神のみぞ知るセカイII FLAG 10.0
『スクール★ウォーズ』
≪あらすじ≫
舞高のOGの大学生・長瀬純を攻略しなければいけなくなった桂馬。教育実習生である彼女は事実上先生。下手をすればゴールが卒業式の可能性もある教師ルートは絶対に避けたい桂馬は、アレコレと手を打って教師ルートから外れるように試みるが、悉く純のペースに引っ張られてしまい裏目に出てしまう。
桂馬が授業中にギャルゲーをしている理由が、「二次元の世界に逃げ込んでいる」と決めつけて来る純に桂馬は激怒。決まりかけている教師ルートに逆らうのは逆効果と判断し、攻略方針も変更し純の学生時代からの先輩でもある担任の二階堂を利用することに。
二階堂に良いようにコキ使われる中で桂馬は、いよいよ純から攻略ペースを引き戻す要素を手に入れる。一方、純は理想に生きる自分と現実を見る生徒とのギャップに悩んでおり――
≪感想≫
◆桂馬と純 -理想の探究者としての違い-
「不思議だ。アイツ(純)が落ち込むと、なぜか気になるんだ…」
これは桂馬が今回、二階堂先生の前で口にしたセリフである。もちろん、彼女から純のことを少しでも聞き出すための演技でもあるだろうが、このセリフだけは強く実感がこもっていた。
そもそも、今回桂馬をリアルに興味を持たせようと純が話しかけた時に、攻略中なのに我を忘れて桂馬が激怒したのはなぜだったのか? それは桂馬が攻略とは別に純に対して一定の興味と期待があったからだ。だが、それが最悪の形で裏切られたからこそ、桂馬はそのことに対して激怒したのである。
桂馬も純も現実(リアル)ではなく理想に生き、理想を目指す理想の探究者である。
そういう意味で二人は同類や同志と言える存在なのだ。だからこそ、桂馬はそんな彼女が落ち込む姿を見ていると、(目指す理想が違えど)理想の探究者同士として気になってしまうし、放ってはおけない。無視すれば良いのに、無視出来ないのだ。
そして、そんな二人の決定的な違いが理想の向くベクトルと器の大きさである。
桂馬は理想に対するベクトルが自己へ向くが、純の理想に対するベクトルは他者へと向く。桂馬がギャルゲーという自己完結出来る二次元世界に理想を抱いていることにも原因はあるが、彼の理想は自分の中で完結する。その理想を他者へと押し付けることはないし、その必要性を感じていない。
対して純の理想は(バスケもそうだったように)人を教え導くという教育であり、それらは相手がいて成り立つものであるだけに自分の中だけでは必ずしも完結出来るものではない。彼女がいくら理想に生きようが、相手が現実で生きるようではその狭間でギャップが生じるのである(現に彼女と生徒、あるいは過去の彼女とバスケ部員の間には明確なギャップが生じていた)。
そして桂馬と純の決定的な違いが器の大きさ。
桂馬はアレであっさりと他人の意見を受け入れて尊重出来る。だが、純には他人の意見を受け入れて尊重することは出来ない。
彼女は自分の中にある彼女の理想が唯一無二の正解だと信じて疑わないからであり、対称的に桂馬は同じタイプのヒロインでも複数の攻略パターンがあるギャルゲーが理想のせいか正解が唯一無二だとは考えていない。それは教育実習生というスペックを持つ長瀬純という攻略相手に対して、複数の攻略ルートを見出していたことからもうかがい知れるだろう。
今のところ本作に桂馬に並ぶようなギャルゲーマーが登場していないので何とも言えない部分だろうが、桂馬には桂馬の自論があって、仮に相手が違う自論を持っていたとしても彼の性格から考えればそれを否定して自分の自論を押し付けるような真似はしないだろう。そうした現実での意見の押し付け合いすらも桂馬にとっては無意味なのだ……だって彼の理想の桃源郷は、ゲームの中にあるのだから。
純の理想は一つの教育指針としては間違っていない(と思う)。でも、今の教育は一つの型に全ての生徒を当てはめるものから多様型へとシフトしつつあり、生徒一人一人にある程度あった教育指針がある。
そして、生徒一人一人にあった教育指針があるように、教師一人一人にも自分の目指す教育指針がある。悪役として描かれた児玉教諭だが、実際には彼の教育指針だって間違っているかと言えばそうだとは断言出来ない。彼には彼なりの教育に対する理論や指針があるに違いないからである。
でも、それを純は理解出来ないし、認められない。
おそらく桂馬が突く部分があるとすればココだろう。ココを徹底的に突いて純の動揺を誘って激昂させることで、精神的に同等あわよくば上位に立つことを手段としそこから攻略へと強引に落とし込むはずであるが、果たしてどうなるのか、楽しみにしていたい。
