シゴフミ 総評
死後の世界から死んだ人間によって出される、最後の想いを伝えるもの―――シゴフミ。そんな要素をテーマに、人の生き方、死に方、想いを重厚に描いたのが本作だと思います。とても特徴的なテーマで人によっては、鬱展開もあるためあまり好まない場合もあるでしょうが、一つ一つの描写がしっかりしているので本当に面白い作品でした。08年1月期の作品としてはおそらくトップクラスの出来。
そんなシゴフミの私の評価ですが...
A
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
シゴフミ
放映日:2008年01月~2008年03月(全12話)
私が視聴した放映局:テレビ埼玉、東京MXテレビ
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:S
原作があるらしいですが読んだことがないので、原作との対比は割愛。全体的に扱ったテーマが非常に考えさせられ、また答えを単一で導き出せるものが少ないテーマだったこともあって取扱いの難しいシナリオでしたが、非常に巧くまとまっていたと思います。
最終回のオチについては賛否両論あるでしょうし、謎も残ったままでしたが、私はこれはこれで一つの形だと思います。
演出 評価:B
フミカと言う存在を利用した二人の少女の内面をどこまで描けたかが最大の要素だと思います。まとまっていた方だと思いますが、それに関しては飛びぬけて優れていたと言うわけでもないかな、と。他の主要キャラも及第点と言ったところでしょうか? 特に演出に秀でていたわけではなく、シナリオで魅せていたアニメなのでこの辺が妥当かと。
作画 評価:A
目立って大きな崩れも見当たらず、比較的まとまっていた方。後は個人的なキャラ画の好みによって左右される部分かとは思います。塗り方とかを含めて。あくまで主観ですが、それらもろもろを含めて私はA評価としました。
CAST 評価:A
植田佳奈さんの演技がとにかく光ったかな、と思います。キャラ的には二人分演じているわけですし、何より低音の植田さんの演技を拝聴させていただいたのは、おそらく実質的に初めてでその良さにも驚かされました。
あとは、福音局系のキャラは総じて比較的ハマり役だったかな、と思います。学生側も良かったですが、福音局側に比べるともうひと押しって感じでしたかね。
OP/ED/BGM 評価:S
OP・ED共に秀逸。物語中のBGMも良く、個人的に音楽面ではレンタルマギカ・CLANNADと並ぶ三強でした。重厚でいて、動きの多い物語らしいOPとED、特にEDは聴き惚れました。本当に良かったと思います。
総合 評価:A
シナリオ、キャスト、音楽と最高と呼ぶに相応しいレベルでの展開。物語自体におそらく好き嫌いがハッキリと別れてしまう系統だったことが悔やまれるだけで、とても良い物語でした。
特にシナリオ面は、個人的な好みもありますが、非常に良かったです。地獄少女と似て非なる展開で、特に終盤鬱な展開があまりなかったのが観ていて良かったですね。地獄少女の重たすぎて鬱になりまくる展開も嫌いではないのですがw
二期も期待したいところですが、シナリオ的に難しいかな、と思いますが……どうなんでしょう。
おまけ
ベストキャラTOP3
1位 カナカ
杖カナカ。普段はお節介焼きで元気が空回りするほど溢れててうるさいと思わなかったと言えばウソになりますが、それでもその奥底にある純粋な想いと、誰にバカにされても胸を張って(人間じゃないので胸は張れませんが)誇って言える壮大な夢、そしてフミカへの信頼感。本当に良いキャラでした。
2位 フミカ
ミカの方。彼女が最後にフミへかけた「ありがとう」の言葉。本当に伝えたかった言葉を伝えたシーンは不覚にも涙腺が緩みっぱなしでした。
3位 チアキ
何と言っても9話は秀逸です。その後もチアキはいろいろと出てきましたし、物語のはしはしに出て来てはそこを固めていく良いキャラでした。
ベストエピソード
第9話「サイカイ」
話的には本来のシゴフミからはちょい外れた、ライトな展開でしたが、十分満足出来ました。先も少しばかり読めた部分もありましたが、それでも感動出来た良い話。
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