CLANNAD AFTER STORY 第15話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[CLANNAD -AFTER STORY-]
『夏の名残りに』
出産を喜ぶ反面、朋也は渚が体調を崩した時に渚か子供かの選択を迫られるであろうことを予見していた。
そんな折、秋生は朋也に自分たちの昔話をする。それは、秋生と早苗が自分たちの夢を変え、それを渚に託すと決めた事件―――。
<あらすじ>
妊娠が発覚した渚は、自宅出産を希望した。それは、病院では朋也が一番に子供を抱くことが出来ないから、と言う渚なりの配慮でもあった。
だが、妊娠初期から渚の体調を気にかける朋也。現に、早苗や助産師からは渚の体調からくる危険性を言われ続けていた。そして、それは現実に迫る。
どうしても出産したい渚は、この際自宅出産にも拘らないとまで言いだす。そこまでして産みたい渚の意思を尊重したい朋也だが、出産には当然渚自身の命を落とすリスクを抱える―――まして、体調を崩しやすい渚ならそのリスクの高さは言うまでもなかった。
悩み続ける朋也に、秋生はある場所に朋也を連れ出す。
そこは、病院が立つことが予定されている山の丘だった。秋生はそこで語られなかった昔話をする。以前、演劇部再建の際に秋生が口にした自分と早苗が己の夢をあきらめ、渚に夢を託した時の頃。
真冬で、風邪をひきながら彼女を一人家に置いたまま夢を追い続けた二人に神が下した罰はあまりに過酷だった。両親を風邪をひきながら外で待っていた渚の体は限界を超えていた。倒れている渚を発見した秋生、彼からの電話で急ぎ帰宅した早苗を前で渚は数分単位で衰えていく。
明け方には絶望的と言われた状況で、秋生は渚を抱えて街を走り抜けた。
こんな最後だけは嫌だ、と。
そして辿り着いたのが、山の丘だった。そこで夜明けを迎えた秋生。その時、夜明けの光とそれによって輝く森の緑はまるで渚を包み込んだかのようだった。
そして、渚は奇跡的に意識を取り戻し回復した。
昔話を終えた秋生は、朋也に自分たちは家族だからこそ、どんな苦境でも手を取り合って一緒に困難から乗り越えていくことを誓い合った―――。
感想・考察はOPENからどうぞ。
<感想・考察>
出産に対する男女の考え方の違いって言うのは、もしかしたらその立場による違いじゃないかと思った一話です。
渚の頑なな態度は今までとそう大きな差があるものではありません。それは、一期のころを中心から学園編で散々見られた、正直悪い言葉を使えば空気の読めない自分本位の勝手な意思だと感じていました。
でも、それが途端アフターで、しかも子供が絡むとそう単純なものだと決めつけ押し付けられません。それってやっぱり男女の立場の差ではないか、と。
出産とは命の危機を伴うものです(男の私が言うのも変ですが
一つの命を産むために一つの命を犠牲にする覚悟だって必要なほど、リスクの高いものなのだと私は認識しています。生命の誕生はそれだけ生易しいものではなく、時には母体さえ犠牲しなければ産み出せないものなのではないか、と。後世に自分の子孫を残すことってかなり大変なのではないか、と。
でも、現代において医療技術の進歩によって多くの出産は母体も子供も過去と比較すればかなり安全に産めるようになりました(もちろん、産む女性には想像を絶する苦痛があるのは変わらないですが)。だからこそ、現代人の一部は出産=安心と勘違いしている。病気も含めそうですが、医療技術の大きな進歩は逆に人々から病気に対する本来かかる大きなリスクを忘れさせているような気がします。
病気ではありませんが、出産もその一つでしょう。にもかかわらず、いざ安全に出産出来なかったらすべて担当した医師と病院のせいにされる。そりゃあ産婦人科の医師が減るのも道理です。ただでさえ新しい命に深くかかわるために肉体的にも精神的にも酷使されることが予想される上に、患者側の出産に対するリスクへの意識が低すぎるのですから。誰だってやりたくなくなる。
……と、話は脱線しましたね(汗
私が言いたいことは出産はリスクの高いものだと言うこと。そして、そこでは本来だれもがやりたくない出産者と被出産者の命の選択を迫られるわけです。
それを今回、朋也も渚も痛感している。そして、結果として朋也は事実上かなり早い段階から渚か子供か、と言う選択を迫られることを薄々予感しているわけで。
男性がする選択は「妻」か「子供」か。
男性の立場から言わせてもらえば、当然愛する人には生き残ってほしいわけです。どの時点で「生命の誕生」と断定していいのかは難しいことですが、仮に受精した時点で命の誕生とするなら子供一人の命を犠牲にしてしまうわけですが、それでも次があるしまうわけです。
でも、愛する人を喪えば当然次はないわけで。
倫理観とか様々な点から上の一文は問題のある発言だろうことは理解しています。それでも、極論を言えば未だ見ぬ子供と少なからず思い出と愛情を積み重ねてきた妻なら、後者を選択することを感情として納得はしていただけるのではないか、と。
ただ、女性だと立場が変わるんですよね。
女性がする選択は「自分」か「子供」か。
正直、これなら自分の命に代えても子供だけは産んであげたいと思うのも頷けてしまうんですよね。人の性格は千差万別なので一概には言えません。ただ、生物の本能として自分の子孫を何としてでも後世に残すと言う本能も踏まえ、自己犠牲の一点で子供だけは出産するのは決して珍しい感情ではないのではないか、と。
そう。男性はどっちにせよ他人―――愛する人か自分の血を分ける子供かを喪う選択をしないといけないけれど、女性は自分か他人の二択。
そりゃあ、出産に対する考え方だって変わってきます。朋也なら渚の命を優先するでしょう。渚は、本来の彼女の自己犠牲の精神の強さも相まって、劇中で口にしていたようにそれこそ自分の命と引き換えにしてでも子供を優先するでしょう。そういった差はこういった部分に出てくるのではないかな、とふとそんなことを思いつきました。
次回『白い闇』。願わくばどちらも助かる出産を……でもOPを考えると結末は自然と見えてきてしまうわけでorz 原作未プレイの方、来週ないし再来週はハンカチ必須かもしれません。
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お初になります。
とある狩魂オタブログの禁書目録というブログの
管理人をしております
Roiorzといいます。
今回のCLANNAD15話のレビューを見て
とても感動しました!
【画像レビュー】が主流の今に、
言葉だけで感動させるのは本当にすごいと思います!
コレを機に、月詠様のブログに
相互リンクをお願いしたいのです!
私のブログは小さく無名なブログですが、
何卒よろしくお願いしたいです。