CLANNAD AFTER STORY 第04話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[CLANNAD -AFTER STORY-]
『あの日と同じ笑顔で』
サッカー部復帰にこだわる芽衣。その熱意に負け、陽平とサッカー部の確執を知りながら朋也と渚は陽平の部復帰へ芽衣と共に奔走する。
しかし、待っていた現実はそんなに優しくはなくて―――。
でも、それでも
変わらない“優しさ”を持った兄はいた―――。
<あらすじ>
陽平に、自分の知っている兄に戻ってもらおうとサッカー部に掛け合おうと言い出す芽衣。しかし、陽平とサッカー部の間にある確執を知る朋也は、幾度となく考えなおすよう芽衣を説得するが、芽衣は頑なにサッカー部への復帰にこだわる。
陽平は、中学からサッカーのスポーツ推薦で光坂高校に入学。希望を持って入った高校のサッカー部だったが、光坂高校のサッカー部は今では稀に見るほど上級生と下級生の上下関係がしっかりし過ぎている風習があった。
使いっぱしりに、陰湿なイジメ......。
数えきれないほどの腐りきった部の体質に耐えきれなかった陽平は、当時の先輩相手に暴力沙汰を起こしてしまった。そのため、その年の新人戦に部として出場出来ず、陽平はそのまま退部となった。
今の三年生―――当時、陽平と同じ一年生だった部員たちは、どんな理由があったとしても一生に一度の今のメンバーでの新人戦出場が出来なかったのだ。その確執は深い。
それを知っても頭を下げ続け懇願する芽衣に、朋也の気持ちも思わず盛り上がってしまい、芽衣のことを気にしていない素ぶりを見せる陽平の胸倉を掴み、あわや一触即発の状態に。
それでも芽衣はサッカー部へと足を運ぶ。ボール拾いをすれば話を聞いてやると言う言葉に、芽衣はその小さな体にボールをぶつけられても必死にボールを拾い続ける。
だが、その先に待っていたのは大きすぎる絶望。
約束を反故して話を聞いてくれないサッカー部員、そして自分のしていることを知ってもなお動きを見せない陽平に、ついに涙を流す芽衣。
辛辣な言葉をぶつけてくるサッカー部員に同行していた朋也の堪忍袋の緒が切れた瞬間、彼より先にサッカー部員を殴り飛ばす影―――
「芽衣を泣かすヤツは僕が許さないからなっ!!」
そこにいたのは、間違えることのない金髪―――春原陽平だった。
芽衣を泣かしたサッカー部に殴り込みをかけた陽平、それに加勢する朋也。だが、それだけで物語は終わらない。
互いの不甲斐無さに、朋也と陽平は互いを殴り合う。
それでも、その先にあったのは、
決して変わることのない、
あの日と同じ笑顔―――。
感想・考察はOPENからどうぞ。
<感想・考察>
春原陽平
彼は彼なりに考えていたのです。それはこの話を見てくれた人は解ってくれるはず。
でも、人が千差万別のように人の中には、自分の相手に対する好意や思いやりを素直に相手に向けることが出来ず、遠回りに結果として相手がプラスの状態になれば良いと思うような不器用な人もいるわけです。
そして、それが春原陽平。
散々悩んで、それでも朋也が相手なら芽衣を任せても良いと決断した陽平。そうしたところで、彼は芽衣を“妹”ではなく一人の“女性”として観たのだと思います。
恋愛は個人の自由だと自分の口から言った手前もありますが、芽衣が決めた相手であるのならばよほどの人物でない限り口出しはしない。だから何も口出しはしない。
そして、何より芽衣が誰かを好きになり、その誰かが芽衣を受け入れたのであるならば、芽衣を守る役目は兄である陽平からその誰かに譲られるべきだと考えたのではないでしょうか。
サッカー部に殴りこんだ彼の開口一番は「芽衣を泣かすんじゃねぇ。芽衣を泣かすやつは僕が許さない」でした。当然のセリフですが、こうした背景を考えた時、陽平は「まだ朋也では芽衣を守れない」と判断して「それならば自分が守らなければ」と殴りこんだ。もし、これで朋也が相手にとってかかるタイミングが少しでも早ければまた違ったようにも思えますがw
2話~4話の中では間違いなく彼は王道の主人公でした。嘘に振り回されたけど、彼自身は決して安っぽ嘘はつかず、自分の気持ちに正直に、真っ直ぐに生きる姿を見せてくれた。バカでもヘタレでも、大事なところは真っ直ぐで熱いからこそ、彼はKeyの主人公以外の男キャラの中でも比較的愛されるキャラなんだと思います。
春原芽衣
原作をプレイした感想日記にも書いたことですが、このルート内での芽衣は完全に空回りしている状態なので、私の中ではあんまり良い印象のあるキャラではありません。
そもそもいきなり泣き出すって……しかも泣き出した途端、一気に退行化。まぁ、設定が中学生なので致し方ない部分ではありますし、陽平を登場させる要素でもあるのでやっぱり仕方ないんですけどね……。でも納得がいかないと言うか、陽平の意思を無視してサッカー部復帰を勝手にやろうとするのであれば、あれくらいの辛辣な発言程度で覚悟が歪むのはいかがなものかと思った。
まぁ、それはともかく、少し冷静に分析を。
芽衣はサッカー部に復帰することが陽平が昔の陽平に戻ることの条件だと考えている。
では、はたしてそうなのか?
