ペルソナ4 #05
『Would you love me?』
≪あらすじ≫
無事雪子を救出した悠たち。体力を消耗した雪子は数日学校を休むことになり、悠たちはその間に犯人への手掛かりを整理しよう――とした矢先、悠は陽介と千枝から一つの頼みごとをされる。
それは幽霊部員だらけのバスケットボール部入部。
体力があることを買われて未経験のバスケに誘われると、バスケにまじめに打ち込む一条康(いちじょう・こう)にも頼みこまれ、なし崩し的に引き込まれることに。部は幽霊部員だらけのため、康の腐れ縁であるサッカー部の長瀬大輔(ながせ・だいすけ)も顔を出しており、彼からも頼まれてとりあえず仮入部をすることになった。
そのバスケ部には、同じく幽霊的に出没する美女マネージャーの海老原あい(えびはら・-)がいた。サボりの常習犯で出席日数を補うためのバスケ部のマネージャーをしている彼女はそのルックスとスタイルの良さと、普段の素行の悪さで、根も葉もない遊び人としての噂が部内でも立っているほどだった。
ふとしたことから、あいの買い物に学校をサボって付き合わされたことでいろいろと相談に乗るようになった悠は、彼女から康に一目惚れしていることを告げられる。しかし、肝心の康は千枝に片想い中。そのことを知ったあいはショックのあまり、悠の慰めの上げ足を取って「じゃあ彼氏が出来るまで付き合って」と言い出して――
≪感想≫
◇自分を知る康と自分を知らないあいの対比
今回のメインキャラは公式HPにも「サブキャラクター」ではなく「コミュニティ」という形で紹介されている一条康と海老原あい。彼らがそれぞれ陽介の魔術師や千枝の戦車のコミュニティと同じ月と剛毅のコミュニティということ。これで次回以降、悠は月のコミュニティによって得たペルソナと剛毅のコミュニティによって得たペルソナが使える、ということだろう。
まぁ、そんなメタ的な発言はともかくとして、康とあいの対比が個人的には面白かった。
海老原あいはどうやら昔はルックスもスタイルも今ほどではなくふくよかだったようで、そのせいでイジメにも遭っていたようだ。そのことを克服しようとダイエットをしたり、ファッション雑誌を細かくチェックしたりして、今の“美女・海老原あい”として出来上がったもの。
だが、それはあいにとって「他人から愛されるために適した姿」でしかないことに気づいていない(厳密には、今回のラストで悟ってたっぽいので“気づいていなかった”と過去形にすべきかもしれないが)。
あいの心の奥底には、周囲の人間から愛されたい、という願望がある。そして誰かに愛されるためには可愛くなって、綺麗になって、美しくなるという方法を取ったわけだが、結局美しくなればなるほど彼女はイジメに遭っていたころとは違った孤独感に苛まれることになったわけだ。
男をとっかえひっかえ遊んでいる、援助交際をしている……
女からすれば美しいがゆえの僻み、男からすれば相手にされない妬み。イジメに遭っていた時とは異なるように見えて同質の結果に、あいはますます擦り切れていく。彼女は彼女なりにずっと悩んでいたに違いない。努力しても過程が変わるだけで孤独という変わらない結果ばかりの報われない自分に絶望していたに違いない。
でも、それはある意味仕方ないことなのかもしれない。彼女は「他人から愛される姿」にはなったが、それは“海老原あい”という彼女自身の姿とは限らない。他人から愛されるために他人から愛される姿になっても、それによって愛するのは海老原あいという外見に対してであり、中身に対してではない。
あいが、外見に振り回されず中身に対して優しさを見せた康や悠に惹かれるのは必然だったのだろう。彼女が求めたのは、外観ではなく中身を――外見だけでなく、海老原あいという人間を丸々愛してくれる、そんな人だったはずだから。
あいが康や悠に惹かれた本当の理由は、そうした外見に振り回されず中身を見てくれること――つまり、周りに振り回されない確固たる自分が持てているから、のように感じている。康は両親の都合、悠もあいや友人たちに振り回されているように見えて、ちゃんと自分自身というモノを強く持っているキャラクターだ。
康は実家の跡継ぎとして求められ反対を受けても、自分が好きなモノは辞められないとして最後にはバスケ部引退を撤回した。これは一応対外試合を通して再確認した、ということになっているが、私にはその前から分かっていたことだと思ってる。
