Another 第12話(終)
『Stand by oneself -死者-』
≪あらすじ≫
連鎖的に起こる合宿所での暴走。鳴を“死者”と決めつけ人が傷つき死ぬ中で、鳴はその義眼で見た“死者”を死に還すべく独り階段を上る。後を追う恒一の前に姿を見せたのは、勅使河原が「殺してしまったかも」と気に病んでいた風見だった。
その風見は、恒一が“死者”だと決めつけてその手に武器を取る。何とか説得しようとする恒一だが、すでに風見は人の言葉に耳を傾けない。馬乗りにされて刺されるその瞬間、風見は何者かに殴打され昏倒した。
恒一の視線の先にいたのはバールを手にした泉美。トドメを刺そうとする彼女の前に姿を見せたのは、和久井を病院に送り届けるはずだった千曳だった。「逃げ出したやつが偉そうなことを言うな」と口にする泉美だが、それでも千曳は「目の前で理不尽に死んでいく生徒を救うことは出来る」と泉美からバールを奪い取る。
館内に消えた泉美、そして鳴を残し一時外へ避難する恒一。そこには同じく千曳に助けられた勅使河原や望月、落下してきたシャンデリアの下敷きとなりながら救出された辻井らがいた。
外に鳴が避難してきておらず携帯電話にも応じないことからまだ中にいるのだと確信した恒一は、一人館の中へ戻る。燃え盛る火の中、恒一は泉美と対峙する鳴を発見する。泉美の手には凶器になり得る細長い鉄の杭。「こんなに守ろうとしているのに!」「違うんだ!」鳴が死者ではないと説得しようとする恒一だったが、やはり泉美は耳を傾けてはくれない。
その瞬間、館に落雷が直撃し大きなステンドグラスはガラスの破片となって泉美に降り注ぎ……。
泉美を看取った恒一は鳴がいないことに気づく。彼女に電話をすると今回は繋がった。彼女は自分が「裏庭にいる」と告げながらも、恒一には「来ない方がいい」と釘をさす。
しかし鳴を放ってはおけない恒一は、その場に急ぐ。
そこには落雷の影響か、大木が崩れ落ちて誰かが下敷きになっていた。その人に向けて鳴は鶴嘴を構えている。鳴からその人が今年の“死者”だと聞かされた恒一は驚愕する。
なぜなら、その丸太の下敷きになっていたのは――
≪感想≫
さすがのオンパレード(苦笑
それにしても死にまくったなぁ、と言う印象。さすがに鳴を“死者”扱いした全員が因果応報的に死んだわけではないが、暴走したキャラ(杉浦、風見、赤沢)はことごとく死んでしまったわけで……この辺は、もちろん出番の多かったキャラ的な意味もあるんだろうけど、どこか因果応報的な部分があるのかなと思ってしまう。
でもまぁ、参加したクラスメイト達の記憶も、恐らく深く解決に関わった恒一たち以外の記憶はあっさり一夜で消え去ったんだろうから、人づきあいとしてはそこまで問題なんだろうけど、このクラス二学期から成り立つのか?www 担任も副担任もいなくて、30人のクラスで12人死んでてクラスメイト半減してるんだが(ノ∀`*)アイター
ただまぁ、恒一と鳴が生き残って良かった。
最後までイチャイチャしやがってwww でも、デートに誘ったのに断られてしまったね、恒一。もしかしたら遊園地って言うのがダメだったのかね。高所恐怖症? あるいは0巻に未咲との思い出の中に遊園地のシーンがあったような(その思い出のせい?)。
泉美は本当に“現象”に振り回されてしまったな、という印象。兄同様に育った従兄妹含めてね(そう考えると、実は泉美は二年前の“現象”の範囲外で安全圏にいたと言うことだ。この辺り、もう少し絡められたら面白かったと思う。例えば「泉美に“死者”の疑惑がたつけど、二年前の兄の血縁関係を調べたら二年前は範囲外なので疑惑が晴れた」とか)。
彼女に対して「因果応報だろ」と言うにはやや酷な環境だった気がする。恒一への恋慕に近い想いが良い方向と悪い方向の両方に働き過ぎてしまった感じ。泉美に関しては上で「暴走したキャラ」と書いたが、彼女を杉浦や風見、小椋と同列に語るのもちょっと可哀想な感じか。彼女はどちらかと言うと冷静だったようにも思う。それこそ、記憶の改竄によって思い出が消されても、それでも消えない“想い”で恒一を必死に守ろうとした結果があの行動だっただけなのだ(それだったら恒一の話をもう少し真正面から聞いてくれてもいいなーと思うがwww)
例えば、彼女が勅使河原や望月と同じように前段階で彼女もあのテープを聞いていたらまた違った展開と結末だったのではないかと思う。あるいは、鳴がもし未咲の存在を恒一以外にも語っていたとしたら、少なくとも泉美が鳴を襲い、紆余曲折を経て死んでしまうと言う結末もなかったんじゃないかと思うと、切ない。
まぁ、実はこれが壮絶な榊原恒一争奪戦だったとも思うが(マテコラ
