ペルソナ4 #22
『It's just like Heaven』
≪あらすじ≫
第一の被害者だった山野アナの不倫相手だった元議員秘書の生田目太郎。宅配業を装った彼は、遂にマヨナカテレビに映った菜々子を誘拐。焦りと怒りを胸に抱いたまま悠は、深夜のジュネスのテレビ売り場から菜々子救出のため乗り込む。
辿り着いたのは、これまでの雪子たちの時とは明らかに違うまるで天国のような綺麗な場所。そこにいたのは、菜々子とそして生田目太郎だった。自分を「救世主だ」「正義のヒーローだ―」と叫ぶ彼は、「この娘(菜々子)も自分が救うんだ」と叫び、シャドウと一体化して悠たちを襲ってくる。
菜々子を取り戻すべく敵陣に飛び込んだ悠だったが、生田目のシャドウによって身体の自由を奪われ操られてしまう。築いてきた絆の分だけペルソナを持つ悠は味方としては頼もしいが敵に回った時には厄介この上ない。悠も何とかこの束縛から逃れようともがくが上手くいかない。
そうしている間にも菜々子の体力は急速に落ちていく。目に見えて弱っていく菜々子を前に悠は自分の右腕が焼け爛れることもお構いなしに自分を操る敵の装置を粉砕。一瞬の隙を突いた直斗の攻撃で敵の束縛から解き放たれた菜々子を救出する。
しかし、今度は悠以外の全員が操られてしまう。圧倒的に数で劣る上に、左腕で衰弱した菜々子を抱え、強引に敵の束縛を解いたせいで右腕も満足に動かせない。もうダメかと思った瞬間、右腕に宿る力。そして悠の耳に届いたのは――
「悠、菜々子を救ってくれ」
遼太郎の声に呼応して動く右腕。周囲一帯を吹き飛ばす爆風の中、悠と菜々子を護るように現れたペルソナは――
≪感想≫
ラスト5分の私。
( ゚д゚)ポカーン
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
( Д ) ゚ ゚
こんな気分だった(苦笑 いやね、うん。こう一度意識が回復したって持ち上げられた状態から一気に落とされるとショックが半端じゃないと言うか何と言うか……。
こういう時、幼い子供が犠牲になるってある意味主人公やヒロインが犠牲になるよりも胸が痛い。直斗じゃないけど、色んな意味でダメだろ、とか思わされてしまう。
もちろん、これは原作がゲームなのできっとルート選択次第で救済措置があるものだと信じてるけど。第一、ペルソナなんて摩訶不思議な力使ってるんだから、こう熱血補正とか根性補正とか真のヒロイン補正(ぉ)とかで、何か試練を乗り越えたり正しいことをしたりしたら奇蹟的な復活とか期待していいんだよな、スタッフ?
そんなわけで、これは試練と思い込んでいつも通り、いろいろと語っていこう。こういう時、フィクションって行動次第で救いがある可能性がちゃんとあるから良いよね、って思うw
それはさておき、生田目の身勝手な行動のせいで心肺停止状態に陥った菜々子。次回予告の陽介やりせの発言から想像すれば、意識を取り戻した生田目への復讐展開とかが脳裏を過る。
私は別に復讐と言う行動に対して否定はしないし、かと言って肯定するつもりもない。個々のケースに違いが大き過ぎるため一概に“復讐”と言う行動をひと括りにして判断することは出来ないと思っている。
“復讐”って言うのは、凄く共感しやすいというか、悪事を働く際の救済措置的に使われやすいのでアニメに限らず多くのフィクション媒体では多用される要素である。皆さんも、主人公やヒロイン、あるいは敵対していたライバルの目的が復讐だった、と言う作品を多かれ少なかれ目にしているだろう(一度もそんな作品に触れたことは無い、と言う人の方が絶対的少数だろう)。
だからこそ、“復讐”を描く時には一つだけ重要なポイントがあると思っている。これはあくまで個人的なポイントではあるのだけど。
それは、『復讐は誰の為にやっているのか?』と言う部分が描けるかどうか。