人を構成する要素の一つには周囲の環境が少なからずあり、あんな上下関係の意味を履き違えた連中のいる部に復帰したところでそこにおそらく意味はないでしょう。少なからず、陽平にとってプラスとなる要素がまるで見当たらない。
そもそも、芽衣は昔の陽平を最高の状態だと考えているようですが、では今の陽平はどうなのか? 確かに早苗さん相手に見せた態度はお世辞にも良い状態ではない。けれど、それは彼の本当の姿ではない。まぁ、この辺りは芽衣と言うより嘘を使ってしまった朋也やそれを認めてしまった陽平自身が悪い部分でもありますが。
何より、サッカー部復帰に対して陽平の意思がまるで介入していない。原作では、部員とのいざこざの前にサッカー部監督や部長とのやり取りがあります。あらすじで書かせていただいた、新人戦に出場出来なかった因縁の部分は原作のこのやりとりの部分から引用させてもらったものです。
結局、芽衣や陽平たちがしていることって春原陽平と言う個人意思がまるで介入していないものです。本人を蚊帳の外にして、自分たちの中で陽平にとって何が良いかと言うことを勝手に検索し勝手に決め付けて実行しているだけに過ぎない。
簡潔に言えば、一連の行動は彼女たちの単なる自己満足。どんなにそれが本人のためになろうが、当人のやる気と意思がなければ意味がないことを理解していない愚者の行為。
そんな人たちに決められたレールを走ることにはたして何の意味があると言うのか。
少なくとも陽平はそう考えるでしょう。たとえ復帰したところで、部員からは妹の懇願で復帰したと言う話が広まるでしょうし、そんな中での活動は例えあの腐りきったサッカー部ではなかったとしても陽平自身が気持ちよくプレイ出来るはずがない。
ちなみに余談ですが、原作ではその監督や部長からの提案として、高校の部ではなく別の場所(一般のサッカーチームへの所属)でのプレーを提案されています(それは芽衣たちが拒絶したはず……たしか)。個人的にはこちらの道にアニメでは走って欲しかったかもしれません。原作からずっと芽衣たちの行動は不満だらけだったので。
基本的に原作批准の話でしたが、改善点として有紀寧が関わってきました。有紀寧の話していることは、実は私を含め春原ルートに対して不満を持った原作をプレイした一部の者たちの言葉の代弁のようなものです。
周囲の環境に対する影響、今の陽平と昔の陽平に対する芽衣たち錯誤、サッカー以外(ないしこの高校の部以外)の道の模索の提案。
有紀寧が朋也たちに言ったことって、ここで私が疑問や不満として挙げた部分と一致するわけです。だからと言って全ての原作プレイ者の代弁ではないでしょう。ルートに対する感じ方はそれぞれですし。でも、有紀寧のカットとあのセリフは少なからず、私に近い感想を持ったスタッフがいたと言うことのような気がします。
さらに余談ですが、有紀寧の兄の話題。
正直、有紀寧ルートも恋愛要素が絡まないと難しい部分も少しだけあるのでどこまで出来るのか難しいですが、美佐枝さんルートが確定し、OPを見る限り勝平ルートも出てきそうなので、有紀寧ルートも伏線を捲いているだけあるのでやるかも。
そうなると、今回の「仲良しです」の意味の大きさを知るかと(それに関してはネタバレになるのでここでは避けておきます)。
岡崎朋也
半ばくらいまでは良い感じに芽衣のストッパー役になっていましたが、やっぱりダメでしたね。そもそもの原因は朋也のウソなので、その辺をもう少し後悔して欲しいかな、と思います。
友達とバカやっていることの素晴らしさ。
それはやっている最中である朋也や陽平には気づきにくいものなのだと思います。だから、疑似恋愛と言う愚かな一手を打ってしまったわけで。
でも、今あるものをありのままで見せてあげたら、きっとそれはそれで芽衣は納得して帰ったように思えます。将来のことを考えてないし、学校もサボり気味なのでいろいろ小言を言わないといけない相手ではありますが、少なからず今の陽平が見れるし、その時の陽平ならそんな大きく昔の陽平と変わらなかっただろうし。
余談ですが、陽平・朋也vsサッカー部はもう少しアツク描いて欲しかった。
朋也「俺もいることを忘れるな」
と加勢して
陽平「俺の背中はやっぱり岡崎、オマエに預けるぜ」
みたいな展開希望。
原作では、序盤に
陽平「俺の背中はお前に預けるぜ」
朋也「ああ! じゃあグサッと行くな!」
陽平「行くなよ!」
と言うやり取りがあっただけにwww
次回『君のいた季節』。美佐枝さんルート突入。うーん、正直あんま救いのあるENDじゃないので美佐枝さんは好きだけど、ルート自体はあんまり……。
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://aaillnv.blog16.fc2.com/blog-entry-1107.html
