ペルソナ4 #15
『The Long-Awaited School Trip』
≪あらすじ≫
事件は美津雄が逮捕され、夏休みも終わって新たな気持ちで二学期が始まる。そんな悠たちに待っていたのは、少年探偵・白鐘直斗(しろがね・なおと)。警察への協力は終了したが、彼の中で事件の中で腑に落ちない点がまだ多いことから稲羽市に残り、その間は悠たちの後輩として学校に通うことになったという。
そんな矢先の修学旅行。しかし、今年から生徒の減少と亡き諸岡の提案によって修学旅行というよりは社会科見学のような内容に。
今年から一・二年合同となり、りせや完二、転校したばかりで独りきりの直斗も悠たちと行動を共にすることになった。おまけに自腹でクマまで参戦する始末。
そんな修学旅行、りせの芸能人時代の伝手でクラブのVIPルームで楽しむことになった。王様ゲームで盛り上がる面々の前で、直斗は「自分の出自を語る代わりに“あること”を教えてほしい」と言ってきて――
≪感想≫
◆修学旅行! -でもただのイベント回ではない?-
今回は修学旅行。(追記)どうやら原作ゲームにおける『ペルソナ3』の学校のようだ。世界観として繋がりを持つと同時に時系列としての繋がりもあるということだろう。
でも、ただのイベント回だとは思わない。ここには、主要メンバーの抱えている問題が如実に、あるいは間接的に表現しているように感じる。
-里中千枝の場合-
この作品が凄いのは、ペルソナと向き合ってそれで終わりにしない点だろう。普通なら、自分のいやな部分を見せられて拒絶しても最終的に受け入れて「成長したね」で終わる。でも、この作品は終わっていない。
千枝は、ちゃんと雪子との一件で向き合った自分の心を前に、自分を変えようとしている。雪子独りから頼られることで自分の価値を見出していた自分ではなく、依存せずに自分で自分の価値を自分で見出すために。そのためにカツアゲされてた子を助ける代わり、「好きなだけ殴っていいよ」というのは女の子としてはどうかと思うが(苦笑
でも、それくらい千枝の中では必死にもがいているのだろう。変わるためにはどうすればいいのか。それはきっと簡単なことではないと千枝自身が認識しているから、勇気と無謀の紙一重のところで行動している。
彼女の求める答えは容易ではない。もしかしたら雪子やりせの直面している問題よりも、ずっと大人でずっと難しい問題かもしれない。今回、雪子やりせが場酔いしてしまっている反面、女性陣でただ一人冷静に対応していたところから見ても、実はその普段の言動や容姿とは裏腹に女性陣で一番大人なのは千枝と言えるのだろう。
そんな千枝が抱える「自分の価値」という問題。
価値は自分で認めるものと、他人が認めるもので異なるものだ。自分がいかに価値を見出そうと周囲がそれを認めなければそれは「独りよがり」と言われるだろうし、かといって他人がいかに価値を見出そうと自分がそれに価値を見いだせなければそれは本人からすれば「無用の長物」でしかない。自分も他人も認める価値なんて、実は凄く稀なものだ。
だからこそ、千枝がどこで割り切って吹っ切れるのかには注目。他人から見れば価値が見えないものでも自分を信じていい意味で「独りよがり」で突き進むか、あるいは自分は一人ではないのだと考えいい意味で自分にとって「無用の長物」でもみんなの為に突き進むか。どちらにせよ、(雪子、りせに続いてちょっと悠に対して恋慕の自覚が出て来たっぽい恋模様含め)千枝には今後も期待。
-久慈川りせの場合-
実は今回、りせもまた自分の問題に直面したのだと思っている……もちろん千枝のように直接的な形ではなく、間接的な形ではあるが。
それは、りせが芸能人(アイドル)時代の知識や伝手で悠たちを案内したということだ。彼女にとって今は封じているその時代の知識や伝手というのは、こんなところで活かされた。それに対して彼女がどう考えているかは分からないが、傍から見ればそれはほかならぬ彼女が「アイドルとしてのりせ」がちゃんと血肉として彼女の中で息づいている証拠。
りせの回でも書いたが、りせは雪子と同じようにいずれ選択を強いられる。アイドルとして復帰するのか、あるいはこのまま市井で暮らすのか。「休業」としている以上、復帰するなり、引退するなりの決断は必ず強いられるのだ。それが本作中に出てくるのかどうかは分からないが、今回の修学旅行は彼女が抱える問題をまた浮き彫りにさせたような気がする。
◆事件は進展へ
Cパートと次回予告から察すれば、事件は次週から進展する……そしてその中核には直斗がいる。
取材に応じると言うCパートの直斗の発言を推理すれば、おそらく彼が囮捜査しようとしていることは間違いないだろう。彼もまた、悠たちと同じように「テレビで注目を集めた人間が標的となっている」と仮説を立てている。悠たちのように標的となった人間が誘拐された結果テレビの中に入れられているという事実を知らない状態でこの仮説を立てていることは、伊達や酔狂だけで探偵を名乗っているわけではないのだ思い知らされる。
おそらく直斗は、美津雄の犯行に疑問を抱いている。と言うよりも、私を含めた多くの視聴者同様に美津雄単独で全ての犯行を行ったことに対して疑問を抱いているというべきか。
そして、それを証明するために今度は自らを囮にしようとしている。取材は、展開から考えればテレビの取材だろう。先の事件に協力していたという事実、少年探偵と言う奇怪な存在を利用しテレビ局側に取り入ったのかもしれないし、今回美津雄の過去の卒業文集が引っ張り出されたように世間ではいまだに注目を集めている話題なのかもしれない。
どちらにせよ、直斗は真実に辿り着くために自分を使って、真犯人がいるのであれば誘き出そうとしているのだろう。本当なら悠たちから真実の手かがりを聞き出そうとし悠たち(雪子)はあっさりと真実を口にしたのだが、さすがにあの場で「テレビの中に入って助けに行ってます」と言われても信用は出来なかったか。(笑
彼の中には、目に見えて劣等感があるように見える。少年探偵と言われ、祖父の太いパイプで警察の苦戦する事件に手を貸してはいるが用済みとなればすぐに独りに戻る環境にも、もしかしたら劣等感と言うか淋しさを抱えているのかもしれない。そう考えれば、彼もまた自らのシャドウが出現し、それを乗り越えた先で自らのペルソナとして受け入れる日が来るのかもしれない。
次回予告の「さぁ改造手術の始まりだ!」は今までのペルソナの中で、いい意味で(?)不気味な怖さを感じるが、それに今回やたらダンディだった悠が(笑)どう対応するのか楽しみ。
次回『Although Case Was Closed』
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