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戦う司書 The Book of Bantorra 総評

戦う司書 The Book of Bantorra 総評

人は死んだら石本になり、その本に触れることでその人の生きた歴史を“読む”ことが出来る世界。その世界には、石本を収集し図書館に収め管理する組織『バントーラ図書館』と、本を管理するために武力を持った『武装司書』と呼ばれる者たちがおり、そんな『武装司書』は「本は図書館ではなく天国に収められるべきだ」と主張する『神溺教団』と対立していた。

事実上、バントーラ図書館と武装司書を統べる図書館館長代行ハミュッツ・メセタ。彼女は右腕的存在マットアラスト・バロリーら他の武装司書とともに神溺教団の船を強襲する計画を立てる。そこには、神溺教団が人間から意思と記憶を奪われ、ただの人間爆弾に仕立てられた“肉”と呼ばれる家畜同然の人間たちがいて――



そんな『戦う司書 The Book of Bantorra』の私の評価ですが...

A

です。(SS、S、A~Dの評価)


では、詳細は続きをどうぞ。


※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。

戦う司書 The Book of Bantorra 総評
放映日:2009年10月~2010年04月(全27話)/2011年08月08日~08月22日(再放送/全27話) 
私が視聴した放映局:TOKYO MX

総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。


シナリオ構成 評価:S
因果応報、原因と結果、そうしたものが非常にうまく折り重なっている物語だと言える。一人ひとりのキャラクター(武装司書ら)が備える戦う理由や理想というものを、深く掘り下げ、小編ごとにそこにスポットライトを当てて描写しながら、最終的に全部の因果が一つの形に収束した形は見事と言えるのかもしれない。

特にキャラクターとは別に持つ“組織”というものの持つ善悪な部分を描いた部分にとても強い印象を覚えた。武装集団と神溺集団の関係性、その裏での繋がりや本当の目的などは実に興味深い設定だった。


演出 評価:A
超能力バトル要素がある作品としては、相性や特性を最大限に活かす戦略などの要素が、ミレポック編など一部を除いてそれらの要素があまり活かされなかったのは残念な部分かもしれない。

ただ、それらを抜きにしてもキャラクター一人ひとりの演出はとてもよかった。特に、青臭さが全開のヴォルケンやノロティというキャラクターは、ウザさが目立ってしまうが丁寧な演出によってその青臭さが逆に魅力として引き立ち、物語としても重要な役割を担っていた。


作画 評価:B
2010年の頃の作画としては標準的か。ただ、とても良く動くなぁ、と感心した。


CAST 評価:A
ベテラン勢で固められた布陣は確かなキャスト。間違いなくこの作品のクオリティを上げる布陣であった。


OP/ED/BGM 評価:A
全体的に質の高い楽曲がそろっていたのが印象的。特にALI PROの『堕天國宣戦』はCMなどで使われていることもあって非常に耳に残る良い曲だった。個人的には二つのED曲も好き。


総合 評価:A
内訳:S評価(5点)×1+A評価(4点)×3+B評価(3点)×1=A(4.0点)
非常に重厚なストーリーとシリアスな展開が特徴の作品。

登場キャラクターの半数以上が最終的に死亡してしまうという展開に、「お気に入りのキャラがー!」と嘆く人も多いような気もするが(笑)、だからこそ引き立つ物語ではなかっただろうか。

さらに設定の奥深さと腹黒さが何とも言えないw 正義の集団と悪の集団が実は同一のモノであり、組織というものが持つ二面性は現代社会の会社などの組織にも通じる部分があるような気がしてくる。組織とは、たとえ世界を守るような組織であったとしても、その裏では決して綺麗ごとだけではない点、それどころかその組織自体に大きな私欲がある点などが如実に描かれていたのが印象深い。

重厚なストーリーを楽しみたい方にはぜひ、一度目を通してほしい作品である。





おまけ
ベストキャラTOP3
1位 ノロティ・マルチェ
不殺を貫く少女。本当に甘ちゃんで、でもそれも貫き通せば清々しささえ感じられる。ヴォルケンにも似たようなことが言えるが、この作品は重厚でシリアスなストーリーの反面、こうしたキャラクターがいるからこそ互いに引き立ちあうような気がしている。


2位 ハミュッツ・メセタ
いろいろな面を持つ女性。そんな言葉が良く似合う。その裏にある女性らしさや、本当の願いを知れば知るほど深みのあるキャラクターだと実感する。


3位 コリオ・トニス
やっぱりなんだかんだでコリオ編が一番面白かった。ハミュッツさえ危うかったシガルに勝った“強さ”はハミュッツでなくとも関心するだろう。あのハミュッツが「コリオ・トニスに殺されるのが理想」と一時期口にしていた理由も解るというものだ。

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