逆に風見・杉浦・小椋はもうしゃぁないねw それぞれの中にある気持ちや想いってのがあるから、バッサリ斬り捨ててしまうのは、それはそれで可哀想だとも思うけど……。しかし彼らは彼らの覚悟を持って殺しに来ているんだろうが、だいぶ私怨が混じっている分だけ、因果応報的かなーとは思ってしまう。
シャンデリア+柱のコンボで亡くなった川堀はちょっと可哀想な展開だった気もするけどwww
◆推理総括
赤字が今回語られた部分。
-概要-
・二十六年前の三年三組の出来事が原因の天災に近い“現象”である
・死者を招き入れた結果、三組構成員(担任・副担任含む)が一人増えた
・増えた一人を特定することは出来ない(記憶が改竄されるため)
・死者の手は冷たいという噂があるが、真偽は定かではない
・記録もそれに合わせて書きかえられる(クラス名簿も書き換えられる)
・改竄された記憶と記録は卒業後、元に戻る
(そこで記録が戻ることで本来居ない“死者”が誰なのかが分かる)
・紛れ込む“死者”は、過去にこの“現象”で死んだ人である
・紛れ込む“死者”は、生前と同じ名前を使う(意図的な名前の改竄はない)
・一度死人が出ると、毎月死者が出る(二十五年前は生徒六名、関係者十名)
・“現象”の被害候補者は三組当事者と夜見山市内にいる二親等以内の血族
・“現象”は「三年の三番目のクラス」に起きるため「C組」にしても無意味
・“現象”が起こったのは二十五年前、十五年前、五年前、二年前、今年
・“現象”が起こらなかったのは十年前、一年前
・“現象”が唯一止まったのは十五年前だけ(怜子・松永が三年だった年)
・“死者”を居ない者にしても意味がない
(一度“現象”が起きたらその方法では止められないと鳴は推察)
・必ずしも上記のとは限らない?
-二十六年前(72年度)-
・三年三組だった夜見山ミサキは七月に両親と弟含め家が全焼し全員焼死
・クラスの人気者だったこともあり、クラスは一人の「あいつはここにいる」発言に呼応しクラス全員で卒業まで“居る者”として扱う(当時の校長の計らいで卒業式にも席が用意された)
・二十六年前の三組は、担任が千曳。クラスメイトは、リツコのみ判明
-二十五年前(73年度)-
・“現象”が“ある”年だったと思われる
・昨年度の三組の行動のせいで死者を招きやすい場所となり、三組と言う存在が“死”に近い場所となってしまう
・結果本来居ないはずの“死者”を招く
(クラスの構成員(おもに生徒)が一人増え、座席が一つ足りなくなる)
・毎月、クラス関係者とその二親等以内の親族が死ぬ“現象”が発生
-十五年前(83年度)-
・“現象”が“ある”年だった
・恒一の母・リツコが死んだのは三組の“現象”の可能性が高い
・その十五年前は途中で死人が出るのが止まった(リツコを入れて八名死亡)
・その年の8月8日~10日の夏合宿行った(詳細は下記)
・合宿中に夜見山中腹にある神社に参加者全員で参拝したが、効果はなかった
・参拝後の下山途中に二名死亡(浜口、星川)
・下山直後、松永は口論で一人の生徒を殺害してしまう。
⇒しかし、その生徒が実は“死者”で結果的に“現象”はストップ。松永は“死者”を死へ送り還したことでその後の“現象”は止まったと結論づけた
・“死者”が死に還った後は、通常の卒業後と同じ記憶復元がその時点で起こる
・松永は懺悔と後輩へのアドバイスとして詳細を語ったカセットテープを三組の掃除ロッカーの裏に残した
・死亡したのは「怜子の姉・榊原リツコ(女、7月)」上記「浜口(男、8/9、落雷による感電死)」「星川(女、8/9、事故による転落死)」と、「生徒の妹・杏子(女、4/12、病死)」「名前不明(6/6、事故死)」「名前不明(6/13、事故死)」「生徒の妹・郁美(女、7/23、病死)」が確認されている。また怜子の発言から「ケンタロウ」「ナツコ」という生徒が死亡していることが確認済み。
-十年前(88年度)-
・“現象”が“ある”年だったが下記手段の成功によって“回避”した年
・増えた一人に対して一人減らす対策が講じられ“現象”の回避に成功
・以後、この対策が唯一の有効策として“ある”と思われる年は実施される
・ただしこの対策の成功例も完全ではなく五分五分
・この対策が失敗したときも明白な理由がある時とない時がある
-五年前(93年度)-
・“現象”が“ある”年だった
・死亡した人数等は不明だが「浅倉麻美(女)」という死亡者がいることだけは確定
-二年前(96年度)-
・“現象”が“ある”年だった
・判明しているクラス関係者は担任だった三神と赤沢和馬(泉美の親族(兄か?))
