新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop 張五飛
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
このページは、「張五飛(老師・張)」並びに主な乗機である「シェンロンガンダム」「アルトロンガンダム」「エピオンパイ」について記載していあるページです。
◇ヒイロ・ユイ
◇デュオ・マックスウェル(二代目、ファザー含む)
◇トロワ・バートン(トロワ・フォボス)
◇カトル・ラバーバ・ウィナー(カトリーヌ・ウード・ウィナー)
◇張五飛
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ネタバレ、憶測などを含みますので、それを容認できる方のみ、先へお進み下さいませ。
最終更新日:2015年07月05日
張 五飛
◆基本データ◆
本名:張五飛
偽名:老師・張(FT時からのコードネーム)
出生:AC180-存命(MC0022時)
年齢:15歳(本編)⇒16歳(EW)⇒40代前半(FT)
主な搭乗機:《シェンロンガンダム》《アルトロンガンダム》《エピオンパイ》
声:石野竜三
◆概要◆
本編・EWに登場した《シェンロンガンダム》《アルトロンガンダム(ガンダムナタク)》のガンダムパイロット。マリーメイア軍に従軍した後、サリィ・ポォに誘われて大統領直属部隊であるプリベンターに参加。そのままプリベンターに在籍し続け、本作では《エピオンパイ》のパイロットを兼ねるキャシィの上官の老師・張として登場する。
孤高な存在が多いガンダムのパイロットの中でも特に単独行動を行うことが多かった一人で、その思考は兵士やパイロットというよりも武人に近いが、任務とあらば冷徹な作戦もこなす。自分なりの正義を常に抱えており、それが彼における物事の判断基準の一つとなっている。「弱いヤツは(女子供は)戦うな!」というセリフは特に彼が良く口にしていたセリフであり判断基準の一つ。
他人に厳しいがそれ以上に自分にも厳しい。トレーズとの邂逅を経て大きく成長し、平和の必要性と在り方を誰よりも考え、行動している。
◆来歴◆
両親やその出生は不明だが、当初は学者を目指していたとされているが、とある時期よりL5コロニー群に拠点を持つ竜一族に呼ばれて身を寄せていた。実際には、一族の長であった竜老子の孫娘・妹蘭(メイラン)の結婚相手(婿養子)として呼ばれたと言われている。
当初は学者志望だった五飛とは対照的に、好戦的な武闘派で一族最強を名乗っていた妹蘭(メイラン)のそりは合わなかった。加えて五飛が、妹蘭との手合わせで彼女を一蹴したことによって印象は最悪であったが、一族の決定に従い二人は結婚する。
五飛はこの時点で博識なだけでなく武術にも長けており、後にガンダムパイロット随一の武闘派としてフェンシングの達人であるトレーズに生身の決闘を仕掛けたこともある。
しかし、OZが同コロニーを襲撃すると一族とコロニーを守るために妹蘭が青いトールギスで出撃。彼女を守るため、建造途中だったシェンロンガンダムで五飛も出撃。OZを退けることに成功したものの、トールギスの苛烈なGに妹蘭が耐え切れず五飛の目の前で死亡してしまう。
その際、五飛は虫の息の彼女をお気に入りの花畑まで連れて行き、そこで最期を看取ったことが、後々のオペレーション・メテオで同コロニーを落下させることへ反対し、彼が単独で地球に降下する原因となった。
妹蘭が自らを「哪吒(ナタク)」と呼んでいたことに起因し、以後五飛は自らの愛機をその名で呼ぶことになる(亡き妻の魂が宿っていると考えていた)。
(ここからTV本編)
AC195年4月、オペレーションメテオが発動するとコロニーの落下に反対し《シェンロンガンダム》と共に単独で地球へと降下。揚子江のOZ艦隊を襲撃し壊滅させたのが最初の任務となり、以後も他のガンダムパイロットと連携をとることは少なく、単独で各地を転戦して行くことになる。
