Steins;Gate 第14話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[Steins;Gate]
『形而下のネクローシス』
≪あらすじ≫
絶対にまゆりを殺させないっ!
強い意志でタイムリープを繰り返す倫太郎。しかし、何度過去を遡り、別の手段を講じてもまゆりが死ぬ未来を変えることが出来ない。目の前で何度も死んでいくまゆり。その光景を幾度となく見せられてさすがの倫太郎の精神も擦り切れそうになっていた。
そんな時、声をかけてきたのは牧瀬紅莉栖。彼女は倫太郎がタイムリープしている事実を見抜く。しかし、もう萌郁たちの襲撃時間が迫っていた。現段階では時間がないと判断した紅莉栖は「タイムリープマシン完成直前にタイムリープさせるので、過去の自分に協力してもらえ」とアドバイスを出し、過去の自分に状況を理解させるように“とあるキーワード”を倫太郎に授ける。
五時間前に戻った倫太郎。なんとか過去の紅莉栖に状況を理解させ納得してもらったところで姿を見せたのは阿万音鈴羽。彼女は「椎名まゆりを救うためには、ダイバージェンス1%を超えた先“β世界線”へ移動する必要がある」と語り、遂に自らの正体を明かす――
≪感想≫
◆絶望の淵から
今回はとにかく情けないほどに弱っていく倫太郎の姿が印象的だった。彼は一体、何度同じ世界を行き来したのだろうか? それはきっと途方もない数だったに違いない。どんな手段を講じ、どんなルートを通ってもまゆりの死は避けられない。普段は平気で「運命」や「世界」「機関」といった大規模で宇宙レベルのことを口にするのに、この瞬間ばかりはその全てすら否定する倫太郎の必死さには胸を打たれる。
泣いて懇願し、詫びても萌郁たちラウンダー(SERNの隠密実働部隊?)はまゆりを殺し続ける。あの場でいっそのこと萌郁を殺してしまったらどうなるのだろうか、という選択肢も視聴者としては頭を過ぎるのだが、そうした選択肢が思い浮かばないのか思い浮かんでも選択しなかったのか、そういうところは何だかんだで根っから優しい倫太郎らしいと言えるのか。
(それにたぶん萌郁を殺しても、その後紅莉栖が解説したようにやっぱりまゆりは死んだと思うが)
それでも、最後には萌郁をラボメンにしたことを激しく後悔する倫太郎。もう万策尽き、何の行動にも出れないほどの絶望に追いやられた彼の辛さはもはや彼にしか解らない。なんかこう、安易に言葉にするのも躊躇われるほどだ。
似たような感覚で言えば『ハルヒ』で「エンドレスエイト」を毎週毎週「今週こそは」と思い視聴しながらも、また同じ内容が続く展開に絶望した視聴者の感情に近いw いや、マジでね。
もちろん、あんなライトな感覚じゃない。もっとヘヴィでとても堪え難いような感覚を倫太郎は、きっと本編で映像化されたり、あるいはゲームで語られたりするよりも多く体験している。しかも、その数時間だけを延々と繰り返すのだ。むしろ、良く発狂しなかったな、と。
絶望の淵から彼を救ったのはやはり紅莉栖だった。この辺はさすがに1話の謎展開含めメインヒロインなだけあると言うべきだろうか。
彼女の見せた笑顔は本当に可愛かったし、五時間後の自分を恨む姿や普段は倫太郎がする厨二病的言動で彼を励まそうとしながらもその行動を振り返って恥じらうのも魅力的だった。倫太郎に「紅莉栖」と普通に呼ばれたことに反応していたのは、そう呼ばれたいという願望ですね、解ります(マテ
しかし、マイフォークって何?
マイスプーンは持っているらしいし、えっと……家具収集が趣味ですか?(ぇ
◆伏線を少し列挙してみる
1)世界線数値+タイムリープ考察
・ 1話のメール送信後 ⇒「0.571024」
・ 7話のロト6実験後 ⇒「0.571015」
・ 8話の萌郁実験後 ⇒「0.523299」
・ 8話のルカ実験後 ⇒「0.456903」
・ 9話のフェイリス実験後 ⇒「0.409420」
・ 10話の自分へのメール後 ⇒「0.337187」
今回も変動なし。しかし、改めてこの数字がダイバージェンス数値であることが明言され、倫太郎は現在いるα世界線(0%台の世界線)からβ世界線(1%台の世界線)へ移動しなければ願いは叶えられない、ということが判明した。
しかもその数値は、未来の岡部倫太郎の発明によって表現化出来るようになっているらしい。あれ? 倫太郎、未来だとマジで凄い(マッド)サイエンティストになっているのか?w
鈴羽の話では分岐点まで戻ることで世界線を大きく変動させ移動出来る可能性があると言う。2010年のタイムマシン開発もその分岐点の一つということは、もし鈴羽の言うタイムマシンにタイムリープマシンが入るのであれば、ちょうど今のラボメンが集まりだした頃が分岐点の開始前後ということか。
その頃まで鈴羽のタイムマシンで戻って世界線を変動させるほどの事件を起こすのが目的になるのだろうが、それは一気に1話まで戻るのか、それとももっと直近に戻るのか。タイムリープマシンでは48時間の限界があるので、少なくともそれを超えた先に戻る?
