魔法使いの夜 プレイ日記【4】
第五章前半『魔法使いの夜(前編)』
~魔法使いの夜1(Night of the witches 1)
~魔法使いの夜2(Night of the witches 2)
~魔法使いの夜3(Night of the witches 3)
~魔法使いの夜4(Night of the witches 4)
~魔法使いの夜5(Night of the witches 5)
《あらすじ》
夜遅く、試験前の為いつもよりも一時間早くあがり、バイト先からアパートに戻って来た静希草十郎は、ポストに入っていた一通の手紙に気づく。封筒には差し出し人も宛名もなかったが、中に入っていた便箋には書いた人を現すように簡潔ながらキッチリと「大切な用事があるから待ってます。大事な用事なので来るまで待ってます」と言う内容と、差出人として「蒼崎青子」の名があった。
草十郎が呼び出されたのは、バブル時代に建造されながら、出資者の思い違いと、時代の流れと、不幸な事故によって数年前に閉演した三咲市唯一のテーマパークだった。
青子との待ち合わせ場所は、ミラーハウス。その意味を知らず、草十郎はそのアトラクションの前まで来たところで物陰に隠れていた青子に気づき声をかける。
ここまで来てさらに調子の狂わされる青子だったが、それでも今日の彼女は違っていた。
そういうモノに鈍感そうな草十郎でさえ明確に気づく青子からの敵意と殺意。青子の右腕から発射される青白い魔弾によって開始される、青子vs草十郎。否、草十郎は青子と敵対する意思もなければ理由もなく、その手段すら持ち得ていない一方的な“狩り”でしかないそれから、草十郎は誘われる様にミラーハウスの中へと逃げ込む。
巨大なミラーハウス。その存在自体を知らない草十郎は何度も鏡の壁にぶつかりながらも何とか逃げようとするが、いよいよ青子に追い詰められる。彼自身、「一生で一度の間違い」とその後自分の胸に留めたと言われるほどの間違い――蒼崎になら殺されても良いか、と言う思いで遂に逃走を諦める。
決着まであと数秒。
だが、その時草十郎は素直にこう口にする。
「蒼崎、後ろのヤツは知り合いか?」
この期に及んでハッタリかと思いきや、青子が振り返るとそこには二日前、自分が有珠立ち会いの下、焼き払ったものと見た目同型の人形がいた。人形から延びる右腕に、青子は突然のこと過ぎて対応しきれず、背中に“痛打”をもらってしまう。
一時、その場から草十郎と逃げ出した青子。気にかける草十郎に「大したことは無い」と口にするが、肉体的には軽く殴られた程度の痛みでしかない“痛打”は、彼女の肉体でも精神でもなく、魔術回路に異常をきたさせるジャミングのようなもので、青子は唯一の攻撃手段だった魔弾を封じられてしまう。
武器を封じられた青子と、巻き込まれた草十郎。青子は現状を把握し、まずは人形を始末しなくてはと草十郎に抜け道を教え逃げるよう諭す。一方、青子から逃げろと言われた草十郎は――
《感想》
前回の記事で、次回は2~3日後と言ったな、アレは嘘だ(マテコラ
と言うわけで、2~3日後くらいに感想を、と思っていたのですがプレイしていたら予想以上に五章にハマってしまって、止めるに止められなくなっていました(ノ∀`*)アイター そんなわけでプレ日記投下www
五章と言ってもこちらは前編。後編も後編で面白そうです(今、執筆している時はまだプレイ途中)。
さて、五章は前後編ともにこの『魔法使いの夜』の見せ場であることは疑う余地もない。本来ならば見せ場と言うのはクライマックスにまで取っておくものだろうが、たぶんこの先、このソフトでこの五章以上の見せ場はきっとないだろうな、と(奈須きのこさんはじめスタッフ皆様には悪いが)思っている。
いや、分からないよ。最後までプレイすれば、この壮大さと綿密さ、地味なモノからド派手なモノまで取りそろえた逃走劇、青子・有珠それぞれのいかんなく発揮される魔術の数々etc...を超える展開が待ってるかもしれないけどさ。
でも、この五章が本作においてどれほどのポジションなのかと言うのは、この五章の各節に与えられたサブタイトルからもうかがい知れるのだ。この五章の各節のサブタイトルは、全て『魔法使いの夜(Night of the witches)』である。