自らの正義と力を絶対のものと過信し、レイクビクトリア基地では最新鋭宇宙用MS《トーラス》の撃破とパイロット候補生抹殺任務を冷徹にこなすなど着実に戦果をあげていたが、トレーズによるオペレーション・デイブレイクの際には作戦後に撤退するトレーズを発見し襲撃。トレーズが生身だったこととフェンシングの剣を手にしたことから、生身による剣での決着に臨むものの敗北。初めての敗北に以後しばらく彼は自問自答の日々を送り、対OZの任務にも就くことはなくなっていく。
その後、サリィ・ポォとの出逢いによって奮起するとデュオ、カトルと共にシンガポール宇宙港から宇宙へと渡る。その後も単独での活動がほとんどだったが、地上用であった《シェンロンガンダム》を強化するため敢えてOZに鹵獲され、同様にOZに囚われていたガンダム技師たちによる強化を望む。
月面基地でのOZの内乱に乗じてパワーアップした愛機《アルトロンガンダム》を奪取し逃亡。L5コロニーの竜一族の下へ戻りガンダムの最終調整をしつつ、自分を超えるパイロットが現れることを望むが結局出現せず、OZの襲撃を受けてしまう。この戦闘で竜一族のコロニーは自爆(この事件によって妻の墓も妻が好んだ花畑も消えてしまい、そのことが五飛の心に深く刻まれたことは言うまでもない)。
その後もゼクスらの共闘の誘いを断り続け単独での反OZ運動を続けていくが、《ウイングガンダムゼロ》らと共に宇宙に上がったヒイロ・ユイに諭され《ウイングガンダムゼロ》に搭乗。ZEROシステムによって自らの進むべき道には他のガンダムパイロットがいることを自覚し、以後他のガンダムパイロットが集まる《ピースミリオン》に身を寄せることとなる。
「仲間になった」と言う認識はなかったものの、基本的に行動を共にしており、コミュニケーションを取ったり、必要とあらばカトルの指揮にも従ったりするなど、同志として良い絆を築いていたようである。
EVE WARSでは長らく決着を望んだトレーズと今度はMS戦による決闘を行う。正々堂々の勝負にこだわる五飛にトレーズは「無駄な死などない」と遺して特攻。五飛はこれを見事返り討ちにするが、彼の中ではこれはトレーズの勝ち逃げに映ったようである。
最終局面では《ガンダムエピオン》によって弾き飛ばされたツインバスターライフルを回収し、ヒイロの《ウイングガンダムゼロ》に届けると言う役目を担った。
終戦後、五飛は「ここにいる意味はなくなった」とヒイロにのみ告げて姿を消す。その後、経緯は不明だがOZ残党と合流し《ウルカヌス》争奪戦、P3事件に深くかかわる。
P3事件後、唯一カトルのガンダム廃棄案には同意せず、姿を晦まし、翌年マリーメイア軍に身を寄せる。
(ここからEW)
AC196年12月、マリーメイア軍に参加していた五飛は同軍最大の戦力として幹部の護衛を担当。潜入していたトロワを見抜きデキムを護衛したり、MO-Ⅲへと向かうデキムらのシャトルを護衛したりしていた。彼がマリーメイア軍に従事していたその真意は、マリーメイア(バートン財団)による地球圏支配ではなく、先の大戦で死亡したトレーズに代わり兵士たちの在り方や平和の真意を市民たちに問いかけるためだったと思われる。
デキムらが地球に降下した後は衛星軌道上に残り、ヒイロの乗る《ウイングガンダムゼロ》と対峙。武器を捨て兵士を封印することで押しつけがましく完全平和を成し遂げようとするリリーナや現在の政府の在り方に異を唱え、使い捨てられた兵士たちにとってマリーメイアのような存在が必要だとヒイロに説く。
しかし、逆にヒイロから今マリーメイアを止められなければ、自分たちのような兵士が再び必要になり、悲劇が続くと諭される(この時五飛は竜一族のコロニーが自爆したシーンを想い浮かべていたと言われる)。
ヒイロとの決闘後は、ドロシー・カタロニアが扇動した平和を望む市民たちのデモ行進にガンダムと共に参加。上から与えられた平和ではなく、市民の手によって望まれ勝ち取られ守り続けられる平和の姿に満足し、トレーズと完全に決別。中国にある竜一族の故郷で、《アルトロンガンダム》を自爆させ竜一族と機体に宿っていたと信じた亡き妻の魂が安らかな眠りにつくことを祈った。
その後、サリィ・ポォに誘われプリベンターに参加する。
AC197年4月7日に起きた『「次の政府(エピオン・ド・テロス)」事件』の際は別件の任務でL-4コロニー群近辺におり、同じく任務で月面軌道上にいたサリィと連携を取る。24時間以内に500人の兵士を集められると言う彼女に対し、自分を入れて5人で十分だと語り、暗にかつての元ガンダムパイロットの招集を促した。カトル、トロワの協力要請は彼が自ら足を運んでおり、この頃になると同じ元ガンダムパイロットたちへの信頼を隠すことはなかった。