もちろん、悠が入って、対外試合が出来て、変わらないマンネリ化した日常の変化の中で、それでも変わらないバスケへの情熱と愛情が対比され浮き上がってきたからこそだろうが、本質的にずっと持っていたものなのだと思っている。そうでなければ、試合直後にあのセリフは出てこない。しっかりと実は康の中では自分の感情は試合前に整理されていて、試合でそれをしっかりと確認できたからこそ、ああして直ぐに引退撤回を断言出来たと思うのだ。
(余談だが、雪子と康はたぶん立場的に似ているが、確固たる自分や自分の夢を持たない雪子とそうしたモノを持つ康でまた対比になっている。なのでこうした家柄で悩みながらもバスケ愛を貫き通す康の今回の姿を、個人的には雪子にちゃんと見ていて欲しかった)
悠も似たようなものだ。両親の転勤に振り回され一年間、地方の学校への転校を余儀なくされても特に動揺するそぶりもなく、新しい学校やTVの中の世界などマンネリとは程遠い刺激ばかりの日常の中でも決してブレない自分がある。彼が数多くのペルソナを変化させながら戦えるのは、もしかしたらそうしたペルソナという自分の仮面がどれだけ変わろうとも、確固たる“鳴上悠”としての部分がしっかりして変わらないからこそ、なのかもしれない。
やや話が長引いたが、あいがこの二人に自然と惹かれたのは道理なのだろう。自分自身を持てず、結果として周囲に愛されるための姿に変わり続けるあいと、他人ではなく自分と向かい合う康や悠では根本的に違う。周りに振り回されず自分自身を持ちながら、周囲に溶け込めるその自分にはない自分が求める才能に、きっとあいは惚れたのだ。
ある意味この辺は陽介や千枝などと同じでペルソナに等しい。誰もが持つ表面上の姿かたちでは計り知れない内面。それをあいや康は、日常生活の中で発揮してくれた、と言えるだろう。
バスケ部を辞めることを辞めたと言った康。両親が反対している以上、もうひと悶着くらいありそうだが、それでもきっと彼の決意は変わらないのだろう。そしてそんな康を好きだと自覚するあい。康は千枝に片想い中だが、バスケ部のマネージャーとしてまじめに頑張って康を支えれば、いつかそんな努力が今度こそ報われる日が来るのだろうか。
まぁ、これがメインのお話ではないのでこの辺のエピローグや後日談はもしかしたら最終話までお預けかな、と思ってしまうが(笑
個人的にはあの店員モブキャラの可愛い娘とのコミュニティが観たい。まぁ、公式HPの分類でたぶんないなーって分かってるんだけどさ(笑
◇どうでも良い余談
どうでも良いがサブキャラが小野大輔・杉田智和・伊藤かな恵・悠木碧(敬称略)って豪華すぎじゃね?(爆 えっと、たしか伊藤さんだけは確か原作のキャスト通りなんだっけ?
あと嘘か本当か、一部で本作に関わったアニメーターが「ガチガチで自由度がない」と漏らしていたとかいないとか。制作サイドはもう少し情報をしっかりと機密した方が良いね。これもtwitterで漏れたんだっけ? やってないから分からないけど、ネタバレな内容がツイートされたりしたらシャレにならないよねw
さて仮にこれが本当だったとして、私見を述べさせてもらえば、「( ゚д゚)ハァ?」って感じ。自由度があり過ぎてひっちゃかめっちゃかにされるよりは、ガチガチで拘束してくれた方が(作ってる方には申し訳ないが)安心出来る。基本的に人気があるからソレを原作にしてアニメ化しているんだろうから(ペルソナ4の場合は続編?の宣伝らしいけど)、原作通りガチガチの方が面白いに決まってる。
まぁ、アニメーターとしては自由度がないのはモチベーションに直結するのかもしれんけど、この不景気のご時世でアニメ作るだけのお金出してくれるスポンサーがいて、スタッフとしてそこに参加出来るだけで儲けもんじゃないのかな、って思ってしまう。その辺は推測や憶測ではああだこうだとアレコレ言えないから、これ以上は言わないけどさ。
次回『I'll beat you,and beat you good』
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うますぎる
ちょっと難しそうですね、自分的には千枝とゆりが喧嘩しているシーンがどこにでもありそうなシーンなのに笑えるとまではいきませんが、なんだかニヤニヤしてしまいました
あと最後のでできた中華屋の娘さん新キャラですね声もまさかの悠木碧さんたぶん来年出るペルソナゴールデン用に作ったんだと思います、伊藤かな恵さんはゲーム版では最初に殺された被害者の役出ていますね当時は新人だったかな恵さんも成長してまたペルソナ4にでれたのはよかってですね
来週は関智一さんの声がしたので次の展開になりますね
楽しみです