GOSICK 第22話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[GOSICK(ゴシック)]
『クリスマス・キャロルは窓辺の幸いを飾る』
≪あらすじ≫
聖マルグリット学園で開かれるクリスマス・パーティ。この日ばかりは、いつもは倦厭される春来たる黒き死神も、金色の妖精も、みんなの輪の中に引きずりこまれて一緒に楽しむ一日。
ヴィクトリカから、コルデリアに託された指輪をプレゼントされた一弥。一弥も、ヴィクトリカにはソブレムで買ってきたペンダントのプレゼントを用意していた。それを部屋まで取りに行って来ると言う一弥とそれを見送るヴィクトリカ。
しかし、ソヴュールには戦乱の嵐が目前に迫っており、モンストル・シャルマン――ヴィクトリカにも国家の思惑が迫り、そんなヴィクトリカの掛け替えのない存在となった一弥にもオカルト省と科学アカデミーの魔の手が伸びる――
≪感想≫
◆レベルMAX! あとはラスボスを倒しに行くだけ
もしも『GOSICK』がRPGだったなら、もうすでに一弥とヴィクトリカのレベルはMAX。出逢った当初は、互いの嫌な部分ばかり目についていてレベルはもちろん1だった二人。その二人がいろいろな事件を一緒に遭遇し一緒に解決していく中で絆を深め、個人個人としてはもちろん二人の仲としてもレベルはMAXまで上昇した。
もうこの辺からは、良くフィクションの作品に求められる「主人公の成長要素」という部分は一切無くなると言っても良いだろう。「レベルがMAXに至った」という表現は、そういうことを意味している。
一度でもRPG、あるいは一部のSLGをプレイしたことがある人なら解ると思うが、ラスボスを倒すためには主人公やそのパーティ(チーム)のレベルを上げて、能力を向上させたり、新しい魔法や必殺技を覚えさせたりして強くする必要がある。
ブロワ侯爵からすれば、ヴィクトリカを学園へ幽閉してから今に至るまでの年月は、彼なりにモンストル・シャルマン(ヴィクトリカ)を次の嵐で使い物にするためのレベルアップのためのモノと考えていたに違いない。
そして、実際にその通りになった。だが、幸か不幸かヴィクトリカはそこで彼の思惑とは外れ、一人の東洋人の少年と絆を育み、愛を覚え、予想を超えるレベルアップをした。
今はまだ一弥を利用することでなんとか誤魔化したブロワ侯爵だが、次はこうはいかないだろう。二人のレベルはすでにMAX。そしてヴィクトリカには、ラスボスを倒すための聖剣になるかもしれない“切り札”があった。それを事前に母へと解き放った行動がどう作用するかにも寄るが、確実にブロワ侯爵の算段の斜め上を行くことだろう。
おそらくここから最終話まで一弥とヴィクトリカの物語は「成長」ではなく「完成」へと向かう。二人の成長は(少なくともアニメ版『GOSICK』では)終わり、成長しきった二人は円熟し完熟へと向かい、完成形に至る。
役人に何を言われても、ソヴュールが戦乱になって日本に帰れなくなったとしても、こんな強引な別れ方は嫌だから――
一弥は精神とヴィクトリカへの親愛は誰の目から見ても、もうレベルはMAX。彼を止めることは、もう誰にも出来ないし、彼も止まるつもりはない。
ずっと不安だった予言された未来。ずっと不安だったはずだ。だが裏を返せばどんなに離れ離れになったとしても、心はずっと一つなのだから、絶対に再会出来ると彼は誰よりも強く信じている。
私は“愛”を知る。今までは抑えられたはずなのに、抑えられないこの感情。溢れ出す涙の苦しさと重さが、きっと“愛”の裏返し。久城がこれで終わりではないと言うのなら、私もそう信じて――
ヴィクトリカの涙。一見するとまだまだ彼女にも成長の要素があるように見えるが、実際にはそういう意味ではないのだろう。愛を知らないと言われ続けてきたヴィクトリカ。口では幾ら言えたとしても、それを周囲が認めるのは難しい。だが、あの涙がそうした異論を否定する。
ベルゼブブの頭蓋の時も、ココ・ローズ事件解決の時も、ヴィクトリカは拉致されるように連れ去られていったが、彼女は気丈に振る舞い涙を見せることはなかった。しかし、今回はあの号泣である。
涙することは弱くなったことじゃない。涙すると言うことは、それだけ彼女にとって一弥の存在がこれまでの誰よりも強く大きく掛け替えのない存在になったと、彼女自身も暗に認めている証拠だ。
ヴィクトリカを父へと売ったグレヴィールも、あの涙に動きが止まった。
ずっと愛を知らぬ灰色狼だと思っていたが……あの仔リス君のおかげか――
ヴィクトリカは愛を知らないと言い続けたグレヴィール。彼としても父には逆らえなかった。だから、せめて彼女が大切にした友人だけは(利用されながらも)助けようと考えた彼なりの策略の一つなのだろう。この手ならば、ヴィクトリカは父に利用されるが、彼女が大切に思う友人は殺されることはないわけだから。
そもそも彼女の前で彼女を「妹」と呼称することもほとんどなかったはずだ。そんな彼が面と向かってヴィクトリカに「妹の頼みだ、叶えよう」と口にしたのには、そんな意味があるように思えてならない。
だが、それは間違っていたのかもしれない、とグレヴィールも感じたはずだ。愛を知らないはずの灰色狼は、気がつけば誰かのためにあれだけ涙を流せるほど、愛を知った自慢の妹になっていたのだから。
ヴィクトリカが、モンストル・シャルマン(自分自身)にとってウサギ(一弥)は“心臓”だと表現した。これは巧いなぁ、と思う。それは『“心臓”がなくなれば頭脳に血液は送られず、機能しなくなる』ということだ。
ヴィクトリカは知恵の泉を持つ自分を“脳”、行動力豊かで自分に活力を与えてくれる一弥を“心臓”に例えた。どんなに優れた頭脳を持っていようと、それを動かすための心臓が無ければその頭脳はただのガラクタになるという意味。それはヴィクトリカの中で、自分と一弥が同一の存在(肉体の中にある存在)という他人とは明確に違う区別をつけている証とも言えるだろう。
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