雑記2/14(日本vs韓国 東アジア選手権)
早番で仕事が終わって、普通に家に帰ったらやっていたので観ました。一応、全部観ました。結果は、みなさんご存知の通り、1-3で大敗です。そう大敗。惜敗なんか甘っちょろい結果ではありません。
実際、試合そのものは波乱万丈だったでしょう。退場者1名ずつ、PK1回ずつ、負傷交代者有り、主審からの警告・注意多発と、まさしく因縁の対決に相応しい両者の試合でした。
ただ、そう言った過程・背景があったとしても、結果は1-3と言う数字なわけです。
そして、思いだして頂きたい。
PKは両チーム1回ずつあった、と言うこと。
つまり、実質のプレイによる数字の結果は0-2なわけです。これを惜敗と呼ぶのなら、その人はよほど甘いか現実が見えていないかのどちらかでしょう。ボールポゼッション(支配率)で相手を上回りながらの結果で、です。もはや、日本が弱い、と言う事実以外認めようがない。
実際に、試合を観ていて基本的にボールを支配していたのは日本でした。でも、ゲームを支配していたのは韓国。
両チームとも退場者を出した後の姿勢や交代を振り返れば、負けない試合をしようとしてたのが日本。勝つための試合をしていたのが韓国。
決定機一歩手前まで迫りながら相手ゴールにさえ届かなかったのが日本。少ないシュートを確実に枠へ届かせていたのは韓国。
これはそれぞれのチームカラーです。今日の結果があるから、韓国のチームカラーが優れている、というわけではありません。でも、チームカラー・持ち味と言うモノを発揮していたのは、ホームであるはずの日本ではなく、アウェーなはずの韓国だった。そう言った現実があると言うこと。
まぁ、愚痴ってばかりでも仕方ないので、具体的に観ていくと、まず日本は生命線であるはずのパスワークがボロボロだったことが目に余った。個々人の能力・テクニックは高いけれど、それらはドリブラーのように個人技の能力・テクニックではなく、組織として動く上での能力・テクニックであるから、連携精度が落ちた途端、一緒に能力・テクニックも落ちる結果が見えたはずです。
日本にとってなぜパスワークが生命線なのかと言うと、日本の攻めの戦術、もっと言えば出場したFW玉田・岡崎・佐藤のプレイスタイルが『相手の裏を取る』からです。もちろん3人が全く同じではなくて、個々にさらに細分化すると特化した側面を持つわけですが、大きな枠でくくると『走って相手を抜いてGKと決定機を創る』と言うことになる。
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そして、そうしたプレイスタイルのFWはその特徴故に、総じて体躯は平均~小柄なプレイヤーが多い。
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そうなると、ロングボールの競り合いで相手のDFとの競争で勝てる可能性は少ないため、パスはゴロや低弾道パスが基本となる。
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そうなった時に、相手を崩すためにはパス回しで崩すことが基本になるので、パスワークが崩れるとそもそも日本のFWでは根本的に得意とするプレイスタイルを満足に実現出来なくなるわけです。
あくまで素人観なので、専門家が観るとまた違った意見が出るのかもしれませんけどね。でも、私にはこういう風に見えた。だからこそ、日本にとって生命線はパス回し。パスの精度が高いプレイヤーが中盤に多いのも、この戦術故ではないかと考えています。
その予兆はしっかり前半からありました。でも、後半に何をしたかと言うと、DFの補強をして布陣を変えただけ。このあたりが『負けない試合をする』と私が称した一因です。生命線が崩れている状態で、どう攻めるかを考えたときに、崩れている生命線を立て直すのか、それとも別の方法でゴールを目指すかの二択になる。でも、どちらも選んでいるようには思えない。
私なら平山を入れます。高さは天性の武器です。せっかくSBの二人が素晴らしいほどのオーバーラップ、相手の裏を取る動きをしているのなら、高いボールを平山に合わせ、そこで楔としてスピードのある選手を活かす。実際にハーフタイムの時点では人数は日本10-11韓国と1名少ない状態だったわけで、そのまま仮に試合が進めば、カウンター狙いでないと失点を重ねる可能性もあるわけですから。
その時の強みはやっぱり高さ。
加えて言うなら、この東アジア選手権での日本の数少ない得点源を思い出して下さい。
そう、セットプレイです。
そして、セットプレイで最大限に活きているのは、中沢・マルクスと言った高い身長とヘディング能力を持った選手だった、と言うこと。
これまで日本はセットプレイでは点を獲れるけど、流れの中で点が獲れないと言われ続けてきました。それがまるで悪いことのように。確かに良いことではないかもしれません。でも、日本にとってセットプレイが一つの攻撃の軸になることは確実なのです。高い精度のセンタリングを上げられる選手がMFに数多くいるのだから。
なら、その武器を使わないでどうする。
流れで取ろうが、オウンゴールで取ろうが、セットプレイで取ろうが1点は1点。世界で戦うなら、もっと結果を見つめるべき。
泥臭く、どんな形でも1点を取ろうとする姿勢を、選手たちには求めたいし、それ以上に私たち観ている側・サポーターたちが支えてあげないといけないのではないでしょうか。
そんなことを感じた90分でした。
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