ストライクウィッチーズ2 第08話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[ストライクウィッチーズ2]
『翼をください』
≪あらすじ≫
芳佳は日に日に“誰かを守りたい”と言う想いが強くなっていく。坂本少佐に烈風斬の伝授を願い出るも断れてしまうが、それでもめげずに模擬戦で戦果をあげようと奮闘するが、突如ストライカーの出力が低下する事態が頻発し上手く飛べなくなってしまう。
ストライカーにも、芳佳の身体にも問題はない。それでも飛べなくなってしまった。
修行で身に付けた箒での飛行術も使えなくなった芳佳は絶望に陥るが、そんな矢先、扶桑の旗艦・大和での事故の一報が入る。治癒能力を持つ芳佳は、リーネと共に急行し、見事死者を一人も出さずに治療して魅せる。
そんな時、大型のネウロイが出現した。ネウロイの巣から500㎞以上離れた安全圏である場所の出現に戸惑いながらも、出撃するリーネ。芳佳も後を追おうとするが、とうとうストライカーユニットは起動しなくなってしまう。
魔法力を持ちながら飛ぶことだけが出来なくて戦場に立てない芳佳。独り囮になって扶桑艦隊を逃そうとするリーネを前に飛べない自分と、幼い頃の父との約束が果たせないことに涙する芳佳。その時―――
≪感想≫
個人的にここまでの8話で間違いなく神回に認定する一話。
割とストーリー構成で辛辣な批評をしてきた私(前回とか)ですが、今回ばかりは文句なしだった。それくらい良いお話だったし、ストーリーとして魅入ってしまった。
結構ベタな展開なので、芳佳の魔法力が飛躍的に成長・強化されて従来のストライカーユニットでは芳佳のスペックに耐えきれない、と言う真相を実は見抜いて視聴されていた方も多いのではないだろうか? 私もそうだった。それに加えて、芳佳の母国である扶桑の艦隊の登場である。新型機の登場は、序盤の宮藤博士の手紙からも、もはや既定路線だった。
だから、後はどう魅せてくれるかだったが、予想以上!
Aパートではしっかりど土台を作った。序盤から芳佳の守りたいと言う信念を見せつつ、飛べなくなると言う試練(それが芳佳でも機械でもどちらの不具合でもないと証明しつつの試練)。それでも前向きに進む彼女らしい性格を見せてくれ、さらに3話での箒の修行のネタを挟み、トリオと言うべきリーネ・ベリーヌはもちろん、前々回にその仲を取り持ったサーニャとエイラに励まされた。
Bパートでは扶桑の艦隊に派遣されて治療を行う芳佳である。ここで大事なのは、彼女が10人以上の重傷者に対して治癒魔法を使いながら、まだ多少の余裕があったこと。一期だとたぶんもっと連続運用の人数が少なかったのではないだろうか? リーネは口にはしなかったが、もしそうしたシーンがあったとするなら、視聴者は「おっ、レベルアップしてるってことか?」と勘繰れる。
そこへ、お約束にネウロイ襲来。完全に飛べなくなって、さらに一番大事な仲間がその身を犠牲にして囮になったのに何も出来ない自分に絶望したところで、科学者(父)から新型機を手渡されて出撃。
その仲間を救い、怒りの超攻撃で敵を一撃で粉砕。
こうして書いていくと、ある種、今回は典型的なロボットモノで多い新旧交代劇であると言える。スーパーロボット系や、リアルロボットでもSEED系(フリーダム系新型機登場)などは全体としてこの流れに近いのだ。
これに燃えないわけがない!
これまでそれなりにアニメの本数も観てきているので、展開は正直読めた。でも、読める展開は王道であるが故。読めたとしても、魅せ方一つでやっぱりここまで秀逸なモノが出来上がるのだ。展開の読める・読めないは問題ではない。視聴者に魅せれる・魅せれないが問題なのだ。
そして、間違いなくこの8話は魅せてくれたと思っている。
個人的に嬉しかったのが、芳佳が攻撃性の技を習得したのではなく、防御性の技を攻撃に転用したところか。巨大ネウロイを倒した時のことを、(あんまりこの世界観詳しくないのだが)考えてみると、
『今まで大出力に頼ってとにかく広範囲に展開していたシールドを一点集約。ただでさえ最高クラスの防御性能を誇るシールドを集約することで、その硬度をさらに特化。新型ストライカーによる加速力と併用することで一種の運動エネルギー兵器としての打撃力でネウロイの外装を突破。シールドを先行させてネウロイ内部を打撃で削り、コアを至近距離からの射撃で破壊』
と言った具合だろう。芳佳が音速を突破しかけるような描写もあったので、もしかしたら魔法力のシールドは空気抵抗を軽減させてくれる効果もあるのかもしれない。そうなればさらに加速力が高まり威力も高まる。
6話とかでも語ったが、私は防御・シールド大好き人間である(爆 それは相手の攻撃を喰らってもひるまないから、と言うのもあるが、それを攻撃に転用した時の破壊力を知るからである。
鋼の剣すら弾く盾があったとするなら、それで殴り付ければそれはその威力は相応のものと言えないか?