また、「次の政府(エピオン・ド・テロス)」側の無理難題の要求から彼らの狙いがプリベンターの存在の公表と解散などではなく別に真の狙いがあることを看破した。
デュオと共に第二部隊としてサンクキングダム城に降下。逃亡を試みたディズヌフとその側近を一時は倒すものの、専用のビルゴIIIを持ち出したディズヌフに対して生身では勝てず、海洋への逃亡を許すこととなった。
(ここから本作)
具体的にいつ頃から火星を担当しているかどうかは不明だが、MC0014年頃にかつてのトロワ・バートンが火星の現状を憂い、“ボランティア”活動を開始したのを経緯に接触。火星圏で配備が進むマーズスーツとそれによって引き起こされる紛争が、地球圏に再び火種を持ち込むのではないかと懸念し、プリベンターとしてトロワと協力関係を結び、《ガンダム》の再開発計画に手を貸す。
その後、ほぼ同時期にウィナー家の古い資源衛星からかつて五人の科学者が開発した《ガンダム》の試作一号機が解体された状態で発見され、カトルにも接触。協力を要請し受諾される。
一方で、自らは現存する唯一の《ガンダム》である《ガンダムエピオン》がMC0021年First Wintterに発見されると、極秘裏に《ガンダムエピオン》を隠匿していたラナグリン共和国にハッキングし、これらのデータを取得。そのデータとZEROシステム内に残されていた基本設計データから、約一年をかけて自らの新しい愛機《エピオンパイ》を完成させる。完成後もコツコツと整備と調整を繰り返してきた。機体に対する愛着は相変わらずガンダムパイロットの中でも随一で、《エピオンパイ》は整備が行き届き、完璧に磨き上げられ白銀の輝く機体は、埃舞う火星の大地でも喪うことはないほどで、敵のZEROシステムの演算すら狂わせるほどであった。
AC時代に愛用していた白の襟詰中国服から濃紺の襟詰中国服へと姿を変え、プリベンターの要人にしてキャシィ・ポォの上官として登場。そのコードネーム・哪吒(ナタク)。劇中でプリベンターに参加して以降の動向は不明だったが、プリベンターの重鎮となったようである。
MC0018年頃には、プライベートティーチャーとしてミル・ピースクラフトを戦士として教育している。徹底して戦い方を教え込んだほか、精神的にネガティブな側面の強かったミルのメンタルをも鍛え上げた。その結果としてミルはメンタリティを強くしたほかにも、機動兵器を使った戦い方が五飛によく似た豪快で勇猛な戦い方をするようになった。
MC0022年時にはプリベンター火星支局北極冠基地に一人で滞在する。明言されていないが、支局長室にいることとたった一人なことを考えれば、プリベンター火星支局長である可能性が高い。人を突き放すような話し方しかしないらしく、変わらず自分にも他人にも厳しいことがうかがえる。また他人の淹れたコーヒー(食べ物)を口にしないということを聞いたファザーは「未だにアイツは誰も信用していない」と変わらない人柄を皮肉った。
周囲の評価は不明だが直属の部下であるキャシィ・ポォからは、何だかんだ言われつつも尊敬の念を送られている。彼にとってもキャシィは、かつてのガンダムパイロットなどと同じかそれ以上に信頼を寄せており、稀に彼女の淹れたコーヒーを望むこともある。ちなみにコーヒーにはその性格とは裏腹に、砂糖とミルクをたっぷり入れるらしく甘党という噂もある。
かなりの地位にいるはずなのだが、未だに自らMSパイロットして戦場の最前線に立つ。変わらず近接戦闘を得意とするが《エピオンパイ》への搭乗を決めてからは空戦技術もマスターしたのか、ZEROシステムを使うゼクス・マーキス上級特佐相手に通常状態でその技量を凌駕して見せ、明らかに本編時よりも高い操縦技術と戦略眼を保有している。
またZEROシステムの運用にも耐え得るようになっている(本人は機械がオートで判断することを嫌い、好んで使おうとはしないが)。
すでに40代を迎えているはずだが、未だに最高性能を持つ《ガンダム》に搭乗しその性能を引き出すだけの体力と技術力を併せ持つ驚異のキャラクター。同い年のデュオ(ファザー)、トロワ(ドクトルT)、カトル(W教授)がすでに引退し後進育成に努めていることを考えれば、如何に驚異的かがうかがえるだろう。
