Steins;Gate 第23話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[Steins;Gate]
『境界面上のシュタインズゲート』
≪あらすじ≫
牧瀬紅莉栖を犠牲にし、ようやく辿り着いたまゆりが殺されないβ世界線。しかし、電話レンジ(仮)を放棄したことで開発されないはずのタイムマシンに乗ってやってきたのは鈴羽だった。
第三次世界大戦を防ぐべく、牧瀬紅莉栖を救ってほしい
その一言に、倫太郎は7月28日まで戻って紅莉栖を救うべく奮闘する。しかし、その結末はあまりに残酷だった。中鉢博士は紅莉栖の実の父親で、紅莉栖の書いた論文を盗用しようとする父親と口論になる彼女、その中で紅莉栖を救うべく動いた倫太郎こそが、紅莉栖を殺害した張本人だった。
自分が紅莉栖を殺したのだと強いショックに陥る倫太郎。過去へ跳べるのは後一回。まゆりの経験からアトラクタフィールドにおける収束は変わらないと絶望する彼に、意外な人物からのムービーメールが届く――
≪感想≫
◆執念 -それこそがマッドサイエンティスト最大の武器-
幼い頃、祖母の死から立ち直れないまゆりを根気強く見守り続けた。
α世界線でまゆりの死を回避すべく自分の心も他人の想いも犠牲にし、
それでも救うべく奔走した。
β世界線では第三次世界大戦を無視し、紅莉栖を救うべく
タイムマシン開発とオペレーション・スクルドに全力を尽くした。
この執念こそが、マッドサイエンティスト・鳳凰院凶真の武器なのかもしれない。岡部倫太郎の最大の武器はその優しさだ。しかし、倫太郎が自分で作り上げた厨二病人格・鳳凰院凶真の武器はこの執念だ。
β世界線では、一度は紅莉栖を救うことに失敗した倫太郎が存在している。おそらく、この先、倫太郎がシュタインズゲートに移動することができたとしても、その世界線は残るわけだから、「紅莉栖を殺してしまった倫太郎」が存在し続ける。
紅莉栖を殺した罪悪感に駆られながら、それでも倫太郎――いや“鳳凰院凶真”は彼女を救うことを諦めることなく、執念でタイムマシンを完成させた。おそらく世界各国のどこも実現していないのではないだろうか(もしβ世界線でタイムマシンが実現されていれば、時間支配の名のもとにα世界線同様SERNによる世界支配があるはずなのに、未来から来た鈴羽はそれには言及していない)。
57億人が犠牲になった第三次世界大戦すら乗り越え研究を続け、完璧なタイムマシンの完成に至った鳳凰院凶真とダル。ダルをそこまで研究させたことも、ダルの娘である鈴羽をエージェントとして巻き込んだことも、鳳凰院凶真の執念だと言えるのだろう。
一度は膝を折り、諦めた“倫太郎”。おそらくタイムマシンを完成させ、オペレーション・スクルドを考えた彼もまた、一度はそうして諦めたに違いない。だが、きっとその先では鳳凰院凶真として諦められない執念が目覚め、シュタインズ・ゲートを目指すという意志が宿ったに違いない。
彼にはダルほどの技術はない。彼には紅莉栖ほどの頭脳もない。けれども、彼には誰にも負けない執念がある。
こういうところは、『ルパン三世』に近いと思っている。主役であるはずのルパンには、明確な武力はない。射撃では次元に、近接なら五右エ門に劣る。それでも彼が、そうした仲間を引っ張るのはその頭脳と、何より飽くなき探求心と執念があるからだ。
絶対に諦めない執念を以って、今度こそ紅莉栖を見事救って欲しい。
◆伏線を少し列挙してみる
1)世界線数値+タイムリープ考察
・ 1話のメール送信後 ⇒「0.571024」
・ 7話のロト6実験後 ⇒「0.571015」
・ 8話の萌郁実験後 ⇒「0.523299」
・ 8話のるか実験後 ⇒「0.456903」
・ 9話のフェイリス実験後 ⇒「0.409420」
・ 10話の鈴羽を呼び止め時 ⇒「0.337187」
・ 16話の世界線移動時 ⇒「0.409401」(誤植?)