結論から言えば、復讐は犠牲になった者ではなく残された者の私怨でしかない、と言うことだ(ただし自分がされたことに自分で復讐する場合は別。例えば「自分がイジめられたから、その復讐でイジめていたヤツに自分の手で何かをする」とか)。
やっぱりアニメ・ゲーム関係でよく耳にする言葉は「そんなこと、あの人(犠牲になった人)は望んじゃいない!」という台詞だろうか。ハッキリ言ってしまえばこの台詞は萎える。そもそも、復讐を望んでいるか否かはその人本人にしか分からないことなのに、それに対して安易にそんな台詞を口にしてしまうこと自体が人の気持ちを軽んじているし、そういう台詞を口にさせてしまう脚本もダメだろう。
この手の台詞を使うのであれば、例えばその台詞を言う人が犠牲になった人の死に際を看取って遺言として「復讐なんてして欲しくない」と言われるとか、遺書にそのような旨が書いてあったとかそういう当人の意思が反映していないと、ただの偽善にしか映らないわけだ。
同時に良く耳にする言葉は「あいつのために復讐するんだ」と言う旨の台詞。これも上記と同じように本当にその人が望んでいるのかどうかの描写がなければ、何ら意味のない薄っぺらな言葉となる。むしろこの手の台詞を口にする展開の方が萎えるかも。当人の意思がない状態で「~~のために復讐するんだ」とか言っても、結局その言葉に裏付けなんてなくて、要はただ自分が復讐したいから復讐しているのに、それを別の人のせいにしていると言う最低な台詞でしかないからだ。
そんなわけで“復讐”が誰の意思で行われる者なのか、と言うものが綺麗に描けるかどうかで“復讐”をテーマにした作品やパートの評価は大きく分かれる。だから、一概に“復讐”だけでは是非は言えないわけだ。ちゃんとその“復讐”が犠牲になった人ではなく自分の意思で行う者や、犠牲になった人の遺言で動く者であるなら“復讐”というテーマがきっと綺麗に描けている作品になる……と、個人的には思っている。
さて、そうした時に悠たちはどうなんだろう、と思う。次回予告を耳にする限りりせは「どうしてアイツが生きているの(=おそらく菜々子が死んで生田目が生き残っていることへの憤慨)」と叫び、同様に陽介は「オレたちの手で終わらせる(=まともな精神状態ではないと判断されこのままでは罪も曖昧になりそうな生田目に直接手を下そうとしている?)」と語った。当然、あの熱血な遼太郎が自分の娘を殺されて平然としているわけもないだろう。
確かに菜々子が犠牲になったことを考えれば、復讐に走るには十分な動機ときっかけだ。
遼太郎は刑事だが恐らく菜々子を犠牲にした生田目を手にかけることに躊躇いはしないだろう。陽介、完二辺りは感情で動くタイプの人間なので遼太郎のように一度決心すれば躊躇いはなさそう。この二人に意外に近いのが雪子だと思っている。そして、同様に意外と遠いのがりせと千枝。りせは芸能界で生きて来ただけあって経験値が豊富で大人な部分があり、千枝もなんだかんだであのグループの中では冷静な部分がある。
逆に直斗は感情的な行動を嫌い考えた上で行動するタイプの人間なので、どんな理由があろうと自らの手で復讐を果たすと言うやり方に同意はしないだろう。彼はそんな自分を「菜々子の身の安全より謎の解明を優先した」と悩んでいたが、どんな時にも冷静沈着だからこそ彼は一時の感情で過ちは犯さない。
読めないのはクマ。普段なら陽介たち同様感情型の人間(?)なのだが、悠たちが事件を解決したことで精神的にかなりナーバスと言うか不安定な状態に見えて、どう行動するかが見えない。
もちろんそんな仲間たちを背中で従えて決断を下すのはおそらく悠。Aパートではだいぶ感情的だったが、Bパートではいつも通りの冷静さを取り戻している部分もあって、彼もまたどう動くか分からない。いや、彼だからこそどう動くか分からないというべきか。ゲーム的にもここら辺で何らかの選択肢が出てくるのだろう。だから、彼はどの行動も選べるポジションにいると言える。
