神のみぞ知るセカイ 第7話
『Shining Star』
≪あらすじ≫
ライヴ直前、かつての自分自身の問いかけに負け自信を喪失し、再び存在感が希薄化。スタッフの誰もが気付かない透明人間となってしまったかのん。
ここを正念場と見た桂馬は、エルシィと共にかのんを捜し、一番先に見つけなければならないと告げる。
陽が落ちて、ライヴ開演までもう時間が無い。そんな折、桂馬はついにライヴ会場近くのベンチの上でかのんを発見する。いつでも自分を観てくれて、発見してくれる桂馬に「ずっと自分を観ていて欲しい」と告白するかのんに、桂馬は―――
≪感想≫
『かのんはもう“アイドル”じゃない。
自分で輝ける“スター”になったんだ』
ギャルゲーマーの名に恥じない名ゼリフ
今回は、桂馬らしさの一つであるギャルゲーの経験からの推理展開と言うことはなかった。かのんを見つけるのに『手当たりしだい』ではなく『桂馬のギャルゲー経験から幾つかのルートを割り出す』くらいは正直して欲しかったとも思うところだが、そうした部分を補って余りあるほどの名ゼリフの数々。
これまでは、『攻略の為(駆け魂回収の為)』と割り切ってヒロインたちの攻略をする側面の強かった桂馬だが、流石に相手がアイドルだからか、私情の側面も見え隠れ。かのんから告白された時も、頬を赤らめたり、会場から去る際にエルシィから突っ込まれたり、とそれぞれの時に置いて桂馬の私情が。それでも最後は、攻略に徹する辺りは、三次元を表面上否定する彼らしいのかもしれない。
そんな彼らしさの一つとして今回も浮かび上がったのは名言の数々。プレイしたギャルゲーの知識と経験から、似たようなシチュエーションを検索し、浮かび上がった中から最適と思われる攻略した主人公のセリフを自分自身にインストールしているとは言え、名言・名ゼリフは相変わらず秀作だ。
昨今の主人公が普通にこう言うことを口にすると、逆に色々と言われてしまいそうな気さえしてしまう、それこそ二次元的なセリフの数々。それも、桂馬がギャルゲーマーであり、その世界の神と呼ばれるほどの存在である、と言う設定があるからこそ、こうして素直に受け入れられるのかもしれない。
桂馬のラストカット。上記太字大文字で挙げた『かのんはもう“アイドル”じゃない。自分で輝ける“スター”になったんだ』と言うセリフは、鳥肌モノだった。芸能界における“アイドル”“スター”と言う言葉に対して明確な線引きは無いだろうし、桂馬の中にも恐らくあったわけではないと思う。
でも、あの瞬間にきっと桂馬はかのんがただの“アイドル”から少しだけ脱皮したことを、あの歌で感じ取ったのだろう。
それは、ギャルゲーマー・桂木桂馬としてではない、一人の人間・桂木桂馬としての言葉。普段とは違う、他人(ゲーム主人公だけど)から借りた言葉ではない彼自身の言葉だからこそ、他のセリフよりも強い印象と余韻を残してくれた。
かのんの抱えた闇
かのんが抱える闇は、自尊心の欠落に起因する。確固たる“自己”と言うモノを持たず、“自己”を“他者”の評価によって浮かび上がらせて初めて感じることが出来るタイプの端的な例。逆のケースで言えば、“自己”が強過ぎて“他者”による評価を無視したタイプが青山美生であったわけだ。
『自分を観てくれる』と言うことは、その人が『自分に注目してくれる』と言うこと。自分に注目してもらう為の手っ取り早い手段は『自分を高く評価してくれること』であり、高く評価してもらう為にかのんは結果を残すことに強く拘った。そして、それは失敗によって自分を評価してくれず自分に注目してくれなくなることへの恐怖の裏返し。かのん編が終わって、過去を見返すと、かのんが半ば強迫観念に駆られたような桂馬とのやり取りも、とても説得力がある。
こうした側面は、誰にだってあるだろう。
私たちにだって、それぞれのコミュニティに置いて求められているクオリティがある。そのクオリティが期待値よりも下回った時に失望されることの恐怖は誰もが何度も感じているはずである。まぁ、難しい言葉を使ったわけだけど、簡単にいえば仕事や学業で求められる仕事の出来栄えや、テストの成績が、周囲が期待しているよりも下回った時の恐怖、と言えば解りやすいだろう。
そうした反面、青山美生のように、他者と比較されることに対して『自分は自分』と自尊心を強く持つことも経験している。これも簡単にいえば、兄妹がいる場合、兄と妹でテストの点数や成績を比較された時、劣っていて評価が下がっても『これが自分』と区切りをつけられる精神、と言えばまだ解ると思う。
さて、ゲーム中のヒロインと言う異色ヒロインを一人挟んだものの、青山美生・中川かのんと対照的なヒロインの心の隙間を見事に埋めた桂馬。さてはて、次回からはどんなタイプのヒロインの心の隙間を埋めるのだろうか。
ハッピーエンドorグッドエンド?
話題は少し変わって、実は今回の一件でハッピーエンド、と言う印象はあんまり受けてない。
FA6話程ではないが、どこまであのやり取りで解決出来たのかを見出すのは難しい。だって、やっぱり時代は流れて行くものだから、流行はいつか陰りが見えてしまう。そうなった時に、今回の解決でそうした陰りを乗り越えられるのだろうか、って。それだったら、『誰か一人(劇中だと桂馬)はずっと観ていてくれる』と言う最低ラインを確保する方が良かったのではないか、とも。
でもかのんならきっと、それでも桂馬から言われた『自分で輝くんだ!』と言うセリフを思い出して、ピークが過ぎてファンが減っても、それでも輝き続けてくれるような希望が持てる。
なので、ハッピーエンド(最幸な解決)やトゥルーエンド(真実の解決)ではないけれど、グッドエンド(最良な解決)だったんじゃないかなって思う。
そして、それは中川かのん編に限ったことではなく、これまで攻略してきたヒロインにも似たようなことが言える。
ハッピーエンドに成りにくいのは、ヒロインたちが攻略された後に、記憶が消されてしまう、と言う部分があるからだろう。そういう意味で、実はこの作品はギャルゲー(恋愛ゲーム)を利用したり意識させたりする過程を経ながら、その結末にそう言った要素がまるで介入しない、と言う恐ろしく稀な作品である。
まぁ、某会社の作るゲームだとトゥルーエンドよりグッドエンドの方が幸せそう、と言うケースもあるわけだし、どのENDが市場良いかなんて言えるものではないけれどwww
余談
30分の中にキャラソン三曲とか凄過ぎる。正直、私の中で判断に困っている。本音を言えば感覚として、あまりに多過ぎて発売を控えるキャラソン、イメージアルバムに対する商業的側面が見え隠れするし、キャラソン演出をするなら他に描いて欲しいところがあった。
ただ、その一方で、復活してライヴ最初の曲は、歌詞にとても重みがあったし、その必要性を強く感じる。ED前後にかけて歌われた曲もキャラソン演出が長くて間延びしている印象も持つが、桂馬の名ゼリフから場面が再び会場に戻った辺りのカットはやっぱり必要だと思う。ラストカットも、これまでにトリオだった曲を挿入していたからこそ、視聴者はその重みを知るわけだ。
強い必要性を感じるが、その一方で商業的な側面はもちろん、先述のように間延びしている印象も否めない。
そんなわけでキャラソンを挿入させることの一長一短をまさに直面して感じた30分だった。
そう言えば、かのんの記憶は消されたの?
第8話『Coupling with with with with』
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