しかし、《バベル》迎撃戦の際にはトロワ(ドクトルT)曰く「ドーピングが切れる頃」と何らかのドーピングを行っていることも暗示されている。
オペレーション・ミュートスを任されており、数十億の人の死すら厭わない同作戦に対し「自分たちには正義がなく、野望もなく、人を幸せにすることも出来ず、勝利の先に何もないことが分かりながら、それでも戦わなければらない」と嘆き、それに対して「心が空っぽで流す涙すら枯れている」と漏らしている。
◆関連キャラクター◆
※ガンダムパイロットおよび主要キャラクターを除く
◇竜 妹蘭(亡き妻)
◇トレーズ・クシュリナーダ(宿敵にして同志)
◇サリィ・ポォ(何かと行動を共にした仲間)
◇キャシィ・ポォ(数少ない信頼を置く部下。サリィの娘)
◇ミル・ピースクラフト(教師と生徒の関係だが、ミルは五飛を『師匠』とみている)
《シェンロンガンダム》
◆基本データ◆
型式番号:XXXG-01S
全高/重量:16.4m/7.4t
装甲材質:ガンダニュウム合金製
武装:バルカン砲×2、ビームグレイブ×1(EW版ではビームトライデント)、ドラゴンハング(火炎放射器内蔵)、専用シールド
特殊装備:なし
備考:AC195年ロールアウト、同年改修され《アルトロンガンダム》になる
◆概要◆
AC195年、オペレーションメテオに際して大気圏内での運用を前提に製造されたガンダムの1機。開発および製造者はモビルスーツの機体駆動の権威である老師Oで、彼が以前開発した《ウイングガンダムゼロ》から見出したゼロフレームの兵器転用に着目して開発された。
中華系の多いL5コロニーに老師Oが匿われたことや老師O自身が格闘を得意としたこと、ゼロフレームの兵器転用(主に格闘への転用)を目指したこともあって機体は格闘戦を主体としている。機体の駆動系統は格闘戦に適した形にセッティングされており、ビームグレイブ(EW版ではビームトライデント)をやすやすと振り回す。
また右腕部のゼロフレームは格闘兵器として転用されており、火炎放射器を内蔵した格闘用クローアーム《ドラゴンハング》となっている。TV版ではフレームそのものを伸縮させる方式を、EW版ではクローアームを展開させる方式を取っており、格闘戦で絶大な威力を発揮する。
内蔵火器はバルカン砲のみ。
武装は上記のビームグレイブ、ドラゴンハングの他に中華風の専用シールド(シェンロンシールド)を装備する。
その武装から言うまでもなく格闘戦を得意としており、TV版では伸縮するドラゴンハングによって中距離まで格闘を行え、火炎放射器による広範囲熱量攻撃も出来る。TV版ではファイティングサイト(情報分析スフィア)も装備しており策敵能力に秀でており、その汎用性は《ウイングガンダム》に次ぐ。しかし、射撃兵装はバルカン砲のみで遠距離戦における射撃能力・対応能力に欠いている。
オペレーションメテオで降下後、パイロットの張五飛と共に各地を転戦する。OZのオペレーション・デイブレイクでトレーズを追い詰めるも、生身での決闘に敗れて以降は反OZ戦線からは事実上離脱する。その後、デュオらと共にシンガポール宇宙港から宇宙に上がるものの、地上戦用の機体での限界を感じ、事実上自らOZの部隊の前に姿を見せて鹵獲された。
その後、OZに囚われていた老師O始めとするガンダムを開発した技師たちによるパワーアップを受け、《アルトロンガンダム》へと改修される。
◆リョウヤ装備
マンガ版『敗者たちの栄光』のレイクビクトリア基地戦で五飛がシェンロンに施した追加装備。「LIAOYA」と綴り中国語で「リョウ(ケモノヘンに「僚」「遼」の右側。環境依存文字のためこういう処置)牙」と書く。シールドとケーブルで接続された大型の実体剣で、ヒートショーテルと同一の機能があるものと思われる。剣としては青竜刀を模した形状になっており、通常の斬戟はもちろんのこと、ケーブルが巻き取り式となっていることもあり、投擲でも使われる。
余談だが、『敗者たちの栄光』ではこの装備状態でリーオーの前腕部をマニピュレーターだけで粉砕するパワーを見せ、リーオーの殴打を受けた際も逆にリーオーのマニピュレーターが壊れるほどの格の違いを見せつけた。
