CLANNAD AFTER STORY 第22話(最終話)
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[CLANNAD -AFTER STORY-]
『小さなてのひら』
汐を抱きしめたまま雪の中に沈んだ朋也。意識は、彼が持つもう一つの世界へと飛ぶ。
そう、岡崎朋也こそが、この世界と幻想世界の二つの世界に唯一人両立している存在だった。そして、朋也はその世界の意味を知る―――。
<あらすじ>
俺と渚は出会うべきではなかったのか―――
薄れゆく意識の中で、朋也は混濁した世界の中、かつての渚に出会う。坂の下で、「あんぱん」と自分に勇気をかけなければ、坂を上がることも出来なかったあの頃の渚に。
声をかけるべきではなかったのか。
そうして、過去の渚は朋也の横をすり抜けていく。
まっ白い一面銀世界。この世界で、ボクは彼女を必死に連れ出そうとしていた。それでも彼女は倒れてしまった。
ボクのしていたことは無駄だったの―――
彼女は首を横に振った。この世界の真実を語る。そして、彼女は、機械で出来た彼をこう呼んだのだ―――パパ、と。
幻想世界から立ち返った朋也は、通り過ぎた渚に声をかける。
出会ったことを後悔しない。
後ろから渚を追いかけ、抱きしめる。決して後悔しないでください。そんな渚の言葉にただ朋也は頷く。
そして、朋也が目を覚ますとそこは―――。
感想・考察はOPENからどうぞ。
<感想・考察>
CLANNAD、それは「家族」と言う意味です(厳密に言えば多少違うようです。ただ、大枠では似たような意味だとか)。この作品は、その名に恥じない「家族」と言ったものを軸にしっかりと描かれた、そのコンセプトが結局最後までブレなかった作品と称して間違いないでしょう。
一つの出来事で大きく変わってしまった岡崎朋也と直幸、史乃
決して変わらない、強い家族像を見せてくれた古河渚、秋生、早苗
親から子への愛情を形にした一ノ瀬ことみ
姉妹と言う家族の一つの形を体現した藤林杏と椋、伊吹風子と公子
同じく兄妹の絆を演出した春原陽平と芽衣、坂上智代と鷹文
兄妹の枠を超えた、家族に限りなく近い絆を持った宮沢有紀寧と彼女を慕う者たち
“約束”を果たして家族に近い絆を持つ相楽美佐枝と志麻
結婚することで家族になると言うことを朋也・渚とは別の視点で描いた芳野祐介と伊吹公子
そして、子供を持つ、家庭を守ると言う部分を体現した朋也と汐
最後に、街全体が一つの家族であり、そこに住む人が街を愛せば、街も人を愛すると言うこと
ざっと挙げるだけでこれだけの要素が一期から含め46話近くに含まれていたわけです。もちろん、それは原作ゲームの出来の高さでもあるのだけれど、それをアニメ用に構築し、作製し、演出した京アニの敏腕ゆえでしょう。
昨今のアニメだと、結局のところこの作品はどういったことを伝えたいんだろう、と首を傾げる作品も少なくないのが事実。確かに、監督を含めスタッフサイドには「こういう意図でこの作品を作っていたんだ!」と言うのがあるのでしょうが、それが正しく視聴者に伝わっているかと言えば……と沈黙になってしまう部分も多いのです。
そういったことを考えると、原作ありとはいえCLANNADと言う作品が持った一貫性は評価すべきところなのだと思います。
最後の街そのものを一つの大家族に捉える部分は渚がずっと好きだった「だんご大家族」に繋がる部分なのでしょう、やはり。
こういった部分も、今は亡き古き良き日本の家族制度の一つだったんですけどね。街全部とは言わないけれど、地域でしっかりとしたコミュニティを持っていたし、地域で結束し、みんながその地域を愛し、それに見合う行動をしていた。
すっかり欧米化した影響なのか、そういった部分もかなり少なくなってきました。個人的には、さみしい限りです。
