伝説の勇者の伝説 第14話
『誰も、なにも失わない世界』
≪あらすじ≫
自分のせいで両親が死んだことで、自暴自棄になるアルアをライナは自らも複写眼を持つ者であることを打ち明けて説得した。
アルアは、自分が生きることを望んでくれた父親の意思を継ぎ、そして自分のせいで囚われているクク救出を決意し、フェリスから体術を教わり、フェリス直伝の体術と複写眼による魔法能力を併せ持つ戦士へと片鱗を見せ始める。
アルアの能力も上がり、クク救出へと向かうライナとフェリス。だが、そこにはやはりスィとクゥがいて―――
≪感想≫
理想論と現実論。
誰も失わなくていい理想の世界を創る為に、それを阻む者を殺していく。
感覚としては意外とライナの方が現代人に近くて、ミランやスイたちの方がこの手の理想論に近いと感じる。普通は、誰も殺さなくていいことを望むライナの方が理想論だ。それは変わらないのだけど、倫理的に言わせてもらえば、ライナの方が現実と言うか現代の我々に近い。
理想の国家や世界を創る為だから、殺人が許容される。
それは、各々が勝手に持ち出す都合のいい免罪符に過ぎない。人を殺すと言う行為に対する免罪符として求めるものが“理想”であるのは、滑稽に映る。特にスイは自分の殺人行為に対する免罪符として、本来はそんなモノが踏み入る余地のない崇高なものであるべき“理想”を引きずり下ろして使っている印象がある。
ライナがたまらず「背負えないんだよ!」と口にした理由もなんとなくだが理解出来る。厳密に言えば、“背負えない”と言うよりも、“(オマエらは)背負っているように見せているだけだ”と言うべきか。
ミランに対しても同様の印象を受けるが、スイよりは現実的な印象がある。
ただ、あくまで彼の本心であって、ミランはおそらく『自分にとって都合の悪い人物を滅ぼす』と言う手段は用いないだろう。彼一人ならばともかく、彼はシオンに仕えている。国王にとって都合のいい人間が生き残り、都合の悪い人間が滅亡すれば、それに対して国民は王に対して恐怖を覚えてしまう。それはシオンが望むところではない。
あまり政治的手腕は良いようには見えないが、さすがにそれくらいのことは気づくだろう。
そんな二人に比べれば、ライナはよほど現代人に近い。どんな理想を旗印に掲げようが、看板を背負っていようが、人を殺す行為はいけないことであり罪だ、と言う意識感覚は正しく現代人。
自分を後戻りできない存在としながら、アルアには未来があると告げるその明確な違いに、“殺人”と言う行為で一線を引くのはライナらしいのかもしれない。
どちらが正しくてどちらが悪いのか。
それはきっと各々が抱える内面や状況によって異なってくると思う。少なくてもわたしにはどっちが正しいと選ぶことは出来ない。倫理観で言えばライナの方が正しいし、実際に執政者であればミランの方を正しいと認めないといけない気もする。理想の末の犠牲か、はたまた最初から理想など追い求めないのか。これもまた、どちらに対して正否があるとはだれにも断言など出来ない。
だからこそ、政治的要素を描くシオンSideの主演であるミランの言動と、王道ファンタジー要素を描くライナSideの核であるライナの言動がこうして対立することは、構図として面白い。ミランの先に、シオンがいることを考えると、余計にそう思う。
ライナもシオンも、今回改めて互いに互いを信頼し合って、お互いの夢や理想を叶える為に身を賭す覚悟があることを示してくれた。
だけど、ライナとシオンの道は少しずつズレてきている印象が、ライナとミランの会話には見て取れる。このすれ違いはどこまで続くのかも楽しみである。
本当は最小の犠牲と理想についても語りたいけど、まだ語りそうな話はありそうなので今回はここまで。
第15話『きる・ざ・きんぐ』
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