ブラッディ・クロス独自用語集
公式ではない見解や推察が混ざっておりますが、『ブラッディ・クロス』ファンの一人が作った用語集として、『ブラッディ・クロス』ファンの方はもちろん、『ブラッディ・クロス』を知らない方も楽しんでいただければ幸いです。
作品としての『ブラッディ・クロス』は「月刊少年ガンガン」に連載されていた作品で、ガンガン系(月刊誌)特有の線の細さや作画の美麗さがあるものであり、ストーリーも熱血や恋愛をベースにしたものが多い週刊少年誌にはなかなかない「裏切りやスパイ」「謎や策謀」が描かれており、ディープな物語も特色と魅力の一つ。気になった方は、一話試し読みも公式HPにありますので、ぜひ目にしてみて下さい。
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スペシャルムービー(ナレーション:櫻井孝宏)も公開中
※両方とも新しいページで開きます。
◇全十二巻、ガンガンコミックスより発売中
最終更新日:2015/09/20
青字は最新情報
※ただし管理人はコミック派なので、連載誌で追っている方からすれば遅れた情報だと思いますのであしからず。
《概要》
作者:米山シヲ(個人ホームページ 現在のウィンドウで開きます)
連載誌:月刊少年ガンガン(連載中)
コミックレーベル:ガンガンコミック
公式あらすじ
血の色に塗られし、呪われし混血の宿命。その命のタイムリミットが近づく。今、神の力を秘めし「神の遺産」をめぐり、戦いが始まる。
サブタイトル
一巻

第0話:BLOODY CROSS
第1話:呪いの烙印
第2話:預言書の鍵
第3話:神の力
二巻

第4話:黒い羽
第5話:新たなる衝撃
第6話:二人の関係
第7話:第二の遺産
第8話:満月の行方
三巻

第9話:聖戦の夜に
第10話:烙印の意味
第11話:死の烙印
第12話:血の流れ
第13話:偽りの顔
四巻 感想

第14話:神への道
第15話:白、黒、灰色
第16話:偶然の出会い
第17話:想いの大きさ
第18話:聖戦三度
五巻 感想

第19話:スパイVSスパイ
第20話:背徳の二人
第21話:責めを負う者
第22話:裁きの時
第23話:天使の言葉
六巻 感想

第24話:迫りくる脅威
第25話:囚われた者たち
第26話:探しもの
第27話:心優しき獣たち
第28話:暗闇の中で
第29話:眠れぬ夜
七巻 感想

第30話:沈黙の陰
第31話:境界線
第32話:絆に飢えた狼
第33話:裏切り者に蛇の祈りを
第34話:残酷な笑い
第35話:彼の心情
八巻 感想

第36話:孤独な人
第37話:虚ろな心
第38話:禁断の味
第39話:洗脳
第40話:秘密
第41話:サバイバルライフ
第42話:すべてはこのために
九巻 感想

第43話:選択
第44話:許されざる帰還
第45話:裏切りの快感
第46話:隠された取引
第47話:詐欺の手口
第48話:裁きの時
第49話:封鎖
十巻 感想

第50話:記憶
第51話:長く仕えし者
第52話:未だ見ぬ過去
第53話:時の過ぎゆくままに
第54話:許されぬ男
第55話:因果
第56話:転生
十一巻 感想

第57話:訪問者たち
第58話:聖杯
第59話:エクスポゼ
第60話:宣戦布告
第61話:選択
第62話:誓い
第63話:死ぬのを見たのは誰
十二巻 感想

第64話:最後の聖戦、開始。
第65話:候補者たち
第66話:エンドゲーム
第67話:血の方程式
第68話:カウントダウン
第69話:語られた夢
第70話:見果てぬ夢
第71話:命の選択
最終話:永遠が見える時
おまけ 初回アニメイト購入特典・複製色紙

(8巻特典複製色紙)

(9巻特典複製色紙)

(10巻特典複製色紙)

(11巻特典複製色紙)