つまり、作品のタイトルが直接そのまま何度も使われているのがこの五章。まぁ、だからと言ってコレ以降は惰性だとは思っていないし、 むしろここでこのサブタイトルを使いながらおそらく、どんなに多く見積もってもまだコレは物語の中盤であろうことを考えれば、ここでこのサブタイトルが使えるほど後にも相応の展開が待っているものだと期待出来るには出来るのだけどね。
あと、ここで『魔法使いの夜』のサブタイが与えられているのはある意味、この五章がこのシリーズ全体における一つの縮図としての部分があるからじゃないかな、とも思っている。
それは先に挙げたような地味なものからド派手なものまで取りそろえた戦闘シーンや、青子と有珠の慣れ合いの友情とは無縁の互いの在り方、草十郎が見せる言動やスタンスといったものがね。こう、本作でも、この先作られるかどうかすら分からない未公開どころか執筆すらされていない第二部・第三部の各所にちりばめられているのだろうし、物語の時系列が違えばいろいろと細部は異なるのだろうけど、でも原点と言うか、縮図的なものはきっとこの『五章』と言うものに集約されているのではないかな、と。
五章を通して見えるのは青子の性格。だからこれは、五章の後編で垣間見える有珠の性格と合わせて次回書きたいと思うが、今回この五章前編で垣間見えるのは実は草十郎の在り方と言うか、ものの考え方なのだと思っている。
「人殺しはいけないことなんだぞ!」
まぁ、当たり前と言えば当たり前で、在り来たりと言えば在り来たりなセリフだ。これは草十郎が自分を始末しようとする青子に向けて言ったセリフである。
でも、あの草十郎なのだ。
青子からも、クラスメイトからも、「良い人」と認識されながらそれでも「変な人」という修飾語がついてしまう彼である。山奥から出てきたからものの価値観や在り方が現代人とはズレている彼が、現代人と同じ認識を持つ。そりゃあまぁ、人として同じ人を殺すことを容認するような在り方は現代だろうが、中世だろうが、古代だろうがないだろうけどさ。でも、ここだけ草十郎のズレが一瞬だけ正されるというか、まともになるのがとても不思議。
それも、彼がこのセリフを使ったのは一度ではない。記憶している限りで二度。「大事なことなので二回言いました!」なんてモノではないと思うが、やはり数あるセリフの中で、同じニュアンスのセリフが五章の前編の短い間で二回使われると言うのは意味があることなんじゃないかなーとさえ思う。
あとは、彼が認識する現代社会像と言うのが興味深かった。いや現代社会像と言うか、文明社会に触れずに生きてきた青年から見れば、青子の魔弾も、道路を数十キロで走り抜ける車や電車も、下手をすればすれ違う圧迫されそうなほどの無数の人ですら、等しく同じ「未知の恐怖」に見えるのだと言うのが、ビビッと来たと言うか、凄く新鮮と言うか、そんな感想を覚えた。
言われてみれば、そこにあるのが当たり前で、自然で、当然のようにある文明の利器たちも、それを知らない人がいきなりそれに触れればきっと、便利な電子レンジや冷蔵庫も、人を殺すだけの拳銃や戦車も等しく「未知」のモノであり、同時に「恐怖」のモノなんだろうな、と。
五章前編の引きは、人形撃退を手伝った(?)報酬として青子からせっかく一日なり二日なり見逃してもらえることになった草十郎の前に有珠の登場して終わり。「ここで終わりかよ!」と『Fate/Zero』ファーストシーズン並みの衝撃を覚えたが、自分の時間さえあれば次に進めるのが違いだよねwww
本日はここまで。次回は明日かな?w 遅くとも週末前を予定。
そういえば、現在TYPE-MOONの公式携帯サイトでキャラ投票をしてる。今回のテーマは、「先輩・後輩・クラスメイト・先生にするなら誰が良いか」というもの(対象は全TYPE-MOON作品キャラ)。さて、私は誰をどのカテゴリに投票しましょうかね?
後輩キャラはたぶん桜(Fate)を投票すると思います、はい。というか、他に後輩キャラって思い浮かばないんですよね。さっちん(月姫、メルブラ)とかかな、候補としては(さっちんは厳密に言えば同級生だけど)。もちろん、別に先輩だろうが、何だろうが後輩っぽいキャラなら投票してOKなんで、いっそ「ライダー(第五次・Fate)とか後輩キャラにいたらよくね?」とか思ってます。そんなこと言ったら先生は、あの人しかいないじゃないかwww あっ、ケイネス先生じゃないのであしからず(爆
でもまぁ、先輩・先生のカテゴリは悩みそうですね。何せそういうキャラたくさんいるしねー。
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