全体の感想としてはこの辺にしておいて、本編最終話となった今回はAパートだけ感動しました。正確にはBパート頭まで、かな。そこから先はすでに10分以上あるエピローグみたいな感じになってしまってましたしね(汗 ただ、朋也が渚の名前を呼んだ瞬間や渚が目を開けたところは涙腺が緩みました・゚・(ノд`)・゚・ これまでの積み重ねがある分余計です。
結局、ラストは私を含め原作を知っている人ならば誰もが想像したであろう終わり方だったと思います。夢オチ。正確には幻想世界オチ。幻想世界の少女は汐で、幻想世界のロボットは朋也。そこまでハッキリと描いてくれたのは良かったです。
原作では、渚死亡後汐ルートに突入し、あの雪の中二人が倒れて終わります。そこからもう一周、とある理由でルートを回って光の玉を回収後、三周目で朋也が劇中でやったように渚に声をかけることで、渚生存ルート即ハッピーエンドと繋がります。
そのため、もう一周分(ここには、劇中でカットされている秋生や早苗の部分が含まれてました)をどうするか見ものでしたが、結局スルー。即ハッピーエンドへとつながった。
まぁ、個人的には妥当なルート選択かな、と思います。
渚が死んだままって言うのも、なんか寂しいですし。
朋也が幻想世界から帰ってくる際の演出は良かったですね。EDで歩いているキャラの順で後ろから追い抜いていく演出は、正直スゴイ視点だと思いました。
長いエピローグでは、メインキャラクターのその後が軽く描かれています。
岡崎朋也、渚、汐:渚も汐も体調を崩すことなく小さいけど幸せな生活。夏休みには汐を連れて、父方の実家・岡崎史乃に逢いに
藤林杏:汐ルート同様、保育園の先生に。
藤林椋:希望通り、看護師に。
坂上智代:……不明?
春原陽平:どうやら仕事は続いているっぽい。その合間を縫って免許取得を目指す
春原芽衣:年齢的にはおそらく大学生。青春を楽しんでいるっぽい
一ノ瀬ことみ:両親の形見のトランクとともに世界中を旅しながら研究一筋
古河秋生、早苗:汐と言う新しい家族に時々逢いながら、変わらぬパン屋の日々
芳野祐介:過去をふっきり、右手にスパナ、左手にギターを持つ
伊吹公子、風子:目覚めた風子とともに渚たちのいる町に帰ってきた
幸村俊夫:定年退職後、のんびり余生を
仁科りえ、杉坂:浪人して仁科は音大を目指す。杉坂はそんな仁科と共同生活中
相楽美佐枝:変わらず光坂学園の男子寮寮母。その傍らには変わらずあの猫が……
芽衣ちゃん、だいぶ美人になりましたねw 髪の色が違くてもっとツインテールが長かったらきっと白い悪魔に(マテ 個人的には芽衣とことみの五年後(?)がしっかりと一瞬だけど描かれていたことがうれしいです。他のキャラはだいたい想像出来ますが、この二人だけは可能性が無限にあるので。
残念なのはやっぱり直幸の五年後が見れなかったことですかね。原作でもなんかどこかで直幸だけハブられていて残念と思った記憶があります。
少なからず朋也が岡崎史乃を訪れている時点で、和解している可能性は高い。ただ、汐ルートと違って朋也が一度挫折していないのでその分和解が遅れているとも取れますが。とはいえ、五年後も元気に朋也が親孝行しに来てくれて微笑んでいる姿くらいは、京アニのオリジナル演出で追加しておいて欲しかったかも。
次回『一年前の出来事』。次回の出来を見て考察しようと思いますが、この一話を入れるくらいならもっと本編に尺を割くべきだったのではないかと思ってしまうのですが(汗
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
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・http://anime-suki.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/clannad-after-1.html
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