地獄少女 三鼎 第03話
『腐った果実』
人気急上昇のアイドル・森山ジュンと知り合ったゆずき。だが、彼女の周囲には昔、彼女にイジメられたことを未だに執念深く恨む女性・百田昌子の影がちらつく。
人は変わることはできないのか。そして、変わったことを受け入れることは出来ないのだろうか。
<あらすじ>
今、話題沸騰中の清純派アイドル歌手・森山ジュン(もりやま・じゅん)が出演する作品のロケ現場にたまたま居合わせたゆずきと秋恵。さらに、帰る途中に森山ジュンが露出魔の暴漢に襲われそうになっているところを助けたことをきっかけに、食事に誘われることに。
そんな浮かれ気分の二人の前に姿を現したのは、百田昌子(ももた・まさこ)と名乗る女性だった。自分の名前を言えば解ると言って何かが入った封筒を二人に手渡す昌子。
昌子のことをすっかり忘れ、ジュンたちとの食事に花を咲かせるゆずきたち。帰りがけに思い出して渡した封筒。その中身は、今の彼女とは裏腹の水着で悩殺ポーズをとるような写真だった。
彼女たちにこのことを内緒にして欲しいと言われたゆずきたち。だが、昌子はジュンを呼び出していた。かつて、ジュンが前の芸能事務所にいた頃、同期生だった昌子は、自分を使いぱしりとしてコキ使い、さんざんイジメてきたジュンの過去を暴露する。
それに対して土下座までするジュン。さらに写真を公表されたくなかったら、自分をデビューさせろと脅してくる昌子だったが、それに対しジュンは―――。
感想・考察はOPENからどうぞ。
<感想・考察>
森山ジュン
人は過去を反省して更生して変わることが出来る、と言う一つの例のような女性。かつてのイジメっ子としての性格はすっかり影を潜め、歌を愛し、愛するからこそ誰よりも努力するアイドル歌手へ転身した彼女。
いろいろと裏を勘ぐれば、幾らでもダークな推察は出来るでしょうが、あくまで画面上から読み取れた部分だけで言えば、彼女は変わることを受け入れることが出来た人間と言うこと。
そして、変わる前の醜い自分をも受け入れることが出来る人間と言うこと。
あえてコンサートで、抽象的であったとしても自分のしてきた過ちを告白する勇気こそが彼女の本質なのかもしれません。人気絶頂で出来ることではありません。それでも、過去の自分があったから、それが礎となって今の自分があるのだと胸を張って誇っている。
地獄少女の中では珍しく、人として誇れるキャラクターだったのかもしれません。
ただし、それを誰も彼もが必ず受け入れるとは限らないわけで......。
百田昌子
誰がどう見ても彼女の独りよがりで終わったお話でした。それ以外にない。昔の悪行をダシに使ったが、相手がそれを受け入れてしまったために、どうしようもなくなって糸を解いただけの女の子。
彼女はきっと“鏡”を見なかったのでしょう。だからこそ、今自分がしていることが昔ジュンにされていたことと同等かそれ以上に酷い悪行であることに気がつかなかった。
彼女が地獄に流されればまた違った展開なのでしょうが、結局ジュンが流されたために一定の鬱を感じてしまうところ。
ただ、地獄流しも亡霊たちはジュンを受け入れ、現世のファンもジュンを見続け、そして結局誰も昌子を見るものはいなかった。
昌子は負けたのです。
地獄流しでジュンを葬っても、結局どこへ行っても彼女はジュンに永遠に勝つことは出来ない。それはアイドルとしての魅力としても、人としての魅力としても。
それを別の側面から見ると、彼女もまたアイドルになるための努力を決して止めなかった人でもあるわけです。
努力の人。
その点で言えばジュンも昌子も同じ。でも、二人が進んだ努力のベクトルが正反対だった。
ジュンは、自分を磨く努力を続け、
昌子は、他人を陥れる努力を続けた。
ただ、それだけ。と言うにはちょっと昌子の選んでいる努力の道がアレなので何とも言い難いですが、そう言うことだと思います。
確かに、当時イジメられていたことは大きなダメージかもしれません。実際にイジメられていた人にとって、その時の恐怖や戦慄は味わったモノにしか解らないものだろうし、それに対する憎悪の深さや濃さもきっと味わったモノにしか解らないのかもしれない。
でも、目には目を、歯には歯を、と言う精神が正しくないことくらいは理解できるんじゃないかな、と思う。もし、昌子が今の自分のしている行動を少しでも振り返って、それがかつてジュンがしてきたことと同じことだと気づくことが出来ていれば……また違ったのかもしれません。
御景ゆずき×閻魔あい
ゆずきにあいが憑依しているのは確定っぽい。
今回、重要だったのは、ゆずきが、昌子が糸を解く瞬間を何かを通して見ていたこと。そして、それを見て止めることをしなかったこと(「やめて」とは言ったが)。
前者が誰の視点か判りませんが、位置的に一目連の観た映像を見ているような気も。後者は、まだゆずきが人の死・憎悪に対する認識が緩いからでしょう。少しずつこう言った経験を積むことで、過敏になって、その内身を呈してでも糸を解くのを防ぐような気がします。
次回『兄貴』。
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