降伏宣言(笑)
「らしい」というのは、もうすでに私自身が録画をして保存用のディスクにダビングするための編集作業こそしているが、実際の中身はほとんど視聴していないから。申し訳ないことに、他のBlogの感想巡りすらほとんどしていないのが率直な現状である(交流のある方のBlogで感想記事を見かけたら読ませていただいているが)。
そこで、第二世代目に入る直前のこのタイミングでまずは感想を続けることが出来ず、突然断念したことへの謝罪の意味も込めてこんな記事を書いている。もし、私なんかのAGE記事を楽しみにされていた方がいたとするならば申し訳ない。また、「週一の感想はないけど総括くらいは」と思っている方がいらっしゃったら、上記のように私は視聴していないので、それすら出来ないと思われる。これまた本当に申し訳ないと思っている。
そんなわけで、追記でいろいろ書いてみる。ちなみに『AGE』の内容に対する酷評はない。そんな酷評をする資格すら、恐らく私にはないしね(笑
書いてみよう、と記しておきながらじゃあいざ何から書けばいいかと思うと悩むwww
ただ『AGE』という作品は、私にとって大きな意味を持っていたと思っている。それは毎週視聴していなくて内容を知らなくても、だ。いや、むしろそれが出来なかったという事実に大きな意味があったというべきか。
これまで私はガンダムの作品が観れる環境で観続けることが出来なかった、ということがなかった。朝早い時間帯にやっていて観れなかったSDガンダムとか、OVA・劇場版とかではなくTVをつければやっているTVシリーズではそういうことはない。『V』から始まったTVシリーズガンダムの視聴。『W』はもちろん、近年再評価されている『G』『ターンエー』、なかなか再評価されない『X』も全部観続けてきたし、『SEED』シリーズ『OO』シリーズは言うまでもない。
そしてそうやって視聴し続けている中で、特に宇宙世紀シリーズをこよなく愛するファンたちが食わず嫌いで宇宙世紀以外のシリーズを視聴しなかったり、浅い視聴で酷評したりする現状を鼻で笑っていた節もある。「そうした狭い価値観でしか観れないのか」と。
だが『AGE』でそういう人たちの気持ちを、十年以上経ってようやく理解出来た。あぁ、あの時のあの人たちはこういう想いを抱いていたのか、と。
ガンダム風に言うなら、自分はニュータイプになれるかと思ってたけど結局なり損ねたオールドタイプといったところか。
今更『AGE』という作品の中身についてアレコレというつもりはない。そもそも視聴していない私では中身についてアレコレと語ることは出来ないし、その資格すらない。
ただ、こうして一歩離れた中で『AGE』という作品の外見だけを眺めていると、「これもまたガンダムなのだな」と思うことが多くなっていると同時にそうした“新しいガンダム”を受け入れることが出来なかった自分に歯痒さを覚えずにはいられない。
『AGE』という作品が新規ファンの開拓を狙った、将来を見据えた作品であることは各所で言われていることであり、その判断はおそらく正しい。「ガンダムは、まぁそうだね、せいぜい中高生くらいから観れるものじゃね?」という固定概念を壊そうとしている作品だ。
現状、その中高生のアニメ離れも(たぶん)あるだろうし、それならばその前段階のアニメを観てくれる可能性のある世代に、ガンダムという作品をアプローチを掛け訴求を図ると言うのは、この先数十年と「ガンダム」という至宝のコンテンツを生かし続けるためには必要なことだろう。
映像パッケージやガンプラなどのグッズ売り上げが芳しくないという噂も耳にするが、そもそも放映された時代で正当な評価を受けることが「ガンダム」という作品では少ないくらいだ。
『G』もそうだし、今でこそ「『SEED』はまだマシだった」というアンチですらこんな評価を下すことのある『SEED』も、おそらく『Destiny』という後発の作品との対比によって相対評価でよく見えている節もあるのがいい例だろう(私は『SEED』は相対比較なくても良い作品だと思っているが)。
ゆえに、今の評価は将来の絶対評価ではないのがガンダムという作品の救いであるし、今視聴している世代が五年後、十年後にきっと再評価をしてくれるだろう。
そう、自分が感想を書く身ではなくなり、良くも悪くもその熱が引けばこうした評価を『AGE』という“企画”に下すことも出来たのだ。なら、この状態でもう一歩踏み込めば~と思わなくもないが、それは出来なかった。
『AGE』だってガンダムなのだからと自分に言い聞かせ、何度録画ストックしてある話数の再生ボタンを押そうと思ったかわからない。
けれど、それは成らなかった。
正直、アニメ感想ブロガーとしてはこんな格好のいろいろと考察などが出来て“書ける”作品を前に食指が動かないなんて情けないし、悔しい。何より、毎週楽しんで視聴出来て、毎週感想を書いているブロガーさんたちが羨ましい。ガンダムファンだと思っていた自分がガンダムを生理的に受け付けないなど、これ以上ない挫折だ。
ここまで私が『AGE』にこだわるのは、この先も末永く『AGE』とは付き合わないといけないのだと覚悟しているからでもある。もしこれがガンダムでなければ、私はただ「肌に合わなかった作品」として切り捨て、そして思い出すこともなかっただろう。
