DOG DAYS EPISODE 9
『グラナ砦攻防戦』
≪あらすじ≫
ガレットの奇襲を見破ったビスコッティ軍。さらにリコッタになりすましたミルヒオーレはそのまま最短距離でガレット軍の本陣であるグラナ浮遊砦へと乗り込む。
拮抗する戦場ではダルキアン卿始め、ロラン騎士団長らも奮戦。それに応じるようにガウルや親衛隊、ゴドウィンも戦場でその力を発揮する。
グラナ浮遊砦中枢まで潜入し制圧したシンクたち。最上階の屋上にある天空闘技場で待つレオンミシェリは敢えてシンクたちを呼び込み、そこでパラディオンを強奪した上でミルヒオーレのいるビスコッティの本陣に乗り込むつもりだった。
しかし天空闘技場に上がってきたのはシンクでもエクレールでもなくミルヒオーレ!?
≪感想≫
◆シリアスになり過ぎない点
どうだ、散々不満言ってた連中もこれでさぞ満足だろうwww
なんか自分ももちろんそういう部分は少なからずあるのだけど、本作の功績の一つは作品としての内容よりも「戦闘=シリアス」という固定概念で凝り固まった視聴者層を浮き彫りにしたことじゃなかろうかと思う今日この頃(これは悪い意味だけでなく良い意味でも)。まぁ、そのことをここで言及しても致し方ないし(最後まで観ないと語ることは出来ないだろう)、どうせやるなら最終話か総括でやるとして、今日はシリアス方面にやや傾きながらもシリアスになり過ぎない点について言及したいな、と思った。
あらすじを読んで頂ければ解るが、大筋の内容としてはシリアスな話だ。そこに疑う余地はないし、物語の骨格としては(アニメーションとしてストーリーを構築する意味でも)シリアスは避けて通れなかった、というところだろう。
だが、実際に視聴し内容がシリアスに傾いたことで本作の印象が変わったかと問われればそういう気はしない。
それはやはり“骨格”も大事だったが、それ以上に今回は“肉付け”の部分で『本作らしさ』というものを維持出来たからではないかと思っている。
リコッタ、ベールとサービスがあってエクレールもパンチラシーンやシンクとのツンデレなやり取りがあって…と、この部分を挙げれば「あれ、いつもの『DOG DAYS』じゃね?」と思う方も多いのではないだろうか? さらにガウル始め興行としての“戦”(ある種現代のプロレスやボクシングに近い部分)を意識したド派手なパフォーマンスやマッチアップ(子安団長vs小野団長とかw)も本作らしい戦闘シーンと言える。
この辺りはプロットや脚本が本当に巧いなぁ、と思ってしまう。だって、もし「あらすじ」を視聴者が書けば大多数は巨大な魔物の復活やミルヒオーレとレオンミシェリの一騎打ちといったシリアスなものが並ぶはずなのだ。でも、そういうシリアスさとは裏腹に視聴した人に与える印象は物語当初の本作のイメージと大きくズレることはない。
同じチームが生み出した人気作『なのは』を視聴していないことが本当に悔やまれる。もしリアルタイムで視聴していれば、きっとこう言う部分が『なのは』に通じる部分じゃないかとか考察出来た気がするのだ。『なのは』も「序盤を視聴して誰がこの展開を予想しただろうか」と言わしめる作品だが、もしかしたら展開が予想出来なかっただけで作品そのものに抱くイメージは本作同様序盤も最終話後も大きな差が無かったのではないか、とも考えられるからだ。
そして、もしそうであるならば都築真紀氏始め『なのは』を生み出したチームは「作品の印象は終始変えることなく、展開に起伏を持たせることが巧いチーム」だと言えるような気がする。
まぁ、視聴していないので何とも言えないんだけどねw
◆真っ当なことを言ったミルヒオーレに拍手
ビスコッティ側の戦略によってレオンミシェリの裏をかけた展開は良かったし、そこにレオンミシェリの星詠みの内容が絡んでくるからストーリー的にも良い感じだった。しかし、まさか褒賞品の宝剣にもポイントをかけていたとはね。その発想はなかった。前回辛辣に宝剣を狙わせるレオンミシェリの姿勢を批難した反省したんだけれど、ちょっとその印象が和らいだ……かもしれないw 結局のところ「ポイントをかける意味」が解らないので反省はしているけど結論は変わらないのだけどwww
まぁ、そんなことはどうだって良い。どうせ過ぎ去ったことだし、今更視聴者がどうこう言ったところで変わるものでもないし、重箱の隅をつつくように今回もネチネチと突いていたって詰まらない。
それよりももっと称賛すべきはミルヒオーレの言動じゃないだろうか?
