CLANNAD-クラナド- 第22話(最終話)
両親の過去を知ってしまった渚。今にも「辞めます」と言いかねない雰囲気に、何とか朋也は渚を励まそうと奮起する。そんな中で始まってしまった舞台。
しかし、渚は遂に演技が出来ず泣きだしてしまう。だが、その時、体育館の入り口に現れたのは姿を見せなかった秋生だった―――。
<あらすじ>
文化祭当日。
前日に、渚が両親の夢をあきらめた過去を知ってしまう最悪の展開に。それでも朋也は渚を励ましながら、渚の為にも、秋生たちの為にも、そして自分たちの為にも何とか舞台を成功させようとする。
演劇部の発表は午後から。時間があるし外に出てみないかとふさぎ込みそうな渚を気分転換させようと提案する朋也だったが、はぐれた渚が資料室で秋生が優勝した時の演劇コンクールのビデオを見てしまう。「演劇最高っ!」と叫ぶ父親の姿にますます自責の念の強くなる渚。
そして、本番。
皆に励まされながら舞台に立った渚。観客席には大勢の生徒や関係者―――その中には、美佐枝や芽衣、智代らはもちろん、母親の早苗の姿も。ただ、秋生の姿はどこにもなかった。
始まった劇。しかし、脳裏に浮かぶ両親が夢を諦めた事実とそしてビデオに映っていた夢を追い輝いていた父親の姿に、渚の口からセリフは出てこない。代わりに大粒の涙をこぼしながら立ち往生してしまった渚に、観客たちもどよめき始める。
渚を信じながらももうダメかと思った時、舞台となっていた体育館の入り口に現れたのは、姿を見せていなかった秋生だった―――。
続きはOPENからどうぞ。
※私は原作ゲーム既プレイ者です。ネタバレは出来るだけ回避していますが、原作既プレイ者としてネタバレにならない程度の補足をあらすじではしていますのでご注意ください。
<あらすじ(続き)>
「子供の夢は親の夢なんだよ! お前が叶えればいいんだ!」
体育館に入ってきた秋生は本番中であることを無視して声を張り上げる。その声に泣き崩れそうだった渚がようやく顔をあげた。
「俺達はお前が夢を叶えるのを夢見てんだよ! 俺達は夢を諦めたんじゃねぇ、自分達の夢をお前の夢にしたんだ! 親っていうのはそういうもんなんだよ! 家族って言うのはそういうもんなんだよ!」
精一杯、ありったけの想いをこめながら叫ぶ秋生。
「だから、あの日からずっと…パン焼きながらずっと… それを待ち焦がれて生きてきたんだよ! ここでおめぇが挫けたら俺たちは落ち込むぞ、てめぇ! 責任重大だぞ、てめぇーー!!」
その言葉に、演出として上がっていた朋也も舞台に駆け降りる。舞台袖まで来ると、秋生に負けぬ声で渚に声をかけた。
「俺や春原ができなかったことを今、お前が叶えてくれようとしてくれてるんだ。 俺達の挫折した思いをお前が、今、背負っているんだよ!」
夢を自分に託してくれた父、そしてあの時坂の麓で立ち止まっていた自分の背中を押してくれた朋也。二人の恩人に大きく背中を後押しされて、渚はようやく
「あなたをお連れしましょうか この街の願いの叶う場所に」
世界に一人残された少女とブリキのロボットの物語を始めた―――。
舞台は成功したと言えた。最後に渚が歌っただんご大家族が微妙だっただけで、そこまでの観客の感触は良かった。
夕方、渚と朋也の前に姿を現したのは直幸だった。劇を見ていて、昔を思い出したと言う直幸。まだ、その顔を直視出来ない朋也だったが、その背に「飲み過ぎるなよ」と声をかける。古河家、そしてこの劇を通して朋也の中でも何かが少しずつ変わりつつあった。
翌日の振り替え休日。二人でデートをした朋也は、最後に行く場所を休日の部室を選んだ。
「俺と付き合ってくれ、渚。お前のことが好きだ。 だから…これからもずっと俺と一緒にいて欲しい」
朋也の告白に頷く渚。
まだ、二人がともに歩いていく道は始まったばかり―――。
<感想>
本編最終話です。泣けなかったのはたぶん私自身のせいで、出来は良かったと思います。
やはり例外ではなくAパートから劇を始めるまでは、イライラしながら画面を見ていましたが、それでもいろいろとアニメ版となって救いとなった部分は多かったです。その中でも特に救いだと感じたのは、朋也。ゲーム中ではプレイヤーの分身たる主人公である彼ですが、確かゲーム中では渚に自分を含めみんなの期待を背負っていること、ここで劇を投げ出してしまったら今までしてきたことが無駄になることは語っていなかったように思えます(だからこそ、同シーンのゲームプレイ中では余計にイライラしていた気がするし)。
