百花繚乱 サムライガールズ 第3話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[百花繚乱サムライガールズ]
『剣姫(マスターサムライ)の正体』
≪あらすじ≫
豊臣方である幸村と又兵衛には、早々に学園から去らせると言う処分で事は収まった。そして、胸にマスターサムライとしての印を持ちながら、まるで素人な太刀筋しか見せられない十兵衛は、千直々にその正体を探るべく監視として就くことに。
だが、事あるごとに―――素直になれない自分とは対称的に―――宗明にまっすぐな好意を寄せて慕う十兵衛の姿に、千もまた事あるごとに嫉妬してしまう。
そんな折、悪夢にうなされた十兵衛は起きざまに宗明とキスをすることで再び、戦闘力五百萬を誇るマスターサムライ“柳生十兵衛”として覚醒。半蔵、そして千を圧倒する彼女の前に現れたのは、学園を追放されたはずの幸村と又兵衛で―――
≪感想≫
個の力か、戦略か
ジャンルを問わず、戦闘シーンを描く作品にとってある種永遠の宿命とも言うべき命題。チームや部隊編成をした組織、もしくは戦略あるいは戦術すら一個人の力のみで圧倒してしまう展開には、魅入られてしまうだけの魅力がある。一方で、「戦略が戦術に潰されてたまるものか」と口にした主人公が居たように、本来、人ないし兵器含めて、一個人・単体としての力が数の暴力・綿密に計算し尽くされた戦略に負けることはあまりあり得ない。
こと、圧倒的なスペックを持つキャラないしメカが出る戦闘においては、そのバランスが極めて難しい。その圧倒的な力を魅せる為には、大部隊を一人で片づけてみたり、あるいは山一個を破壊して見たりと言う常軌を逸した演出が効果的なことに対して、上で挙げたように綿密に練られた戦略に負けてしまうことはリアリティあるいは臨場感・緊迫感といったものに乏しくなってしまう可能性が出る。
前者が良いのか、後者が良いのかは作品あるいは作品内においても場面場面で違うと思うので、それについての議論はさておいて、今回は(今回も、だが)前者であったと言えるだろう。
真田流軍略と言うからには、そのいかにも軍略家っぽい容姿からしても綿密に練られた戦略があるのだろうと思って見ていたが、思いの外あっさりしていた上に策略がわずか一段構えであったことに、やや肩透かしを覚えてしまう。ただ、それはその後への布石と考えれば、とりあえず今回のところはこの程度、と言うことなのだろう。
やはり見せ場は、1話のアバン、2話のAパートに続いて、圧倒的な力を見せつけた柳生十兵衛。その中身はともかくとして、千の心理描写を見透かし巧みに羞恥心を利用する聡明さ、そして真田の軍略を寄せ付けない圧倒的なパワー、それでもそこに嫌味を感じさせない又兵衛にすら引けを取らない“サムライ”としての魂。
策略を意にも介さない圧倒的なスペックに、思わず心奪われてしまう。予定調和と言えば予定調和かもしれないが、この手の展開は昨今、圧倒的な力を持つ者の“奢り”を利用し、策略を立てる側にたいてい勝利が転がってしまうことを考えれば、最後まで十兵衛に圧倒させたことは個人的に大満足。
謎だらけながら圧倒的な力を持つ主役を中心に物語が進む。
このスタイルは、今期で言えば『STAR DRIVER 輝きのタクト』に一番近いのだろう(そもそも戦闘をするアニメが少ないから選択肢そのものが限られる)。もちろん、同一として比較出来るようなものではない。生身とロボット、あるいは上記で挙げたように個の力と戦略と言う点でどうなるかも解らないわけだし。
ただ、あくまで大枠としての形として似ている印象をその部分においては受けた。TBや記事数を見ると、あまり良い滑り出しではないのかもしれない本作だが、個人的には最後まで注目して観ていきたい。
心躍らせる“歪さ”
最後に少しだけ。ちょっとした小話(ぇ
本作、誰でも解るだろうが、徳川が日本と言う国の実質的トップに居て、それに敵対する勢力として豊臣が存在する構図は、中世日本に通じるものがある。
そうなると、イメージで言えば徳川が“善”であり、豊臣が“悪”であることが多いが、本作はそれに対して真逆の演出をしているように思える。
そもそも、中世らしさを演出する為だろうが、“墨”を使った演出が圧倒的に多い本作。当然、十兵衛が覚醒した際の圧倒的な力の奔流やオーラと言ったものにも使われており、非常に“悪魔的”な演出が目立つ。
一方で、今回、魔を祓う為の奥義を使用した幸村。その描写は、魔法演出としてはある意味お馴染みの魔法陣が展開されるもので、その演出に関しては“光”を使った演出をしている。魔を祓うと言う術の特性から考えても、ここでは“神聖”なイメージを受ける。
本来ならばこれは逆なのだろう。
徳川が代々将となり管理してきたマスターサムライの描写こそが光であるべきで神聖的であるべきであり、徳川に弓を引いた豊臣方こそが墨であるべきで悪魔的であるべきだ。
だが、生徒会長を務める千の兄の暴君的な振る舞いを含め、徳川方のマスターサムライが悪魔的に描写され、豊臣方である幸村たちの描写が神聖的に描かれることに、本来持つイメージと作中のイメージの間に生じる歪さを感じずにはいられないし、そうした部分に心躍ってしまう。
第4話『ねえ忠してよ?』
≪TB先 参照リンク(URLアルファベット順)≫
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- [アニメ(放送終了):百花繚乱 サムライガールズ]
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