2010.08/13 [Fri]
アマガミSS 第7話
アマガミSS 第7話
『棚町薫編・第三章“ウラギリ”』
≪あらすじ≫
亡き父に変わる新しい恋を見つけ、育んでいた母。亡き父のこと、自分に何も話してくれなかったことなどで“ウラギリ”を感じた薫は、バイト後に帰宅した自宅で母と大喧嘩をして家を飛び出していた。
一方、普段当たり前のように傍にいた薫が学校を無断欠席したことが、純一の中で“違和感”を生む。無断欠席した薫の安否を確認すべく学校を飛び出した純一は、街中を探す中で薫との想い出を一つずつ思い返していた。
薫のバイト先でようやく出逢えた二人。薫の口から全てを聞かされた上で、純一は薫の味方をするわけでもなく、薫を説教するわけでもなく、ただ彼女の身と心を按ずる。その想いに胸打たれ、冷静に慣れた薫は母親と仲直りをするきっかけを純一からもらう。
何とか薫を見つけられた日の夜、純一は自分の中で生まれた“違和感”の正体に気付こうとしていた。それは、薫がほんの少しだけ純一より早く気付き始めた、悪友だったはずの二人の間に芽生えた『恋』と言う感情で―――
≪感想≫
これまでの伏線の張り方が絶妙だった一話。伏線の張り方、回収の仕方の手本のような話だったと思う。ざっと挙げてみると、
・バイト先での季節限定メニュー（北から来たカニグラタンなど）の会話
・同じ構図で同じ想いに気付くバスタイムのシーン
・前回出逢った少年たちとの邂逅
・母子家庭と言う設定
などなど。
個人的には上記二つが絶妙だった。（うろ覚えだが）原作にはなかったアニメらしい伏線だろう。バスタイムのシーンは、（原作でもないわけではないが）アニメ化して一層対比として映えたシーン。薫編第二章のアバンの薫の構図とまるで同じで、その辺りが「気が合う悪友同士」と言う今まで築き上げた二人の絆を象徴するようで、その中で二人が同じ新しい気持ちに気付く点も好評価。
バイト先での、ネタでしかないメニューを、前回のヒロインである森島はるかと塚原響に言わせるところも、良かった。純一が「もしかしたら薫はバイト先か？」と思わせるのに、十分過ぎる材料だった。
伏線とはちょっと違うのかもしれないけれど、棚町薫編で出た小物や小ネタを巧く散りばめることで、純一が薫の下へ辿りつけるようにした点は本当に巧いと思った。
Aパートでは結局薫に逢えなかった純一。普通なら、悪友と言う設定があれば、ある種の以心伝心・意思疎通で見つけてしまうのだろうが、見つけられない時間がAパーツ丸々と長かった分、純一が薫との想い出を振り変えながら、少しずつ新しい感情に気付き始める点も、主人公の内面描写としては良質と言えるだろう。
逆に言えばBパートは薫の魅力が“セリフとして”詰め込まれていた。まぁ、彼女の口から「掃除も洗濯も～」とか色々語られてましたからね（汗 結局はずいぶんと安易な仲直りで解決してしまった問題だが、純一が口にしたように薫はちゃんと相手の気持ちを考えられる女の子なのだ、と言う裏返しなのかもしれない。
そんな彼女でも混乱して母親と大喧嘩をして一晩帰らないほど、彼女の中で頭で理解できても心が納得出来ないことだったのだろう。もしも、彼女の口からそうしたセリフが出なければ、彼女は「母親と自分はいつまでも二人きり」と言うただの閉鎖的な関係に留まるだけの、心の狭いヒロインに終わってしまったのだろうが、決してそんなことがなかったのは、原作ファンとしてはホッと一安心。
家事もサボらず頑張って、家族思いで、家計を助ける為にバイトをして、その仕事に対する責任感もあって、悪友で、明朗快活で、それでも相手の気持ちをしっかりと考え理解出来る娘
（ ﾟ∀ﾟ)･∵ｸﾞﾊｯ、書き出してみたら、棚町薫ってああ見えて（失礼）ヒロインとして破格の驚異的なハイスペックを保持していることが分かりますね（爆
兎にも角にも、薫の問題は解決。そうなると、視聴者の方は忘れがちでありますが、次は純一の問題ですよね。え？ 別に変態紳士なことが問題ではなくて、クリスマスのトラウマです(ﾉ∀`*) 一応、薫編ではアバンで改変されて薫が慰めたことになっているので、原作通りのはるか編のトラウマよりは軽いでしょうけれど。
それでも、薫の視点からすれば実質今回が最終章だったわけですが、純一の視点からするとやっぱりクリスマスのトラウマをどう乗り越えていくか、と言うのは全ての編に共通する命題。だから、これを解決せずしてやっぱり最終章とは言えないと思います。