◆二階堂先生 -ちょっと深読みしてみるw-
CVが田中敦子さんということもあって、やたら色気のある先生w 桂馬は失敗だと言っていたけど、あれはあれで普通に行けば攻略出来てしまいそうな雰囲気があったから不思議である(笑
上記で挙げたセリフの前に桂馬が「ギャルゲーではよくあることですよ」といった時に、無言を貫いてくれたのはちょっと嬉しかったかも。普通なら「ギャルゲーなんかと一緒にするな」と返されそうなモノだけど、そこで無言だったのは桂馬の発言が的を射ていたからもあるだろうが、彼が授業放棄してまで熱中し打ち込んでいるモノを否定しないと言う教師としての彼女のスタンスだと思っている。
もちろん冗談を言う時にはギャルゲーを否定もする。実際にギャルゲーをプレイしてみて「これのどこが私の授業より役立つんだ」と口にしていた。けれど、真剣な場面では決してそうした否定はしない。桂馬に対しても最初「お前と私の接点などない」と断言したが、それは彼女が望んだ結果ではなく桂馬が望んだ結果である。
ある程度生徒ごとのスタンスに合わせられるのが彼女の教育指針なのだろう。そして、たぶん彼女が所属したバスケ部でもそんな感じだったに違いない。普通に考えれば、集合写真のど真ん中にいたのだから彼女は部長だったのではないだろうか?
そして彼女は部員一人一人のスタンスにある程度合わせたリーダーシップを発揮し全国制覇に導いた。だが、その後の部長に純が座ると彼女は自分のスタンスに周囲を合わせるリーダーシップを発揮し、部が内部崩壊し空中分裂を起こした。
バスケ部の先輩として、教師の先輩として今も昔もその部分を指摘しないことを悔いている(そもそも相手に任せるスタンスの二階堂には純のスタンスを矯正するようなこと自体がスタンスから反するため、指摘“出来ない”が正しい)。最後に桂馬に純のことをちゃんと教えたのは、真剣に純の理想を追う姿と向き合っている桂馬の姿に、彼女を救ってくれるのではないかと期待していると考えるのは、ちょっと深読みし過ぎだろうか?
◆おまけ
桂馬(扉に黒板消しを挟んで、と…。古典的だが相手を怒らせるには……)
ガタン
桂馬「……ん?」
エル「ううっ……(;_:)(罠に引っ掛かって頭上に黒板消し)」
桂馬「……なんでオマエが引っかかるんだよ、このバク魔っ!」
エル「神さまこそなんでこんなヒドイことするんですかぁー!
ヒドイです、ヒドイですぅ!!」
桂馬「オマエが攻略の邪魔をしてどうする……はぁ。オマエ、しばらく
俺が攻略しているところに顔を出すな」
エル「Σ( ̄□ ̄|||) ガビーン!」
桂馬「……そういえば、図書館に最近新しい消防車の本が入ったとか」
エル「神さま、攻略頑張ってくださいッ!(図書館へ猛ダッシュ)」
桂馬「……はぁ」
※エルシィが「しょうぼうしゃ」の本を持っているシーンへ
私なりの桂馬の黒板消し落としのイタズラシーン(未遂)とエルシィの「しょうぼうしゃ」の本を持つシーンを繋げてみたw
本当はドSそうな二階堂先生と桂馬のやり取りを描きたかったけど、なんか真面目に上で書いちゃったのでいつも通り桂馬とエルシィのコントでお茶濁し(ノ∀`*)アイター
FLAG 11.0『いつも心に太陽を』
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- [アニメ(放送終了):神のみぞ知るセカイII]
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ぼっちの部長といえば二期一話の空手部主将も部員が全員脱落して部員自分一人状態でしたね
ただ彼女も桂馬同様自己の理想の追究を目指すのみで(そこにスキマ(悩み)が出来ましたが)誰も付いてこれてない事自体は全く気にしてませんでしたが
てか、この学校ぼっちの部活多すぎです(笑)(天文部とか生物部とか仮に3期4期続けば出てきます)
ネタバレになるので割愛しますが二階堂先生は桂馬がコミュる気がないだけで別にコミュ障じゃ無い事は知ってますし有言実行ぶりは評価しています
と言うか他の教員達も授業態度に文句言ってるだけで
口だけじゃなく学業と両立(授業自体には参加しテストで満点を取る)する根性は評価しています
流石に不登校だったりテスト白紙で出したりしてたらほっとかないでしょう(笑)
まあ、そうやって必要最低限の範囲(?)で歩み寄っていた(?)ため自分が問題児だという自覚が無かったのかもしれませんが(笑)