ひぐらしのなく頃に解 第17話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[ひぐらしのなく頃に解]
ひぐらしのなく頃に解
第17話「祭囃し編 其の四『謀略』」
全ては三四の思惑通りに進んでいた。否、そのはずだった。女王感染者たる梨花の協力拒否の危機も乗り越えた。しかし、最大の支援者だった小泉の死は三四の計画の全てを破綻させる。その時、伸ばされた手は神か、はたして悪魔か......。
<あらすじ>
※あらすじ・考察は「月の静寂、星の歌」様の記事を活用させていただいております。
悟史と沙都子。それは、彼の本当の子ではなかった。連れ子で、特に沙都子はなかなか懐いてくれなかった。だから厳しく叱ることもあった。さらにダム戦争での誘致賛成は村での孤立を生んだ。
―――良い父ではなかった。これからはうんと優しくしよう
その決意とは裏腹に、沙都子の症状はL5に達し、そして......。
L5に至った沙都子の解剖スケジュールが入江に上がってきた。断固として反対する入江は、何としてでも治すために女王感染者たる梨花への研究協力を梨花の父へ依頼する。怪しい研究だとして拒む母とは裏腹に、それで沙都子が救えるならばと梨花は承諾する。
今の入江の原動力となっているのは、父の変貌。精神外科と出逢った入江は、父が外傷らしい外傷がなく、脳の障害による精神異常だったのではないか、そしてそこを治すことが出来ていれば―――。
その想いで今の入江がいた。非人道的だとして排斥されていた中、三四に拾われ、そして今がある。
犠牲を無駄にしないための罪の意識と命を扱うが故の誠実さを最低限持ち続けたいと言う入江に対し、三四はそれは偽善だと一蹴し強い信念と揺るぎない鉄のような意思だけが結果を紡ぐ。そのためには幾ら手を血で汚し、世間の倫理と戦うべきだとするが、入江はそれを受け入れようとはしなかった。
ある日、入江と三四は報告会に出ていた。雛見沢症候群は、女王感染者たる梨花の協力もあって飛躍的に解明が進んでいた。しかし、三四にとってこの結果は入り口でしかない。“寄生虫が人の精神をも支配する”と言う祖父の提唱を認めさせなければならないのだから……。
続きは、OPENからどうぞ。
※管理人は、原作未プレイ・PS2未プレイ・第一期閲覧済みの状態で本記事(主に考察)を書いています。
<あらすじ(続き)>
梨花に沙都子への投薬を暗に求められる入江。まだ試作段階を出ないことに不安を覚える入江だが、命の本当の重さを知り、日々後悔と自責を忘れない入江の作った薬ならば信用出来る、と説得される。
一方、三四は「女王感染者の死後、48時間以内に感染者全員が急性発症し末期症状となって暴動を起こす」と言う一二三の論文を“東京”に提出する。かつて踏みにじられた論文が、今は手のひらを返したように食い入るように見ている姿を滑稽に思いながらも、三四はもう少しで全てが叶うと確信する。
そう、緊急マニュアル34号は賛同を得た。
始まった投薬治療は、成功した。無論、一気に全快するようなものではないが、それでも着実な進歩。しかし、そんなやり方に三四は苛立ちを覚える。さらに、梨花が高熱を発症したことで、古手家から協力は以後最大三ヶ月までと期限を決められてしまう。
その事態にさらなる苛立ちを募らせる三四だったが、全てを打開すべく、一手を打つ。
“オヤシロ様の祟り”
一年目をダム建設作業員行方不明及び現場監督バラバラ殺人事件、二年目をダム賛成派の筆頭だった北条夫妻の白川自然公園転落事故。
その共通点を見出した三四は、三年目の祟りとして古手夫妻を怪死と自殺に見せかけて殺すことで、古手梨花に協力反対を示すものを消した。
勝った
