世紀末オカルト学院 第08話
『まんま亜美~ヤ!』
≪あらすじ≫
仲違いをしたマヤと亜美。どちらも歩み寄ろうとする気配はなかったが、亜美の提案で放課後に神社で逢うことになった。
一方で、マヤはあの亜美の父親が仕組んだ偽UFO事件で、血液が抜かれた牛の死体だけが彼らの企みでないことを文明から知る。牛の数も多く、文明は悪戯ではないと断定。
調査の為に約束の時間から遅れながらも待ち合わせの場所・皆神神社に来たマヤ。だが、そこで亜美と同伴していたこずえが、謎の緑色の肌を持つ化け物に腕をかまれてしまう。その上、亜美を拉致されてしまって―――
≪感想≫
全体として、エンターテイメント性重視の完結編だったように思える。とりあえず、綺麗な笑顔のマヤと堂々と死亡フラグ宣言をしたマヤが素敵だった件は、きっと画像をキャプチャしてくれるBlog様で取り上げてくれると思うので、これまでの例にもれず真面目に考察。
理由は二つ。
一つは、マヤと亜美の仲直りを物語の軸としながらも魅せ過ぎなかったこと
一つは、代わってチュパカブラとの戦闘シーンやオカルトを魅せるシーンとしたこと
前回のコメント欄で私は、「どちらも謝らない」と言う可能性を示唆したわけだが、さすがにそれは無かったか(笑 だが、両者の謝るタイミングは、(結果論だけど)チュパカブラとの戦闘中だった。良くあるテンプレート的な仲直りの手法だったと思う。
そう、マヤと亜美の仲直りはある意味予定調和であるから、要は視聴者は「どう仲直りするのか?」と言う部分に注目を置く。皆神神社が二人の仲直り場所であると言う裏設定がラストで明かされて、両者には最初から仲直りの意思があったわけだが、きっかけを掴み切れなかったところでのチュパカブラとの遭遇・戦闘だった。
そして、救出劇、その最中での仲直り、友情の再確認と言う、先述のようなテンプレートな収め方をした。
これは前回予想したように、やっぱり捻られなかったのだと思う。難易度の高いウルトラCのような物語としての着地点ではなく、ある意味、オーソドックスでシンプルで解りやすい形での着地を決めたのだろう。
その分、アニメーションとして補う要素としてスタッフが使ったのが、戦闘シーンやチュパカブラのシーンと言った、一種のアクション性を高めたエンターテイメントとしての側面なのだろう。
チュパカブラの造詣、動き、跳びはねるモーションなどは、個体数が多かったこともあって圧巻だ。これはモスマンの時にも想ったことだが、この作品「オカルト」と名を冠しているが、物語の都合上、人間ドラマを基軸に置く為、オカルト的な要素が前面に出過ぎることが実は少ない。だが、逆を言えばオカルトを前面に出した時のスタッフの本気度は半端ないと思うわけだ。
普通に考えれば単体で出すだけで十分なのだが、理論的に考えれば未確認生物が単体で生息して子孫を残せるはずもなく、群れていることは当然なわけで、モスマンの時と言い、今回と言い、そうした普通のオカルト作品では単体登場が当たり前の生物を、ある意味理論的に捉えて登場させているところも個人的に好印象。
上記で書いたように、マヤと亜美の仲直りは視聴者の視点から言えば予定調和だった。でも、エンターテイメントに時間を割いた分、二人の心情は「黙して語らず」や「暗黙の了解」と言った、劇中で語られない部分へと放り投げられてしまったことには、いささか消化不十分・残念さを感じる方もいたのではないだろうか?
