地獄少女 三鼎 第12話
『真夏のグラフ』
内気な少年・乃村信夫は、何をやってもダメだった。駐輪場の権利をオバサンに取られ、顔を合わせればイジメてくる相手もいる。心の支えだった同じ学校のアイドル・篠山心にも実は恋人がいた。
そんな彼の生き甲斐は、むかつく相手をグラフにして競争させると言うものだった。ゴールにたどり着いた相手を地獄に流そうと決めていた信夫。
しかし、運命は残酷なほど巧く噛み合う。
あれほど何をやってもうまく転ばなかった信夫の人生だったが、心に代わって気になる相手と急接近し、趣味の漫画も有名コンクールで佳作を取れた。
だが、世の中何もかもうまくいくわけではなくて―――。
<あらすじ>
季節は夏。
ゆずきたちはプールへと来ていた。そこでは、仲の良い友人の一人・尾藤望がアルバイトをしている、と言うことも一つのきっかけだったのかもしれない。
そんな望がアルバイトをしている店の同僚・乃村信夫は、典型的な内向型の人間。自分の権利を主張出来ずに駐輪場の指定場所をオバサンに取られてしまったり、性格の悪い反町と言う学生にイジメられたり……。
さらに信夫がひそかに思っていた篠山心にも、笠と言う恋人がいることを知ってしまう。
そんな信夫が自分の部屋でやっているのは、マジでむかつく相手の似顔絵をシールにして競わせ、ゴールにたどり着いたものを地獄通信を使って地獄に流してもらう、と言うものだった。
四藁も思わず呆れてしまうほどの信夫の行動。
だが、運命はコロリと歯車の噛み方を変えてしまう。
心に対して失恋した信夫は、同じバイト仲間である望と急接近。さらに趣味で書いていたマンガも応募したコンテストで佳作に入る大健闘を見せる。
恐ろしいほど何もかもが巧く行く信夫。さらに、以前想っていた心も、実は笠が四股をかけていたことを知って別れていた。自棄になっていた彼女の自殺を食い止めたものの、信夫はその怒りから笠を地獄に流すことを決めたのだが......。
感想・考察はOPENからどうぞ。
<感想・考察>
個人考察はなしで。
全体的にコメディがメインだったため、物語自体に大きなメッセージはないのかな、と思いますし。と言うか、この結末がメッセージだとしたら嫌過ぎですね。
基本的に信夫の存在は、現代日本では多くの人が似たような状態ではないかと思います。地獄通信と言う存在がフィクションなのでその部分はともかくとしても、社会に出て働く、もしくは学校で学生として生活する以上、彼のようにムカつく相手の一人や二人は必ずいるわけで。
さすがにグラフ化するのはなかなかいないでしょうが、そういったモノが積み重なった結果、(言い方はあれですが)もうどーにでもなれ、と後先考えず手が出たり、あるいは冷静に考えれば「?」と首をひねるような言動でキレたりと。
そういった現代日本にはびこるストレスをグラフ化させ、アニメーション化させたのがこの話なのかもしれません。
でも、基本的に信夫は普通の男の子です。エロに極端に弱いことを除けば(マテ
これまでの依頼者と違い、腹立った相手がいて地獄通信にアクセス可能な時点で流すのを決めるのではなく、もっともっとしっかり相手を見極め、ポイントシール制と言う形でどうしようもない相手と最初に判断した相手を最終手段として地獄に送ろうとしたのだから。
さらに言えば、そういったストレス状況下においても信夫は趣味の漫画でストレスを発散しさらに結果を残したり、いつまでも失恋した相手を思うのではなく前向きに新しい出会いに対してアプローチをかけるなど、存在自体はまともと言えるのではないでしょうか?
それゆえに、彼が最終的に流されてしまった部分が数少ない鬱かもしれませんね。しかも理由が理由だし。ここの理由がもっとしっかりしていれば、これはコメディ回であると同時に他の話同様メッセージ性も高いものだったのかもしれませんが。
何せ、この回でメッセージとなると、地獄流しはさっさとやるものだ、とか、相手には裏があるのだ、とか、自殺しようとしている人がいても必要以上には干渉してはいけない、とか、そういったメッセージ的なものには到底ならないものばかりがイメージとして残ってしまっているわけですし。
しかし、どうでもいいですが、ゆずきたちはプールに行きすぎですよねσ(^◇^;)
次回『六文燈篭』。
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