地獄少女 三鼎 第21話
『後ろの正面』
小学生の菊池海斗は、父親と義母の3人暮らし。義母の七海はとても優しかったが、父親との間に実子を授かると七海の態度が一変。海斗は邪険に扱われ、暴力をふるわれるようになってしまう。
妊娠中だから仕方ないと言う父親の言葉に耐えていた海斗だったが―――。
<感想・考察>
三鼎の中では筋が通った話と言うか、面白みと言うより起承転結がしっかりしていてそこまで鬱ではなかった話。
生まれる直前の赤ん坊を地獄に流す、と言う発想は正直中盤辺りで思いつきました。最初は母親を流して元の親子に戻ることも考えたのですが、そうではなかった。海斗も母親のことは好きだったと言う描写がしっかりと描かれたからこれはないだろう、と。次に父親とも考えましたが、まぁそれはさすがにないなぁ。自分で自分を地獄に流すと言うことが出来るならやるのかも、とも思いましたが、それは出来るのかさえ危うい。
そうやって考えると、すべてを元通りにするためには赤ん坊を消すしかない。
ラストシーンで輪入道たちが言っていたように、いつか彼ら(特に海斗)は自分たちのしたことの重さに気づくでしょう。胎児とはいえ、生まれてくる寸前のそこにある命を奪ったわけですから。
ただ、納得出来ないのはゆずき。
ラストシーンで微笑んでいました。結局、海斗は地獄流しを行ってしまった。まだ生まれてくる前の何の罪もない赤ん坊を地獄へと流したのに、彼女は何も言わずたた微笑んでいただけ。
それはこれまでのゆずきの言動と反します。これでは、彼女は自分の意思に合った結果なら地獄流しが行われてもいい、と思われても仕方ないのではないでしょうか。
結局、彼女に何が出来たと言うのか。
単に流すのはダメだと言うだけで、父親への直談判で証拠のない推論だけ相手に押しつけて。私なら「そこまで言うなら君は何をするの」と言ってしまう。海斗にも何とかするから、と言っているけれど、ゆずきは原因が母親であることを知りながら母親には接触していない(したところで意味ないでしょうが)。そういうあいまいな部分が余計に強調されてしまった一話。久々に主人公にイライラしています。
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
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