クレイモア 第26話(最終話)
クレイモア 第26話(最終話)「受け継ぐ者へ」
<あらすじ>
限りなく覚醒状態に近づいてしまったクレアは、更なる力に目覚めたプリシラに襲いかかる。激突する二つの覚醒体は、もはやミリアたちの手に負えるものではなくなっていた。
―――クレアが、クレアではなくなっていく。
その様子を再び、まざまざと見せつけられたラキだったが、それでも今度は逃げない。むしろ、近寄ろうとさえしたが、そこはジーンに抑えられた。
あの激しい戦いの中では、ラキは到底耐えられるものではない。
クレアとプリシラ
共にテレサへの深い情を持つが故に戦う二人。
しかし、その情は180度違う。
クレアがテレサへ愛情を持っていれば、プリシラはテレサへ憎悪を抱く。
しかし、戦士採用数か月でNo.2にまで上り詰めたプリシラの潜在能力は伊達ではなかった。あっという間にクレアは追い込まれる。
だが、それでもクレアの脳裏にはテレサの首が撥ねられたシーンが蘇ってきて......。
続きは、OPENからどうぞ。
<あらすじ(続き)>
プリシラが見せてしまった、クレアを見下したことによる一瞬の隙。
それをクレアは見逃さなかった。背後から伸びる触手と合わせて高速剣で一気にプリシラを切り刻むクレア。
思い返されるテレサへの恐怖に、プリシラは再び少女の姿へと戻る。そのプリシラに、遂に復讐の刃を振り下ろそうとした瞬間、その前にはラキが立ちはだかった。
「行っちゃダメだ、クレア!!」
そう言ってクレアに抱きついたラキは、自分の想いを口にする。好きだから、今度は必ず自分が守るから…だから、妖魔になってならないでほしい。
いつかあった似たような光景。
ラキに抱きしめられ、覚醒せずに済んだあの日の光景がクレアの中に蘇る。
そして
「人として生きろ」
そう言い続けた、テレサの言葉と想いも―――
しかし、限りなく覚醒してしまったクレアはもう戻らないと言う。そして、その想いとは裏腹に背後の鋼の触手がラキを殺そうと襲いかかる。
だが、それを防いだのはジーンだった。
ラキを弾き飛ばし、代わりに自分がその串刺しとなった。
今の現象を、あの時―――クレアが覚醒してしまった自分を助けてくれた時と逆だな、と話すジーン。すでにその傷は致命傷。ならば、この命と引き換えに、あの時かけてもらった言葉と想いをクレアに返すと言うジーンは、クレアが自分の妖気と同調すればそれで人の側へ引っ張ると言う。
だが、人に戻ったところでプリシラが倒せないのであれば生きる意味はないと言うクレア。そんなクレアにジーンは喝を入れる。
―――生きる意味など後で探せば良い
―――それでも、忘れるな
―――クレアに生きていて欲しいと願った者たちがいて
―――クレアに想いを託した者たちがいることを
眩く光る妖気。
次の瞬間、クレアは人に戻っていた―――ジーンと言う、戦友の命と引き換えに。
高みの見物を止めて降りて来たイースレイは、プリシラを抱えるとこの場は引くと言う。最後にラキに、再び会うこともあるだろうから剣の腕だけは磨いておけ、とだけ言い残して...。
戦乱は終結した。
ルヴルは、ガラテアから明確なクレアの死を語られないことに不信を抱きつつも、死体を確認するほど戦乱の後始末は暇じゃないとして、それを止めた。
プリシラと対峙して生き残ったミリアたちは、それぞれの道を歩き出す。ミリアは組織の情報収集をしつつ機会をうかがい、ヘレンとデネヴは共に組織を抜けて剣の腕を磨くと言う。再び、再会することを誓い合う三人。その場にはいないが、当然その中にはクレアも入っていた。
そのクレアは、ジーンの墓の前で彼女の言葉を反芻していた。
生きろと願うものたちがいて、託された想いがある。
今後もプリシラを追い続けることになるだろうが、確認出来た想い。
心配をかけたラキも自分と再び歩くと言ってくれた。強い風が吹き抜けて、厚く覆っていた雲が晴れて青空が広がる。それはまるで今のクレアの心の中を示すように…。
ラキと共に歩みを始めたクレア。振り返ったジーンの墓標のさらに先の青空へ、テレサを想う。
「テレサ…私は生きている。…あなたはこれを良いと言ってくれるだろうか」
ふと、クレアの目にはテレサの姿がジーンの墓標に重なる。
そして、ふっとあの優しい笑みをクレアに向けてくれた。
そのことが嬉しくて、泣きそうになる想いをこらえて歩き出す。
きっとクレアの中には、テレサが託した本当の言葉と想いが蘇っていることだろう。
―――人の中で、人として生きろ…クレア
<感想>
最終話ってこう言うものだよね! と言うのを、久しぶりに感じた(ぇ いや、ほらここまでの最終回ってらき☆すたとかエル・カザドとか結構、普通じゃないのが多かったので、今期はσ(^◇^;)