《アルトロンガンダム》
◆基本データ◆
型式番号:XXXG-01S2
全高/重量:16.4m/7.5t
装甲材質:ガンダニュウム合金製
武装:バルカン砲×2、ツインビームトライデント×1、ドラゴンハング×2(TV版のみ火炎放射器内蔵)、2連装ビームキャノン(TV版のみ)、専用シールド(TV版のみ)
特殊装備:なし
備考:AC195年原型機の《シェンロンガンダム》を改修して誕生した。AC196年、パイロットの意思により廃棄処分(自爆)。
◆概要◆
AC195年、大破した《シェンロンガンダム》を、開発者である老師O始めとするガンダムを開発した技師たちによるパワーアップを受けた機体。地球圏の戦乱が宇宙にも拡大したことを受けて宇宙空間での戦闘にも対応出来るようウイングバインダーが増設された他、旧型機の大きな弱点であった射撃性能の向上のため《ヴァイエイト》のデータを流用した2連装ビームキャノンを背部に装備。さらに格闘性能の更なる向上を図った結果としてドラゴンハングを両腕に採用するに至り、機体の汎用性もさらに高まった。
EW版では姿が大きく変わり、火炎放射器をオミットする代わりに、ドラゴンハングのクロー方式を縦開閉方式から横開閉方式に変更しクローによる捕縛範囲を拡大。ドラゴンハングそのものを機体2/3もの長さにまで大型化し、シールドの機能を兼ねるように改良されている。機体本体はEW版シェンロンからの大きな違いは見られない。
内蔵火器はバルカン砲に加え、威力と連射性の両立を再現した2連装ビームキャノンを背部に装備(TV版のみ)。
武装は三叉にビーム刃を展開する発生器を両側に備えるツインビームトライデントと、両腕にドラゴンハングを採用、TV版のみ左肩に中華風の専用シールド(アルトロンシールド)を装備する(EW版では前述のようにドラゴンハングを大型化しシールドの代用品として扱っている)。
月面基地でのOZの内乱に乗じて囚われていた張五飛の手によって改修途中の機体を強奪。完成度70~80%だったが、OZの最新鋭MDである《ビルゴ》を複数同時に相手にしても圧倒するだけの性能を発揮。月面基地のMD生産工場を破壊して月面から離脱すると、故郷でもあるL5コロニー群に身を隠し、竜一族の援助で最終調整を完了させた。
その後、ゼクスの手に渡った《ウイングガンダムゼロ》と交戦するなどしながらも、単独で建造中の《リーブラ》を襲撃するも失敗。その後、宇宙に上がっていたヒイロ・ユイらに回収され、ハワードの《ピースミリオン》と合流。世界国家とホワイトファングによるEVE WARSに参戦し、世界国家軍の元首トレーズの《トールギスⅡ》と一騎討ちを行い、これに勝利した。
終戦後、他のガンダムパイロットと異なり機体は己で管理。P3事件などがあったことでカトルがガンダムの太陽への破棄を提案するが拒否。その後、マリーメイア軍に参加しその象徴のガンダムとして扱われると同時に、その他に《サーペント》《リーオー》《トーラス》しか有さないマリーメイア軍の最高戦力として活躍する。
ブリュッセル大統領府攻防戦には不参加。地球の衛星軌道上にとどまり、宇宙から飛来してきたヒイロの《ウイングガンダムゼロ》と対峙。大気圏に突入しながらも決闘を行い、最終的にはその決闘に勝利するもヒイロに諭され、平和のため自ら立ち上がった市民のデモに市民の味方として参加した。
マリーメイア事変が《ウイングガンダムゼロ》による高高度射撃によって解決すると、張五飛の意志により機体は中国にある竜一族の故郷で自爆によって廃棄された。
◆ロールアウト直後
『敗者たちの栄光』のみ登場。OZの内紛に乗じて月面基地から脱出する際の完成度80%の《アルトロンガンダム》の状態である。
背部にTV版と同型の白いウイングバインダーと2連想ビームキャノンを備えている。またこの装備によってツインビームトライデントは使用しない際には、ウイングバインダーにマウントすることが可能となっている。
おそらくここからEWまでの間に背部の装備は喪失し、現在我々の知る《アルトロンガンダム》の形状になるものと思われる。
《エピオンパイ》
◆基本データ◆
型式番号:不明
全高/重量:不明
装甲材質:ガンダニュウム合金(?)