(12巻特典複製色紙)
《主要勢力図》
-混血-
勢力ではないが、なんだかんだで一つの勢力になりつつある。続、アルカナとパイプを持ち協力関係を維持しているほか、神葬に拉致され洗脳された月宮の奪還にも一枚噛んでいる。
・月宮
・日向
・尚
-天使-
主人公「月宮」「日向」が(なんだかんだで)協力関係を結ぶ純血天使である「続」の勢力。聖戦本命候補の一つ。第三・第四・第五の遺産争奪戦後、亀裂の入った皐とアルカナの間に割って入り、アルカナと同盟関係を結んだが、アルカナの思惑を知って同盟を破棄し、利害の一致した神葬と同盟を結ぶ。
<所属キャラクター>
・続
・花村
-堕天使-
堕天使「皐」を中心としたもう一つの聖戦本命候補。アルカナと裏で協力していたが、第三・第四・第五の遺産争奪戦で協力関係は途切れたと思われる。その後、利害の一致から神葬と同盟を結んでいたが、神葬を見下す皐の姿勢に多くの反感を買った結果、神葬との協力関係も途切れる。一方で、香撫・里堂の二人を実は抱え込んでいるなど強かさもある。
<所属キャラクター>
・皐
・桃瀬
・里堂
-アルカナ-
軍事犯罪組織。聖戦に深く絡んでくる勢力。代表取締役を務めるのは和泉で「社長」「閣下」などと呼ばれる。犯罪組織だが本部を「本社」と呼称するなど会社形態を取っているようだ。皐、続と己に有利になりそうな相手と同盟の締結と破棄を繰り返す。
アルカナの構成員の多くあるいはそのすべてが魔族である。普段は力を抑制し人間と偽って活動をしている。それは薬によって力を解放しないとならないほど厳重強固なもので嘘を看破する力を持つ月宮でも知れなかったほどである。その真の目的は、天使たちに独占されてきた聖戦に「この世は天使だけのものではない」とし、魔族の治める世とすること。
そのために極秘裏に開発したスキャナーで神の遺産のデータや黒印のデータをコピーを手に入れており、和泉は自分自身を神候補と誤認させて第三勢力として聖戦に参加することに成功した。ちなみにそのデータはどうやら第五研究所にあったようだが、最終決戦前にデータを保管する基盤を研究所から和泉の体内に埋め込み移設することで持ち運びを可能としたが、逆にそれが和泉の敗北の一因となってしまう。
社内には日向をもってしても調べられない調査不能の極秘区域があり、そこに入ることが出来るのはAランク以上の社員(おそらく魔族の社員)に限定されており、社内では公か極秘裏化は分からないが、社員をランク付けしているようである。
聖戦の遺産以外にも当初は武器型の神の遺産だけで20以上保有していたらしいが、神葬の襲撃を受けて本社に保管していたものはほとんど神葬に奪取されてしまう。しかし、アルカナが最も厳重に保管する最重要遺産“創造の聖杯”だけは死守した。
軍事犯罪組織らしく、物量としての兵力と、何より対天使用の遺産の効力を封じ込めて無効化するほどの術具を短期間に製造してしまうのほどの高い技術力を有している。
<所属キャラクター>
・和泉
・牧野
・九妃
・上杉
-神葬-
「かむはぶり」と読む。その存在意義は常盤曰く「次の神が決まるまでの神不在の世で聖戦と神の力を管理する」こと。ゆえに聖戦の痕跡が残らぬよう、時にその存在を抹消し、神の遺産を管理・保護しつつ力の強すぎる遺産は破壊することで、本来聖戦に関与する権利のない者たち(和泉などアルカナ)にその力が渡らぬように行動する。
そうした存在理念のためか、逆に正規に聖戦に関与する資格のある続に対しては「神候補様」と呼称したり、保護下に置いたりしようとしているが、その真相はもしかしたら神候補が聖戦から逃げ出さないよう監視するためだったのかもしれない(後述)。
構成員は、輪廻転生の輪から外れ、二度と生まれ変わることが出来なくなる代わりに神事の代行者としての地位と能力を得ている。香撫は常盤によって死の一歩手前の状態から救われたが、その分自由はなくなり「何年も同じことを繰り返す単調な日々」が続く。
これが隊長格だけなのか構成員全てに言えることなのかは不明だが、裏切った者は身体と魂を喰らう蛇によって食い尽くされて消滅するための処刑場がある。
本拠地は異空間に設置していた。とあるビルの七階に止まったエレベーターやとある駐車場の非常階段扉など各地に出入り口があり、現実世界と異空間を繋ぐ連結装置を呼び出せるのは六ヶ所。その空間へ干渉し出入りすることが出来る(出入りするための連結装置を呼び出し、起動させる“鍵”を持つ)のは隊長クラスの幹部のみ。現在神葬では一番隊から六番隊までの通常部隊と特別職が存在し、神の遺産の回収を行っている模様。
