夢使い #07
夢使い 第7話「秘密の花園」
サブタイトルにはかなり色々な意味が含まれていた、今回の夢使い。相変わらず、最後の選択肢で悪夢を生み出した者が選ぶ未来が、切ないと言うか妙にリアリティがあると言うか、そんな感じです。
その辺を含めて、今週の夢使いの感想は続きからどうぞ。
OP前&Aパート
教師・冬樹瑞樹は、同じ高校に通う女子生徒・高槻瑞穂と通い婚(半同棲?)と言う、他の人には絶対に言えない禁断の関係にあった。瑞樹は「自分は今の仕事(つまり教職)を辞めて、他の職を探すから、一緒に暮らさないか?」と言う言葉に、瑞穂も微笑みながら「考えておく」と告げる。
朝食の手伝いをしていた時、不注意で指を切ってしまう瑞樹。瑞穂がその傷を口に含んだ際、瑞樹の脳裏には過去の記憶が甦っていた。
それからしばらくして、瑞穂の目から見て瑞樹の態度が明らかに自分を避けているものだと感じるようになる。そんな折、瑞穂は学校が終わると同時にスーパーへ立ち寄り、夕食の買い物をして瑞樹のマンションへ。そこで植物の化け物に襲われる。しかし、そこを通りかかったらしい燐子の火炎攻撃で防がれる。
瑞穂は虫の知らせか、瑞樹の部屋へと駆け出す瑞穂。扉を開けると、そこはもうイバラで入ることすら出来ない部屋の状態が広がっていた。
遅れて到着した塔子は、玄関先で血のついた絆創膏を手に取り、さらに瑞穂から瑞樹との馴れ初めを聞きだす。
2人の出会いは入学式。複雑な構造になっていた校舎の中で迷っていたところを、無愛想だった瑞樹に助けられた。その後、植物を介して2人の関係は着々と進展し、愛を育んでいた。
馴れ初めを聞いた塔子は、「夢の持ち主が分からない限り、今日はどうしようもない」と告げ、一旦引くことに。翌日、塔子は夢床で真実を見るのだった。
Bパート
夢の正体が分かった塔子は、燐子・当事者の1人である瑞穂と共に部屋へと乗り込む。そこではイバラに身体を縛られた瑞樹の姿。だが、悪夢に囚われている割に、抵抗もせず、むしろ理解しているような瑞樹。そこで、塔子と瑞樹の口から何も知らない燐子・瑞穂へと真実が語られる。
瑞樹と瑞穂は、実は兄妹であった。ただ、両親の離婚、瑞穂を引き取った母親の再婚で苗字が変わったことがあって、2人は互いに血縁関係だとは知らなかった。それでも愛し合ってしまった瑞樹は、自らここで悪夢に囚われ、瑞穂が自分への恋心をなくしてくれることを、ただ待っていた。
全てを聞いて、それでもまだ瑞樹を好きだと言う瑞穂。その中で、とうとう悪夢が暴走。久々にドリームサイクロンを使わず(笑)、悪夢を元に戻した2人。そして、告げる。「決めるのは、あなたです」
数年後(?)、瑞穂は教会で幸せそうに結婚式を挙げていた。隣には真っ白なタキシードを着た青年。そんな2人遠くの木の陰から見つめていたのは、瑞樹だった。2人は、互いに兄妹の関係に戻る道を選んだのだった。
今回は以上です。
今回は、塔子と燐子の武器がどう観ても「モスラ」と「ゴジラ」にしか見えない(ノ∀`*)アイター さらに言えば、植物の敵は「ビオランテ」って言うゴジラシリーズに出て来た怪獣にも似てるし( ̄∇ ̄;)
とにかく今回は「秘密の花園」だったわけです。教師と生徒と言う秘密の関係、そして兄と妹と言う秘密の関係だったわけです。そして、最後に選んだのは「教師と教え子」でもなく「恋人」でもなく「兄妹」の関係。たぶん、普通の物語ならここで「恋人」の関係を選んで、最後のシーンで瑞穂の隣にいるのは瑞樹になると思うのですが、そうにならないのが夢使いらしいところ。リアルに考えた時、兄妹で結婚するのはたぶんどこの国でも無理でしょうし、日本の場合は自分たちに加え両親や親戚などにも世間体がある。そう言ったことを考えると、最後の選択は切なくて心では納得出来ない部分があるけど、リアルに考えれば妥当で理解出来る選択なわけです。
相変わらず、夢使いは考えさせられる話が多いです。特に最近は。理想と現実の狭間でどういった判断をするか……それは「夢」と「現(うつつ)」の間で生き、戦う夢使いと言う者たちを主役に据えた物語に相応しいことかもしれませんけどね。
Comment
Comment_form