Fate/Zero 第4話
『魔槍の刃』
≪あらすじ≫
アイリスフィールとセイバーの前に姿を見せたのは、二本の槍を手にしたサーヴァント――問うまでもなく、“ランサー”のクラスのサーヴァント。
正面からの戦いが始まる中、極秘裏に駆けつけた切嗣は助手の舞弥と共に戦場を監視。建物の屋根の上で観察するランサーのマスターと、そして倒れたはずのアサシンを発見する。アサシンの存在によって、戦闘中に敵マスターを暗殺するといった迂闊な行動が取れなくなった切嗣。
一方、セイバーvsランサーの戦いは静かながら熱戦へと波及。そしてついに、ランサーはサーヴァントにとって切り札となる“宝具”を見せる。最初に手にしたのは紅き長槍。その宝具を前にセイバーは――
≪感想≫
セイバーvsランサー
決着は、ライダー乱入による持ち越しになりそう? というかライダー、真名名乗っちゃったよwww
なかなかに見応えのある戦闘シーンではあったが、派手さには欠けるかな。カメラワークも意外と安定していたというか、逆に安定していて突飛な魅せ方はしなかった。こう、静かな戦闘シーンという感じ。その分だけ、サーヴァントという存在のデタラメさが、Fateシリーズに触れたことがない方々には解っていただけたような気がする。
その一振りは相手をコンクリートで舗装された道路を抉り、壊し、鉄製のコンテナさえ穿つ。
そんな桁違いの衝撃をセイバーやランサーは片手で防ぎ、いなし、躱(かわ)す。
本当の意味での強者同士の戦い、という感じだ。強者同士の戦いは、実力が拮抗しているほど一瞬だとも耳にする。長時間もバトルするのは漫画的な魅せ方という見方もある(実際にどうなのかはわからない。普通に生きていて、真の強者同士の戦いなんて目にすることはないし)。
静かな中に相手の技量や凄さが、観れば観るほど浮かび上がってくる。そんな戦闘シーン。
ただ、上手だったのはランサーだな、と思った。勇猛さ、蛮勇さではセイバーが上だったが、ランサーが指摘したように過剰の域に突入したその精神は早合点を生み、この先決して小さくない損傷を左手に負ってしまった。
(ちなみにセイバーが突進する前に見た、ランサーを討ち取る映像はおそらく彼女の「直感」というスキルの再現だと思われる。彼女の「直感」スキルは未来予知レベルの、驚異的な直感を発揮する。セイバーはそのスキルを過信したゆえにこうなったのだ。まぁ、それだけ彼女の直感は恐ろしいほど優れているのだが)
ランサーにとって本命は最初から黄色い槍である“ゲイ・ボー”だったのは間違いない。ゆえに最初はそちらを捨て、混戦の中でコンクリートの土砂によって姿を隠しながら、紅い槍であり“ゲイ・ジャルグ”だけが宝具だとセイバーに思いこませた。この心理戦は見事。そしてそんな心理戦にあっさり引っかかってしまうセイバーw
思えば十年後の『Fate/stay night』でもセイバーはスペックは優秀だけど割と猪突猛進過ぎる部分が多かったし、この辺は単純にセイバーにはそうした戦略を見抜くことに向いていない、ということなのだろう。
さて、セイバーとランサーはそれぞれに宝具を披露。と言っても、私は原作一巻だけをかなり前に読んだだけなので実はもう覚えてないため簡単に(笑 まぁ、その辺は『Zero』も全巻読んでいるようなファンの方々が補填してくれるだろうから、
セイバーの方は『風王結界(インビジブル・エア)』。簡単に言ってしまえば、風の魔術によって自分の得物(セイバーの場合は剣だが)を隠す隠匿系の術である。ランサーが対応に窮したように、相手の使う得物が見えないというのは間合いや刀身の形状が測りにくいため、単純ながら効果的らしい。
