セイクリッドセブン 第9話
『転石するイシ』
≪あらすじ≫
暴走した時の暴力だけが風評で広がっていた噂と、生まれ持っての体格の良さのせいでいつも周囲の人間から畏怖され、忌み嫌われてきたアルマ。だが、そんな彼も気がつけば、ルリや鉱石部以外のほかのクラスメイトからも気さくに声をかけてもらえる存在になっていた。
どうしてこうなったのか。
それを実感できぬまま、悪石が二体同時に出現する。悪石を倒せるのはアルマだけ。仕方なくもう一体の悪石は藍羽財閥の戦力を結集して戦うことに。だが、二体の共に非常に強力。一体目で苦戦するアルマは、自分が戦う理由をついに見い出す――
≪感想≫
もともと本作で『イシ』は、『鉱石(石)』と『意思(ないし意志)』がかけられていた。サブタイトルから解るように、今回は『意思』がどう動いていくのかを改めて追いかけた形。
人が成長する過程って、実は良く解らないことが多い。特に自分では「成長しているのかどうか」が解らず悩む人も少なくないだろう。育成ゲームのようにパラメータが数値化・記号化されているわけではないリアルの世界において、成長しているのかどうかというのは測ることが難しいのだ。
それはアルマにとっても同じこと。悪石を倒せたり、より強い力が使えたりすることは確かに成長かもしれないけれど、周囲の変化や数値化しづらい一般生活の分野において自分が成長あるいはいい方向に変化することが出来たかどうかなんて感じづらいもの。
実際に、今のクラスメイトたちの状況が出来たのはアルマが文化祭で男子生徒を救ったから。そのことに気づいていないアルマの鈍感さは、一般的に「恋愛にだけ鈍感」と言われるこの手の作品の主人公としては珍しく「一貫して全部に鈍感」という極まりっぷりで、これはこれで清々しいのだがwww
話を戻して、そうした状況はアルマが生み出したもの。そして、そうした状況を作れたのはアルマが感じたように、あの日自分からルリたちにかかわりセイクリッドの力を受け入れたことから始まった。
それまでの畏怖される現状を作ってしまった要因の一つであるセイクリッドの力もまた、自分なのだと受け入れ始めたあの日から、確かにアルマは少しずつ少しずつ、本人では気付かない速度でゆっくり変わっていったのだろう。
たった1クールの作品だが、こうして主人公が変化ないし成長した様を確認出来るようにしてあるのはすごいなと思った。
さて、余談になるが戦闘シーンはなかなかに良かった。変身さえすれば後は敵無しに近かったアルマが、悪石相手に大苦戦。やっぱりヒーローは最後に技術や技量ではなく、気合いで何とかするものなんだな、と再認識した(笑
ただ本作の場合にはそれは一概に「気合いで何とかなっちゃうご都合主義」とは言いづらい。アルマがセイクリッドアルマ・リベレイター(今のルリのイシを受け入れたヒーロー風のセイクリッド状態)で戦えるのはルリの力があってこそ。つまり、リベレイターの力はアルマ単体のものではなく、ルリとの複合のもの。
ルリのアルマへの信頼度や好感度は最初からMAX状態のため問題視されていないが、おそらくこのリベレイター形態、本来は戦闘型セイクリッド(アルマ)と支援型セイクリッド(ルリ)の信頼度や好感度によってその能力が左右されるものではないだろうか。極端な話を言えば、両者の信頼度や好感度が0に近ければ変身すら出来ない、そんなものだと感じている。
つまり戦闘型と支援型、両方のセイクリッドが強い信頼関係や高い好感度で結ばれた時、支援型セイクリッドの力によって戦闘型セイクリッドが持つ凶悪性を封じ込め、浄化することで戦闘型セイクリッドは失われた自我を取り戻しリベレイターとして戦えるようになるのではないだろうか、というのが自論。
そう考えると、前回の鎌倉デートも一概にただのニヤニヤイベントではなかった、ということだ。信頼関係が崩れ始めた二人を取り直し、さらにアルマのルリに対する信頼度や好感度を底上げすることで間接的にリベレイターとしての能力を強化した。
それに加えてアルマが戦う理由を自覚し、モチベーション・コンディションを高めたことでルリの意志(ルリが与えた鉱石)と共鳴し、アルマは鬼瓦曰く「今まで以上の力」をを引き出すことが出来た要因になったに違いない(注:鬼瓦の発言は次回10話に出てきます。TOKYO MXの放映の都合上、執筆時には9話・10話を同日中に視聴済み)。
次回『アオイ記憶』
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