・ 16話のメーター数値 ⇒「0.409031」(誤植?)
・ 17話の世界線変動時 ⇒「0.456914」
・ 18話の世界線変動時 ⇒「0.523307」
・ 20話の世界線変動時 ⇒「0.571046」
・ 22話のDメール消去時 ⇒「1.130205」
オペレーション・スクルド。それはシュタインズ・ゲートに移動するための、理想の未来を切り拓くためのラストミッション。
うん、厨二っぽいwww
っていうか、中の人繋がりでどことなく某イノベイターっぽい(爆 それはさておいて、その概要と方法を考察してみよう。これが最後の考察になるだろうし。
まず、目的はシュタインズ・ゲートに移動すること。シュタインズ・ゲートは、アトラクタフィールドの収束から脱却した世界――つまり、α世界線で死が確定するまゆり、β世界線で死が確定した(かもしれない)紅莉栖を、その確定事項(つまり死への収束)から救出し、世界線の収束の影響を受け付けない世界線へと移動すること、と考えられる。
世界線の影響を受けない世界線に移動する、というのは矛盾しているような気もするが、要は「未来の可能性は無限大」ということだろう。どんなことをしても未来が確定している世界線ではなく、努力と運ときっかけ次第でいくらでも可能性が存在している無限大の希望をはらんだ世界。そんな世界こそが、シュタインズ・ゲートなのではないだろうか……と勝手に考えている。
そのシュタインズ・ゲートへ移動するためのミッションがオペレーション・スクルド。スクルドは確かベルダンディーらと並ぶ三女神のひとりで、未来を司る女神だった気がする。未来を切り拓く、という意味ではそれなりの意味のある名前なのかもしれないw
15年後の鳳凰院凶真が示したミッションは二つ。だが、このミッションには大前提として「α世界線で最初に倫太郎が見聞きした“過去”を変えてはいけない」という制約がある。そうすることで世界に「過去は変わっていない」と誤認させながら、シュタインズ・ゲートへの扉を開くということなのだろう。
「そんなことで世界をだませるのか?」と思うかもしれないが、“人間が観測する(人間に観測される)ことで存在が確認される(人間原理というらしいが、専門家ではないのでよく解らないが)”という理屈が通用し、そこにいる人が観測したことで世界が認識されるのだとすれば、その観測結果を騙せれば実際の結果が異なっていたとしても不思議ではない。
さて、15年後の倫太郎から与えられた具体的なミッションだが、1つ目は中鉢博士が亡命先に持ち込んだ紅莉栖の論文を処分すること。これによって第三次世界大戦を防ごう、ということなのだろう。一見すれば紅莉栖を救うことに何の関係もないように見えるが、第三次世界大戦の原因がタイムマシンで、その原点となったのが紅莉栖の論文なら、その論文のせいで紅莉栖がこの先命を狙われる可能性が極めて高くなることを考えればこれも防がなければならない。
論文を処理する方法は単純に奪い取って燃やすなりしてしまえば良い。だが、あの中鉢博士から論文を奪うとなればかなりのことだ(あの娘さえも殺しかねない執念を考えればw)。かといって、中鉢博士に渡る前の紅莉栖から奪うことはできない。なぜなら、そんな過去は
どちらにせよ、
ヒントはまゆりのメタルうーぱになるのか。あれが金属探知機引っかかったおかげで貨物庫の火災から論文が守られたことになる。どのような経緯でメタルうーぱが中鉢博士の手に渡ったか解らないが、ならばそれを逆手に取り、メタルうーぱを倫太郎が先に手に入れてしまえばいい。まゆりは「レア」だと言っているわけだから、そう都合よく何個も出てくるはずがないわけだし。
もう1つは紅莉栖が死んだと、当該時間に存在する岡部倫太郎に誤認させること。これは簡単だ。
要はα世界線で倫太郎が見たように「血塗れで倒れて死んでいる紅莉栖」を再現しつつ、本当は「血塗れだけど、実は死んでなかった紅莉栖」という結果にすれば変更すれば良い。
血塗れの状況は血糊なり何なりで幾らでも代用は可能だ。後はその上に、気絶させた紅莉栖を寝かせておけば、その姿を他人(当該時間における岡部倫太郎)には、「牧瀬紅莉栖が血塗れで倒れて死んでいる」ように見えるだろう。
ただし、問題点が二つ。1つ目は血糊ないしそれに近い代用品を倫太郎が用意出来るか。もう1つはどうやって紅莉栖を気絶させるか。睡眠薬や、二次元的にはクロロホルムがあるのが理想だがそんなものを倫太郎が入手できるとは思わない。かといって、救うためとはいえ殴り倒すわけにもいかないし、事情を話すわけにもいかないだろう。ここをどうやってクリアするか、それが最後のハードルになりそうだ。
余談
15年後の倫太郎からダルに届いたメールが個人的にツボだったw 具体的には
受信日時:2025/08/21 18:21
差出人:sg-epk@jtk93.x29.jp
件名:(件名なし)
テレビを見ろ
ということ。受信日時が未来な点もそうだが、このメールアドレスが如実に倫太郎のものだと言っている。
sgは「シュタインズ・ゲート」の略、epkは倫太郎の合言葉「エル・プサイ・コングルゥ(?)」の略だと容易に想像が出来る。こういう点が細かくて思わずニヤリとしてしまった。