また、セイバーにとってはあまりに有名過ぎるその剣を隠すためのものでもある。セイバー、ランサー、そしてアイリスフィールが相手の真名(セイバーなどのクラス名ではなく、その英霊の本来の名)を知りたがったのは、原則過去の英霊なら相手の名前さえ分かれば残っている伝承から、相手の武器や逸話、あるいは弱点や欠点が分かるから。逆を言えば、いかに自分の真名を悟らせず、相手の真名を把握するかが聖杯戦争においては重要であり、セイバーの『風王結界』は、その対策にもなっていると言える。
ランサーの方は二つ。一つは相手の魔力を削ぐもの。おそらく穂先(?)が触れた対象にかかった魔術的な効果を打ち消す(削る)ものだろう。アニメファン・ラノベファンの方なら、『某上条さんの幻想殺しっぽいもの』という感覚ならたぶんOKだと思うwww
もう一つは決して癒えぬ呪いの槍。その槍で負った傷は、自然治癒(自然に治る速度)でなければ治らないという類いのもの。だからアイリスフィールによる治癒(本来ならあり得ない自然界の法則に反する治癒)は効果を受け付けなかったのだろう。ただ、この手の類いの攻撃の場合、このケースのほかに「傷をつけた相手を倒さない限り傷は癒えない」という文字通り“呪い”に等しい場合もあるのでこちらのケースの可能性もある。
どちらにせよ腱を断たれてしまった以上、どちらのケースにせよセイバーは両手での剣戟が防がれたことになる。自分でやってみれば分かるが、意外と親指が動かない代償は大きい。威力もそうだが、精密動作では親指のコントロールは必要不可欠だろう。
後者はもちろん、仮に前者であったとしても腱が普通に治るだけの猶予は聖杯戦争が始まってしまった以上、もうない。普通なら手負いのセイバーはこの先、他のマスターにとって格好のターゲットになってしまう。
ランサーの技量も厄介(二刀流ならぬ二槍流は手数は多いが、片手で相手の両手の攻撃を受け止めないといけない分だけ、本来なら威力がないはずだが、ランサーはそれを補って見せている)だが、それ以上にやっぱり宝具が厄介のようだ。
ライダーも介入してきたこの第二戦。はたして、傍観していた本当のマスター・衛宮切嗣の判断がどうなるのか、楽しみにしたい。
◇現在の陣営
◆衛宮陣営
▽マスター
衛宮切嗣
▽サーヴァント
セイバー(アルトリア・ペンドラゴン=アーサー王)
▽その他
アイリスフィール・アインツベルン、久宇舞弥
『魔術師殺し』との異名を持つ衛宮切嗣は魔術師だからこそその裏をかき、魔術師としての規則の隙を突いて相手を抹殺する戦闘スタイルを得意とするが、呼び出したサーヴァント・セイバー(アルトリア・ペンドラゴン=アーサー王)は正面からの正々堂々を得意としているため相性は最悪。
それを解消するためアイリスフィールを偽りのセイバーのマスターに仕立て上げ、切嗣は助手の舞弥と共に後方からの支援と策謀に徹する戦略を取る。
彼が目指す目的は「世界の救済」というとんでもないものだが、その目的に関してだけはセイバーも同意している。
セイバーの持つ宝具(宝剣)は風の結界『風王結界(インビジブル・エア)』に護られて見ることが出来ない。だが、セイバーはランサーの宝具により左手の腱に癒えぬ損傷を負う。
◆遠坂陣営
▽マスター
遠坂時臣、言峰綺礼
▽サーヴァント
アーチャー(ギルガメッシュ)、アサシン(???)