ただし、現在は香撫によって場所が割れたため新しい拠点を確保し、既存の本拠地は放棄された。新しい連結装置の一つは意図的なのか偶発的だったのかなぜか月宮のマンションのバスルームに繋がっているとか。
また本拠地のほかに幾つかの別宅を所有している。他には他の空間から(神葬本部からすらも)切り離された専用の書庫を有しており、聖戦や神の力、神の遺産などについて記録している。本部で集めた情報を書庫に異動させる時には「神蔵」を使用していた。書庫の情報は表向きであれば月宮たちに教えることも可能だが、裏の詳細な情報も収集しており、こちらは常盤と菊坂のみが現状閲覧可能である(ただし、この情報も常盤曰く「今の聖戦には関係ない」と言っており、実際に神候補や黒印持ちのその後が記載されているだけで重要性はさほど高くないようである)。
組織のトップは事実上常盤で、次席が菊坂である。常盤死亡後は予定されていた通り、菊坂がその跡を継いだ(常盤が黒印持ちとして血を捧げた場合を想定していた)。
所属員には同じ型の黒いロングコートの着用が義務付けられているようで(一部例外あり)、そのほか幹部未満の平隊員に関しては部隊の隊番が入った(入っていないものもある)白いキツネ面を着用する。同組織には、白いロングコートに黒いキツネ面を着用する隊員もおり、その違いは現在不明。
隊員は別途専用の装備を持つ者(菊坂)や一部例外(香撫、日向ら)を除き、全員が同型の日本刀ひと組(打刀、脇差)を装備する。この武器が神の遺産なのかどうかは不明。
隊長格や一部の例外の者はキツネ面の着用義務がないほか、隊長などの幹部には専用の外部との通信端末「周音(あまね)」が支給されており、それ以外で本部内部から外界への連絡が取れないようにしている。
処刑したはずの香撫の策略に嵌って続が所有していた遺産を事実上放棄したためそれをフォローしようと遺産回収をしていた矢先に香撫によって常盤と雪が死亡、聖戦の遺産を狙った皐によって市川も殺害され、組織としては大きく弱体化した。
<所属キャラクター>
・一番隊隊長:常盤
・二番隊隊長:菊坂
・三番隊隊長:大間
・四番隊隊長:山吹
・五番隊隊長:市川
・六番隊隊長:香撫
・特別職・監察方:雪
-その他-
特定の勢力に属さないキャラや、過去のキャラ。
<掲載キャラクター>
-現代篇-
・ブラス
・香撫
・雑魚の魔族
-過去篇-
・名称不明(魔族)
・ハンス司教
・幽閉されていた魔族
・3番目の猫
-50年前の聖戦-
・戸島柚花
・戸島
・昴
・火維
・名称不明(火維の従者)
《用語》
種族
本作には「天使」「魔族」「人間」の種族に加えて、聖戦の末になれる「神」、他種族とのハーフである「混血」、天使が魔族化した「堕天使」などが登場する。しかしながら、聖戦の仕組みが破壊され世界が「聖戦のない世界」に組み替えられる際にこれらの種族の概念は消滅し、全てが同じ人型の種族となった。
神
聖戦に勝利した神候補が、十三の遺産と黒印の血を捧げることによって昇華しなることが出来る存在。この世界の文字通り「神」となる。先代の神は「火維」。
しかしその真相は残酷で、神とは世界を動かすための核でしかない。聖戦を通し儀式や戦いを繰り返させることで天使に人の身を超えた膨大な力を強制的に蓄積させ、力の貯蔵庫となった神を次の神が決まるまでの五十年の間、世界を動かすための動力源となる。
史実、先代の火維は神になってすぐ食事や歩行が困難となり四十年間寝たきりとなったあと、自発呼吸すら困難な状態でも強制的に生き長らえさせられていた。
月宮曰く「神というのはこの世界を動かすために選ばれた“餌”」と表現した。
天使
神から神託を受け、次の神になるため、神の力を得ることを定められた者。純然たる天使は現在、続のみ。神託を受けた者(天使)には、神の遺産に辿り着く「運気」と神の力を感じ取る「能力」があるとされる。混血が多く登場する本作では、純血天使とも呼ばれる。
天使の中でも特に神候補とされる者たちは、その後仮に神になった時に平等に世の中を統治するため、必要以上の他者との接触を極端に制限され、特定の屋敷に幽閉される(神候補と接触があったと知れると、その者が嫉妬や危険視などさまざまな理由で殺害されることも少なくない)。
またその管理は、現代で言う「教会」のような組織が司っており、神候補に選ばれた際にもそこで祭事のようなことを行っていた。
堕天使
自分の身体と精神を穢し、魔族化した天使だった者。現在は皐と常盤の二人が該当する。皐曰く「天使から堕ちる過程で聖気を殺すため大量の毒で体を汚す」と口にしており、毒に対する耐性や自浄作用を有する。作中では皐、常盤が該当するが、続は本来使えなくなるはずの天使の力を未だに使えることを怪訝している。
魔族