・http://abaton14.blog79.fc2.com/blog-entry-778.html
・http://ameblo.jp/azeaniblog/entry-10155523176.html
・http://anime-suki.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/clannad-after-3.html
・http://blog29taka.blog107.fc2.com/blog-entry-525.html
・http://blog.crosschannel.jp/Entry/1394/
・http://blog.goo.ne.jp/ka-bu-ki-chi/e/bd84c6bbecc31066230026aa0e48ae1f
・http://blog.goo.ne.jp/sakino-k/e/d627cc71281b5fc15ada1ed388391f6a
・http://blog.livedoor.jp/auauauau___/archives/1039571.html
・http://blog.livedoor.jp/koubow20053/archives/51127005.html
・http://blog.livedoor.jp/s_sasa/archives/51404219.html
・http://chunou2.blog97.fc2.com/blog-entry-571.html
・http://danceofeternity.blog76.fc2.com/blog-entry-1420.html
・http://dfpmblog.blog53.fc2.com/blog-entry-1277.html
・http://ducunt-volentem.air-nifty.com/fatecao22/2008/10/clannad-after-1.html
・http://fujiiisana.blog68.fc2.com/blog-entry-1244.html
・http://hazimarinokeikoku.blog62.fc2.com/blog-entry-266.html
・http://hinaxnagi.blog31.fc2.com/blog-entry-529.html
・http://hiroy.blog49.fc2.com/blog-entry-1209.html
・http://ivory.ap.teacup.com/nagaharuhenyo2/1308.html
・http://jigo.blog102.fc2.com/blog-entry-762.html
・http://kazekura.seesaa.net/article/108525382.html
・http://kouyanoblog.blog61.fc2.com/blog-entry-1509.html
・http://kurikou.blog87.fc2.com/blog-entry-1415.html
・http://lapis16.blog82.fc2.com/blog-entry-1161.html
・http://lapislazurirose.blog69.fc2.com/blog-entry-684.html
・http://maguni.com/diary.cgi?no=505
・http://maruton.blog55.fc2.com/blog-entry-2375.html
・http://mutekidesutekina.blog52.fc2.com/blog-entry-893.html
・http://nextsociety.blog102.fc2.com/blog-entry-496.html
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・http://ta1ka1to1o.blog64.fc2.com/blog-entry-71.html
・http://www.mypress.jp/v2_writers/firstsnow/story/?story_id=1779918
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毎度CLANNADに対する『愛』の籠もった感想に感服しております。
今回の芽衣のエピソードは何とも観づらかったです(苦笑)。
なんだか独善的に思えてしまって、イライラとしてしまいました。
経験希薄な子供特有のもの、とも言えますが。
次回から美佐枝さんですね。
どんな武勇伝があったのか気になっていたので楽しみです。