Steins;Gate 第8話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[Steins;Gate]
『夢幻のホメオスタシス』
≪あらすじ≫
ジョン・タイターに『あなたに救世主になって欲しい』とメールで言われてしまった倫太郎。彼は、本当に自分にジョン・タイターが言うような力――倫太郎命名“リーディング・シュタイナー”――があるのかどうか確かめるべく、実験の再開を決意する。
ふとしたことからDメールの存在を知った萌郁とルカの願いを聞き入れて過去にDメールを送ることになったラボメンたち。萌郁は「四日前に携帯を機種変更するな」、ルカに至っては「お母さんに野菜をいっぱい食べてもらって自分が女の子として生まれるように」というとんでもない内容だったが、科学的な根拠があるものではなくルカも思い悩んだ結果だから気が済むようにさせようという配慮だった。
萌郁のメールで世界線は変わった。萌郁は四日前に携帯の機種を変更しなかったことが影響したのか、倫太郎たちとの接点がなくなったようで倫太郎以外は萌郁のことを誰も記憶していなかった。倫太郎は確かに世界線を越えて記憶を保有出来ていることが証明された。
そして、同じ感覚をルカのDメールを送った時にも感じた。それは世界線が変わった証のはずだが――
≪感想≫
◆リーディング・シュタイナーの弊害
英語と独語(?)の融合。まぁ、ちゃんと語学を学んでいるであろう紅莉栖からすれば恥ずかしいと思える造語なのかもしれない。せめてどちらかに統一すべきだろ、とかそんなことを思っているに違いないw 日本人が名前にカタカナが入ると違和感を覚える(それこそ牧瀬クリス(紅莉栖)という当て字など)ことに近いのかもしれない。
そもそもリーディング・シュタイナーは倫太郎だけが持つ特殊な能力、というにはやや違うようだ。それは、ダルのDメール送信実験の際に変わらなかったダルと紅莉栖にもリーディング・シュタイナーが働き記憶が残った、という部分が示している。
厳密にはリーディング・シュタイナーを「世界線を越えた場合でも記憶を保有する能力、あるいは能力保持者」と仮定するならダルのDメール送信実験は世界線を変えるほどの影響力がなかっただけ、とも考えられる。
だが、一見すると無意味に見えたダルのDメール送信実験で実は明確になったのが、リーディング・シュタイナーの弊害だろう。リーディング・シュタイナーは世界線を越えて(あるいは世界線を超え無い程度の微細な過去改変で)記憶を有すること。
しかし、それならば超えた世界線にあった元々の記憶はどうなるのか?
ダルの実験では「手も足も出ずにフェイリスに完敗したダル」というAの世界線から、「フェイリスの初期配置を知っていながらもフェイリスに完敗したダル」というA´の世界線へと変更された。
だが、この時ダルはフェイリス杯での自分の結果を知らなかった。
それはつまり、Aの世界線のダルの記憶がA´の世界線に移動した際、最初からA´の世界線にいたダルの記憶に上書きされてしまった、ということだ。同様のことが、ダルの実験の際には倫太郎、紅莉栖にも言えた。
そして、倫太郎のリーディング・シュタイナーはこの現象をAからA´という極めて近似的な世界線だけでなくAからBという根本的に違う世界線に移動した際にも引き起こし、元の世界線の記憶を有し違う世界線の自分の記憶を上書きしてしまうと言うことだ。
この現象での最大の問題は、前の世界線の記憶があるせいで今の世界線の記憶が持てない、ということ。前の世界線の記憶を継承しない(リーディング・シュタイナーが発現しない)のならば問題はないが、前の世界の記憶を持ったまま移動できることによって明白な弊害が二つ生まれるわけだ。
一つは、変わった世界線の記憶を有していないために起きる弊害。萌郁のDメール実験の際にしきりに萌郁を気にする倫太郎だが、そんな彼の姿は彼以外の紅莉栖やダル、まゆりから見れば怪しいものでしかなかったに違いない。今は、仲間内で「いつもの倫太郎の厨二病だよ」で片づけられる範囲だが、これがもっと根本的に重要な記憶を上書きしてしまった場合、それは取り返しのつかなくなる可能性が高い。
もう一つは、あまりにも過去が変容するような改変を行った場合に倫太郎が孤独に苛まれる可能性を生み出す弊害。もうすでに倫太郎は少しずつ味わっているが、世界線が変われば記憶が変わる。今はまだ萌郁以外のラボメンが欠けるような状況にはなっていないが、それは逆に言えば過去の変え方次第でラボメンが誰も倫太郎と接しない世界線に移動してしまう可能性だってあるわけだ。
倫太郎の厨二病的な決断力と妄想力は確かに凄い。だが、技術的にはダル、理論的には紅莉栖のサポートを受けてDメールが完成したところを鑑みれば、特にこの二人との関係が途絶えた世界線に移動したとき、ゲーム風に言えば“詰んで”しまう可能性がある。
まぁ、何より重要なのはああ見えて割と普通で真っ当な精神構造をしている倫太郎が、孤独に耐えることが出来ないかもしれない、ということなのだが……。
◆伏線をちょっと列挙してみる
原作を知らないので、それが正しい複線かどうか解らないが、とりあえず列挙してみよう。いや、こういう小見出しになったのは、幾つか伏線っぽいものを確認はしているのだが、それ単体で記事に出来なかっただけなのだが(ノ∀`*)アイター
1)鈴羽の「どのへんがー!」発言
倫太郎の「ジョン・タイターの言っていることが正しいのかどうか解らなくなってきた」という発言に対する返答が上記の鈴羽の発言である。ちょっとおかしくないだろうか? 鈴羽のセリフをちゃんと書きだすならこの場合「どのへんが(解らなかったのか)」ということになるだろう。
つまり結論を言えば、どの辺りが解らないのかと問い正すのかということは、鈴羽は倫太郎とジョン・タイターのメールのやり取りの内容を知っている、ということではないかということ。
そうなると鈴羽=ジョン・タイターで、未来から来たタイムトラベラー説が現実味を帯びて来るというわけだ。まぁ、前々回くらいからあからさまな言動もあったことだし、この辺はかなり確率の高い伏線のような気がする。
2)ルカの呼称
最後のシーン、実はこっそりまゆりはルカを「ルカ“ちゃん”」と呼んでいた。確か世界線が変わる前までは「ルカ“くん”」だったはず。
そうなると世界線も変わったことだし、本当にルカの性別が変わった?
