[新]緋色の欠片 第1話
『玉依の姫』
≪あらすじ≫
春日珠紀(かすが・たまき)は、両親の海外転勤を機に、
祖母の家に呼ばれ、一緒に暮らすことになる。
珠紀が村に呼ばれた本当の理由は、
先祖代々続く「玉依姫(たまよりひめ)」の使命として、
鬼斬丸という刀の封印をすることだった。
そこに、珠紀を守る使命を背負った守護者と呼ばれる少年達が現れ、
珠紀は彼らに支えられ、玉依姫としての使命に目覚めていく。
(公式HP 物語概要より抜粋)
≪感想≫
原作未プレイ。各種ハードでシリーズ化されている、いわゆる乙女ゲーでは有名な作品と言うことでいいのだろうか?
初見の感想は「現代版『薄桜鬼』」。主人公である珠紀には生まれながら特殊な能力があるようで、それを護るために頑張るイケメンたちと、それを邪魔しようとするイケメンたちとの抗争において描かれるロマンス、と言ったところか。
こういう書き方は失礼かもしれないが、これで存外この手の乙女ゲーはストーリー面において決してバカに出来ないことは『薄桜鬼』でいい意味でイヤと言うほど思い知らされた。
そもそも普通の作品とは根本的に違うんだよね。この手のゲームやそれらを原作とする作品は、こうした“舞台”がおぜん立てで揃った状態から始まる。普通の作品や、あるいはギャルゲー作品のアニメ化でこれをやることは、実は今あんまり多く感じない。もちろん、結果的におぜん立てしたように“舞台”がどの作品も揃うように出来ている。それは当たり前なんだけど、そうした普通の作品よりも一歩も二歩も早くおぜん立てが整うのがこの手の作品。
メリットは、“舞台”は整っているので後はストーリーを進めながらも主要キャラたちとの絆を描くことに時間を割くことが出来ることだ。
逆にデメリットは、あらかじめ“舞台”が整っているので、例えば出逢いや知り合うきっかけやそこから普通レベルまで仲良くなっていくまでの積み重ねのシーンが弱いこと。まぁ、仲良くなっていくことはおぜん立てが整っていて最初から仲が良い状態からスタートしてからも、「さらに深く相手を知る」という展開で幾らでもリカバー出来るのだけど。
というわけで、そんなメリットでいきなり仲間の好感度が軒並み高い状態からスタートしていそうな本作(あくまで表面上かもしれないが)。成功するか否かはストーリーもそうだが、主人公である春日珠紀がいかに男女問わず受け入れてもらえるフラットなキャラになれるか、と言うことだろう。ギャルゲーもそうだが、この手の恋愛シミュレーション系のアニメ化は、攻略対象の魅力はもちろん大切だが、それを引き出すために主人公の立ち位置や主人公の存在を視聴者たちに受け入れてもらうことにあると思っている。
そうなると、やはり珠紀の存在がカギを握る。1話は無難か、やや現代っ子と言うか使命やら宿命やらに対して否定的な部分が少しマイナスな気もするが、ここからどう転ぶのだろうか。
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