それでも町は廻っている 第12話(最終話)
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[それでも町は廻っている]
『それ町』
≪あらすじ≫
入学祝にもらった万年筆に、なんと虫眼鏡を接着してしまうと言う横暴に出ていた歩鳥。その万年筆が超高級品とも知らず、さらに夏休みになったらインクを入れ替えるために差し出さないといけないという事態に。
まさかの展開に歩鳥は、万年筆代を稼ごうとしてミステリー雑誌に作品を応募するが、(当然だが)まさかの一次選考落ち。
そのショックでうずくまる歩鳥の前に、トラックが突っ込んで来て――歩鳥はなんと天国に召されてしまった!?
≪感想≫
ま さ か の 天 国 かw
最終話にだいぶ奇抜なネタを持ってきたな、と言うのが初見の感想。そもそも、多くの作品がそうであったように、最終話には比較的その作品を代表するようなネタを持ってきたり、あるいは物語を完結させるようなネタで描いたりするものだ。
まぁ、奇抜なネタが『それ町』らしさ、と言われれば確かにそれはそれで納得出来るのだがwww
Aパートの万年筆から推理小説へと持っていくくだりは、まぁ『それ町』としては比較的普通の小ネタで、このAパートの方が『それ町』らしさが出ていたような気がする。何気ない日常と、その日常を非日常に変えてしまう歩鳥、だが歩鳥が幾ら非日常にしたところでそれでも町は廻っているというのを伝える意味では。
ぶっちゃければ、たっつんと紺先輩の仲って悪かったんかい!、とか思ってしまうw だって、たっつん、紺先輩の見舞い行ってたし、紺先輩だって受けれてたじゃんwww たっつんの誕生日パーティinシーサイドにも呼ばれて一緒に祝ってたじゃんwww
まぁ、原作と必ずしも放送時系列が一緒ではないので、もしかしたら原作ではこの話はもっと早い段階(それこそ紺先輩登場した直後くらい)のネタなのかもしれない。アニメとして見た時にやや甘さもあるが、それでもそこまで荒立てるほどではなく、むしろそういうチグハグささえ『それ町』を見ていると面白く感じる。深読みすれば、たっつん・紺先輩・春江が同じ中学で同じ卓球部だった、と言う部分を強くAパート冒頭で示しておくことで、Bパート歩鳥が天国から眺めた屋上の風景を強く印象付けたのかもしれない。
ただ、それでもやっぱり今回のメインはBパートになるのだろう。
Bパートは、天国という誰もが知らない世界をこの作品と作者なりの解釈とネタによって面白おかしく描いたことがまず一つ、面白かった点。心霊写真をプリクラチックな機械で製造して下界(地上)に干渉していたり、展望台にあるような望遠鏡で下界を見れたり、あるいは天使の輪や幽霊特有の小さな三角巾が経費削減で昭和で廃止になったと言う話や「これぞ日本っぽい!」と思わせるお役所仕事な天国は笑った。
だが、それ以上に感心を惹かれたのは歩鳥が下界の様子を眺めることで、自分の生への想いや周囲の人たちの想いを知ることが出来たシーンだろう。
似たようなシーンは、『幽々白書』という作品の冒頭第1巻でも描かれている。主人公・浦飯幽介は札付きの悪で誰もが嫌うような中学生だったが(中学生なんだよねw)、トラックにひかれそうになった子供を助けて死んでしまう。死んでしまうのだが、本人が望めば生き返ることが許されていた。
だが幽介は「自分が死んでも哀しむ人はいない。逆にみんな清々しているはず」と言って「さっさと連れて行け」と案内人に告げるのだが、自分の通夜で泣きじゃくる母親や幼馴染、喧嘩仲間、不良の自分を決して見捨てなかった恩師の姿を見て生き返ることを決意するわけである。
『幽々白書』は中盤から完全なバトル漫画化したが、初期はもっとアドベンチャーチックな内容で、その冒頭はこんなにも考えさせられる内容だったのである。
さて、話が脱線したが、こういうのに私は弱いw SFチックなコメディ作品のはずなのだが、お約束のように妹をあやしていたはずの兄(歩鳥から見れば弟だが)もつられて泣き出してしまうシーンや、歩鳥の父が神社のお賽銭に財布の全財産を注ぎ込んで必死に頼み込む姿には、(こんな展開になるなんて予想してなかったので)思いっきり油断していて涙腺が緩んでしまったw
また、それらのシーンの数々がちゃんとこの11話までを描いた積み重ねの上にある。商店街のおっちゃんたちも、ウキの願いに答えられない善治の存在、歩鳥の父親が必死に頼み込んだ神社も、たっつん・紺先輩・春江と歩鳥の友情も、これまでに作中で何度もネタとして取り上げられ、スポットライトが当てられていたからこそ深みのある演出になっていた。
こう言う細かい伏線の使い方は巧かったと思う。
本作最後の本領発揮は、歩鳥が天国から落下して行くシーンだろ。ただ、つまらなく真っ直ぐ降下するのではなく、1話で歩鳥がバケツに頭を突っ込んだシーンを彷彿とさせるような、めまぐるしく変化する多彩なカメラワークによって、歩鳥が受ける落下の衝撃を思わずこっちも感じてしまいそうになるほどだった。
傍から見れば泣けるBパート。だが、そのBパートにこの作品の集大成がしっかりと詰まっている。
思いのほか…というと、原作ファンの方に失礼だが、楽しめた作品だった。ただのコメディではない、『荒川』に近い考えさせられる内容を秘めた、面白くも考察しがいのある作品。1クールが本当に短く感じた。
監督、スタッフ、キャストの皆様方、お疲れさまでしたm(_ _)m
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