私が感じるのは、亜美とその父親の反省点・謝罪点が、なんかズレてしまっている点に強い違和感を覚えた。二人が互いに何に対して謝罪をしないといけなかったかと言えば、マヤは亜美の父親に感情的な酷い言葉を投げつけたことに対して、そして亜美はマヤに感情的な酷い言葉を投げつけたことに対してだろう。
だが、亜美のマヤへの謝罪は「頬を叩いてゴメン」だった。
確かに暴力に走った行動も謝罪して当然の部分であるが、亜美が本当に謝らないといけないのはマヤと同じように感情的になって、「父親もオカルトも嫌いなままでいればいい」とマヤの心の傷に無断で触れたことではないのか? 亜美の父親が亜美の頬を叩いたのは、彼女が暴力を振るっただけではない。彼女が、自分は父親のことを酷く言われてマヤを叩いておきながら、それを棚に上げて、亜美はマヤが本当はオカルトも父親も好きだと感じながら、オカルトも父親も批難する言葉を投げつけたからではないのか。
マヤが「酷いこと言ってごめん」と謝り、亜美が「私も、嫌いなままでいればいいなんて言ってごめん」なら解るのだ。
でも、彼女は叩いた暴力について謝罪したが、結局それでは自分のことを棚に上げて、自分で父親の気持ちを察してよとマヤに訴えながら、マヤの心を察しないままではないのか。
そこがどうしても謝罪のシーンで私が不自然さ・違和感を覚えてしまう部分だった。
父親に関して言えば論外だ、ハッキリ言って。偽UFO騒ぎは、ミステリーサークル同様に一般人にまで広がっている騒ぎを見せていて(偽物だと解っていたとしても、だ)、結局自分の浅はかな行動が娘たちの友情に一時亀裂を入れる結果となったのに、謝罪の一言もない。
マヤと亜美の仲直りに、なんかなし崩し的に流れてしまった形だ。
マヤがラストで亜美の父親に歩み寄った分だけ、父親の社会人としての責任放棄が一層際立ってしまった感じは否めないだろう。
さて、メインの二人を評論し終えたところで、しっかりと脇を固めた二人のキャラクターについて少しだけ。
内田文明。
多くの人が、モスマンの時の再来を予感したのではないだろうか(笑私もその一人だ(ぇ だが、彼は塔婆(お墓の後ろに刺さっている供養の為に木の板)を武器に、マヤを助け、チュパカブラと熱戦を繰り広げてくれたわけだ。
では、疑問。モスマンの時と、今では何が違うのか?
単純に話数が経過して彼が成長している、と言う面もあるだろう。教師として(と言うか人として)、マヤと亜美が仲違いをしたまま仲直りしていないことを見抜いた点や、マヤが学院赴任当時のオカルトに強く懐疑的で否定的過ぎる一面を見せた時にも冷静に彼女の論理の欠点を指摘して見せた。
後は、状況が違うのだろう。独りは誰だって孤独で不安だ。モスマンの時はマヤと二人きりだったが、今回は人数が増えてスマイルとJKがいた。さらにモスマンの時には無かった、簡易ながらも塔婆と言う武器があった。
何より、洞窟と言う極めて閉鎖的な空間ではなく、森林に囲まれながらも開けた空間にいたことも、彼がモスマンの時とは違った対応を見せられた要因だろう。
こうして見ると、改めて彼が状況によって見せる顔を一変させる特性を持つと言うことを強く理解してしまう。世渡り上手と言うか八方美人と言うか、その状況状況に応じて、自分が取るべき行動と表情を見せるのだ。
ただ作品序盤では、彼の「取るべき行動」を示す心のウェイトは大部分が身の保身であり命の安全だった。それが、マヤ、マヤを通じて亜美・こずえ・スマイル・JKらとも触れ合う機会が増えて、彼らの身も案じるだけの、心の中でのウェイトが変化していると言うことなのだろう。
「自分の取るべき行動」はアニメや漫画では、世界平和を守ることだったり、仲間を守ることだったり、あるいは怪物を倒すことだったりするわけだが、リアルに考えて身の安全は第一の取るべき行動として正しいので、その辺の文明に対するリアリティさと言うものは、自分の中で相変わらず良い意味でのツボだ。
まぁ、美風とのシーンやすれ違った瞬間に軽トラで拉致られる瞬間は、「あぁ、やっぱ文明は文明だな(笑)」だったけど。
そして、もう一人の脇を固めたキャラクターはこずえだろう。
