インフィニット・ストラトス 第11話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[IS<インフィニット・ストラトス>]
『ゲット・レディ』
≪あらすじ≫
<福音>迎撃の任に就くことになった一夏と箒。箒はようやく自分に与えてもらった専用機<紅椿>の性能に興奮を隠せない。その様子に、作戦室で司令官を務める千冬は一夏に「浮かれている」と伝え、いざという時は箒を支えるようにと言明する。
<福音>と会敵した二人。<紅椿>の性能と<白式>による一撃必殺での短期決戦を目論むが、暴走する<福音>は大量の射撃攻撃で応戦してくる。その戦闘中、一夏は戦闘領海を通過する一隻の船舶を発見する。登録データのない密漁船。箒は「見捨てろ」と切り捨てるが、一夏は「守れるものは守る」と譲らず強大な力を手にした途端、弱者が目に入らない箒を「らしくない」と宥める。
一瞬の隙を突かれた箒に迫る弾幕。一夏は身を呈してそれを守るが、そのまま海底へ落下。意識不明の重体に陥ってしまう。
後悔の念に囚われる箒は、その中で強さとは何か、すべきことは何かを見出そうともがく。そこへやってきたのは、作戦には参加出来なかった鈴音で――
≪感想≫
力はただ力。多くを望むのも愚かなれど、むやみと厭うのもまた愚か
(機動戦士ガンダムSEED DESTINY #40「黄金の意思」 ウズミ・ナラ・アスハより)
こんなことを思わせてくれる30分だった。まぁ、最終決戦にあるようなシリアス展開であまりにお約束な展開過ぎてありがとうございましたwww 視聴して脳裏を過ぎったのは、何だかんだ言いつつ『SEED DESTINY』のこのセリフだったのは私の中でも驚きだったわけだが、振り返ってみると『SEED DESTINY』のオーブ大人軍人キャラはカッコ良かったのだから必然でもあるのか。
さて、箒には実によく当てはまるセリフだと思う。
ここに至るまで、彼女は力を欲していた。一夏も、一夏の周りにいる恋のライバルたちも自分だけの専用機を持っていて自分だけ持っていなかった。“一夏と一緒で”専用機を持っているという事実、いざ戦闘が起これば共に肩を並べて戦うことも出来るという事実。それらが、箒の中でひしめき合って倦厭していたはずの姉・束にわざわざ自分から連絡してしまうほど、彼女は力を欲していた。
だが、今回の戦闘で自分を庇ったせいで一夏が撃墜された彼女は自らその力を手放そうとした。だが、その力がなければ彼女はいろいろな意味(詳細は後述)で前と同じ葛藤の中に戻ってしまう。かと言って、その力に自分が浮かれたことで大切な人が傷ついた。
そんな堂々巡りの中で、その力がなければ守れないものがあること、出来ないことがあることを改めて鈴音に教えられたわけだ。そんなことは、唯一専用機を持っていなかった箒が一番解っていたはずなのに…。
箒の中にはもう一つ葛藤があった。それは専用機を持たないことによる一夏争奪戦でのデメリットではなく、単純に力と言うものについて苦い経験をしている故のことだった。
出場した剣道大会。そこで振るった剣道は、とても剣で道を説く“剣道”とは程遠いただ相手を完膚なきまでに打ちのめすだけの破壊の暴力でしかなかったことを、箒は強く後悔した。だからこそ、ラウラ編ではラウラの振るう相手を甚振るだけの力を危惧し、その姿にかつての自分自身を重ね合わせたのだ。
ある意味、箒とラウラは近い存在なのだろう。ラウラの暴走は、同時に箒の暴走の危険性を指示していたのかもしれない。実際に箒は、今回一夏に「らしくない」と諭された。
密漁船を切り捨てるか、救うか。
そのことについては賛否両論あるのかもしれない。より巨大な危険を生み出す可能性がある暴走状態のISを優先的に撃破するためなら切り捨てるべきだという人がいれば、どんな理由があろうと力を持つ者として弱者を守るのは義務だという人もいるだろう。実際に前者の論理は箒で、後者の論理は一夏だった。
その賛否や正否は別にして、個人的には一夏が後者であったことにとても納得している。
一夏はISを動かせるのでそういう部分は描かれないが、実際のこの世界では女尊男卑。そこで虐げられている弱者であるのは男性だ。一夏はそんな世界にあって、おそらくあの性格からしてISの有無など気にせず、男女平等あるいは「男は女を守るべき」という古い感性を貫いてきた。