具体的な定義は不明。ゲストキャラを除くと、花村と桃瀬のみが確認されていたが、和泉や牧野などアルカナの社員たちも人間ではなく魔族であることが明かされたほか、香撫も後天的に魔族化していた。
魔族と純魔族は違うようで、和泉の口振りから察すると純魔族というのは神候補とも渡り合うだけの力を有する、「魔族を総べる者」――魔王的な存在だと推察することが出来る。
吸血鬼
本作において月宮、九妃の半分の血に源流となる種族。ただ純血な吸血鬼は本作に登場していないため、その詳細は不明。あるいは魔族の中の一種族なのかもしれない。
人間
特に本作において「人間」がどのような種族であるかは定義されてはいないが、これと言って特別な能力やスキルを持つわけではないようだ。純然たる人間が本作に存在しているのかは不明。
混血
天使が他の種族と交わって生まれた混血児のこと。月宮は吸血鬼との混血、尚は人間との混血。日向がどの種族との混血なのかは今のところ不明。
◆混血の呪い(死の烙印)
混血が総じて保有する死に至る呪いの烙印。月宮曰く「神は清浄な立場である天使が、他の穢れた種族との子を成すことを許されなかった。ゆえに混血の子供には烙印が押される。死に至る烙印」とのこと。要するに天使と他種族が同一の肉体に混在している時の拒絶反応のようなもので、混血児でなくとも日向のようなケースでも烙印が発現する。18歳になると同時に呪いは発動し死に至り、生き残るためには18歳までに純魔族の血を飲み呪いを解くしかない。
また、死期が近いことを知らしめるように18歳に近付くごとに強烈な発作に襲われ、18歳を間近に迎えた月宮や尚の発作は身体の自由が利かなくなるほどの痛みを伴った。発作は少しずつ酷くなり、最終的には序盤で発作を緩和した日向の術式が通用しないほどの痛覚を発症する。これを尚は「命を削っているようだ、ではなく、本当にこの発作で命を削っていた」と解釈していた。
◆深淵(ダアト)の烙印、黒印
月宮の右胸に出現した新しい烙印。常盤の左首にもある。神葬登場後は「黒印」と呼ばれることが多い。神葬では「くろじるし」と呼んでいるが、日向たちは「こくいん」と呼んでおり呼称は統一していない。
その正体は神座(しんざ)の継承を完了するために必要なもので、常盤は「この黒印を持つ者の血を捧げ飲むことで神座の継承が完了する」と発言しており、「神の座という“扉”を開く為の“鍵”という名の生贄」。全ての遺産を手にした候補者が、出現した神座に黒印を持つ者の血を捧げることで神の座が継承される。
二千年前の最初の聖戦から唯一同じものを代々継承して使用されているのはこの黒印のみとされている。そのため日向は黒印初期の術式を解読することで、聖戦という仕組み(システム)に介入し破壊するための道筋に至れると考えている。
常盤曰く「神候補が二人いるように、黒印保持者も聖戦のたびに二人現れ、黒印持ちも争い合い己の命を守る」とのこと。ゆえに今回の聖戦における黒印持ちは月宮と常盤の二名となる。ただし、和泉らアルカナは一度捕えた月宮からコピーしていた黒印のデータを人工生命体「九妃」に埋め込んだ上でその血を捧げることで代用に成功している。
また第一・第二の遺産として出現した預言書の中にもそれに関する記述があり、続曰く「神と神の契約の一種」、里堂曰く烙印の中に膨大な情報があり「神葬ですら解読できないほどの古代の術式」とのこと。
聖戦(クルセイド)
神の遺産を奪い合い、その結果で次の神を決める争い。
新たに出現する聖戦用の神の遺産十三個を全て所持することで出現する祭壇(神座)で、神候補を神に昇格させるため「黒印」を持つ者を生贄に捧げその血液を飲むことによって、新たな神の座の継承が完了する。聖戦が終了すると遺産と黒印を持つ者だけが自動的に勝者のいる神座へと送られる仕組みもある。
基本的に遺産を巡る聖戦は一つずつ行われるが、今回のように複数が同時に出現することも珍しくなく、50年前の前回の聖戦では全部で8夜(8回)行われたという記録が残っている。
常盤曰く、「今回の聖戦で約40回近くの聖戦が行われ、だいたい半世紀に一回のペースで行われている」とのことで最初の聖戦は約二千年前。ちなみに前の聖戦は50年前に行われた。その勝者、火維は「これから50年間、俺の力となる」といっており、その生死に関わらず50年単位で聖戦が行われているのかもしれないが、基本的に崩御するごとに聖戦が行われていると思われる。
その真相は、世界を動かすための動力源としての餌を「神」と称し、50年間世界を動かすだけの力を神候補に一夜一夜の聖戦という儀式を繰り返させることで貯蔵させた末で大量に力を蓄えた勝者を次の50年、世界を動かすために利用するシステムである。