「めがね、めがね~」は代名詞である。要所の、しかもシリアス場面で用いられるこのセリフは、当然一見場違いなセリフと行動なのだが、それ故に“場面をシリアスにし過ぎない”と言う最大の効力を発揮する。
マヤと亜美が対峙した時も、このセリフが睨みあう二人のBGMとして流れることで、絵面としてとてもシリアスで重たい場面なのに、シリアスなのに軽い場面に見えるから不思議だ。
BGMの大切さ、ではないが、やっぱりキャラのセリフも使う場面場面で発揮する効力が異なる。今回の脚本家・砂山氏は、そこをしっかりと把握していたのだろう。見事である。
それ以外にも、こずえは典型的な友人三人組での、“緩衝材”としての役割を発揮していた。
皆神神社での見当外れの、マヤと亜美に対する仲介役も、マヤや亜美だけでなく思わず視聴者も「おいおい」と思ってしまうほどの外れっぷり。でも、だからこそそこに意味があると思う。むしろ、見当外れな仲介をしたことで、マヤと亜美の間の張りつめた空気を緩めることが出来たわけだから。
しっかし、このキャラの決定的なオカルトに好かれる属性も変わらないな。モスマンに続いてチュパカブラにまで浚われて、食糧とは。しかも、ラスト結構ゲッソリしてたし(ノ∀`*)アイター
スマイル・JKはサブのサブなわけだが、ガッチリとキャラの個性があるから面白いし、存在感が登場シーンの割にしっかりしている。
って言うか、JKのダウジング格闘術が凄過ぎなんですが(爆 きっとこれを演じてる時の子安さん、ある意味楽しんだろうな(マテ って言うか、マジであのダウジングって当たるんだ(ぉ
一応、教頭のことについても触れておかないといけないのだろうか? どう見ても黒幕過ぎるのだが、それ以上の情報が降りてこないので、正直考察しづらいキャラである。あのキャラは文明に熱を挙げている方が“らしく”て好きだけどね(ぇ
次回予告は『WHITE LOVE(水???)』 高音の歌声が良いなぁ……ってえ? 頭文字が「水」のキャストって、文明役の水島大宙さんだけなんですけどΣ(゚Д゚;≡;゚д゚) き、きっと、来週登場するキャラのCV……ですよね?
第9話『雪のあかり』
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マヤと文明
ここは引っかかりは無かったのですが、月詠さんが触れた事で気になって考えてみましたが、確かに仰るとおりズレテイルと思います。しかし物語としてまだ単純にオカルトを受け入れたわけじゃないので、マヤはその点触れられると返しにくいと言う事だと思います。ここは人間ドラマより物語の中のキャラとしての変化を優先したかと思います。徐々に変化する事を交えて最後マヤが亜美の父親の話を聞くことで締めるのはその一端かと思います。亜美からすればそんな事情は考える必要は無いのですが、物語と言うのはそう言う所で個人の思考人格は多少逸脱しても良いかと思います。自分で考えて言葉にするというより、作り手に演じさせられてる部分がどうしても出来ると思います。以前マヤが卑怯者と文明を罵ったのと良く似ていると思います。(後でオカルトに関する蟠りの話やるから今亜美にそっちで謝られると演出上困るんだよ的な流れかと)
> マヤと亜美の仲直りに、なんかなし崩し的に流れてしまった形だ。
ええこういう話崩し的になりやすいですよね。そんなところまでオーソドックス(^^)。
> マヤがラストで亜美の父親に歩み寄った分だけ、父親の社会人としての責任放棄が一層際立ってしまった感じは否めないだろう。
私今回見て気が付いたのですが、父親は社会人として面から亜美を叩いただけじゃないんですね。月詠さんがおっしゃるように、ずけずけと入り込んでマヤの心を傷つけたところが大きいですね。今回前回の続きで最初スタートしたので改めて見て、マヤが動揺している事が良く分かったので、亜美の言葉、前回書いたように予想外だったし、ちょっとショックを受けたんでしょうね。そういう点では亜美が謝るの事で片付くかなと思ったので流しました…。
こう書くとかなり不味いの承知で書くと、あのいたずらのせいでUMAの存在をいち早く気付けたので、今回の騒動を冷静に対処できたと思う面もあるので。こういうの何ていうか、結果オーライ…。