そして、ここで上で語ったことが当てはまるわけだ。
復讐に動く人たちは、それを誰のための復讐として動くのだろう。陽介は小西先輩も殺されているので特に思い入れが強そうだが、その想いが自分の負の感情だと気づいて行動出来ているのかどうかで結構変わってきそうだ。
ちなみにおそらく菜々子は復讐を望んでいない。それは彼女が悠に向って「喧嘩はダメだよ」と口にしていたシーンからもうかがい知ることが出来る。心身限らず(精神的・物理的問わず)暴力的な争いを嫌っていた菜々子だ。彼女が自分の身に何かあったとしても復讐を望むような娘ではないことは、彼女とちゃんと向き合って付き合っていた人間なら誰もが分かることだ。
つまり復讐展開になった時点で、それはすでに菜々子の為の行動ではないことは明白なわけだ。その点を果たしてどう描いてくるか。
そして悠。次回予告で彼の一言の台詞にはとても期待出来ると思えた。彼は「俺たちが求めたものは……真実だ」と語った。復讐しようとする人からはまず出てこない台詞だろう。真実を求めると言う姿勢は直斗とも通じる部分があり、そう考えると前回、そして今回の直斗の苦悩が実は悠が冷静に生田目と向き合うための伏線となっているのだとすれば、展開としてかなり巧いなと思う。
まぁ、ここまで盛り上げて書いておいて全然違う方向に物語が転んだら、私はとんだ道化だが(ノ∀`*)アイター
◆考察まとめ
あまり長くなってもアレなので、簡単に考察をまとめておこう。今回は精神論を書いて終わってしまったし。
1)生田目は犯人か?
・彼の「救済」発言と悠の脅迫状の「殺害」予告の不一致
⇒同一犯にしては言動に辻褄が合わない部分が多く、住所が割れている
雪子たちではなく悠を生田目がわざわざ狙って送る理由が見当たらない
⇒⇒別に真犯人がいる?
・殺すことを救済としている割に生きている雪子たちは一度狙って終了
⇒本当に殺すことを目的としているなら二度・三度狙っているはずで
今回の彼の「自分がテレビの中に入れなかったらどうなっていたか~」
発言を考えれば、殺害目的とは思えない。
⇒⇒生田目はテレビの世界について実は無知?
⇒⇒⇒それなら山野や小西をテレビの中に入れた結果死体として現実に
戻って来た時にテレビの中に入れたらどうなるか理解するはず
⇒⇒⇒⇒それを理解していないのであれば、山野・小西は別犯人か?
・小西早紀に言い寄っていたらしい
⇒上記の言動や彼の思考と一致しない部分が多い(山野、小西に
殺害の動機があってもそれ以降の説明にはならない。むしろ、
上記のようにその後の雪子たちに固執しているシーンはまるでなく
言動の不一致が多過ぎる)
⇒⇒上記のように殺害目的ではない?
結論:生田目は雪子以降の犯行は確定。山野・小西は不明。また、彼はテレビの中に入れられた人間が死ぬ可能性を知らない。
2)街の霧
・テレビの中用の眼鏡で視界がクリアになる
⇒テレビの中の霧が漏れている
⇒⇒霧が漏れるならその内シャドウも?
⇒⇒⇒二つの世界がテレビと言う境界線で維持していたが、
それが曖昧になっている?
結論:今、二つの世界は境界が曖昧になり一つに融合しかけてる可能性がある。
次回『In Order to Find the Truth』
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NoTitle
>陽介、完二辺りは感情で動くタイプの人間
実はちょっと違いますね
陽介はゲームやってると良くわかるんですがむしろ理性的な人間です
しかし大切な人を殺されている上に菜々子までですからどうなるかは分からない
あと特捜隊全員が表面上はともかく内心は全く余裕がありません
本来救出後に気遣われるのは菜々子と遼太郎以外では悠であるはずで、普段ならそれをしている仲間たちがそれに気付いてないあたりからもわかるかと
ゆえにありえないほどギスギスすることになっていくわけでして
悠の負担は相当ですね