・“居ない者”が役割を放棄したため“現象”が年度後半から起こる
・死亡したのは「三神怜子(女、10/29、他殺)」「赤沢和馬(男、10/1、事故死)」「池乗彰吾(男、9/20、病死)」「奥津亜美の姉・暁子(女、11/3、事故死)」「小野忍(男、1/29、他殺)」「橋本真英の父・将史(男、12/17、事故死)」「松田郁子(女、2/20、自殺)」「山本輝(男、3/13、事故死)」の八名
・紛れ込んだ“死者”は「浅倉麻美(上記93年度の“現象”被害者)」
-今年(98年度)-
・“現象”が“ある”年である
・今年の“死者”は二年前の三組担任「三神怜子(上記96年度の“現象”被害者)」
・そのため今年は生徒の中に“死者”はおらずクラス人数と座席数は一致
・足りなかった座席は職員室の彼女の座席
・“現象”は普通にスタートし四月にも犠牲者はいた(藤岡未咲。鳴と双子の姉妹)
・鳴が“居ない者”にされたのは五月一日から
(“現象”はすでに始まっていたため効力を発揮しなかった)
・夏合宿初日の8/8および翌9日未明に起きた惨劇の中で“死者”を死に還し、本年度の“現象”は停止
・その事実をMDに録音し後輩の為に残した
・死亡したのは「藤岡未咲(女、4/29、病死)」「桜木ゆかり(女、5/26、事故死)」「桜木ゆかりの母(女、5/26、事故死)」「水野猛の姉・沙苗or早苗←EDクレジットと名簿で名前が違う。誤植?(女、6/3、事故死)」「高林郁夫(男、6/4、病死)」「久保寺(教師・男、7/13、自殺)」「久保寺の母(女、7/12~13、他殺)」「中尾順太(男、7月中、事故死)」「綾野彩(女、7月中、事故死)」「綾野彩の父(男、7月中、事故死)」「綾野彩の母(女、7月中、事故死)」「小椋由美の兄(男、7月中、事故死)」「小椋由美(女、8/9、転落死)」「杉浦多佳子(女、8/9、事故死)」「王子誠(男、8/9、焼死)」「沼田謙作(男、8/9、他殺)」「風見智彦(男、8/9、他殺)」「松井亜紀(女、8/9、他殺)」「金木杏子(女、8/9、他殺)」「川堀健蔵(男、8/9、事故死)」「赤沢泉美(女、8/9、事故死)」「沼田峯子(女、8月中?)」。
情報が多過ぎだったので年度別に再整理したつもりが、被害者を列挙したらとんでもないことにwww
とりあえず、意味は無いが96年度の死者と死亡日時、死因が全て判明したので追記。
さて結果的に98年度、劇中で判明している“現象”犠牲者は、4か月で22名(内訳:三組生徒12名、教師1名、構成員の一親等血族4名、構成員の二親等血族5名 / 4月犠牲者1名、5月犠牲者2名、6月犠牲者2名、7月犠牲者7名、8月犠牲者10名)というかなり悲惨な状態。
98年度で三組生徒数が30名であることや夜見山を脱出した生徒もいるらしいことを考えると、三組だけで前述のように半分近くいなくなったことになるだろう。ただ、20人以上死にながらそれでもちゃんと構成員と二親等以内の血族だけで収まっているのがさすが現象さんwと言ったところなのか。
これ、現代でやったら中学校で30名未満のクラスなんてざらにあるわけだから、下手したら片手で数えるくらいしかクラスメイトが残っていないと言う事態w そう考えるとかなり悲惨。
最後の「沼田峯子(管理人夫妻の妻の方)」が死んだことになっていたが、8月に死亡したこと以外は不明。さすがに千曳に倒されてそのまま死亡と言うことはないと思うので、収容された病院で発狂してしまったか何かか。
生き残った人を探す方が大変だが、合宿参加者での生存者は以下の通り。
・榊原恒一
・見崎鳴
・望月優矢
・勅使河原直哉
・辻井雪人
(やや癖っ毛の眼鏡男子。シャンデリアの下敷きになったが、その後千曳の車に柿沼と隣り合って座っていた。前島の病室シーンでも確認)
・有田松子
(小椋さん似のボブヘアーの女子。爆風で外に投げ出されたことが功を奏し千曳たちと合流。前島の病室シーンでも確認)