> こうして見ると、改めて彼が状況によって見せる顔を一変させる特性を持つと言うことを強く理解してしまう。
ここは微妙です。言われて見るとそうかもしれないなって感じですね。今回ラストに見せた文明の表情が先にあればマヤへの気持ちに親愛の情みたいなものが湧いたと片付けられるんですけどね。あの時点では、強引かなと思う面があります。下記の月詠さんの言葉が物語っていると思います。
> その分、アニメーションとして補う要素としてスタッフが使ったのが、戦闘シーンやチュパカブラのシーンと言った、一種のアクション性を高めたエンターテイメントとしての側面なのだろう。
話の視点は、マヤと亜美に変わってるので、今回のほかの目玉は上記の様なことだったので、文明の変化は変わったこれが重要なのかと思います。一応生徒を大事するとかマヤと仲が前より進展するとか大雑把には進んでいるのでやることはやっていると思います。
私が以前言った様に割り振られた時間の中で大雑把にやらざる得ないと感じました。やはりキャラ要素ともども詰め込んでますからね。
しかし今回ばかりはいい加減ノストラダムスの鍵に当たると思っていたのですが、もうワンクッションUMAで片付けるとは。残る方法としては死後の世界装置も、これらUMAがすべて侵略者と繋がっていたと後から出す方法かな?と思います。死後の世界装置も鍵を持っていたので、教頭が導入したかもしれませんから。
アニメ漫画ではめずらしい、リアルで個性豊かなキャラを出しているのですが、やはり私は当初感じたように処理しきれないなと思う面が強いです。
文明の事は置いておいて、作品の主軸であるオカルトと言う事ではマヤのオカルト嫌いは徐々にほぐれてきていると感じます。むしろ文明よりマヤの変化に主軸を置いてるので、文明がわりを食うのは当然ですね。マヤの方が作品の色オカルトと合致してますから。これはかなり丁寧です。今回文明の指摘でオカルト嫌いが逆に悪い先入観を持たせてしまっている事に気が付いた事と。後はオカルトに絡んだ気持ちを亜美に指摘された事(会話としては詰って傷つけたですけど)で、今回亜美との仲直りが同時にそちらも少し解消していると感じます。父親との確執はやはり、父親殺しの犯人を捜さないとまだ無理なのかと思うので、そこですね。文明に比べてなんて丁寧と感じます。マヤの表情一つで内面が言葉の様に出てきますからね。
マヤの方が文明よりややこしい性格ではないと言う所も扱いやすいですね。マヤは若干人当たりが悪いですが、仲良くなった人には、むしろ良い人と呼ぶにふさわしい人です。
今回文明がマヤの表情を見た時の表情が良い感じだったので。これから彼がマヤを守ろうとした行動に出ても違和感が無いです。モスマンの時決定的に足りてなかったマヤへの気持ちがはっきり感じ取れましたから。どんな感情かわかりませんけど。好意的なのは間違いないです。文明はとげとげしい前のマヤあんまり好意的じゃないと感じれますからね。残念ながら今回のラストシーンなので、途中の文明の活躍はモスマン時のヘタレっぷりと比較して、その変化が今回までに丁寧に描かれていたとはあまり思えないです。
もちろん今回、前もって覚悟もしてるし武器なども準備してるからってのが大きいと思います。それに以前から、生徒を助ける気持ちを見せていた事や、マヤとの仲間意識が強くなった事もあります。しかし、それでもあの時と比べてこの変わり様はなんだろう?と引っかかりは覚えます。それを私は文明は大雑把にポイントポイントだけやって、マヤの方を丁寧にやるのかなと受け取りました。文明の処理をどうするより、マヤか文明どちらの心理描写を重視するなら私は当然、マヤを選択します。
このアニメ、様々な要素を詰め込んでいるだけじゃなくて、キャラも脇も含めてコッテリやってるので、文明の心理を丁寧にやってる時間が無い。そして普通それでも重要度の高いキャラがいます。それは文明じゃなくてマヤだと感じます。至極真っ当な優先度の問題だと思います。作品として文明の心理の成長を中心に描いて見る側は面白いと思うか?なんともいえません。結局作り手次第なので、そういう作り手の優れた作家性みたいなものに左右されるよりは手堅くアニメとして総合的に面白いものにするほうが賢いと思います。