アクセル・ワールド 第14話
『Arrestation ; 策略』
≪あらすじ≫
剣道部に入部した新入生・能美(のうみ)が《バーストリンカー》ではないかと疑うハルユキ。彼の言葉に、同じ疑問を抱いていたタクムも部活中に調べられるだけ調べてみる、と協力を申し出る。
能美が使ったコマンドは、以前黒雪姫が使用した《フィジカルフルバースト》の下位互換コマンド《フィジカルバースト》。そこまでは突き止めたハルユキたちだったが、やはり確たる証拠はない。
そうこうしている内に、三年生の修学旅行が直前となった。黒雪姫にも、能美の存在のことを報告するハルユキだが、仮病を使って東京に残ろうかとさえ考えている彼女を、せっかくの修学旅行に行ってもらうため「自分たちで何とかして見せる」と大見得を切ってしまうハルユキ。
三年生のいない梅郷中。ハルユキは躍起になって能美が《バーストリンカー》である確証を得ようとするが、逆に罠にかけられてしまい――
≪感想≫
OPとEDが新バージョンに。正直、タイミング的には前回じゃなかったのかなー、と思う。この辺り、物語の区切り方が上手い本作のスタッフにしては、あまり上手くない。完成が間に合わなかったのだろうか?
まずは新OP。カッコいい。そして演出が、サンライズが携わっているせいか、やたらガンダムっぽい気がしたのは私だけだろうか(笑 デュエルアバターのシーンにそれを操る《バーストリンカー》のカットインが入る感じや、剣道部同士ライバルとなるのかタクムと能美が剣で鍔迫り合いをするシーンなんかは、その最たる部分。
……剣? タクムってパイルバンカーの強化外装じゃなかったっけ。あれで鍔迫り合いをしていただけなのか、その後のシーンでハルユキも肉弾戦以外の必殺技らしい必殺技を展開していたし、タクムも自分の“剣道”という長所を活かす必殺技や武器を今後手に入れるのか。
OPではキャラ数も圧倒的に増えて、とりあえずこの能美編がどこまで続いて、どれくらい描かれるのかに期待。っていうか、アッシュとクロウってあんな仲良くなるのかwww もう、黒雪姫よりもアッシュとカップルになった方がお似合いなんじゃ(マテコラ
そう言えば、今度のOPだとあんまり飛行している印象がないね、ハルユキは。でも、本来《ブレイン・バースト》というプログラムも、『アクセル・ワールド』という作品もこうあるべきなのだと思うけど。
なんかこう、レアスキルやアビリティの乱発、不正プログラムや裏技の多用、無制限中立フィールドの出現のせいで本来あるべき格闘型オンラインゲームとしての魅力を活かし切れていない。結果的に、今回も能美は不正プログラムやら電子マスキングやら不正行為や裏技ばかり。この辺り、“敵”の作り方がタクムの時から進化がまるでなくて上手くないなと思ってしまう。
2D格闘ゲームほどのものは求めてないにせよ、もっと本来あるべき形としての格闘ゲームである《ブレイン・バースト》の姿であってほしいと、このOPを観ると一層願う。
そして新ED。唄っているのは、黒雪姫役の三澤さん。黒雪姫の演技に関しては、特に叫びシーンでいろいろな評価もあるが、失礼ながら意外なほど歌は上手い方だと思った。もちろん、声優業界において某紅白歌手やら、『けいおん!』シリーズでEDを担当した人みたいにトップレベルなんてわけではない。だが、新人・若手であることを考えれば、十分に合格点だろう。
EDは黒雪姫先輩と、そのアバターがハルユキを取り合うと言う何ともシュールなモノw ほとんど背景のない真白な空間で、ブタアバターと化したハルユキを取り合い、最後に黒雪姫が自分のアバターを持っていた傘で殴り倒し、「ハルユキ君は私のものだ! 貴様なんぞにくれてやるか!」と言わんばかりの顔で彼を抱えて立ち去る流れは面白い。
EDの中で一つの物語が起承転結で完結しているが、そのEDが本編から逸脱しているわけではないのが上手い。当面、肝心の黒雪姫先輩が東京を離れているため本編に出て来るか怪しいのでその補填、今回観ての通りの下衆野郎の登場の口直し的な意味も込められた上での、EDの演出なのかもしれない。
まぁ、これくらいのイチャラブ度を本編の中でももう少し観たいとも思うが、仮にそれがあるとしてもしばらく後のことかw
