地獄少女 三鼎 第15話
『兎と亀』
篠原うさぎは、その名とはまるで正反対のようにやることや決めることが遅い。カメと揶揄される中でも、彼女は笑い続けた。否、笑うことしか出来なかった。
そんなある日、うさぎにも彼氏が出来たことで状況は一変する―――。
<あらすじ>
篠原うさぎは、他の人よりも行動が遅い。周囲の人間からトロいと言われ、両親からも自分の進路さえ決められないほど優柔不断だと思われている。友人たちから助けられて何とか学校生活も無難に過ごしている。
一方、彼女の兄・美知人はうさぎとは比べモノにならないほど優秀で有名だった。学生時代は学業、運動の両面で優秀だった。だが、美知人は両親の押しつける未来に嫌気がさし、地元を飛び出し、音楽に将来を求めた。その音楽でも雑誌にも紹介されるほど期待されている。
だが、状況はうさぎに彼氏が出来たことで一変する。
自分の面倒を見ていた友人たちには恋人がいなかったことで、うさぎに先を越されたと言うだけで彼女への憐みは憎悪へと変わる。さらに、都会に出たことで世界の広さを知ってしまった美知人。美知人より優秀な人間などたくさんおり、もう音楽に希望を見出せる状況ではなかった。そんな中、うさぎに恋人が出来たことを知った美知人は、わなを仕掛ける。
罠にはまって、恋人と別れることになったうさぎ。彼女は河原へと兄を呼び出す。手にしたのは地獄通信で手にした藁人形。だが、美知人もまた同じものを持っていた―――。
感想・考察はOPENからどうぞ。
<感想・考察>
うさぎに関して言えば、想いが純粋過ぎた。兄と妹と言う関係を描いた話は二期にもありましたが、それが両者が共に相手を異性として見ていたことに対し、今回はうさぎだけ。美知人は所詮うさぎを妹として見た。まぁ、それが普通の状況だとは思います。
美知人からすれば被害でしょうね。無意識の中で、妹を下に見ている部分もありますが、兄と言う立場を考えれば、自然……ではないでしょうが、多かれ少なかれそういった部分は持ってしまうのも仕方ないでしょう。
あんな幼少期の言葉を鵜呑みにされてしまって……と思いつつ、それだけ言葉が持つ重さは受け取る人によって変わるのだな、と再認識しました。美知人からすれば、泣きじゃくって仕方ない妹をその場限りで宥めるための言葉だったのしょうが、妹からすればそれはその後の自分を支えるほどの言葉。
まぁ、彼女が綺麗になるよう努力していたのか、結局なんだかんだで決断が遅いせいで別の男と付き合ってるとか、そういったところで結構綻びが見えるのは大きく残念なポイントですね(汗
親友たちにしてみれば、かなり自分勝手ですがありそうなことです。現実でも。実際、他人より優れている面を、自覚してようが無自覚だろうが知っていて、そこをサポートをすることで優越感を感じている人間は少なからずいるでしょう。と言うか、優越感を感じるかどうかは差があるにしても、助けてあげたと感想を抱く人は無数にいるような気がします。私もそんな一人でしょう。
ただ、だからと言って、今まで助けていた相手に先を越されたからと手のひらを反すのは人間として浅はかだなぁ、と思いますね。個人的にはもう少しあの三人が本編に絡むと思っていたので展開としてちょっと意外だったし、いてもいなくてもよかったのでは、と思ってしまいますが。
次回『』。
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