・柿沼
(三つ編みお下げの眼鏡女子。辻井と同じ境遇で同じように生存したが病室シーンでは確認出来ず)
・渡辺
(辻井、柿沼と共にシャンデリアの下敷きになった女子。千曳の車の助手席に座っていたのは彼女か? 千曳の8月の犠牲者数と照らし合わせると生存した模様)
・前島
(前回重傷を負った男子生徒。病室シーンで入院しているが元気に生きていることが判明)
・和久井
(喘息発作を起こした男子生徒。病院に搬送はされなかったが、直後に“死者”である怜子が死に還されたためなのか、前島の病室への見舞いに訪れており生存が判明)
・千曳
詳細不明なのは以下の通り。
・佐藤(鳴の前の座席の女子生徒。合宿不参加。夜見山に残ったのか転出したのか不明)
・水野(早苗の弟。合宿不参加。以下同上)
・米村(水野の前の席の男子。合宿不参加。以下同上)
・中島(ゆかりの後ろの席の女子。合宿不参加。以下同上)
・江藤(柿沼の前の席の女子。合宿不参加。以下同上)
・藤巻(廊下側の席の先頭に座る女子。合宿不参加。以下同上)
・多々良(藤巻の後ろの席の女子。合宿不参加。以下同上)
ただし、千曳の死亡者数カウントには入っていなかったので、“現象”はちゃんと止まり彼女たちも、夜見山の残ったのか転校したのかは不明だが生存はしていると思われる。
気になったのは鳴の記憶かな。割とあっさり戻っていた印象だが、これは彼女の「死の色を視る」と言う能力で“死者”の正体に対し確信を持ったことで改竄されていた記憶が元に戻った、と見るべきだろうか。
要は正体を認識されると騙せないってことなんだと思う。別作品だが『UN-GO』という作品では、言葉を通じて相手に幻惑を見せそれを本物だと信じ込ませるいう能力を持つキャラクターが出てくる。そのキャラクターを利用してAと言う人物になりすました犯人に対して主人公は、「自分は本物のAを一緒に見ているから脳が騙されない」と口にし、なりすまそうとしたAと言う人物になりすますことが出来なかった(実際、同じ現場に変装し紛れ込んだAと言うキャラがいた。正体を見抜いていた主人公だけが騙されず、見抜いていなかった他のキャラは騙されていた)。
これと同じで所詮“現象”による改竄能力はまやかしの一種に過ぎないと言うことなのだろう。実像を持たない虚像や虚構とでも言うべきか。だから、それに対して確固たる認識や本物の存在を認識されると、そうしたまやかしは勝つことが出来ない。
鳴の場合も、その義眼で“死の色”を視ることにより“死者”に行きあたる。行き当たったことで脳は自分の中にある本来の記憶と改竄された記憶の矛盾に「気付く」ことになり、当然脳の中には本来の記憶だけが残る。鳴がどの段階で三神怜子が刺殺されるシーンを思い出したのかは不明だが、彼女は「思い出したの!」と口にしたのだから、当初は彼女もちゃんと記憶が改竄されていたことになる。それでも思い出したことを考えると、こういう理屈が一応当てはまるんじゃないかな、と。
なので恒一の記憶が怜子を殺す瞬間も戻らなかったのは設定上、鳴と矛盾する部分が出てこないのか不安ではあるがw 演出としてその瞬間に恒一が怜子の葬儀に出席しているシーンを思い出すとか、そういうフラッシュバックがあっても良かったように思えるけどね。結局恒一の脳裏をよぎったのは、一年半前に関わる自分と周囲の記憶の矛盾であって、それはハッキリ言ってしまえばあの瞬間じゃなくても思い出せること(むしろ私たちはその矛盾を手掛かりにここまで推理してきたわけだから)。だから、せっかくだから恒一には最後、自分で殺ると口にしながら迷っていたところを鳴に背中を押され、殺るのだと決意した瞬間に一つの“確証”として出てきても良かったのかなって思う。まぁ、これはあくまで演出上の希望であって、批判ではないのだけど。
