本当の目的は、退屈な日常の否定とスリルある日常の創造であり、実は「怪盗(泥棒)」はその目的を達するための手段でしかないと言うことだ。
ルパンにもそれに近い傾向が見え隠れするが、彼の場合は先祖であるルパン一世をリスペクトしている側面も強い。スリリングな日常か、はたまた先祖代々続くコトの継承か、あるいはその先祖を超えたいと言う野心か。彼の中でそれぞれがどれくらいのウェイトを持っているかは不明だが、まあ昨今のルパン作品を考えると泥棒稼業の継承とリスペクトの側面が頭一つ抜けているような感じがするので、そう考えればルパンと不二子は目的と手段が違うわけだ。
先にも挙げたように真の狙いがベルトだったこともあるが、あそこで子供たちの命を選べるのが「峰不二子」という女であり、外見だけでなく中身も含めて“イイ女”だと言わしめる理由だろう。まぁ、こういうエピソードがあったから、あの五エ門でさえ文句を言いながら、ルパンに忠告しながらも、なんだかんだで最後は協力したり、助けあったりと言う不思議な関係に繋がるのだろうな、と思える。
マメ知識であるが、五エ門が持つ刀はアニメファン・オタクならずともいまや誰もが知るであろう斬鉄剣。その設定には諸説あるが、とりあえず本作においては全長約780mm、刀身約630mm、柄約130mmの直刀として描かれている。
直刀とは、一般的に私たちが知っている日本刀がわずかに“反り”があることに対して、それが一切ない真っ直ぐの刀と言うことだ。イメージとしては西洋の剣を片刃にしたような感じ。ちなみに全長780mmに対して刀身(630mm)+柄(130mm)では20mmほど足りない計算だが、おそらく鞘の先端部などがあるため。
さて、マメ知識と言うのは上のことではなくて、その斬鉄剣を納めている鞘のことである。五エ門が使っているのは、真白い鞘でこれを「白鞘」という。柔らかい木で造られたもので、これ、実は本来は保管用・保存用の鞘なのだ。一般的に私たちが刀と聞いて思い浮かべるのは、漆が塗られた黒(あるいは赤など)のもので、こちらは「拵(こしらえ)」と呼ばれ戦闘用・携帯用とされる。
大きな違いは強度。白鞘は柔らかい木を用いているため戦闘には適さないと言われている。現に五エ門は、白鞘を使った打撃を行うシーンをほとんど見かけない(納刀したままでの柄尻での打撃は別として)。もちろんそれは、居合の達人とも言われる五エ門の斬戟に対するプライドであるとも取れるけれど、五エ門自身がそうした鞘の特性を当然知っているからだとも考えられる。
白鞘は保管用として、刀の刀身自体には白鞘の方が良いとされるので、暗殺稼業として世界各地を飛び回る五エ門からすれば、実戦用と保管用で区別して持ち歩くことは不便だし、急な襲撃等に対して即座に付け替える不便さなども踏まえた上で、白鞘に入れて持ち歩いているのかもしれない。
どちらにせよ、本来実戦用ではない白鞘であそこまで立ち回れるわけだから、やっぱり五エ門スゲーってことなんだが(`・ω・´) シャキーン
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