しかし、三四が高笑いをした頃とほぼ同じに鳴る電話。それは最大の支援者だった小泉の死を告げるものだった。
事態は反転した。
最大の支援者を失った三四の計画は頓挫。“東京”は雛見沢症候群のある程度の解明と一定の治療法が造られたことで、三年以内に入江研究所の閉鎖を決定。
雨の降る中、傘もささずに歩き続ける三四は失望と絶望に支配されていた。そこに現れた黒塗りの車。窓が開いた車内から覗いたのは眼光鋭い女性だった。
三四の味方だと言う彼女。三四が雛見沢症候群を研究する本当の理由を言い当てた彼女から差し出される右手。三四は、その女性―――“野村”の手を取った。その瞳に、危険な光を再び宿らせながら......。
<感想>
オヤシロ様の祟り、一連の連続怪死・失踪事件、それらの謎が明らかにされて一本に繋がったわけですね。本当に驚かされる展開でした。非常に巧みで、且つ狡猾。全てが鷹野三四の意思の繋がりだったとは...。
一年目:バラバラ殺人事件
生きた検体の解剖の必要性から、山狗に命じて二名を雛見沢症候群L5へ。その内、一人(ダム建設作業員)を捕獲、後に入江研究所にて解剖(そのため、死体が残らず行方不明扱い。また彼が持っていたもう一人のL5患者の右腕も入江研究所で処理されたものと思われる)。
もう一人(ダム建設現場監督)は、その一人によって殺害され、バラバラにされて共犯者各個が補完することに。しかし、自首したのか右腕以外は出揃うことに。そのため、現場監督は死亡扱い。
二年目:北条夫妻転落事故
北条沙都子のL5発症。そこに至った両親と沙都子の不仲によるストレス状態から沙都子が被害妄想による狂乱状態へ移行。(本人としては)正当防衛として両親を突き落とす。山狗の動きにより、事故として処理。
三年目:古手家当主怪死(毒殺?)、古手夫人自殺
梨花の研究打ち切りを迫られた結果、両親の殺害を計画。古手家当主を怪死、古手夫人を自殺に見せかけて殺害。その際、一年目、二年目の事件をそれぞれオヤシロ様の祟りであると関連づけた遺書を残す。
三年目の遺書によって一年目と二年目を、後付けで関連性を持たせたところが巧み。警察(特に大石)が捜査していたのも、結果として三四にとっては好転したわけですね。一年目の死はダム建設作業関係者が、二年目はダム賛成派が死亡している事実があることで、その目は必然的に園崎家に向く。
三年目の事件は、遺書通りともとれるし、大石辺りなら園崎家が御三家としての権威を確実にするため古手家の地位低下を狙った、とも取れるわけですから。
入江京介
三四が研究者なら、彼は医者。人の命を扱う上での誠実さと罪の意識による自戒を忘れない心は本当に素晴らしいと思います。どうしてこの人があんなロリコンになってしまったのか(爆
それはともかくとして、彼には彼の過去がしっかりとあったんですね。事故による父親の精神異常。当時の(おそらくこの時代では現在も)医学界では、精神異常なんて認められていないでしょうし、そのことが彼を医者にして今に至らせる原動力なのでしょう。
同時に三四にとっては(高野三四以降の)自分に似た過去を持つため共感を得やすい反面、互いの信念がしっかりとあるため反りが合わなくなった時にどちらも折れない危険性があるわけで、それが今回露呈した感じ。
鷹野三四
入江が医者なら、彼女は研究者。そこに人命の尊重も何もなく、ただ望む研究結果とそれによる後世に名を残すことを目的としている。三四と京介の最大にして、最悪の価値観の違いはここにあるんだと思います。他人を治す医者に対して、自らを満たす研究者。それは決定的な差となって17話で現れたわけです。
同時に、小泉の死でバックを失った三四。そして現れた新キャラ…。三四ならここで折れないでしょうから、さらなる手を打ってくるでしょう。
新キャラ(野村?)
