新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop 連鎖の鎮魂曲Ⅲ MCファイル3(後編)
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
連鎖の鎮魂曲Ⅲ MCファイル3(後編)
≪あらすじ≫
プリベンターの張五飛が操る《エピオンパイ》とラナグリン共和国のゼクス・マーキスの操る《エピオン初号機》 互いにZEROシステムを搭載する可変型モビルスーツによる、通常の戦闘とは次元の違う『エピオンアレス(次なる戦い)』を展開する。
一方、カトリーヌと《プロメテウス》奪還に失敗したヒイロたちも急いで五飛の支援へと向かう。
そしてほぼ同時刻、火星連邦の第二代大統領とその補佐官もいよいよ動き出して――
≪感想≫
エピオンvsエピオン。
先月号の休載を経た約二カ月ぶりのFTだが、その充電期間をしっかりと感じさせてくれる濃密な内容だ。エピオン同士による丁寧に描かれた空中戦は、美麗なメカイラストと図解が入ったこともあって、とても面白くついつい読み入ってしまう。
往年のファンとしては、今回特に旧キャラにあたる本編の主役格であるヒイロ、五飛の二人が飛び抜けた操縦技術で新キャラ(二代目デュオ、ラナグリン共和国のゼクス)を圧倒したところなんかは胸アツな展開。何だかんだで、やっぱりまだまだ旧キャラに愛着があるんですよwww
一度完結したシリーズの続編をやるのってとても労力と工夫がいる。数百年経過してキャラクターを刷新してやるのも一つの手だが、それではわざわざ同じシリーズで続編を作っている意味が薄れる(宇宙世紀のように何十もの作品を積み重ねた結果、幅広い時間軸があるならまだしも)。
とはいえ、旧キャラクターだけで新シリーズをやるのも新しい部分が少なくて苦しい。
ガンダムシリーズも幾つかの続編で作品な続いたケースがある。ガンダムからZ、ZZ、逆シャアに至るまでがそうだろうし、SEEDもDESTINYがある。OOはシリーズというよりも、元々4クールだった作品を変則2クール(間に半年の充電期間を入れた一年半に及ぶ放映計画)だったのでちょっと意味合いが違う。
結局のところ、みんな旧キャラが総じて好きだし愛着があるんじゃないかって思える。宇宙世紀もアムロとシャアで始まり、ひとまずそこで大きな区切りを迎えた。SEEDの場合はやや意味合いが異なるが、それでも旧キャラが何だかんだで人気があって、新キャラが喰われてしまった。
そういうのがある現状でFTは、そのほとんどを旧キャラでまかなっている点が凄いところ。もちろん、新キャラもいるのだが、新キャラの多くはTV版の主役の姿かたち・イメージのままなので私たちからすればそれらは新キャラであるが、半分くらいは旧キャラでもあるわけだ。だから往年のファンも愛着が持てる……これはたぶんFTでしか出来ない手法だろうけど(苦笑)
今回は挿絵も多く、カラーでキャシィが見れたのは良かったと思っている。
内容的に気になることがあるとすれば、やっぱり新ガンダムの詳細とミリアルド(キュレネの風)の立ち位置だろうか。
新ガンダムはスノーホワイトにウイング系を匂わせる新型バスターライフルとカートリッジが武装としてあることが判明したし、ワーロックにはデスサイズ系を想わせる電子戦装備があることが判った。
ミリアルドが最後に登場したのだが、彼は火星連邦政府側? プリベンター側? それとも中立? ミリアルドの性格から考えればリリーナと意味なく敵対するとは思えないし、TV本編で一度敵対している以上二度目の敵対はないような気もする。何よりリリーナ側にノインが自らの意思で仕えている以上、逆説的に「ノインがリリーナの側にいるなら、ミリアルドもリリーナ側じゃね?」と説明出来てしまう。
かといってそれならば火星連邦軍の大部隊を全滅させる必要もないわけで。一枚岩じゃないとはいえ、味方の戦力を250機削るのは、資金を考えてもあまり得策ではないような……。自軍の戦力も削って完全平和を目指すのも形だが、ラナグリン共和国の存在がある以上まだまだ自軍の戦力を削ってソレを目指せる時期でもないだろうし。リリーナが「いらしてくださったのね、お兄様」という発言も、逆に「あれ? ミリアルドは作戦があることを知らなかったのか?」とも思える。
そんなわけで現状では中立か、あるいはリリーナ寄りの可能性が高いわけだが、それは彼が探している「探し物」次第なのだろうか…。
『ガンダムW ENDLESS WALTZ 敗者たちの栄光』は閑話休題といったところか。次号はレイクビクトリア基地編っぽい。今月号はMGエピオン発売記念のおまけ漫画付きですw
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