ヘヴィーオブジェクト 第11話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[ヘヴィーオブジェクト]
『二人三脚登山は命懸けで イグアス山岳砲撃戦 II』
≪あらすじ≫
チャフミサイルの影響で衛星による索敵がおぼつかない中、『マスドライバー財閥』の強襲で沈黙する第52機動整備大隊の最新鋭オブジェクト『ブライトホッパー』。マッハ25で飛来する砲弾は、まったく予想外の方法でその狙いを定めていた。見事に裏をかかれた形で先手を取られ、続く攻撃によってベイビーマグナムとベースゾーンは大きな被害を受けてしまう。分断され、交戦能力を失ったクウェンサーたち第37整備大隊に残された道は、可能な限り早く撤退すること。そんな折、残存する第52機動整備大隊から提案されたのは、最悪に近い選択肢で――。
(公式HP STORY より抜粋)
≪感想≫
無 能 な 味 方 ほ ど
厄 介 な 存 在 は い な い
どこの時代のどんな世界のどんな組織であれそれは変わらないようだ。結局、相手に出し抜かれた腹いせに国家のないから外交問題に発展しないだろうという部分での虐殺に等しい作戦。結局、オセアニアの時と大差ないことを今度は自軍の味方がやろうとしているのだから凄いものだ。まぁ、前回クウェンサーたちも人的被害がないという理由で山ふっ飛ばしてたけど、そこの因果応報と言われればそれまでだとも思うが。
無能な味方といえば、フローレイティアにとっては貴族社会、さらには自分の家族すらそういう存在になるのかね、こういう場合。
さて、結局のところ、この作品は意図的に狂わせているわけだ、世界を、人を。世界各地で小さな紛争は数知れず、テロ行為も多発する中で、それでも大規模な世界を巻き込む大戦争をしなくなって七十年余りの世界で生きる私たちからすれば、この世界の人々は狂っている。戦争が人を狂わせるのかと思えば、貴族社会で母体として利用価値が高くオークションでその権利を売り買いされているフローレイティアの存在を考えれば戦争でなくてもこの世界の人々と、それが黙認・容認されているこの世界そのものは確かに大きく狂っていると思える。
その狂った世界に、社会に、人々に喧嘩を売り続けるのがクウェンサーたちだ。彼らが私たちに近い価値観を有していて、その価値観に基づいて反逆を起こす。だから彼らは主人公たりうるのだな、と再認識した。「共感」「理解」というのは小説に限らず多くのエンターテイメントにおいて重要なファクターだと私は考えている。私たちがクウェンサーと、その敵とを無意識に天秤にかけて結果としてクウェンサーたちの言動に正義があるのだと感じるように全てが仕組まれているわけだ。
これはある意味で現代社会を舞台にすると成り立ちづらいと思う。オブジェクトがなく、世界の国家の形も今とほとんど変わらない世界が舞台なら、たぶんクウェンサーたちの行動にこれほど正義は感じないだろう。それは私たちが現代社会と密に繋がっているため、例えばクウェンサーたちの敵役の立場や心理状態を「理解」したり「共感」したりしてしまう要素が強まるから。
だからこそ、この作品ではオブジェクトという架空の兵器が戦場を支配し、世界体制も今の国家とは違った枠組みで構築されている。私たちにとって良くも悪くも理解が及びづらい「異世界」を舞台とすることで、その中で現代の私たちに近い価値観を持つクウェンサーたちとだけに共感や理解のパイプを直結して物語を勧善懲悪にすら似ている状況を生み出しているのだろう。
それにしても、今まではずっと敵は敵だったわけだが、今度は敵に加えて味方まで止めないといけない。おまけに、クウェンサーは敵とオブジェクトを、ヘイヴィアは味方のダム破壊を別個に止めないといけなくなった。当然のように回を追うごとにミッションの難易度が上がっているわけだが、その上二手に分かれての行動。
どうなるか楽しみ……だけど、年越しそうだな、このエピソード(笑 来週だけでケリがつくんだろうかw
≪TB先 参照リンク(URLアルファベット順)≫
赤字はTBが現在弾かれてしまっているBlog様です。
現在、nifty系、so-net系はほぼ全滅。livedoorは調子がいいと送れます。
・http://amaebi1988.blog.fc2.com/blog-entry-1427.html
・http://guutaranikki.blog4.fc2.com/blog-entry-12552.html
・http://natusola.blog105.fc2.com/blog-entry-4480.html
・http://puchimaru2.blog.fc2.com/blog-entry-2809.html
・http://yaplog.jp/tiwaha/archive/1279
もしよろしければ、拍手ボタンをポチッと押して下さいm(_ _)m 管理人のモチベーションが上がります(ぉ
- at 10:25
- [アニメ(放送終了):ヘヴィーオブジェクト]
- TB(4) |
- CO(2)
- [Edit]
NoTitle
禁書と違って敵側に読者の同情を誘うような事情はなく、心理描写すら、ほとんど描かれてません。
戦場でありながら勧善懲悪に似ている状況というのは作者の狙い通りなんでしょうね。