ここ数回のノリがまるで中の人のライヴみたいな感じで「人気があるのは解ったが領主として大丈夫か?w」と思わせていたが、そんな視聴者の不安なんてお門違いだったのだろう。ノーブル・オブリゲーションではないが、高貴な立場の者として責務を幼いながらも彼女は決して忘れてはいなかった。彼女がレオンミシェリと一騎打ちをすればほぼ100%勝てないと言っても良い。それを解った上で、それでも彼女は一人でレオンミシェリの前に立ったのだ。
勝ち負けは当然大切。でもそれ以上に大切なものがあるのだ、と。
その姿勢はそんなことを告げてくれているような気がした。
そして視聴者の誰もが感じていたであろう「その星詠みの内容をミルヒオーレに話して相談すれば良いのに」という想いを正しくミルヒオーレがそのまま口にしてくれたことは、「良かった」と素直に思えた。
視聴者の声を代弁してくれたから「良かった」と思えたと言うよりは、そういうの関係なしにして割と普通な思考だと思うんだよね、当事者に相談してみるって言うのはさ。その当たり前のことを当たり前だと感じて口にしてくれたことに対して「良かった」と思えたのかもしれない。
そういえば前回といい今回といい(違うキャラだけど)レオンミシェリの側近って……エクセリードを覚醒させるための噛ませ犬だったとはいえ、なんか水をさすなぁと思ったwww まぁあそこは物語上致し方ないとは思うんですけどね。いや、それより今まで一度も武器化しなかったエクセリードがあっさり武器化したことをツッコむべきなのか? いや、それはミルヒオーレの領主としての意気込みが武器化を可能にした、と捉えるのが妥当でしょうか。
◆シンクのポジションとは?
本作はたぶん『レオンミシェリという主役』と『ミルヒオーレというヒロイン』の物語だ。たぶんこの二人だけ取り上げていれば普通に描ける物語。
だから、本当は『シンク・イズミ』という存在は不要ということになる。影が薄い主人公なんて言われてしまうのも、こういう部分が由縁なのだろうと思う。
では、シンクは私たちにとってどういう立場なのか。それは『視聴者の視点を具現化した存在』ということになるのだろう。
もしも視聴者である私たちがフロニャルドという世界に飛び込んだらどうなるのか?
シンク・イズミとはそういう視点で作られたようなキャラクターな気がする。そもそも異世界召喚モノで『異世界に飛び込む現代人』というのはそういう要素が多かれ少なかれあった上に創造されるキャラクターだ(そういうキャラクターだからこそ、召喚された異世界の説明を受けても不自然さが薄まる)。
加えてシンクのフロニャルドでの活躍っぷりは信じられないほどチートだし、厨二病が書いたような創作物のようなスペックだ。でも、だからこそ視聴者の視点と言えるのではないだろうか? もし私たちが実際にフロニャルドという架空の世界に召喚されてもシンク程の活躍はまず出来まい(もちろん個人差はあるが)。でも、自分や自分の姿を投影する主人公が活躍出来ない作品を面白いと思えるだろうか?
それでも面白く描いてくれる例外もあるが、やっぱりいざとなればどんな場面でも(それこそリアルに仕事でもプライベートでも)活躍してみたいというのは人として当たり前の欲求ではないだろうか?
そういう欲求を満たしているのがシンクという主人公だと思える。
簡潔に言えばシンクは主人公という形ではあるが、実際には私たち視聴者と同じ傍観者というポジションにいる。『デュラララ!!』の臨也みたいなポジションに近いのだろうか。もちろん彼ほど物語を裏で操っているわけではないし、腹黒くもないが(笑)、基本的には主要な部分にはあまり絡まないと言う部分では傍観者というポジションで似ているのかもしれない。
(シンクは登場こそ派手だし主人公として物語にもある程度関わってはいるが、根幹の部分(レオンミシェリやミルヒオーレの苦悩、ダルキアン卿らの魔物との対決など)にはほとんど関わっていない)
さて、1クールの作品もいよいよクライマックス。あの魔物との直接対決か封印が最終決戦っぽくなりそうだが、果たしてその大一番にシンクはどこまで傍観者のポジションを貫き、どこまでそれを捨てて絡んでくれるのか。今から楽しみである。
EPISODE 10『EPISODE 10』 え? サブタイなし?
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- [アニメ(放送終了):DOG DAYSシリーズ]
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ダルキアン卿とかエクレとか充分強いからシンク
いりませんね。
戦興業イベントがプロレスやボクシングのようなものですか
その例えいいかも。
問題はミルヒが本当に死ぬか・・・ですよね。