いやいやいや、野菜食べるだけで性別変わるって都市伝説じゃないのかw?
3)紅莉栖の存在
伏線というか、意外と重たいなって。世界線を移動しても根本的に何も変わらないまゆりもヒロインとして十分だが、それ以上に紅莉栖の存在は前述のリーディング・シュタイナーの弊害を考えた時にとても大きい。
彼女は世界線が変わってもその明晰な頭脳を使い一瞬で倫太郎がどんな実験をしたのかその概要を掴んで見せた。もちろん厳密に言えば世界線は変わっているため違う記憶を持つ違う牧瀬紅莉栖ではあるのだが、一貫している行動性や思考から、もしかしたらまゆりやダル以上に倫太郎にとっては(文字通り本当に)「支えてくれる助手」になるのかもしれない。
個人的にはルカが男だと知った時のショックは「可愛さで女として負けたorz」というポーズだと信じて疑わない(マテコラ
4)ダイバージェンス1%の向こう側から遠ざかってる?
世界線を越えるたびに私たち視聴者の目には観測される謎の数字。
・1話のメール送信後「0.571024」
・7話のロト6実験後「0.571015」
・今回の萌郁実験後「0.523299」
・今回のルカ実験後「0.456903」
実験を重ねるたびに0に近づく数字。これは何を意味するのか。ジョン・タイターの言う「ダイバージェンス1%の向こう側」に行くことが目的になるのなら、これはもしかして目的から遠ざかっていると言うことか?
未来を変えるためにはメールを送るたび、この数字を1%を超えるように向上させることが必要なのかもしれない。
まぁ、そのことを視聴者は知れても劇中の誰も(倫太郎でさえも)数字を確認出来ないであろうというのだから、どうにもあやふやな理論ではあるのだけど(汗
それにもしその通りならDメール送信のたびに(厳密に言えば送信した内容が悪い方向へ改変しているために)数字が1%から遠ざかると言うこと。そして、逆を言えば1話のメール送信前はもっと1%に近い数字だったはずだと考えられること。
それはつまり、紅莉栖の死亡は「ダイバージェンス1%の向こう側」に行くために必要不可避なことという鬱展開になってしまうような……。
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ですが、
>そもそもリーディング・シュタイナーは倫太郎だけが持つ特殊な能力、というにはやや違うようだ。それは、ダルのDメール送信実験の際に変わらなかったダルと紅莉栖にもリーディング・シュタイナーが働き記憶が残った、という部分が示している。
ここだけは(やや)違うので、軽く注釈を。
Dメールは過去を改変する可能性をもつシステムですが、それには穴があります。
それは「Dメールで未来の事象を知っても、それを実現できるとは限らない」、ということ。
ルカのロト6メールのように、行動を完遂できない場合は過去はほとんど変わりません。
そもそも、「歩く時に先に踏み出した足が、右足か左足か」の違いだけでも、世界線は変動したことになりますから。
また、実行すること自体が不可能なメールや、嘘のメール、内容が希薄なメールなどは効果が薄いようです。
ダルのメールはまさにそれで、カードの配置を知っていてもフェイリスとの力量差は歴然としていたということです。
そもそも世界線が変わった時点で、フェイリスのカード配置にも変更があったかもしれません。
…ちなみに、ダルはどうあがいてもフェイリスには絶対に勝てません。
しかし、他の考察、特に『伏線予測』のところは見ていて寒気を覚えるほど(一応誉め言葉ですw)、的を得ていました。
特に最後の数字の変化は物語のカギを握る要素なので、これからもどうぞご注目ください!