一応、恒一が記憶を結局取り戻すことなく怜子を殺した理由も思い付いている。それは彼が、「『怜子が死者』であると言う事実を最後の瞬間まで受け入れなかったのではないか」ということだ。鳴の場合は自分の義眼が持つ“死の色”を視る能力を確信している。だから彼女は“死者”に行き当たった時、その人物を迷いなく“死者”だと断言出来るからこそ騙されていた脳の記憶は元に戻った。
逆に恒一のように、“死者”に行き当たったとしても迷いなく断言出来るほどの強い精神か確信がない限り、記憶はやっぱり戻らないと言うことなのだろう。赤沢、杉浦、風見、小椋がおそらく確信を持って自分の考えた“死者”を殺しに来ても彼らに改竄された記憶が戻ることがなかったように、だ(まぁ、彼らの場合“死者”の正体が間違っていたのだから当然なのだけど)。
この辺は今後の対策として使えないのかなーと思っている。つまり、推理して“死者”に行き当たるための要素を集めて「絶対に“死者”はこの人だ!」と断言した時に、それらに関する記憶が元に戻らないのであればその人は実は“死者”ではない、と。まぁ、線引きが難しくて「可能性としてもしかしたら判別できるかも」程度のレベルで、言ってみれば赤沢が最初にやろうとしていた「死者は冷たい」って言う噂話レベルに限りなく近いのだけど。
それに今年の場合は、榊原恒一というイレギュラーによる記憶の齟齬があったから分かったわけで、それがなく純粋に昔から夜見山に住む人だけで構成されたら全く分からない気もするがw
まぁ、それらはともかく前回ラストで纏めた推理は一応正解ってことかな。ただ、別に難しいことじゃなくて割と周りの感想Blogを書かれている方々も出していた答えではあるので、原作との差異や難易度の違いは分からないが、映像化に伴って視覚情報化している分だけ推理の難易度は下がってくれたような気はする。
あとはトリック的な要素が少なかったのも、実はミステリー要素としては取っ付き易い部分だったのではないだろうか? ミステリーとなると犯人と犯人が犯行に使ったトリックを推理するわけだ。でも、そういうものって専門的な知識がないとなかなか「思いついたけど、これって可能なの?」と思ってしまう部分も多い(まぁ、その難易度や知識に取り組むのが本格ミステリーでは醍醐味でもあるのだけど)。
その点、本作で推理するのはあくまで「犯人(死者)」だけ。もちろんファンタジー的・オカルト的要素が強いから、その分推理するために必要な方向性と言うか“角度”というものを掴むまでは大変なのだけど、それを掴んでしまうと割と取っ付きやすい難易度のミステリーだったと思う。
アニメにおける演出だと、やはり三神と怜子は外観は違うように見せることは出来るが、声はそうはいかない。そこで三神と怜子で声優の方が違っていたが、それは本作の為だけの造られた虚像らしく実は同一人物だったらしい(わざわざプロダクションに偽のページまで造ったらしく、凄い手の込みよう)。それらも含めて、「三神=怜子」というトリックというか、トリッキーな部分がやはりこの作品の肝だったということだろう。別に「三神=怜子」はトリックではないのだけど、さまざまな境遇によって(結果的に)意図的に隠されていたわけだから、そこをどう見抜くかが一つのポイントだったのだと終わって改めて思う。
実写化も決まっているそうだが、この辺りのトリックはどう演出するのだろうね。それとも実写版では“死者”もアニメ版とは異なるのだろうか?
ただまぁ、今年の“現象”は止まったが“現象”自体がなくなったわけではないからね……。それが次回作への伏線になるのか。その辺は噂通り続編が出たら楽しみにしておくとしましょうw
今期では個人的に『偽物語』『シャナF』と並ぶ三本柱だった(個人的には『あの夏』よりもこれらの作品は上だった)。本当に毎週頭を使って楽しませてもらったと思う。
まだまだ0巻やパッケージ版など作業はあるだろうが、監督以下スタッフの皆様大変お疲れさまでした。
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