四巻では聖戦終了状態を再現させ強制的に神に至る道を強引に開こうとした。「預言書(第二の遺産“深淵の章”)を極限まで穢し神の力を絞り出した状態」で「相性の良い大量の血液(黒印を有する者の血液)」、さらに「幾つかの魔具・術式」により聖戦終了の状態を偽造することが出来るようである。
第一から第八までの十字架を象った柱と満月が出現し神への道を開くようであるが、結果的に日向が事前に月宮の烙印に仕込んだ細工によって失敗に終わった。その際、生贄にされかけた月宮が“反発”を起こして発した言葉は以下の通り。
第一の山は神を呪い握りつぶす、
二日目に与えられたのは乾いた砂漠、
三日目に口にしたのは殺したばかりの獣の血肉、
四つの目は同時に潰れた。
五人の人間は
六人の人間を嫌悪しはじめる。
そして七週目の晩に訪れるのは……『無』
月宮はこのことを記憶していないと思われ、儀式失敗後にはその場一体が消失した。
しかしながら聖戦は膨大な神の力を有する聖杯をエネルギー源として同じく日向が構築した魔法陣の発動によって崩壊、消滅した。その後世界は「聖戦のない(必要としない)世界」へと組み替えられた。
神候補
聖戦において神座を競い合う二人の候補者(基本的には天使)のこと。聖戦の「核」によって認められて初めてなれる。他者との触れ合いを極端に禁じられており、人里離れた場所に幽閉されてそこで死ぬまで暮らす。
神候補のための候補もおり、その候補者たちは序列で順序付けされている。全ての聖戦で共通しているかどうかは不明だが、今回の聖戦においては十三人の候補がおり、続は序列十位、皐は序列三位だった。神候補の候補が正式に神候補になると「正神候補」と呼ばれ、そもそもそれに選ばれ聖戦に参加すること自体が栄誉とされる。
神候補として神託を受けた際には正式に神候補者としての「力」を得るために、その力を扱う源となるものを自らから差し出す契約をしなければならない。続は自らの「幸運」を代価に契約を果たした。
ちなみに日向は「神候補に与えられる力は、もともと神候補に眠っていたものを『契約』の名のもとに解放したに過ぎない」と解説している。
その代わりに神候補は聖戦の「核」から脳内に直接聖戦の情報(具体的には次の遺産の出現数と数、場所の情報)を得る。その際、その空間を続は「神座の幻影」と称し上空に十字架の浮かぶ空間になっていた。
聖戦に参加した神候補の内、勝者は神座を継承して神になり、敗者は新しい神(勝者の候補者)が早世した場合に次の神候補として再選出される可能性が高いため、再び人里離れた場所に幽閉されてそこで一生を過ごす。つまるところ世界の動力源となった神が早世した場合の代用を想定したものと思われる。
あくまで聖戦の「核」が認識した存在を神候補としているため、聖戦の「核」に神候補だと誤認させることが出来れば神候補になることも可能であり、和泉は聖戦の遺産のコピーを所有することによって聖戦の「核」に自らを「第三の神候補」として誤認させることに成功し、最後の聖戦開始前には神候補として遺産の神託を受けており、システム面において必ずしも万全ではない。
余談だが、花村など神候補を手伝うことを免罪符に魔族が神候補の従者となることも少なくない。
神の遺産
「遺産」ともいわれる謎の宝。日向曰く「どうやって作られたのか、何時からあるのか、幾つあるのかすら定かではない」ものの「(確実に)神の力を宿した物」とのこと。神の遺産には、既存のものと聖戦のために新たに出現するものの二種類が存在し、聖戦で奪い合うのは後者のみとなっており、後者の遺産には意思があると言われる。また後者の遺産は聖戦のたびに新しいものが製造されてこの世に産み落とされるため毎回違う。ちなみに聖戦の遺産は勝者が神座を継承する際に体内に十三個全てを「神の力」として取り込むことになる。
後者の聖戦用の遺産は基本的に聖戦の流れを記した預言書と、補助アイテム。そして神を継承する戴冠式に必要な道具の三種類に大別出来るが、どれであれ十三種全てを手に入れる必要がある。
現時点で用途が判明しているのは第一・第二・第五(全て預言書)のみ。辛うじて第四の遺産「燭台」は補助アイテムに分類されると思われる(詳細は後述参照)。
神の力だけあってその能力は万能かつ絶大で、月宮と日向は遺産の力で烙印の呪いを解いたり、殺された精神を蘇生させられたりした。また、神の遺産には強大な戦神の力を宿し神撃を生み出すことが可能な武器型(神の武器)が存在する。基本的には聖戦用の遺産の方が、それ以外のノーマルな遺産よりも強力な神の力を宿しているとされており、「創造の聖杯」も例外ではなく、日向独自の解釈ではあるが「仮にランク付けするなら聖戦の遺産はSSランク、創造の聖杯はSランク」と考えており、ランク間の差がどの程度あるか分からないが少なくともどんなものであれ神の力としては聖戦の遺産に勝るものはないようである。
