2010.12/10 [Fri]
海月姫 第8話
海月姫 第8話
『ミリオンダラー・ベイビーズ』
≪あらすじ≫
天水地区再開発の前に天水館を買収しようと画策する蔵之介は、フリーマーケットで少しずつ軍資金を得ようと試みる。何とか、レトロな昭和的な家具を見つけてお金に出来るかと考えたが、意外なことに売れに売れたのは、月海の作ったクラゲの“クララ人形”であった。
天水館総出で作った大量の“クララ人形”を見事に完売した蔵之介は、これを元手に少しずつ事業として拡大し軍資金獲得を目論む。その一方で、蔵之介は月海が抱く、亡き母とのクラゲのようなウェディングドレスと言う夢を聞くことになる――
≪感想≫
モテにモテまくったはずの蔵之介が、本当の恋に目覚めると言う展開は前々から語っていたことなので、今回こうして改めて浮き彫りになったか、と感じた。
そもそも蔵之介がモテたのはなぜだったのか？
それは、彼の父が思わず蔵之介の母に浮気してしまうほどの美貌を遺伝子レベルで受け継いでるからに他ならない。後は、大物代議士の息子で有り余るほど大量のお金を持っていることや、幼い頃からノラリクラリと生きて来た彼だから出来る独特の話術。そう言うものが後付けとしてあったに違いないが、やっぱり第一印象の美貌は最大の魅力にして武器だったに違いない。
しかし、蔵之介に限らず容姿はあくまでその人の表面上の魅力に過ぎない。
もしも、容姿を整えることに全財産・全気力を注いでいる人がいたとしても、その人が本当に美しいのはその整えられた容姿ではなく、より美しく、より綺麗になろうとする飽くなき向上心だろう。
蔵之介の場合、彼にもまた母の夢を胸に抱いていた。世界中のドレスでクローゼットをいっぱいにしたいという、オシャレにどん欲に純真に真摯に向き合い続けた母の想い。それを幼い頃に共感した蔵之介にとって、本当に大切なのはそうした母の願いである。だからこそ、彼は兄・修のように政治の世界で生きることを拒み、ファッションの世界で生きることを望み、そうした生き方をしている。
また、蔵之介にしても生まれてからずっとその地位と美貌で周囲の方から美女が寄ってくる状況にあったため、異性との交際を軽いものと考え、彼もまた相手を容姿だけで選んで付き合ってきた。
そんな彼にとって、月海はあまりに違う価値観を獲得していたに違いない。オシャレに興味が無くて、いつもスウェットのボサボサヘアーのダサイメガネで……。自分とはまるで生きる世界の違う彼女の表面はとてもみすぼらしい。だが、少しずつ彼女と触れ合う中で、穢れの知らないまるで純白のウェディングドレスのような心を持つ月海の魅力に気付いた。気付いてしまったのだ。
相手の内面に惚れる、と言う経験の無い蔵之介にとって正しくこれは本当の意味での初恋なのだろう。おまけに、月海の夢には深く彼が敬愛する自分の母の夢に近似していて、他人の感覚を覚えない。
蔵之介にとっては、当然月海に惚れていると知る兄・修の存在もあって、ここから先どうなるのかは本当に見物である。さらに、修に纏わりつく稲荷は見事に写真を撮られており、そこから土壇場で彼女が絶望に落とされて敗北しそうなフラグも立っている。
残り数少ない話数でどういう決着へと持っていくのか、ぜひとも楽しみにしたい。
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『ミリオンダラー・ベイビーズ』
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天水地区再開発の前に天水館を買収しようと画策する蔵之介は、フリーマーケットで少しずつ軍資金を得ようと試みる。何とか、レトロな昭和的な家具を見つけてお金に出来るかと考えたが、意外なことに売れに売れたのは、月海の作ったクラゲの“クララ人形”であった。
天水館総出で作った大量の“クララ人形”を見事に完売した蔵之介は、これを元手に少しずつ事業として拡大し軍資金獲得を目論む。その一方で、蔵之介は月海が抱く、亡き母とのクラゲのようなウェディングドレスと言う夢を聞くことになる――
≪感想≫
モテにモテまくったはずの蔵之介が、本当の恋に目覚めると言う展開は前々から語っていたことなので、今回こうして改めて浮き彫りになったか、と感じた。
そもそも蔵之介がモテたのはなぜだったのか？
それは、彼の父が思わず蔵之介の母に浮気してしまうほどの美貌を遺伝子レベルで受け継いでるからに他ならない。後は、大物代議士の息子で有り余るほど大量のお金を持っていることや、幼い頃からノラリクラリと生きて来た彼だから出来る独特の話術。そう言うものが後付けとしてあったに違いないが、やっぱり第一印象の美貌は最大の魅力にして武器だったに違いない。
しかし、蔵之介に限らず容姿はあくまでその人の表面上の魅力に過ぎない。
もしも、容姿を整えることに全財産・全気力を注いでいる人がいたとしても、その人が本当に美しいのはその整えられた容姿ではなく、より美しく、より綺麗になろうとする飽くなき向上心だろう。
蔵之介の場合、彼にもまた母の夢を胸に抱いていた。世界中のドレスでクローゼットをいっぱいにしたいという、オシャレにどん欲に純真に真摯に向き合い続けた母の想い。それを幼い頃に共感した蔵之介にとって、本当に大切なのはそうした母の願いである。だからこそ、彼は兄・修のように政治の世界で生きることを拒み、ファッションの世界で生きることを望み、そうした生き方をしている。
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相手の内面に惚れる、と言う経験の無い蔵之介にとって正しくこれは本当の意味での初恋なのだろう。おまけに、月海の夢には深く彼が敬愛する自分の母の夢に近似していて、他人の感覚を覚えない。
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- [アニメ（放送終了）:海月姫～くらげひめ～]
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