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刹那的虹色世界

アニメ・ゲームのあらすじを主体とした感想や批評のブログ。時折、日記・声優・コミック・スポーツなど幅広くレビューしています。リンクフリー、相互リンク大歓迎♪

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化物語 総評

化物語 総評

高校三年生の阿良々木暦(あららぎ・こよみ)はふとしたことから同級生の戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら・ひたぎ)の抱える不可思議な秘密を知ってしまう。
彼女には、およそ体重と呼べる重さがなかったのである。

暦はその不可思議な現状を、自らが進級してからこの数週間で経験した存在――“怪異”ではないかと考え、協力を申し出る。何とかひたぎの了承を取り付けた彼は、忍野メメ(おしの・めめ)という“怪異”に詳しく自分の時にも力を借りた男の下へと向かうのだった。


そこから始まる阿良々木暦と怪異に関わった少女たちの物語。


蟹、蝸牛、猿、蛇、猫――そして鬼


そこで暦が得るものとは――



そんな『化物語』の私の評価ですが...

S+

です。(SS、S、A~Dの評価)


では、詳細は続きをどうぞ。

※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。

 総評
放映日:2009年07月~2009年09月+Web配信(全15話)/再放送2011年10月~2011年12月 
私が視聴した放映局:TOKYO MX

総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。


シナリオ構成 評価:S
原作未読なので、原作からどの程度アニメ用に改変があったのかは知らないが、どうやら改変と言うよりは原作をそのまま使用しアニメ用の尺に合わせるため削った個所があるくらいのようだ。だからこそのこの完成度と面白さだったのだろう。


演出 評価:S
『ひだまり』シリーズなどでも見られる独特な色彩感や場面切り替えの手法は、より洗練され、より多用され、より印象的に使われていた。この色彩感はシャフト特有のものであると同時に一種の伝統的手法にまで昇華されつつあり、同時にシャフトポーズとまで呼ばれる謎ポーズで決め顔をさせるポーズ含めて、本シリーズを代表する演出となっただろう。

その点を高く評価するが、これは本作あるいはシャフトだから出来たこと(あるいは許されること)であってスタンダードではないと言う部分は忘れないでいたい。


作画 評価:A
自分が観たのが本放送終了後、しかも続編の『偽物語』が始まる直前の再放送だったのでこの作画クオリティが一体どの程度のモノなのか(当時と同じなのか、パッケージ版のために修正されたものなのか)分からないので何とも言えないが……まぁ、このくらいだろう。

印象的なのは背景の演出だろう。とりわけ人物や話に集中させたい時には意図的に背景を簡略化、あるいは記号化する傾向が著しく見られる作品で、その演出上の意図と作画コストの両立はシャフトだから出来たものだと思う。


CAST 評価:S
もうこれ以上考えられないくらいのCAST。上記のとおり私は直近の再放送でこの作品を腰を据えて視聴しているので当時の人気などによってこのCASTが人気重視なのか、実力重視なのか、イメージ重視なのかは判断できないが、しかし全ての役がピッタリとハマり、(登場キャラの都合上ベテランと呼ぶ方は少ないが)中堅から若手までバランス良く当時としては配置されていただろう。


OP/ED/BGM 評価:S
キャラごとにOPを持つと言うのは、それぞれヒロインの名前を持つサブタイトルがある話のため、その意図が強く見られる部分。
EDは基本的に同じだが、EDに入るまでの流れやその時の話に合わせて微妙にタイミングを変えたりしていて細部まで手がこんでいる印象。


総合 評価:S+
内訳:S評価(5点)×4+A評価(4点)×1=S+(4.8点)
素直にとても面白かった。

この総評を書いている時点では、続編『偽物語』が放映され、劇場版『傷物語』の製作がすでに発表されている。この先、どこまでこの西尾維新さんが原作を手掛ける『物語』シリーズがアニメ化されるか分からないが、私としては『まどマギ』よりもその映像手法において、はるかにアニメ史において評価されるべき作品となるだろうと思っている。
(『まどマギ』が高く評価されるのは、シャフトの演出能力に加えてオリジナル作品としてのキャラクター、ストーリー性をこの作品だけで実現しているからだろう。こういう時、原作のない作品は高く評価されると思う。だって原作がある作品は、あくまですでに完成されている別媒体の作品をアニメとしているだけだから。まぁ、その「アニメ化する」ことがきっと私たちが想像する以上に大変な作業なのだろうけど)

当時は、残り話数の一部がWeb配信されており、そのことに対する賛否両論や評価の上下があっただろうが、すでに全てが放映されており、再放送される際にはWeb配信されたものも含めて全て放映されているため、その点は評価に加味していないので、あしからず。

在り来たりな言葉だが、全てのこのシリーズが何らかの形でアニメ化し終えるのであれば、それこそアニメ史に残る偉業になるだろう。この段階では次にまだ『傷物語』が控えているため、残っている原作作品をどの形でアニメ化するかは分からないし、そもそもどこまでアニメ化が続くかどうかも分からないが、長い目で末永く期待して待っていたい。





おまけ
ベストキャラTOP3
1位 戦場ヶ原ひたぎ
やっぱりメインヒロインだから……あれ? メインヒロインだよね? なんかこういろいろと出てこない話とかたくさんあるけど。


2位 忍野メメ
個人的にはあのアロハのおっさんはとても良かった。のちの作品を見ていることもあるのだろうが、暦は本当に良い先達と知り合えたのだな、と思う。これで先に知り合ったのが貝木や影縫だったらどうなっていたことか(笑


3位 神原駿河
意外と言うか、担当でもあった『するがモンキー』が終わってからの彼女がとてもよく見えたwww

Comment

 

最初見たときいきなり主人公が襲われるなんて驚きましたが見ていくうちに面白さにはまりましたね、怪異と向かいながら自分の問題や過去を向き合うそれは自分の傷であるそれらは、傷を持った暦だからわかりあい救うことができ、彼女たちが向き合うことができたかもしれないですね。
この作品からかキャラクターコメンタリーが始まったですよね、こちらもキャラの掛け合いが楽しかったですね



  • posted by ゼロ 
  • URL 
  • 2012.03/23 00:39分 
  • [Edit]
  • [Res]

>ゼロさん 

こんにちは。

BDは持っていないのでコメンタリーがどういうものかは分かりませんが、好評なようですね。たぶんコメンタリー自体は同時期の作品にも見られるので必ずしも珍しいものではないでしょうが、通常コメンタリーは演じた方や裏方の方が裏話をすることが多いのでキャラクターを使った掛け合いと言うのは珍しかったのかもしれませんね。
  • posted by 月詠 
  • URL 
  • 2012.03/23 12:32分 
  • [Edit]
  • [Res]

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化物語

作品情報ジャンル怪異、青春原作ライトノベル (講談社BOX)原作者西尾維新監督新房昭之制作会社シャフト放送期間2009年7月-9月話数全15話(TV未放送話3話)キャスト神谷浩史斎藤千和加

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