GOSICK 第13話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[GOSICK-ゴシック-]
『愚者は己の代弁者を指名する』
≪あらすじ≫
聖マルグリット学園の夏休みも最終日。一弥はアブリルに誘われて映画館へと赴く。そこで上映されていた巨大な時計塔と仮面の錬金術師の話に退屈する一弥は、早くヴィクトリカの待つ図書館へ向かおうと考える。
そんな彼をアブリルは必死に引きとめようとし、映画のモデルが聖マルグリット学園に残る怪談の一つではないかと口にする。聖マルグリット学園には確かに巨大な時計塔があり、中に入るとそこには映画と同じ錬金術師の部屋が存在していた!?
一方、ヴィクトリカは図書館で仮面の錬金術師・リヴァイアサンからの挑戦状とも取れる一冊と本を発見する。そんな折、新学期早々学園に忍び込んだ東洋人の男を見つけた一弥は後を追う。男が入ったのは学園にある巨大な時計塔であり、男は一弥の目の前で錬金術師の部屋で奇怪な死を遂げる――
≪感想≫
デート 1)ヴィクトリカSide
全く接点がなかったのに積極的だったアブリルに感化されたのか、ヴィクトリカもまた積極的に行動しリヴァイアサンの挑戦状を自らもぎ取った。
そもそもヴィクトリカが自分から図書館を出ることが、どれほど積極的な行動かはここまで『GOSICK』をご覧になってきた視聴者の方々であれば語るまでもないだろう。灰色狼という自らの出生などもあって極度の人見知りで、図書館に誰か来れば非常に小さなスペースしかない棚の中でひたすら隠れていると言うのはエピソードの一つとして描かれたくらいだ。学園の図書館に金色の妖精が居ると言う噂が流れたのも、見つけようと思ってもほとんど見つけられないほど他人を避けて生活しているヴィクトリカが原因の一つと言えるだろう。
そのヴィクトリカが図書館を出た。学園の外に出るわけではないが、新学期が始まっているわけでそこにはたくさんの学生とセシル以外の教師たちもいるわけだ。ただでさえ人見知りな彼女が、おまけにその目立つ容姿で注目を集めやすい場所に自分から赴くわけである。そこにヴィクトリカの決意と積極性が見て取れる。
さて、ヴィクトリカがここまで積極的になったのは、リヴァイアサンからの不敵過ぎる挑戦状のせいだ。彼がヴィクトリカの自尊心を徹底して煽るから彼女は積極的になった……のだろうか? 本当にそれだけだろうか?
個人的には、そんなのはあくまでヴィクトリカが積極的になるための理由付けに過ぎないのではないだろうか、と思っている。もし、これが理由ならばヴィクトリカの行動はもっと早い。挑発された時点で行動に移すほど沸点が低いのがヴィクトリカだから。もちろん、彼女の中に「偉そうに」と思っていた節はある。だからずっと本を手にしていたと思う。
しかし、前述のようにもしそれだけが理由ならヴィクトリカの行動はもっと早かった気がする。そうではなく、一弥が一緒に来てくれる状況に自ら持ちこむまで行動を起こさなかったのは、そうすることで自分と一弥が一緒に行動出来る理由と口実を得るためではないだろうか。
そして、その理由と口実を欲し、ヴィクトリカが積極的に行動を開始した本当の理由には、やっぱり一弥がアブリルと一緒に映画に行ったことが一枚噛んでいるようにしか見えないのだwww
ヴィクトリカも女の子。自分が好意を寄せる相手が、自分以外の女性とデートに行った(本人にその認識がなくても)とあっては黙っていられない。かといって、ヴィクトリカは一弥とデートすることは叶わない。彼女は、この学園の外に出ることを基本的に禁じられているからだ。しかし、それでは学園の外に出ることが出来るアブリル始め他の女子とは溝をあけられてしまう……。かといって図書館はヴィクトリカと一弥にとって“デート”と呼ぶにはあまりに通い慣れた場所でしかない……。
そんなヴィクトリカが思いついた格好のデートが殺人事件が起きた時計塔と学園なのだから、この二人恵まれているのかいないのか(ノ∀`*)アイター 本当なら殺人事件はおまけに過ぎず、仮に殺人が起きなくてもヴィクトリカは自らの意思で図書館を出て、一弥を引き連れてリヴァイアサンの挑戦を受けたことだろう。