あとは2025年には、倫太郎はより膨大な容量を送信可能なDメールを開発しているということでもある。おそらくタイムマシン開発の過程で生まれたものだろうが、こんなところもこれまでの本作の繋がりや流れを感じさせてくれるものだと思う。
≪TB先 参照リンク(URLアルファベット順)≫
赤字はTBが現在弾かれてしまっているBlog様です。
現在、nifty系、so-net系はほぼ全滅。livedoorは調子がいいと送れます。
・http://adria7.blog92.fc2.com/blog-entry-960.html
・http://alicetail904.blog42.fc2.com/blog-entry-859.html
・http://ameblo.jp/brook0316/entry-11004699142.html
(http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201109070001/)
・http://anikankan.blog.fc2.com/blog-entry-58.html
・http://animedouganews.blog44.fc2.com/blog-entry-1978.html
・http://animehigurasi.blog92.fc2.com/blog-entry-393.html
・http://animetureduregusa.blog65.fc2.com/blog-entry-1192.html
・http://animumeso.blog101.fc2.com/blog-entry-2788.html
・http://aniponda.blog119.fc2.com/blog-entry-1144.html
・http://blog.crosschannel.jp/Entry/2876/
・http://blog.goo.ne.jp/gurimoe/e/d668a6c3e98d43c959c526add
598ccb3
・http://blog.goo.ne.jp/mio793/e/76ab992ee51697eca13ec62ec3
65260c
(http://plaza.rakuten.co.jp/blackwidow/diary/201109070000/)
・http://blog.goo.ne.jp/nijigen-complex/e/0726d174f352f17672
6601a35297bcb0
・http://blog.livedoor.jp/mattari_6/archives/51781739.html
・http://blog.livedoor.jp/mjotvithr/archives/3022976.html
・http://blog.livedoor.jp/rin20064/archives/52212831.html
・http://blog.livedoor.jp/soul_mu/archives/65610033.html
・http://blog.livedoor.jp/sumi4460/archives/66820876.html
・http://blog.livedoor.jp/t_cherry398/archives/51621697.html
・http://blog.livedoor.jp/voler/archives/52873940.html
・http://blog.livedoor.jp/youotu-roro/archives/3019894.html
・http://blogreblog.at.webry.info/201109/article_8.html
・http://bluebluesilvermoon.blog38.fc2.com/blog-entry-3617.html
・http://disorellan.blog61.fc2.com/blog-entry-1200.html
・http://enkaigakari.seesaa.net/article/224654251.html
・http://fanblogs.jp/gyobayashi/archive/2444/0
・http://fllayg.com/?e=2145
・http://guutaranikki.blog4.fc2.com/blog-entry-6601.html
・http://hibikidgs.blog.fc2.com/blog-entry-948.html
・http://hienkyaku.blog50.fc2.com/blog-entry-2183.html
・http://ilikemanga.blog87.fc2.com/blog-entry-1286.html
・http://infinite3cosmos.blog66.fc2.com/blog-entry-765.html
・http://innamiblog.blog28.fc2.com/blog-entry-216.html
・http://irizasama.blog95.fc2.com/blog-entry-948.html
・http://junkheadnayatura.blog24.fc2.com/blog-entry-1777.html
・http://kagura77.blog99.fc2.com/blog-entry-2965.html