武装:ビームトライデント、ドラゴンハング(ビームカノン、機銃内蔵)、専用シールド
特殊装備:ZEROシステム、変形機構
備考:なし
◆概要◆
型式番号や装甲材含め一切のカタログスペック不明だが、《ガンダムエピオン》をベースにしているため、ガンダニュウム合金装甲の可能性が高い。この時期では《白雪姫》《魔法使い》らとは別系統で現存する数少ないモビルスーツであると考えられる。
MC0021年First Winterにラナグリン共和国で唯一残存していたガンダムである《エピオン》が発見され、プリベンターでそのデータのハッキングに成功。基本設計の入ったZEROシステムのデータを入手し、それをもとに《エピオンパイ》を一年の歳月をかけて張五飛が、コツコツ建造し整備と調整を繰り返した機体。武装の一部が五飛用に改修されており、右腕部には五飛の機体らしく新造した多機能型ドラゴンハング、左腕部にはヒートロッドがオミットされた代わりにビームトライデントを装備するシールドを有する。
またフット部には超電磁共振波発生装置が内蔵されていることも明らかになった。
機体色は『紅』と『黒』だった原型機とは異なり、『白』と『蒼』の2トーンカラーに変わっている。ファザーは当初、この2色をパーソナルカラーとしていたトレーズ・クシュリナーダのことを五飛が未だに意識しているとも考えたが、五飛が変わらず機体に「哪吒(ナタク)」という愛称をつけていることからそうでもないらしい。
キャシィもこの機体に「哪吒(ナタク)」という名を付けられた意味合いを理解しているらしく、ゼクスとの戦いでなかなかZEROシステムを使おうとしない五飛をそれを引き合いに出して叱咤した(直接通信していたわけではないので、当人には聞こえていないのだが)。
原型機同様ZEROシステムを搭載しており、通常ではありえない反応速度と先読みを可能にする。しかし原型機と比べて五飛用に調整されているため、至近距離での格闘戦よりもドラゴンハングやリーチの長いトライデントを使った近距離から中距離での戦闘を得意とするほか、射撃兵装も充実させている。
変形は原型機と同一だと思われるが、右腕部のドラゴンハングが取り外されて機首部として背部に連結されるようだ。その場合ドラゴンハングは開閉し、モビルアーマー形態で高速移動しながらの内蔵したビームカノンと機銃による射撃戦闘を行える。その風貌から「双頭の飛龍」をイメージする原型機とは異なり、ファザーは「三つ首の翼龍」と呼称している。
機体スペックは原型機と変わらないようだが、五飛の操縦技術と愛情のこもった徹底した整備が相手のZEROシステムの予測演算を超えたスペックの実現を可能にしていた。
《バベル》迎撃戦においても参戦すると、新世代のガンダムパイロットたちすらも圧倒されるような戦い方で多数のMDを破壊し、AIゼクスの乗る《エピオン》とも互角以上に対峙して見せたが、その後敗走。なんとか『VOYAGE』に回収されるが、意識不明でメディカルカプセルに入っていたのだが、短時間で意識を回復したようである。
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