まぁ、過去に戻った先で紅莉栖にまたタイムリープマシンを作ってもらって遡り続ける、という手もなくはないだろうが……。
2)阿万音鈴羽の正体 ジョン・タイター
やはり彼女はジョン・タイターだった。これは誰もが予想した範疇で、明らかに怪しかったラジ館に突っ込んだ人工衛星も大気圏外から落下してきたものではなく、鈴羽のタイムマシン。
さらに基本的にα世界線からβ世界線には移動できないと鈴羽が語る以上、α世界線(まゆりが死ぬ世界線)で生き続けた岡部倫太郎が居て、彼が鈴羽に知っていることを教え発明品を与えたと言うことになる。
そして未来の岡部倫太郎は、自分が移動出来なくとも誰か一人でも自分と同じ岡部倫太郎が1%の世界線を超えてまゆりが生き残る未来を勝ち取ってくれればと願い、発明を続け、もしかしたらタイムマシン開発にも携わっていたかもしれない。
予想通りの展開ではあるが、それはそれで複雑な胸中である。
なぜなら、鈴羽(と未来の岡部倫太郎)はこうなることをやはり全部知っていたと言うことになるし、知った上で放置していたと言うことになる。どうして最初からこの話を持ちかけなかったのか? それは仮に話を持ちかけたところで倫太郎が真剣に取り合うかどうか解らないし、決意が足りないと判断したのだろう――鈴羽ではなく、未来の岡部倫太郎自身が。
自分自身のことだ。紅莉栖が「自分のことは自分が解ってる」と口にしたように未来の倫太郎も、当時大学生だった自分が、どのような状況にならななければダイバージェンス1%の世界線を越えるだけの強い意志を持てるかどうかを理解していたに違いない。
そうして、倫太郎が決意を抱くためにまゆりは何度も殺される――未来の岡部倫太郎にとって、それは苦渋の決断だったに違いない。まゆりを救うための未来を勝ち取りたいために、過去のまゆりが死に続ける選択肢を選ばざるを得ないなんて、耐え難いことに違いない。本当なら鈴羽がタイムトラベルした時点で全てを話して理解させて犠牲のないまま世界線を越えたかったに違いない。
それでも、きっとそれではダメだと未来の岡部倫太郎は自分のことだからこそ感じ取ってしまっていたのだろう……。
鈴羽の発言とこのタイミングでのネタ明かし。その裏には、未来の岡部倫太郎の苦悩と苦闘が溢れ出ているような気がした。
さて、それとは別にもう一つ考察ではないが疑問がある。
倫太郎の中には2010年に出現したジョン・タイターと、2000年に出現したジョン・タイターがいる。仮に両者のジョン・タイターがどちらも「阿万音鈴羽」だとすると、つまり世界線の変動によって阿万音鈴羽が未来からタイムトラベルしてきた時間が10年もズレているということになる。これは一体何を指し示すのか?
10年ズレることと先に倫太郎が送ったDメールによる過去改変はどう繋がっていたのだろうか?
3)牧瀬紅莉栖の反応
マイフォーク……いや、これはたぶん考察しても仕方ない気がするので現時点ではスルーで。あとあと重要そうだったら再考察ということでw
紅莉栖の反応で気になってしまう点があるとすれば、それは鈴羽がタイムマシンだと明かした瞬間の反応。あれは驚きであると同時に一緒の嫌悪に近い感じも覚えた。
タイムマシン的な存在が可能なことは、Dメール、タイムリープマシンとその完成に携わった張本人として認めているはずだ。それでも、人が物理的に時間軸を行き来するタイムマシンだけは別格、ということなのだろうか。
以前コメントで頂いたが、もしかしたら本当に紅莉栖は理論的あるいは論理的に矛盾点の多いタイムマシンを否定したのではなく、もっと彼女の根源的な部分で感情的にタイムマシンを否定したいのかもしれない。
4)ラウンダーたち
萌郁たちラウンダーの狙いは以下三点。
1)IBN5100の確保ないし奪取
2)機密情報を知られてしまったため
3)タイムマシンないしそれに準ずる機械の奪取、ならびに開発者の確保
4)世間にタイムマシンの存在を公表させない措置
こう言う時に、「俺は未来から来た。まゆりを含め俺たちの誰か一人でも拘束され傷つけられ殺されるようなら、自動的にタイムリープマシンの設計図と理論はネットで全世界に配信されるようにプログラムしてある」くらいのハッタリを効かせらればもっと展開は違うのではないかと思ってしまうが、どの道α世界線にいる以上まゆりが死亡する結果が変わらないので意味はない。
さて、ある程度の情報は内通者である萌郁からSERNに筒抜け。さらにラボ内には盗聴器もあるのかもしれない。然るべき機関にタイムリープマシンを預ける判断をしたわけだが、萌郁はその場にいなかったし。
その可能性を倫太郎も把握している行動の工夫が良い。最後のタイムリープの際、彼はタイムリープについて実験はしない(タイムリープマシンは完成したかどうか不明確なまま)と告げ、さらに然るべき機関に預ける(公表する)とも口にしなかった。それは倫太郎が、ラボ内が盗聴されている可能性を痛感し、さらに少なくともこの選択(公表しない選択)によってラウンダーたちが襲撃するための要素の一つを削ったことになる。
もちろん、前述のようにどんな策を講じようとα世界線にいる限りまゆりが死ぬ運命であるならば、それはあくまで急場凌ぎに過ぎず、倫太郎はここから世界線を越えるための努力をしないといけないわけだが。
しかし、FBって何なんだろうね、本当に?
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NoTitle
もしかすると、タイムマシンを使った時間移動も不確定要素が大きいのかもしれません
同じ世界線αの中でも沢山の世界線があるわけで、必ず自分達が知ってる過去の世界線に戻れる保証はない気がします
というか、リアルのタイターはタイムマシンで戻る事自体が少なからずバタフライエフェクトを誘発するから、自分の知っているのと全く同じ過去に戻ることは出来ず、なるべく近い過去に戻るようにしていると発言してたような?
だとすれば、鈴羽の過去知識が完全に正確ではないのも納得出来ますし、彼女がそれを踏まえた上で慎重に行動せざる得ないのも仕方ないかも