しかし、その一方で神の遺産を傍に保管出来るのは「神」か「神候補」か「よほど耐性のある者」のみとされ、それ以外の者が傍に置き続けると精神、肉体の順で遺産に喰われるとのこと。花村曰く「武器型は干渉が少なくまだマシ」らしい。
加えて全て同質ではないらしく、遺産によって正負などの質の違いから相性もある模様。
また聖戦外遺産はアルカナが少なくとも武器型遺産を二十以上有し、道具型遺産を月宮は六つ有していたこともある。月宮の調査によれば、世界中に現存する遺産は百前後とのこと。そうなると、アルカナは武器型の遺産だけで総遺産の五分の一を保有していることになり、そのデタラメさが伝わるだろう。
しかしアルカナが本社に保管していたものは神葬に、月宮が保有していたものは尚に奪取されてしまった。その後、アルカナは神葬に奪還を試みるも、取り戻せたのは三割程度らしい。
第一の遺産が「王冠(ケテル)」、第二の遺産が「深淵(ダアト)」、第五の遺産が「智恵(コクマー)」と言われており、順番こそ異なるが、生命の樹のセフィラにまつわる名前が多い。
以下聖戦用遺産
◆預言書「王冠(ケテル)の章」
聖戦のために新たに創造された“第一の遺産の一つ”。使用するためには“鍵”を必要とした、聖戦においてその流れや出現する神の遺産についての情報を預言したアイテム。月宮と日向はこの両者を強奪し自らにかけられた死の烙印の呪いを解いたが、直後に堕天使・皐に精神を殺され略取される。その後、続と花村が強奪し今は続の手にあり、第六巻時点でようやく全ての解読が完了したが、現在は続は所有権を放棄して隠し場所を開示している。しかし、洗脳・拉致された月宮解放のため続はその情報を全勢力に開示したためいずれかの勢力に奪取されている可能性が極めて高い。雪が常盤の届けた予言書がもしかしたらこの予言書の可能性もある。
◆預言書の鍵
固有名称不明。聖戦のために新たに創造された“第一の遺産の一つ”。預言書の封印を解き神の力を使用するための“鍵”。月宮と日向はこの両者を強奪し自らにかけられた死の烙印の呪いを解いたが、直後に堕天使・皐に精神を殺され略取される。その後、続と花村が強奪し今は続の手にあるが、おそらく預言書の力を解いたことで預言書と一体化したか消滅していると思われる。
◆預言書「深淵(ダアト)の章」
聖戦のために新たに創造された“第二の遺産の一つ”。第一の遺産同様預言書の形状をしている、聖戦においてその流れや出現する神の遺産についての情報を預言したアイテム。争奪戦の末、現在は続が保有。現在は続は所有権を放棄して隠し場所を開示している。本来は純白の表紙をした預言書だったが、魔族の力に穢されて漆黒の表紙に変異している。皐とアルカナはこれと、内部に記されたものと同じ烙印を持つ月宮を生贄に聖戦を終わらせようとしたが失敗している。その後、尚は皐に特攻する前に明獣を放っており、その明獣が見つけそれを続に届けた。しかし、洗脳・拉致された月宮解放のため続はその情報を全勢力に開示したためいずれかの勢力に奪取されている可能性が極めて高い。
◆深淵の章の鍵
聖戦のために新たに創造された“第二の遺産の一つ”。第一の遺産同様預言書の力を解くための鍵の形状をしている。預言書の力を解いたことで預言書と一体化したか消滅したと思われる。
◆双剣
聖戦のために新たに創造された“第三の遺産”。細身の剣二振り。紆余曲折を経たが最終的には続が二振りとも所持していたが現在はアルカナが有している。しかし、洗脳・拉致された月宮解放のため続はその情報を全勢力に開示、それを受けて菊坂・市川らが回収し雪に常盤へ届けるよう頼まれていたがその途中でアルカナの襲撃に遭い、アルカナに奪われてしまう。
◆燭台
聖戦のために新たに創造された“第四の遺産”。皐と協力関係にあったアルカナが強奪。その後、続との取引により対堕天使用の遺産と交換で続の手に渡った。続曰く「他の預言書を読み解くための潤滑油的な役割を果たす」らしく、三つの遺産が同時出現した時に最も欲していた。ただし現在は続は所有権を放棄して隠し場所を開示している。しかし、洗脳・拉致された月宮解放のため続はその情報を全勢力に開示したためいずれかの勢力に奪取されている可能性が極めて高い。
◆預言書「智恵(コクマー)の章」