薫には今回助けてもらった恩義と言う大義名分もあるわけだし、次回は最終章らしい展開になりそうです。
第8話『棚町薫編・最終章“シンテン”』
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『棚町薫編・第三章“ウラギリ”』
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一方、普段当たり前のように傍にいた薫が学校を無断欠席したことが、純一の中で“違和感”を生む。無断欠席した薫の安否を確認すべく学校を飛び出した純一は、街中を探す中で薫との想い出を一つずつ思い返していた。
薫のバイト先でようやく出逢えた二人。薫の口から全てを聞かされた上で、純一は薫の味方をするわけでもなく、薫を説教するわけでもなく、ただ彼女の身と心を按ずる。その想いに胸打たれ、冷静に慣れた薫は母親と仲直りをするきっかけを純一からもらう。
何とか薫を見つけられた日の夜、純一は自分の中で生まれた“違和感”の正体に気付こうとしていた。それは、薫がほんの少しだけ純一より早く気付き始めた、悪友だったはずの二人の間に芽生えた『恋』と言う感情で―――
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これまでの伏線の張り方が絶妙だった一話。伏線の張り方、回収の仕方の手本のような話だったと思う。ざっと挙げてみると、
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個人的には上記二つが絶妙だった。（うろ覚えだが）原作にはなかったアニメらしい伏線だろう。バスタイムのシーンは、（原作でもないわけではないが）アニメ化して一層対比として映えたシーン。薫編第二章のアバンの薫の構図とまるで同じで、その辺りが「気が合う悪友同士」と言う今まで築き上げた二人の絆を象徴するようで、その中で二人が同じ新しい気持ちに気付く点も好評価。
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伏線とはちょっと違うのかもしれないけれど、棚町薫編で出た小物や小ネタを巧く散りばめることで、純一が薫の下へ辿りつけるようにした点は本当に巧いと思った。
Aパートでは結局薫に逢えなかった純一。普通なら、悪友と言う設定があれば、ある種の以心伝心・意思疎通で見つけてしまうのだろうが、見つけられない時間がAパーツ丸々と長かった分、純一が薫との想い出を振り変えながら、少しずつ新しい感情に気付き始める点も、主人公の内面描写としては良質と言えるだろう。
逆に言えばBパートは薫の魅力が“セリフとして”詰め込まれていた。まぁ、彼女の口から「掃除も洗濯も～」とか色々語られてましたからね（汗 結局はずいぶんと安易な仲直りで解決してしまった問題だが、純一が口にしたように薫はちゃんと相手の気持ちを考えられる女の子なのだ、と言う裏返しなのかもしれない。
そんな彼女でも混乱して母親と大喧嘩をして一晩帰らないほど、彼女の中で頭で理解できても心が納得出来ないことだったのだろう。もしも、彼女の口からそうしたセリフが出なければ、彼女は「母親と自分はいつまでも二人きり」と言うただの閉鎖的な関係に留まるだけの、心の狭いヒロインに終わってしまったのだろうが、決してそんなことがなかったのは、原作ファンとしてはホッと一安心。
家事もサボらず頑張って、家族思いで、家計を助ける為にバイトをして、その仕事に対する責任感もあって、悪友で、明朗快活で、それでも相手の気持ちをしっかりと考え理解出来る娘
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それでも、薫の視点からすれば実質今回が最終章だったわけですが、純一の視点からするとやっぱりクリスマスのトラウマをどう乗り越えていくか、と言うのは全ての編に共通する命題。だから、これを解決せずしてやっぱり最終章とは言えないと思います。
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