学園から出れないヴィクトリカが一弥とデートらしい展開に持ち込むには、普段一緒にいない図書館か寮(?)以外の場所に行くしかない。ゆえに、リヴァイアサンからの挑戦は彼女からすればまたとない図書館を出る口実であり、一弥を自由に引っ張り回す口実になるわけだ。そもそももっと素直になれば良いわけだが、寂しがり屋で傍にいて欲しいくせにプライドが高くて意地っ張りなヴィクトリカにはそんな選択肢はないだろう(笑
デート 2)一弥Side
今回はヴィクトリカも可愛かったし、アブリルも結局ターンが回ってこなかったとはいえ可愛く描かれていた。クィアランの一件解決後、アブリルがクラスに完全になじんでしまったことで、彼女にとって一弥は仲の良いクラスメイトの一人になってしまったのだとずっと思っていたわけだが、今回やっぱり彼女にとって一弥は仲の良いクラスメイトの一人ではなく、特別な一人であることが解った。
ある意味、この作品の二大ヒロインが非常に可愛く描かれていく中でその好意を一身に浴びる一弥だが、意外なまでにも彼の心はブレることがない。彼の頭の中には何時だってヴィクトリカしかいない。だから、一弥の中ではアブリルと出掛けることは、その場所がどこであろうと「仲の良いクラスメイトと出掛ける」だけでしかないわけだ。彼の中の“特別”枠はたった一つしかなくその特別枠にはヴィクトリカが完全に居座っていて、それ以外は完全に“その他”枠でしかない。アブリル哀れw
それは、もちろんここまで一弥とヴィクトリカが二人で笑いあって、傷つきあって、喧嘩もし、すれ違いもしたけれど、最後には手を取り合って一緒にいることを選び合う絆の強さを築き上げてきたからこそ。しかし、それを差し引いたとしても一弥がヴィクトリカと一緒にいることを選ぶのは、ある意味運命だったのかもしれない。一弥の中には、ヴィクトリカに何か強く惹かれるものがあったのだろう。
寂しがり屋だけどそれを表に出せずツンツンしているヒロインと、そんなヒロインの面倒を見るベタ惚れの主人公と、そんな主人公に恋心を抱くサブヒロイン。この構図は、ハーレム展開とはまた違うので最近あまり目にすることが少ない形式だが、構図だけなら良く似た作品として脳裏をよぎったのは『空の境界』。
もちろん各キャラともに細部は異なるが、大まかに式とヴィクトリカは「寂しがり屋だけどそれを表に出せずツンツンしているヒロイン」だし、幹也と一弥は「ヒロインの面倒を見るベタ惚れの主人公」だし、鮮花とアブリルは「主人公に恋心を抱くサブヒロイン」と言うポジションに当てはまる。先生枠で言えば、橙子とセシルと言う部分もあるが(苦笑
かといって『GOSICK』と『空の境界』を比べることにはあまり意味はない。ただ、物語の中でもさらに恋愛要素と言う限定的な部分を構成する主要キャラクターの立ち位置が似ている、と言うだけに過ぎないからだ。
では、これを通して何を伝えたいのかと言えば、こう言う一途な主人公も良いものだな、と言うこと。『GOSICK』『空の境界』に共通して感じることは、ヒロインの能力や正体、出生など気にせず、他の女の子にも色目を使わず、たった一人のヒロインを一途に想い続けている主人公が居る、と言う点なのだ。
どうしても視聴者に媚びるならハーレム展開になるし、物語として面白さを出すなら三角関係・四角関係にした方が面白いし、そうした部分を引き出すなら主人公の好意がどのヒロインに向いているかは明示しない方が視聴者や読者の妄想も想像もかき立てられていいわけだ。ゆえに、どうしても昨今の作品の大部分は最終話を迎えるまでどのヒロインと結ばれるかは決まらず、むしろ決まらない作品すらあるほどだ。
そういう意味では、最初から主人公とヒロインが両想いと言う展開はそれ故に愛する二人に試練を課して行くことも視聴者がニヤニヤするような展開を作ることも容易な貴重な展開であり、こう言う展開も味があって良いものだなと感じたわけである。
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