だがガンダムというコンテンツは今なお広がりを続けているモノである。この先、多くのゲームでガンダムに触れ、そしてその中に『AGE』という作品にも触れなければならないだろう。『スパロボ』『Gジェネ』『VS』シリーズという作品がある以上、『AGE』という作品もまたガンダムであるがゆえに避けて通ることは出来ず、そしてそうして『AGE』が登場するたびに私はこの劣等感を思い返すのだ。
それがイヤだったので克服しようと頑張ってはみるが、結局はダメだったわけで、その結果としてこんな記事を書いている。ある意味、この記事は降伏宣言に近い。もう、今の私では『AGE』を乗り越えられないのだという、自分自身に対する降伏宣言で敗北宣言。『劇場版ガンダムOO』ですら受け入れられた私が、なんと情けないことか……。
結局、自分がどうしてここまで生理的に『AGE』を拒むのか、というのは私自身でも良く分かっていない。うーん、やっぱりキャラデザなのかなーとも思うし、それよりもストーリーかもしれない、とも思う。
ただ、こうアレに近いのだ……大人気コミック作品『ジョジョ』シリーズ。
『ジョジョ』シリーズは今なお連載の続く根強いファンの多いことで有名な作品であると同時に、その独特な絵柄から同じくその作品を生理的に拒む人も少なくないという異色の作品だ。ストーリーや世界観に魅力があることは、シリーズ単行本が100巻を超えているからも察することが出来る。
でも、どんなにストーリーがよくて世界観に魅力があっても生理的に受け付けない人には受け付けない、という典型例のように思える。珍味、というと『ジョジョ』ファンの方から怒られそうだが、味の分かる人には最高の旨味が感じられるのに、味の分からない人にはその良さが全く理解できないという上級者向けの料理のような、そんな感じ。
私の中で『AGE』はそんな『ジョジョ』シリーズに近いのかもしれない。頭の中でこれはこれで最高の旨味が込められているに違いないと理解しているのだけど、生理的に心の中ではそれを納得出来ずに結局食すことが出来ない、みたいな。
本当に、どこまでも残念な奴である、私というのは……。
さて、実はこのタイミングでこんな記事を書いたのは、先日第二世代目の主要キャストが発表されたためである。具体的にどのようなキャストになっているかは、ググればすぐに出てくるし、そんなことをしなくても近い内に公式サイトでも発表されているだろう。
実は、メカ作画と戦闘シーンが大幅に改善されるらしく、「こうなったら第二世代からでも!」と意気込んでいた。こういう時に世代区切りがあると、一つの世代が終わればやり直しではないが立て直しが効きそうでちょっとありがたいと思っていた。
だがキャスティングを観て正直「あぁ、もうダメだ」と完全に挫折したのである。
というか、また子安さんで神谷さんで、そして花澤さんかと。前者二人は数あるガンダム作品のあちこち(というほどでもないか)で見かけるし、後者はあちこちのアニメで同じ声を聴いているだけに「またか」とアニメ界全体で観た時のありふれた感が否めない。このキャストを決めた監督以下スタッフの真意が、テコ入れの一環として声優オタの取り込みでも図っているんじゃと勘繰ってしまうほどだ。
普通、このキャストを観たら視聴意欲がわくはずなのだが、そうした勘繰りも相まってことガンダム作品に限っては大きく視聴意欲を削り取られてしまう。正直、このキャスティングがオファーにせよオーディションにせよ、もうそろそろいい加減自重して欲しいと本気で思った……どちらに対してかはあえて言わないが(言わないけど、キャスティングの決定権が誰にあるのかを考えればどちらに対して言っているのかは察してもらえるだろう)。
そういう経緯があっての、この完全降伏宣言の記事である(苦笑 この先、『AGE』という作品を楽しむことが出来なかったというのは、こう刺さって中々抜くことが出来ずチクチクと痛む魚の小骨のように私の中に残っていくのだなぁ、と思うと気が滅入るし、楽しむことが出来なかったことが素直に悔しくて情けない。
こんな結論なのでこの先も『AGE』の感想記事が復活することは、よほど心境の変化があって撮り溜めしている話数を消化しない限りはないと断言する。第二世代からの復活もない。冒頭で書いたように、もし楽しみにしていた方がいたとしたら申し訳ない。
ただ、前述のようにこれは新規ファン開拓のガンダムであるので、第二・第三世代では盛り返してほしいと本気で思っている。そうでなければ、新規ファン(低年齢層)に「ガンダムってこんなもんなの? つまんね」と思われてしまうからだ。そういう年齢層には少なくとも「ガンダムって面白いんじゃない?」って思ってもらえるような、そんな作品にこの先ステップアップしてくれることを切に願う。
- at 13:33
- [アニメ(放送終了):機動戦士ガンダムAGE]
- TB(0) |
- CO(8)
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NoTitle
その理由はキャラデザが受け付けないのが大きいです。
あと1話見て話に期待できないと思いました。
とにかくあのキャラデザをなんとかしてほしかったです
そうすれば視聴したかもしれません。