刀語 第10話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[刀語(カタナガタリ)]
『誠刀・銓』
≪あらすじ≫
伝説の刀鍜治、四季崎記紀がその人生を賭けて鍛えた完成形変体刀十二本を求め、無刀の剣士である虚刀流七代目当主・鑢七花(やすり・しちか)と美貌の奇策士・とがめが征く、刀集めの旅。
十本目の変体刀『誠刀・銓』は彼我木輪廻(ひがき・りんね)を名乗る仙人が保有していることが明らかになった。だが、仙人・彼我木輪廻は相手の苦手意識を反映した姿と言動を取る不可思議な相手であった。
彼我木輪廻は、とがめに誠刀・銓は地中に埋めたとして、勝手に掘り出して持って行って良いと告げる―――だたし、それはとがめ一人で。
珍しくとがめは奇策を講じることもなく、せっせと穴を掘り続ける。
それに対して七花は単身、こなゆきと姉・七実を併せ持ったような容姿に見える彼我木輪廻と対峙する。彼我木輪廻は「そろそろここで七花君も苦手を克服しないといけない」と告げて来て―――
≪感想≫
最後のレベルアップ?
一時、シューティングだったり、アドベンチャーだったりとゲーム的描写の要素も多くみられた本作。それらが示したように、この作品はとてもゲーム的な感覚を受ける。
そもそもの目的として、十二本の完成形変体刀を集める為にMAPを動き回り、刀を持つボスと戦って、勝って刀を集めると言う発想が、例えばロックアン的なゲームの要素に近いと言えるだろう。
その中で、今回は過去二回と比較して、一気にグッと引き締まったシリアス色の強いモノとなった。月一とはいえ、さすがに三回連続でラブコメ展開では飽きが来そうなところだったので良い展開なのだろう。原作通りのはずなので、この辺りはさすが西尾維新さんと言ったところか。
ゲーム的な部分で言えば、ラスボスになるであろう否定姫Sideや真庭鳳凰との決戦の前における最後のレベルアップになるのだと思う。しかも、そこをゲーム的なパワーアップとするのではなく、アニメ・ラノベ的な精神的な成長をレベルアップに見立てるところが、良い。
苦手意識に向き合うと、これ以上無くシンプルに問題提起してきた序盤。普段なら七花が穴を掘って、とがめが輪廻と向き合うところだろう。だが、そこで逆に七花が輪廻と向き合うことで、さらにシンプルに描けたと思う。
実直でまっすぐな七花が、掴みどころの無い輪廻と向き合うところの、チグハグさ、凸凹さ、そこを突き抜けた時に見える“明快さ”が面白味を増す。
放送に時差がありそうなので、具体的に苦手意識が何だったのかと言う部分への言及は避けるとして、単純明快なほどの精神的な成長を促す、クライマックスへの加速へ期待出来る話だったと思う。
以下、虚刀流に関するネタバレ領域
虚刀流が実は、四季崎記紀が十二本の完成形変体刀と言う秀作を経て作られた完了形変体刀と言う真実。こうしたところで、本来蚊帳の外であったはずの七花が、実はとがめの変体刀集めにも大きく絡んでいたことが明らかになった。
その点で言えば、虚刀流はその事実を知ってか知らずか、四季崎記紀の呪いとも言うべき部分を継承していると言えるだろう。
七実が自身を“刀”と言った辺りは、ここを如実に示していると言える。また、七花が刀を手にすると弱くなると言う部分もまた、虚刀流としての在り方を示すものなのだと思う。
つまり、虚刀流とはその流派と使い手そのものが完了形変体“刀”なのである。武器である刀が、武器である刀を使うことは出来ない。刀は武器であり、道具であるわけだから、使われてこそ初めて真価が発揮される。虚刀流は使い手ではない。武器である。
そうした部分を改めて強く思い起こされた。
それと同時に思うのは、七実に勝てた七花の感情である。
そこが、輪廻が「その頃になると完了形変体刀も完成に近づいていたみたいだね」と口にした点だろう。武器として流派を磨き、発展させ、それを後継に継承させることで完成度を代を増すごとに高めると同時に、虚刀流の“使い手としての在り方”が習熟していくところなのだと思う。
結局のところ、虚刀流は武器であり刀でもあるけれど、七花がとがめに出逢えたように優れた“使い手”に巡り合えるとは限らないし、刀であるが人の器でもある以上、そこに人としての精神の極みを要するのだろう。
武器は意思を持たない。
でも、その枠を超えたところに、虚刀流の真価は在る気がする。
その点で、七花は少しずつその境地に達しようとしているのかもしれない。
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Comment
>輪廻の弟子さん
>作者は刀語がCAPCOMから格ゲー化の話が来て欲しかったらしく
おおっ、そうなのですか。でも、格ゲーだととがめは活躍出来ないですね(笑
ゲーム的要素で言えばロックマンに近いかなとも思ってますが、「うたわれるもの」に近いSLGの方が向いているかも?
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