野村の名は「月の静寂、星の歌」様の記事より。
とりあえず、不明なのは三四の過去を知っていること。特に資料を足で踏まれたことに起因する、雛見沢症候群研究の真意を知っていることは意外。
彼女が誰なのか、可能性は幾つかあるかと思いますが…とりあえず、私の仮説はこれ↓
1.(小泉派の)派閥権力者(ないしその秘書など関係者)
彼女自身が口にしていたように、雛見沢症候群の研究が派閥争いのスケープゴートにされたのだとしたら、当然派閥争いをする以上、スケープゴートにした彼らと敵対する派閥がいるわけで、その関係者と言う線。
小泉派かどうかは不明w ただ、一二三と三四のあの過去を知る人間はそんなにいないでしょう。せいぜい、実際に参加して論文を踏みつけた議員くらい。もしくは、そのことを聞いた、当日参加出来ず手を引くよう言われた小泉。
そうなると小泉が自らの死の直前に、誰かに三四のことを話して後を任せている可能性が考えられる。なので小泉派。
仮に小泉派ではなくても、政治家なわけですからあらゆる手を使って情報の探索は得意でしょうし、小泉の死を想定した派閥争い時に、使えるコマとして三四をリストアップ。三四の過去を調べている中で、論文踏みつけ事件にも行きあたった、と考えられる。
2.軍部関係者
生物兵器としての転用が可能な雛見沢症候群。その特性に目を付けた軍部が、彼女の研究を軍事転用するために仲間に引き入れようと画策している、と言う線。
基本的に1と同じ理由。
軍が、生物兵器を欲しがる理由は…無数に考えられるw 敗戦に対するリベンジだとか、その他諸々…。
ただ、三四に三佐の地位が与えられていること、小泉が確か一二三に階級で呼ばれていたことを考えると、小泉が元軍人で三四も処理としては軍関係者だと仮定出来る。そうなると、政界より軍の方が小泉支持層は多い気がするので、可能性としてはこっちの方が高いかもしれない。
今のところ妥当で無難な考察w 他には過去を知ると言うことで梨花に羽入がいたように、三四にいる神のような存在とも考えましたが、それなら今まで現れなかったことは不思議ですから却下w
<MVC>
入江京介
二週連続で彼に好感的スポットが当たった気がする。まさか、こんな彼がロリメイドマニアになるとは(w
それはさておき、しっかりと彼の過去が描かれることで彼の持つ信念の強さの意味。そして、鷹野三四との対立が描かれたので良かったと思います。
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://aaillnv.blog16.fc2.com/blog-entry-862.html
・http://angelnotes.blog46.fc2.com/blog-entry-1239.html
・http://benix.blog93.fc2.com/blog-entry-296.html
・http://blog.livedoor.jp/darth_mayuge/archives/50957011.html
・http://blog.livedoor.jp/koubow20053/archives/50854402.html
・http://blog.livedoor.jp/natsu_ki00/archives/50744648.html
・http://blog.livedoor.jp/puzzlize/archives/51119382.html
・http://blog.livedoor.jp/radical_weapon/archives/51105068.html
・http://blog.livedoor.jp/shibachi1/archives/51148121.html
・http://happy2material.blog41.fc2.com/blog-entry-1015.html
・http://happyuki-blog.at.webry.info/200710/article_74.html
・http://honwoyominagara.seesaa.net/article/63749801.html
・http://kouyanoblog.blog61.fc2.com/blog-entry-516.html
・http://lessiy.jugem.jp/?eid=839
・http://maguni.com/diary.cgi?no=274
・http://maruton.blog55.fc2.com/blog-entry-1622.html
・http://omochiyasan.blog69.fc2.com/blog-entry-832.html
・http://plaza.rakuten.co.jp/accessairphoto/diary/200710300003/
・http://plaza.rakuten.co.jp/aoi78/diary/200710310000/
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・http://plaza.rakuten.co.jp/syofactory/diary/200710300001/
・http://seraraku.blog58.fc2.com/blog-entry-1403.html
・http://subcul.jugem.jp/?eid=635
・http://www.mypress.jp/v2_writers/kasumidoki/story/?story_id=1672435
・http://www.todasoft.net/blog/archives/2007/10/_17_6.html
次回、『祭囃し編 其の伍『最後の駒』』
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