聖戦のために新たに創造された“第五の遺産”。第一、第二同様預言書の形状をしており、皐曰く「(第三、第四、第五の中で)本命」。第一、第二同様に聖戦においてその流れや出現する神の遺産についての情報を預言したアイテムである。皐の手に渡り、堕天使の力によって穢され、解読されてしまった。その中には、次の聖戦に関わることが記載されていたとされる。
◆聖錫
聖戦のために新たに創造された“第六の遺産”。今までの遺産と違い、負の力が強いらしく、堕天使である皐との相性が良いと判断されたため、続側は是が非でも手に入れたかったが、事前に皐が第二の遺産「深淵(ダアト)」を餌にして呼び出し入手していた。
その名の通り、錫状型と思われるが見た目は長剣みたいな形。本来は白い色をしていたようだが、入手後に皐が「深淵」同様穢したのか、披露された時にはすでに真っ黒に染め上げられていた。
◆聖冠
聖戦のために新たに創造された“第七の遺産”。今までの遺産と違い、負の力が強いらしく、堕天使である皐との相性が良いと判断されたため、続側は是が非でも手に入れたかったが、事前に皐が第二の遺産「深淵(ダアト)」を餌にして呼び出し入手していた。
その名の通り、王冠の形をしている。こちらも「聖錫」同様、入手後に皐が「深淵」同様穢したのか、披露された時にはすでに真っ黒に染め上げられていた。
◆時計
皐が第六・第七の遺産を強引に呼び出し奪ったことによって突発的に発生した“第八の遺産”。続曰く「急造品」らしく、聖戦において争奪する番号付きの遺産の中で優先度はかなり低い。続はそれを逆手にとって、この遺産の力を消費して尚の混血の呪いを解こうとしたが、皐が特攻し自滅してしまったためその価値を失い、常盤が取得して皐に献上された。
◆香炉
最終決戦において同時出現した五つの遺産の内の一つ、“第九の遺産”。文字通り、掌状の香炉の形状をしている。続が入手した際に、極秘裏に致死性ウィルスを仕込んでおり、それごと牧野がコピーしたことによって毒入りの遺産が和泉の体内へコピーされたことが続の勝因の一つとなった。
◆ローブ(マント)
最終決戦において同時出現した五つの遺産の内の一つ、“第十の遺産”。続が入手後、市川が保管していたものの皐によって奪われてしまう。アルカナも牧野がデータをコピーしていたため、同データは和泉の手に渡った。
◆書物
最終決戦において同時出現した五つの遺産の内の一つ、“第十一の遺産”。初期の預言書と同質のものなのか違うものなのかなど詳細は不明。続サイドが争奪戦の末に入手し、市川が保管していたものの皐によって奪われてしまう。アルカナもデータをコピーしていたため、同データは和泉の手に渡った。
◆ブレスレット(リング?)
最終決戦において同時出現した五つの遺産の内の一つ、“第十二の遺産”。腕輪(ブレスレット)あるいは指輪(リング)の形状をしていること以外は不明。続サイドが争奪戦の末に入手し、市川が保管していたものの皐によって奪われてしまう。アルカナもデータをコピーしていたため、同データは和泉の手に渡った。
◆記章
最終決戦において同時出現した五つの遺産の内の一つ、“第十三の遺産”。わずかにカットがあるだけだが、十字架のついた記章型であることだけは分かっている。続サイドが争奪戦の末に入手し、市川が保管していたものの皐によって奪われてしまう。アルカナも牧野がデータをコピーしていたため、同データは和泉の手に渡った。
以下聖戦外遺産(コミック登場順)
◆聖櫃
神からの戒めの言葉が収められた大形の箱の一種。空間を支配する力を有した神の遺産。長らく行方不明だったが、月宮と日向が続の命令で奪取した。
◆雷槍グングニル
「必ず命中する槍」の名を持つ、神の武器の中で最高の追撃率を誇る槍。槍型の他、二叉にした双槍型、柄を縮めた大剣型など形状を変更することが可能。最高の追撃率を誇るが、聖櫃との相性が最悪で、聖櫃保有者には命中しない。
◆絶つもの(セイバー)
皐が桃瀬を介してアルカナと協定を結ぶために提供した神の武器。太めの刀身をした剣。
◆氷雨
皐が桃瀬を介してアルカナと協定を結ぶために提供した神の武器。日本刀に近い形状をしており、攻撃した部位を氷結させる効果がある他、空気中の水素、酸素を瞬時に氷に変えて対象を捕縛する「氷縛」という特殊捕縛術がある。
◆ナイフ
固有名不明。月宮が、尚、牧野との争奪戦に勝利して勝ち取ったナイフ型の遺産。しかし、神の力は大して宿っておらず、尚の混血の呪いを解くほどの力すらない。そのためアルカナ側(牧野)もピンチに陥ると優先順位を判断し、あっさりと月宮に譲渡した。
月宮が貸し金庫に保管していたが、尚が強奪。懐に入れていたようで、自身の失態により皐との契約が切られ、烙印の呪いによって死ぬ間際、そのナイフで烙印を抉り取った。尚が烙印の半分を抉り取った時点で神の力を使い果たしたのか、ただのナイフになってしまったようである。