でも、アニメ版では語ってくれました。それが救い。どうしても原作ゲームから入っている身としては、未だに朋也がプレイヤーの分身である域から抜け出していません。客観的な評価やアニメーションとして楽しむ上ではこれ以上ないデメリットではありますが……。ただ、感情移入し易いメリットもある分、朋也がしっかりとしてくれているとその分アニメにも感情移入出来ます。
それでもやっぱり渚の選択に鬱になってしまうんですよねw
夢を子供に託した両親。子供の夢を夢に変えた両親。
これが全てだと思います。夢を託したと言っても、別に渚が演劇をする必要はなくて、単に渚の夢を渚が叶えてくれることが、「夢を託す」と言うことだと思います。言い回しとしては「夢を託す」と言うより「夢を叶えることを託す」と言うものだと思います。
子供の夢を夢に変えたと言うのは、より正確に言えば、親から子供への一方的なものではなくて家族の夢は自分の夢、と言うのが理想の家族形態の一つでアフターまで含めればCLANNADの古河家は正しくソレに当てはまると言えるでしょう。
個人的には、後者の論理に凄く納得するわけです。確かに秋生は演劇、早苗は教師と言う夢を昔持っていた。けれど、それは一生持ち続けなければいけないと言うわけではない。夢は人生と言う道を歩いていく中で少しずつ変わっていくものだと思います。その中で、秋生と早苗はかつて持っていた夢以上の夢―――渚と言う最大の夢が出来ていた。その夢に気づいたときに、かつての夢との選択を迫られ、秋生たちは渚と言う夢の方を選んだだけ。
だからこそ秋生の怒りは尤もなんですよね。たぶん、秋生が渚を叱ったのはアレが最初で最後ではなかろうかとさえ思います。 本当に秋生がいてくれて良かったとCLANNADと言う作品においては思います。ト言うか、いないとボロボロですがw
個人的には良く朋也が我慢し続けたな、と思いますね。私ならAパートの冒頭でキレてそうです(爆 ただ、何度も言いますが、ゲーム版よりはだいぶソフトになった渚のおかげで、想像していた以上に鬱だったり、イライラしたりする展開は避けられた感じがします。その辺は、朋也のセリフ含め、もしかしたら京アニの中にも、ゲームをプレイして私と同じ感覚を持ったスタッフの方がいて下さって、改変してくださったのかな、とも思いますが。
終わり方は無難です。今さら告白?とさえ思う二人ですからね。でも、こう言うケジメは大切だと思いますし。最終回としてはどうだろう、と思う部分も少なくないですけれどね(どうせなら、打ち上げのシーンがEDになるくらいでも良いくらい)。
下手な恋愛モノではなく、あくまでテーマである家族を最後まで描いた結果が、この無難なエンディングなんだと思うので、CLANNADと言う作品に置いて家族と言うテーマが最大限描けて、恋愛が二の次である終わり方は妥当であり、最高の終わり方なのだと思います。
もちろんこのラストも、アフターがあるという前提での「最高」。京アニがマジで尺とか予算とか無視して本気でアフター作ったら、たぶん神作になると思いますが……はたしてどうなるか。
美佐枝さんと猫のシーンは正直、細かい芸当だと思いました。本当はこれにも深い意味があるんですけど、智代ルートを通らない時点でやるのは難しいと思ってたのでw 芽衣ちゃんがいたのは驚きですね。まぁ、居ても自然ですけど。
でも、風子はいなかった。まぁ、出すのが難しい部分ではありますが、ちょこっと背景に交えておくなり、無数の生徒たちの中に紛れ込ませておくなり、京アニならそれくらい出来た気がするのですが……。番外編に期待?
次回(番外編)、『夏休みの出来事』。
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
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ども!
ましてや、夢なんぞで飯が食えるかっ!
などと、ひねくれた「おぢさん」ですが、
今回の話は、いいですよねっ、
番組改編時は、特に感動的なお話が、
ラッシュのごとく現れますが、
その中でも、この作品は、異彩を放っていますねっ。
まぁ、夢は子供に託すってのは、
途中見てて、なんとなく、
そんな展開になるかなって、感じましたが、
それでも、感動しました!
ふと、小学校の卒業時に、
みんなに、東大で会おうねっ!
などと、はしゃいでた自分がなつかしい・・・。
>夢は人生と言う道を歩いていく中で少しずつ変わっていくもの
現実には、そう云った変化が多いですよねっ、
世の中、殺伐としていますが、
いつまでも、夢は変化してでも、
なくすよりは、いいかもですねっ。
ところで、「朋也」と父親の関係は、
ちゃんとフォローがあってよかったです。
たった一言でしたが、これがきっかけとなればいいですねっ。
では、