・http://kakioki60.blog129.fc2.com/blog-entry-923.html
・http://kate555.blog59.fc2.com/blog-entry-1567.html
・http://kenohito.blog67.fc2.com/blog-entry-1211.html
・http://keycafe.blog27.fc2.com/blog-entry-1395.html
・http://kouyanoblog.blog61.fc2.com/blog-entry-4059.html
・http://maguni.com/index.php/view/1449
・http://naruhya.blog.so-net.ne.jp/2011-09-07
・http://nextsociety.blog102.fc2.com/blog-entry-1591.html
・http://ohayoblog2.blog99.fc2.com/blog-entry-147.html
・http://okirakutama.blog108.fc2.com/blog-entry-292.html
・http://picoro106.blog39.fc2.com/blog-entry-5359.html
・http://plutor.blog83.fc2.com/blog-entry-1405.html
・http://rabiko.blog13.fc2.com/blog-entry-2580.html
・http://sagaturedure.blog31.fc2.com/blog-entry-5041.html
・http://scriptor.blog54.fc2.com/blog-entry-1162.html
・http://seasetu.blog116.fc2.com/blog-entry-256.html
・http://seraraku2.blog59.fc2.com/blog-entry-6032.html
・http://shinsakuranikki.blog90.fc2.com/blog-entry-4367.html
・http://shirokuro585.blog109.fc2.com/blog-entry-796.html
・http://shirousausa.blog106.fc2.com/blog-entry-445.html
・http://sigerublog.blog137.fc2.com/blog-entry-458.html
・http://sironsiron.blog70.fc2.com/blog-entry-1607.html
・http://soraxcan.blog59.fc2.com/blog-entry-2880.html
・http://spadea.jugem.jp/?eid=12310
・http://strawcat.blog12.fc2.com/blog-entry-3219.html
・http://subcul.jugem.jp/?eid=2178
・http://subculturechallenge.blog81.fc2.com/blog-entry-203.html
・http://takaoadventure.blog98.fc2.com/blog-entry-2529.html
・http://yamitarou.blog75.fc2.com/blog-entry-3006.html
・http://yasuto07.blog38.fc2.com/blog-entry-1309.html
・http://yukigetu356.blog36.fc2.com/blog-entry-530.html
もしよろしければ、拍手ボタンをポチッと押して下さいm(_ _)m 管理人のモチベーションが上がります(ぉ
Web拍手に頂いたコメントは後日『雑記』にてお返事させていただきます。
- at 13:00
- [アニメ(放送終了):Steins;Gate]
- TB(60) |
- CO(14)
- [Edit]
NoTitle
世界線はパラレルワールドではありませんよ。
「同時に存在している別の世界」というものは存在していないのです。
世界はあくまでも一つしか存在しておらず、世界線とは「可能性の世界」なのだそうです。
それらがスイッチのように切り替わっているのが世界線の変動だとか。(尤も、この世界線理論が本当に正しいのかどうかは作中で紅莉栖が疑問視しており、非常に曖昧なままになっていたかと思います)
>なぜなら、そんな過去はα世界線で存在していないからだ
論文が渡るとか以前に、α世界線では鈴羽のタイムマシンがラジ館を大破させてしまったので、紅莉栖は中鉢博士とは再会しておらず、論文自体がα世界線に分岐した時点で無意味なものになってしまっているので、奪う必要性が無いかと。
>膨大な容量を送信可能なDメールを開発している
小説版によると、この新型の送信装置は「NDメール」と言います。
正式な名前は「ノスタルジアドライブメール」です。
Dメールの名前を決める時にオカリンが没を食らったあの名前ですw