Steins;Gate 総評
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[Steins;Gate]
鳳凰院凶真を名乗り、誰とも繋がっていない携帯電話で話しだし、都合が悪くなると“機関の陰謀が”と口にする痛々しい厨二病をわずらう岡部倫太郎。大学生にもなって痛々しいものの、そんな彼には幼馴染の椎名まゆりと、凄腕のハッカーであるダルこと橋田至という仲間とそんな仲間たちと立ち上げた未来がジェット研究所という居場所があった。
研究所で何の役に立つのかわからない発明品を作っていたある日、倫太郎は電子レンジに電話を繋ぎ、電子レンジを携帯電話から遠隔操作しようとする「電話レンジ(仮)」を作り上げる。ほぼ同時期、秋葉原のラジ館では中鉢博士によるタイムマシンに関する理論の発表会が準備されていた。
発表会に参加した倫太郎はそれが2000年に現れたタイムトライベラーと目されるジョン・タイターの盗用であることを指摘。失敗に終わる発表会会場を後にした倫太郎は別の部屋で、天才脳科学者・牧瀬紅莉栖が血だまりの中で倒れているのを発見する。
思わず逃げ出してしまった彼は、ダルに向けて「牧瀬紅莉栖が死んでいる」とメールを送るが、次の瞬間彼の周りに誰も人がいなくなった!?
SFの定番・タイムトラベルを取り扱った科学ADVシリーズ!
そんな『Steins;Gate』の私の評価ですが...
SS
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
Steins;Gate 総評
放映日:2011年04月~2011年09月(全25話)
私が視聴した放映局:テレビ埼玉、TOKYO MX
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:S
綿密に組まれたストーリー、キャラクター描写、伏線や設定など申し分ない。原作からは幾らか削った部分があったそうだが、それでも2クールという時間がだいぶ余裕を持たせてくれたようで、原産ファンも納得の仕上がりである。
演出 評価:S
カット割りによる見せ方、EDへの入りでの見せ方、いろいろな形でキャラクターの心理状態を示すような描写があったのが特徴的。直接的な描写は少なかったが、その分間接的な描写(まゆりの死を現すかのように止まる懐中時計など)が多く、そこだけをピックアップして考察するだけで一つ記事が出来上がりそうなほど。
作画 評価:S
キャラデザが特徴的なため一部の方々には当初受け入れづらかったらしい部分だが、それでも回を増すごとに少しずつアニメ映えする形にうまく修正されたのではないかと思う。デフォルメの入らない作品でこのクオリティを2クール維持してきたのは、文字通りスタッフの頑張りのおかげだろう。
CAST 評価:S
岡部倫太郎役の宮野守さんがなんと言っても熱演・好演を連発してくれた部分が大きい。表面上厨二病でありながら性根はしっかりと優しい好青年である倫太郎をその声と演技で見事に演出してくれたと思う。
周囲を支える面々も中堅からベテランの実力派揃いで頼もしい。
OP/ED/BGM 評価:S
同一の曲でも二番を使用したり、演出を変えたりするなど複数のパターンを用意してきた意欲作。願わくはもう少しインパクトの残るBGMが残ると良かったとも思うが、それは望みすぎか。
総合 評価:SS
内訳:S評価(5点)×5=SS(5.0点)
個人的な今年最優秀作になりそうな一本。『まどマギ』、さらに10月からは『Fate/ZERO』があるだけに『Fate/ZERO』の出来次第では変わるかもしれないが(しかもPVを見る限り出来はかなりよさそう)、仮に『Fate/ZERO』が2クールなら2011年アニメでは間違いなく今年最優秀作は本作だろう。2011年度となるとFate/ZEROとの競合かな。
アニメファンだけでなく社会的にも評価を受けている『まどマギ』は確かに素晴らしい作品だし大きな意味を持つ作品なのだろうが、主観的に言わせてもらえれば楽しめたのは『Steins;Gate』の方だった。おそらくいろいろな要素が組み合わせっているのだろう。ストーリーだけでなくキャラクター、SFや世界観の要素、音響、キャストなど複合的にいろいろなものが組み合わさった上でのそういう評価である。
個人的には毎回の考察が本当に楽しめたのが大きい。毎回本格的に考察を盛り込んだ感想記事は、それこそ『コードギアス』や『ひぐらし解』以来かもしれない。それだけ深くのめり込んだ作品。原作は知らなくてもここまで楽しめたのだ。
あとは原作ファンがここまで賞賛するアニメ化も珍しいと思っている。原作があるアニメ作品は、どうしてもボリュームや原作との対比によって原作に負けてしまいその結果として批難されるケースが目立つ。本作も原作ファンからすればだいぶ削られており批難される時もあったものの、それでもその判断やそれを加味した上で賞賛を送っている人が多いように見受ける。
原作ファンの大半を味方につけ、新規ファンを開拓した『Steins;Gate』のアニメ化は間違いなくここ数年の原作有するアニメ化作品の中でも指折りの成功例と言えるのではないだろうか。
おまけ
ベストキャラTOP3
1位 岡部倫太郎
主人公という属性を持つ男キャラクターの中では久々に共感し好感し応援したくなるキャラクターだったような気がする。厨二病もここまでくれば立派w
2位 フェイリス・ニャンニャン
かわいいw 桃井声で子のキャラデザであの性格は反則だと思うんだ(爆
3位 牧瀬紅莉栖
メインヒロイン。天才脳科学者なのにねらーという部分がとてもツボだった。典型的な主人公と対等関係の積んでレキャラクターだと思った。
- at 20:42
- [アニメ(放送終了):Steins;Gate]
- TB(1) |
- CO(6)
- [Edit]
No title
僕は原作、小説と消化してからアニメを見たので、世界線やアトラクタフィールド理論などSF部分の設定の説明が削られているのが気になり、アニメ版はいまいち話の土台がしっかりしていない印象でした。
そのような時に、管理人さんの記事を拝見し、アニメの情報だけでもここまで考察を展開できるのかと驚嘆致しました。
それからは削られた部分や簡略化されたセリフなどを気にせず、純粋に楽しむ気持ちでシュタゲのアニメを見られるようになったと思います。
分かる人が分かってるんだからこれで大丈夫なんだろう、といった具合にですw
なので、そのような素晴らしい記事を書いてくださった管理人さんにはとても感謝しています。
本当にありがとうございました。
もしよろしければ、原作をプレイした感想/考察記事もぜひ読んでみたいです。
これだけ世界観や理論部分での考察を楽しめたのなら、きっと原作や小説版も気に入ってもらえると思います。
アニメでは分かりやすく砕けた感じになっていたセリフ周りも理系的になって、
遠慮が無くなっているので中二病的にも没入感があると思いますw
(かといって過度にペダンティックなわけでもないです)
余計なお世話だったらすみません。一シュタゲファンからの老婆心だと思って大目に見ていただければ幸いです。
それでは長々と失礼しました。