私はこれにYESと応えるタイプの人間なのである。
例えば今回の芳佳の最後の突撃。その破壊力は大和の46cm主砲を軽く超える破壊力(貫通力、再生力を超える打撃力)なわけだから、現存のストライクウィッチーズ内でも屈指の突破力と火力になるのだろう。防御(と厳密に言えば機動性、特に加速力)を極めると、もうそれそのものがある意味“弾丸”と同じで、凶悪な武器となれる。
ただ、見た目の派手さがやっぱり無いので、アニメなどで活用されるケースと言うのは実は稀である。シールドの攻撃転用で有名どころと言えば、『ヱヴァ』のATフィールド(⇒旧劇場版での弐号機攻撃、ないし新劇場版・破のゼルエルの初期攻撃)、『ナデシコ』のディストーションフィールドないし『マクロス系』のピンポイントナックル(⇒防御フィールドを纏ったパンチや攻撃)だろうか?
そんなわけで、前々から戦闘方法は芳佳がツボだったわけだが、さらにツボになってくれた。ルッキーニも確かに多様な戦闘法を得意とするのでかぶってしまう部分ではあるが、次回以降も魅せて欲しいなぁ、と切実に思う。
あとは大和の海戦、対空戦も凄く良かった。普段はウィッチによる魔法や機動力を活かした戦闘描写が続くが、こうしたところの力の入れようは、すごいと思う。
だって、まるでウィッチの戦闘とはタイプが異なるのだ。
主砲の準備から装填、発射までの一連の流れの、ウィッチなどの戦闘と比較しての良い意味での“もどかしさ”は、観ていてワクワクする。日本(扶桑)はかねてから巨艦大砲主義…とでもいうのだろうか? とにかく大きな船とデカイ砲身が好きな種族なのだろう。
小回りが利くウィッチ(例えば今回の芳佳vsベリーヌ戦のように)とは違った“味”があった。
さて、最後に一つだけ。
アバンで芳佳に烈風斬を教えず、自身はさらなる烈風斬の習得に励む坂本少佐。でも、芳佳が嫌いなわけではない。芳佳の調子が悪いと見るや、自ら奔走し芳佳を連れて健康診断まで受けさせるほどの溺愛(?)っぷりだ。
でも、最後のミーナが芳佳の魔法力の急成長に驚きほほ笑む反面、坂本少佐だけは複雑な心境だった。
普通なら、それを喜ぶべきところなのに…。
考えられることは幾つかある。箇条書きにしてみよう。
1)芳佳が強くなればそれだけ芳佳は戦闘に出撃することになる
⇒彼女の身を案じている(1話・2話で見られた精神)
2)芳佳の成長で一人前となる(ミーナ流「ひよっこ卒業」)
⇒自分の力が必要とされなくなること・愛弟子の旅立ちへの寂しさ
3)魔法力を高める芳佳とは対称的に魔法力を下げ続ける自分
⇒成長してくれることの嬉しさと、衰退している自分の悔しさの入り混じり
おそらく、坂本少佐の心の内はこんなところだろう。全部が入っているかもしれないし、どこかは入っていないかもしれない。
けれど、個人的には3)の想いが最も強いのではないかと思う。
成長を続ける芳佳と衰退し続ける坂本少佐。
弟子が師匠を、弟弟子が兄弟子を、子が親を、後輩が先輩を追い抜く瞬間。あるいは追い抜こうとしている勢いを感じる先達にとって、それはある意味恐怖ではないだろうか。嬉しくもあり、そして戦士としては悔しくもある。もちろん、総合的に見れば坂本少佐の経験値や総合能力は芳佳より上なわけだが、ことネウロイ戦になればやっぱり最後にモノを言うのは魔法力であり、それを使うウィッチとしての力なわけだから、戦士として坂本少佐が悔しくないわけがない。
また、坂本少佐が烈風斬を教えなかったのは、芳佳が近接戦闘向きではないと知っているからだろう。今回のような特大の破壊力を持つ突撃も出来るが、やはり半分捨て身な気もするし。
烈風斬は、シールドの張れない彼女は避けて避けて避けて、そしてワンチャンスを叩き込むと言う非常にリスクの高い戦い方しか出来ない坂本少佐のもの。幾らシールド出力が強くても芳佳にはやらせたくないだろうし、本音を言えば烈風斬を芳佳が習得して自分の居場所がなくなることを、ほんの少しだけ危惧したのかもしれない(坂本少佐はそんな器の小さな人間ではないとは思うが、彼女は前線で戦うことに固執しているのでもあるので)。
今回は間違いなく芳佳回だった。でも、3話が8話のある種伏線になっていたように、今後の布石として「坂本少佐の急激な魔力低下」と言うテーマは一度、最終決戦前後で描かれる気がする。
そうしたところへの伏線に、今回の芳佳の魔法力成長とは対称的に衰退を暗示された坂本少佐の布石があるのだと思う。
第09話『明日へ架ける橋』 ベリーヌ回か……今期優遇されてるな、ベリーヌ(ぉ
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- at 02:50
- [アニメ(放送終了):ストライクウィッチーズ2]
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NoTitle
今回は良かったですね~
飛べないことに対する悔しさ(悲しさ?)のあまり泣いてしまう芳佳でしたが、それも成長の証だったということで・・・
確かに少佐は複雑な心境でしょうね~
これ以上成長したら、もう自分の指導を必要としなくなることが寂しいというのもあるんでしょうね…