◆鏡
固有名不明。鏡型をした神の遺産で、月宮が集めた六つの神の遺産のうちの一つ。この鏡型遺産含め、どれも聖戦には関係ない。遺産そのものは大物でもないが、取引には使える程度の価値はあるようだ。しかし、尚に荒らされたため、おそらくその多くが再び紛失あるいは尚の手から別の者に渡ったと思われる。
◆対堕天使用の遺産
花村と尚が奪取した続曰く「対堕天使用の効果がある遺産」とのこと。その実態は不明でトランクに入れられたままで、皐への切り札として用意されている。第四の遺産との交換によりアルカナの手にある。
第六・第七の遺産争奪戦の際にはアルカナに保管されているこの遺産を使い、続曰く「超強力」な対堕天使用の結界を張ったが、皐に裏をかかれ有効に使われることはなかった。
◆対天使用の遺産
アルカナが入手していた「対天使用の効果がある遺産」。この存在が停滞していた現状を大きく動かしてしまう。現在は、日向、月宮と経由して続が自ら手にすることで事実上効力を封じている。しかし、別の対天使用の遺産を神葬が保有しており、それを続に使用することで一時的に昏倒させている。この遺産を使って続を殺害しなかったのは、彼が聖戦の正規の参戦者(次期神候補の一人)だったためだと思われる。
第六・第七の遺産争奪戦の際には皐がこの手の遺産を利用し(神葬のものかどうかは不明)、続が張った対堕天使用の結界を侵食するほどの対天使用の結界が張られた。
◆創造の聖杯
極めて有名な神の遺産。その名に違わぬ能力を有し、月宮曰く「かなり上位の遺産」、常盤曰く「『復活』や『再生』、『不死』なんて奇跡を起こせるほど莫大なエネルギーを秘めた遺産」「ノーマルな遺産ながら、聖戦の遺産に匹敵する神の力を宿している」とのこと(ただその後、日向は聖杯をSランク、神の遺産をSSランクと格付けしており、実際には匹敵するほどの力は宿してはいないとも考えられる)。神葬のアルカナ本社襲撃の第一目標はコレの奪取ないし破壊だったが、発見できずに失敗。日向も聖戦のシステムを破壊するためにどうしても聖杯とその情報が必要となり社長室にまで潜入して奪取しようとしたが失敗に終わった。実際には和泉が肌身はださず持ち歩いているコンパクトミラーの中に封印されていた。
第九の遺産「香炉」にウィルスが仕込まれていたと知った和泉は香炉を破棄し、創造の聖杯を第九の遺産の代用品として聖戦の核に認識させようとしたが、その前に牧野によってウィルスを強化されたことと、それによって続にトドメを刺されたことで使用せずに終わった。その後、聖戦を破壊するために日向が利用している。
◆朧
神葬の菊坂が持っている武器型の神の遺産。詳細は不明だが、円形の鍔を持つ漆黒の刀身の日本刀型の神の遺産で強力な神の力が宿っているのか、振るっただけで日向の術を無効化し、刺しただけで九妃を消滅させて見せた。
『一ノ型』と呼ばれる形態があり、その際には刀身根元を這っていた茎が触手のように伸びて相手を攻撃・捕縛することが出来るようだ。
術具
詳しいことは不明だが、第八巻で花村が口にした言葉。名称の通り、神の遺産以外で人工的にそれを模した術式が組み込まれた道具・武具のことだと思われる。日向たち符を使った術者が使う呪符や、香撫が八巻で使った移動用術式発動用の呪符などがそれらに当てはまるのかは不明。
基本的には主に術具を使用した各キャラクターのページに詳細は記載しているので、そちらを参照のこと。用語集の方にはそれ以外のものを中心に補填しておく。
◆対天使用遺産への対抗術具
第六・第七の遺産争奪戦の際に、かつての経験を活かして続がアルカナに造ってもらった術具。対天使用の遺産の効果を封じ込めることが出来る。花村曰く「アルカナの術具開発における高い技術力を借りたおかげ」とあり、アルカナが独自に収集した遺産などの技術を活かしていることが分かる。
◆即席連結装置
神葬の本拠地がある異空間と現実世界を繋ぐために必要な連結装置を、アルカナが即席で術具(術式が描かれた呪符)。即席だったため成功しなかったのか、途中で現れた日向が邪魔をしたのか、正しく発動しなかった。
その他
豚塩タン丼
第四巻で花村が即席で作った料理。第十巻では実際のレシピが載っている。材料は丼ぶりご飯のほか、豚タンと長ネギ、タレ(鶏がらスープの素、塩、ごま油)のみと非常にシンプル。ネギ塩焼き肉の豚タン版なので、肉質によってはさまざまな応用も可能なようである。
ちなみに以前にもブラクロキャラは焼き肉談義(?)をしたこともあり、焼き肉好きのようである。
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