まぁ、終わり方自体はきっと納得出来ない人は納得出来ないんだと思う。プリシラとの決着もつかずじまいだったし。
でも、そこがミソなんだと思う。
あそこでプリシラを手にかけたら、クレアは完全に覚醒する。そう言う暗示があったんだと思う。そんなスタッフの意思をくみ取ったラキが立ちはだかったわけで。
復讐だけで生きるのではなく、人として生きて欲しい。
それはきっとラキを通して伝えられたテレサの想いだと思うのです。彼女が再三言い続けた言葉が「人として生きろ」と言う言葉だった。
まぁ、確かにクレアはすでに戦士として単なる人間ではなくクォーター、しかも半覚醒状態ではあるのですが、心は人として生きていける、そんな気がします。
クレアって詩音型の復讐者なんですよね(詩音って言うのは、「ひぐらしのなく頃に」と言うゲーム原作のアニメのキャラクター)。詩音は、悟史と言う恋い焦がれた相手の復讐としていろいろな行動を取っていくわけですが、悟史は詩音に「妹を頼む」と言う旨を託していた。でも、それを忘れてしまっていて、妹まで…と言うのがまぁ、そう言う展開なのですけど、クレアもそんな感じかな、と。
結局、クレアは復讐をしていく中で受け継ぐべきテレサの本当の想い(人として生きろ)を忘れてしまっていた。それが最終回で蘇って~~と言う感じですから。復讐ってのはもともと自分のためにやるものですから、結果的に最終回では「単なる復讐のため」と言うこれまでのクレアの戦士としての姿から一歩進んだ形になったと思える。
だから、最後のテレサの幻影が見えたシーンは思わず泣きそうになりました。と言うか、かなり涙ぐんでいたような…。まぁ、それだけクレアと言うキャラにも、テレサと言うキャラにも、クレイモアと言う作品にも思い入れが強かった、と言うことなのですが。
ジーンが褒めたように、最終話にしてラキも一歩を踏み出し、それなりに存在意義を見せてくれたかな、と思います。
安直に、前回同様ラキが抱きしめて戻るのではなく、そこにジーンと言う犠牲があることも良かった原因でしょうね。
全員無事のハッピーエンドではないですが、もともとそう言う作品ではないと思いますし(そんなこと言ったらイレーネとかフローラとか無数に死んだキャラもいるわけで)、少しの味方の犠牲の上に主人公たちが再び歩き始める、と言う終わり方は個人的に好きな方ですね(DTBみたいに大量の味方の犠牲があると、凹むのであまり好きではないのですが(汗))。
余談ですが、犠牲がない完全ハッピーエンドは特に戦闘モノのアニメの場合は、正直あまり好みではない。戦っている以上、犠牲はあるはずなのにそれがないってあり得ないし。もし、そんな最終回の展開でも私が高評価を与えている作品があるなら(と言うかたぶんあるのですが)、そう言う作品はおそらくそう言った展開を超えた何かがあるからだと思います。
<MVC>
ジーン
良い言葉を投げかけてくれたと思います。
生きる意味などあとで見つければ良い。なかなか、あの場面で言えることじゃないですね。まぁ、少し振り返ればテレサも後で生きる理由を見つけたように、後で見つけることだってできるはずで。と言うか、ラキの存在がある以上クレアが気づいていないだけで、もう生きる理由は半ば出来ているんじゃなかろうか、とも思うんですけどね( ̄∇ ̄;)
こう言うのを名誉の戦死と言うんだと想います。哀しいけど、でも死してなお存在感あふれるキャラクターと言うことで良いキャラだと思いました。
スタッフの方々、2クールの間、お疲れ様でしたm(_ _)m DVDも期待していますヽ(≧▽≦)ノ
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://blog.livedoor.jp/paprika200502/archives/51216934.html
・http://freeagent.blog34.fc2.com/blog-entry-555.html
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・http://kazekura.seesaa.net/article/57252345.html
・http://plaza.rakuten.co.jp/avene/diary/200709260000/
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・http://raitoningu.at.webry.info/200709/article_21.html
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