劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer- 第二回
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[機動戦士ガンダムOO]
感想・講評 第二回『なぜ刹那は帰ってくるのに50年を要したか?』
いきなりこのネタです(笑
と言うのも、実はさっそく今日パンフレット購入目的で三回目の視聴に行ってきました。まぁ、中身はともかくようやくパンフレット(まぁ通常版ですが)をゲットしたのですが、まだ読んでないので、読まなくても出来そうなネタで、公式設定が出ると考察出来なくなるネタから、と言うことでwww
では、さっそく考察です。
◇なぜ刹那は帰ってくるのに50年を要したか?◇
幾つか理由はあるかと思います。
1)ウラシマ効果
現状私が最有力と考えているもの。
刹那はクアンタを使ってワープをしたわけですが、刹那がワープの際にコンソールを操作していたことから、そもそもクアンタにはワープ機能が備わっていたと考えられる。
ガンダムがワープ? バカ言うな。
と思いますか。でも、第二期、刹那はTRANS-AM状態のダブルオーライザーで量子化と言う形で短距離ワープを果たしている。クアンタは、クアンタム(量子)の複数形とされており、当初誰もが“ダブルオー””量子”の二つのキーワードから、量子化の能力を高めたガンダムと考えたのではないだろうか。
私もそうであり、今でもそうだと思っている。クアンタムシステムは、劇中で高密度粒子化による“解り合う”為の意思伝達力を高める「来るべき対話」のものだったが、コンソール操作をしている点でおそらく量子化と言う他の機体が絶対に出来ないことが出来ることを、イアンほどの科学者がスペックとして搭載しようと思わない方がおかしい。
まァ、その辺りは改めてMS考察でダブルオークアンタをやる時にでも語るとして、量子化した刹那とクアンタ(とティエリア)が仮に光速に近い速度でELSの母星へと向かうとする。
そうなると発生するのが「ウラシマ効果」だろう。
私自身そこまで詳しいわけではないが、簡単に言えば御伽噺の『うらしま太郎』状態と言うこと。
うらしま太郎では、竜宮城に数日間行っていた太郎が地上に戻ると数百年経過していた、と言うシュールなラストを迎えるが、「ウラシマ効果」とは早く移動する物体は、それよりも遅く移動する、もしくは静止している物体とは時間の流れ方が異なり、遅くなるということ。
つまり、うらしま太郎のように当人はわずか数日の間の感覚のはずが、それ以外の人から観たらとてつもないだけの時間が経過していると言うことであり、
これを刹那たちに当てはめると、
刹那たちがELSの母星と地球を量子化して往復する。当人たちの感覚では50年なんて長い歳月ではなくもっと短い(もしかしたらそれこそ『うらしま太郎』のように数日かもしれない)期間だが、実際には光速に近い速度で刹那たちが移動していたから時間の流れが遅くなっただけで、地球から見ればそれは50年と言う歳月が経っていた
と言うこと。
こう考えるのが、仮にクアンタのワープ機能がダブルオーライザーの量子化を基盤にしているものだとするならば、それは瞬間移動ではなく量子化によって光速に近い速度での移動を可能にしているのではないか、と言う想いからです。
ガンダムが理論も基盤も無く時空間をいきなり超越したら驚く。でも『OO』には量子化と言う基盤がある。設定上、SFですから整合性も求められるガンダムシリーズでワープをするならば、∀のような黒歴史云々がかかわるか、あるいはその世界特有の理論が用いられるはずで、量子化を用いた場合それは瞬間移動にはなり得ないような気がする。
しかし、そうなると確実に∀はダブルオーライザーやクアンタの量子化によるワープ技術、吸収して作られてるよね。小説版だと瞬間移動が出来るって話だし。
2)クアンタ故障
もっと単純な考え。
クアンタは行きのワープには成功したが、帰りのワープには何らかの理由によって機能に不具合が生じてワープが出来なかった。
そこで刹那はクアンタの推力による自力帰還を試みた。その結果、50年の歳月を要してしまった、と言う考え方。
地球技術で観測出来ない位置にあるであろうELSの母星から帰ってくるのに50年で足りるのか? と言う疑問もあるかもしれないが、クアンタがTRANS-AMを使えば可能だろう。疑似太陽炉の戦艦でもTRANS-AM状態で火星圏まで辿りつくのに、どうやら今の地球連邦ならばさほど多大な時間を必要としないようで、それはプトレマイオス2がTRANS-AMで同じことが出来たことからも言える。
本当に万能だがTRANS-AMの能力とツインドライヴによる膨大な粒子量でTRANS-AM回数を頻発出来るクアンタならば、50年かければかなりの距離を移動出来ると思う。
故障と言うか不具合に関しては、クアンタムバーストで外装をパージしたから、とかその辺? もともとワープも回数制限と距離制限があったとか。
ただし、そうなると、もっと根本的に刹那は物理的に地球に帰ってきたことになる。食糧云々はメタル化しているから良いとして、そもそもTRANS-AMで帰還したならば、必ず地球圏(と言うかたぶん木星や火星の駐屯軍)のレーダーに引っ掛かるのではないか。そうなると騒ぎにならないはずがなくて、盲目で隠居していてもマリナが知らないと言うのも疑問だ。
そうなると、刹那は物理的に物体として地球に帰ってきたのではなくて、量子化して一気に物理的な距離を跳躍して帰ってきたのではないか、とも思えて1)の考えが生まれた。
3)純粋に遠過ぎた
「ウラシマ効果」とか関係なく、本当にツインドライヴを積むクアンタのTRANS-AM回数と速度でも20年以上かかる距離にELSの母星があった、と言う考え方。
波風立たせずに設定を組んでやり過ごすならこれかな、と思う。1)だとSF色がかなり強くなり過ぎる気もするし、2)だとご都合主義的になり過ぎる気がしてしまう。
だから、波風立たせないのならばたぶんこの選択肢になると思う。
そうなると、「ではELSはなぜ対話前から攻撃をやめたのか?」と言うことになってしまう(行くのに数十年かかるのならば、クアンタがワープとほぼ同時にELSが攻撃を停止するのはおかしい)。
ただ、私はそもそもELSと『完全和解=花化』ではなくて、もっと前段階の『休戦状態』で、その待機状態としてELSが選んだのが、クアンタムバーストで解り合う道を選べる可能性を知った刹那の潜在意識から取得したイメージであった“花”であったと考えている。
ELSとしても生き残りをかけているわけで、和解が出来る可能性のある相手だと理解し、相手の方から自分たちの母星まで来て解り合おうとしているのだから、手を振り払うことはするはずもない。だから、まずは休戦。そこで話し合って解り得れば、と。
だから、例えこの説でもELSが攻撃を停止したことは決して矛盾していない。
さてはて、公式設定や小説が出てどれが正しかったのか明らかになると良いなぁ……。
なんか地球人的な感性でいくと、同じ人類とは分かり合ったけど宇宙人まで知るか! ってなりそうで。そうならない為のイノベイター化だと言われても、ねえ。
たとえアレハンドロ様(笑)がイノベイター化していたとしても器量が小さいままですしwww
量子論あんまり詳しく覚えてませんが、クアンタムの加速限界が光速までならウラシマ効果の可能性が高いですよね。アキシオンとかまで持ち出したらまた問題は別ですが。
どっちにしてもガンダムらしからぬ性能ですな。
ま、太陽系をナノマシンで滅ぼすガンダムが既に公式に存在しますから、逆説的に量子間移動もアリじゃないかと。つーかGN粒子なんてチート粒子で何でも解決(終了)しちゃうのが00の良いとこで悪いとこ。