▽その他
言峰璃正
遠坂時臣と言峰綺礼による秘密裏の協力関係。時臣のサーヴァントはアーチャー。その真名は世界最古の王・英雄王ギルガメッシュで「世界の財宝を手中にするため」聖杯獲得を目論むが、高いプライドを単独行動スキルによって時臣は御し切れていない。
綺礼のサーヴァントはアサシン。アーチャーによって殺されリタイアしたように見せかけたが、実際にはアサシンは“単一”ではなく“群”の存在であり、まだリタイアしていない。中立のはずの璃正を抱え込み、リタイアしたように見せて戦況を探る戦略を選ぶ。
◆ウェイバー陣営
▽マスター
ウェイバー・ベルベット
▽サーヴァント
ライダー(征服王・イスカンダル)
魔術師の総本山・ロンドンの時計塔の学生。聖杯を得る目的は魔術師としての実力を他人に認めさせるため。
呼び出した英霊のクラス(役職)はライダー。その真名は征服王の異名を持つマケドニアの英雄・イスカンダル。世界征服を考えているが、その性根は豪快な豪傑。そんな彼にウェイバーは振り回されっぱなしだが……。
◆間桐陣営
▽マスター
間桐雁夜
▽サーヴァント
バーサーカー(???)
間桐家の次男だが、魔術師になることを拒む出奔。しかし、遠坂家の次女だったはずの桜が間桐家に養子に出されたと知って出戻り。彼女を解放するために、自らを犠牲にしてでも聖杯を得ることを望む。余命一カ月。
呼び出した英霊のクラス(役職)は消去法によってバーサーカーで確定。
◆雨生陣営
▽マスター
雨生龍之介
▽サーヴァント
キャスター(???)
殺人鬼の少年と人の恐怖を最大の喜びとする狂った魔術師・キャスターの英霊のコンビ。目的は不明だが、龍之介にとって聖杯という存在はどうでもいいのかもしれない。では、キャスターの目的は?
現段階でサーヴァントとマスターの相性という一点において最高だと思われる。
◆アーチボルト陣営
▽マスター
ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
▽サーヴァント
ランサー(ディルムッド・オディナ)
▽その他
マスターはケイネス・エルメロイ・アーチボルト。ウェイバーに召喚するための聖遺物を奪われたはずだが、どうやら別の聖遺物を手配しランサーを召喚。聖杯戦争に間に合わせ、参加したようである。ウェイバーと対峙した時にどんなやり取りがあるのか見物(笑
サーヴァントはランサー。真名はケルト神話に出てくるディルムッド・オディナ。二刀流ならぬ二槍流の使い手。その宝具は相手の魔術効果を打ち消す(削る)ゲイ・ジャルグと通常の方法では治癒しない傷を負わせるゲイ・ボーの二種類の長さの違う槍。
次回『凶獣咆吼』
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補足と言うか蛇足と言うか。
真名:ディルムッド・オディナ
出典:ケルト神話(アイルランドの伝承)
フィアナ騎士団の一員。魔法の黒子を持ち出会った女性を虜にしてしまう。
ゲイ・ジャルグ(赤槍)、ゲイ・ボー(黄槍)の二槍とモラルタ(大怒)、ベガルタ(小怒)の二剣を持っていた。
宝具
破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)
・魔力による防御を無効化の長槍
魔力によって編まれた防具、魔術強化及び能力付加の武具に対してその効果を発揮させなくする。
物理的な防御しか防ぎようが無い。
必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)
・回復不能の傷を負わせる呪の槍
槍によるダメージはHPの上限を削減する為、治癒、再生を行っても「傷を負った状態」までしか回復しない。
保有スキル
心眼(真)
修行・鍛錬に培った洞察力。窮地において活路を導き出す戦闘理論。
愛の黒子
魔力を帯びた黒子で女性を魅了する。対魔力スキルで回避可能。
セイバーに手傷を負わせたのは心眼のスキルの影響が多少也ともあるように思えます。
また、セイバーのクラス別能力に対魔力(A)、アイリスはホムンクルスにより対魔力が備わっている為、ランサーの黒子の影響を受けないみたいです。
出自に関してはwiki及びとある幻想世界神話辞典のHP内より抜粋、宝具、保有スキルは原作3巻(文庫じゃないほう)の巻頭より抜粋しました。
名前、武器名は使っている言語により複数あるようです。
一応、ネタバレにならないように今後の展開に影響がありそうな所は書かないようにしましたが、不快に思う方がいましたらごめんなさい。