そんな一夏が前者の論理を受け入れるということはあってはいけない。それは一夏が、力を持つ者(女性)が優先事項さえあれば弱者(男性)を切り捨てても構わない、という一夏が嫌うであろうこの世界の構図を認めてしまうことに等しいから。
女尊男卑というやるせない世界、親に捨てられて千冬に守られ続けた過去、それらがあったからこそ「いつか今度は自分が千冬姉を守るんだ」と言う強い決意は、一夏に「どんな理由があっても守れるものは守る」と言わせるに相応しいファクターだったと言えるだろう。
力は力だ
そこには正義もなければ悪もない、無色透明の存在でしかない。それを真っ白な正義に変えるのも、真黒な邪悪にしてしまうのも、全てはその力を使う人次第なのである。
多くを望むのも愚かなれど
巨大過ぎる力は人の心を蝕む。箒がそうであったように、圧倒的な力は自然と自身を高揚させ、自分を見失わせる。
むやみと厭うのもまた愚か
だが、かといって力を持たなければいざという時、誰かを守ることも、何かを成すことも出来ない。
一夏と箒は定められたように似た部分が多い。家族が離散していること、優秀過ぎる姉がいること、ISが使えること……。
だからこそ、私には今回箒の脆さや弱さよりも似たような境遇に置かれながらも力を力だと認識し、その力を何のために使うのかを見定め、決して自分を見失うことなくここまで来た一夏の凄さの方が際立ったように見えた。
余談 専用機持ちの責務ってwww
鈴音が箒を立ち直らせる荒療治をしたわけだど、それって絶対に主人公とは結ばれない脇役ポジ(ry
それはさておいて、鈴音の発言が個人的にとても矛盾していたので吹いた。良いシーンだったのにねw
鈴音曰く専用機持ちには義務や責任があるらしい。その代表的なものは逃げ出すなんて許されない、と。だが、その一方でそう口にした鈴音が思いっきり命令違反をしているのはいかがなものなのだろうか、と思ってしまう。
専用機持ちにはそういった義務や責任があるのだろう。所属が軍か、国家か、企業かによってもいろいろ違うのだろうが、それでもそうした与えられた力に対して義務や責任があるのは必然……なのだが、そうした義務や責任の筆頭にあるであろう命令遵守(しかも無茶な内容ではなく待機命令)を果たせず、義務や責任を口にするなんてナンセンスにもほどがある。
鈴音には悪いけど、このせいで全体的に今回終盤パートがとてつもなく軽い。特に鈴音が絡むシーンが驚きの軽さ。そのせいで鈴音自体がとても軽く見えてしまう。
本当なら良いシーンだったはずなのだ。箒は前述のような理由でISを欲していたが、IS専用機持ちには鈴音が口にするような責務が伴うのは必然。その責務すら知らずにISを欲し力を振るっていた箒と、少なくとも中国代表候補生としてISを持つ意味や意義、責務を知る鈴音の対比が映えたはずなのだが……残念だが、そんなことはなかった。
たぶん原作からこういう展開なのだろうが、これなら次回予告のようにもっと彼女らしくストレートに
「私は一夏の仇を討ちにいく! 待機命令? 従いたければ従ってれば良いんじゃない? 私はそんなことよりも一夏を傷つけたアイツが許せないッ!!」
くらい、情熱的な展開の方が良かったかもしれない。
P.S.久々に千冬姉以外の話題で記事を書いたwww
第12話『君の名は(ユア・ネーム・イズ)』
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- at 03:17
- [アニメ(放送終了):インフィニット・ストラトス]
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IS 11
個人的には、月詠さんの言うことにも納得がいって、まぁ一夏も一夏で『間違っている』わけではないんだけど、
今回の作戦失敗は箒のミスではなく、どう見ても、ほとんど一夏にあるんじゃないかなぁ、と自分は見ていて思いました(その割に、作中では命令を無視した一夏が正しくて、命令を第一に遂行しようとした箒が間違ってたみたいな雰囲気になってましたが)