さて、本編は能美の本性バレと罠にかかって脅迫されるハルユキとチユリ。これって、普通にこの会話を録画してたら、ハルユキどうのよりも、それで能美詰みじゃね?とか思うんだけどね(黒雪姫が食事の画像を送ってきていて、その対比が余計に……)。その辺りは、あの状態でも彼は電子マスキングらしきものを自分や自分の音声などにかけているのかもしれない。
正直、このエピソードが始まるタイミングは絶望的に悪い。要は脅迫されてイジめられて、(ポイントを)カツアゲされそうになっているわけで、タイムリーに現実世界で今そのイジメネタはかなりシビアに、敏感になっていることでもあるからw
まぁ、笑いごとではなくて公共の電波を使って放送している以上、そうした影響が仮にサブカルチャーの番組であったとしてもないわけではない。過去には放送自粛、中止に追い込まれた作品もあったわけで(厳密に、今と全く同じ状況でもないが)。
イジメに関わらず問題が発生した場合、一番してはいけないことは自分一人で判断し行動してしまうことだ。自尊心の高い人、普段いつも背伸びした自分を見せている人に限って、そうした問題を相談することは自分の“弱み”だと考えて相談したがらない。けれど、周囲の人に相談すればその人には何か現状を打開する秘策があったり、自分では思いつかないor決心しきれない決断を教えてくれて背中を後押ししてくれるかもしれないのだ。何より、そういった問題やマイナスな情報ことほど共有していた方が、危機管理はしやすい。
日本語には実に適切な表現があって「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と言われる。一時の恥を忍んで誰かに助力を求めればその場で解決するかもしれない問題が、その一時の恥を受け入れて誰かに助力を求められないがために下手をすれば一生モノの問題を抱え続けることになるかもしれない。これはある種の情報共有なのだ。
社会人として働いている方なら一度は必ず耳にするであろう「ホウ・レン・ソウ」の単語。学生の方は耳慣れないだろうが、これは「“報告(ホウ)”・“連絡(レン)”・“相談(ソウ)”」のこと。組織運営、特に社会に出てからのビジネスの中においては、基礎にして最も重要な事柄の一つとも言われる。
もちろん、これはビジネスだけに当てはまることではない。ビジネスの中で必要なことというのは、本質を辿れば組織運営に必要なことであり、そして最も身近な組織は最も近しい人間関係の家族であり友人であり恋人である。
“報告”“連絡”“相談”、これらを突きつめて簡単に表現すればそれは“情報の共有”だ。無論、何でもかんでもプライバシーに関わる部分まで情報開示しろ、というものではないけれど、これはとても大切なことであることも、この記事を読んで下さった方には覚えていてもらいたい。
例えば友人同士の関係。逢う度に友人同士で「昨日、こんなことがあってさー」とか「こんなテレビ観たんだけど」といった日々の“報告”をしてるはず。必要があれば電話やメールで“連絡”を取り合っているはず。そして何か悩みがあれば“相談”を持ちかけたり、持ちかけられたりするはず。そうしていく中で、関係と言うのはより強固な絆となっていくはずだ。
(ただ、厳密な「ホウ・レン・ソウ」の“報告”の意味とはちょっとずれてるけどね、これ。まぁ大まかな概要として捉えてもらいたい)
そう言う意味では、これから罠にハメられて窮地に立ったハルユキやチユルが「ホウ・レン・ソウ」を出来るのか。“連絡”する相手はタクムかな。“相談”するならレギオンは違うがニコとか良いかもしれない(というか他に相談できる《バーストリンカー》がいねぇよw)。そして当然“報告”するべきなのは、自分たちの“上司”に当たる黒雪姫となる。
まぁ、難しいところか。特に黒雪姫には。ハルユキが大見得を切ってしまった上に、報告次第では黒雪姫が修学旅行を切り上げて戻ってきてしまうかもしれないと思えば、なおのこと。物語としては、そうすることで彼女を意図的に排し、ハルユキないしタクムやチユリたちだけで問題に挑み乗り越える図を描きたいのだと思う。そして能美という下衆な敵をハルユキたちに最終的に乗り越えさせたいのだろう。
それも物語としては悪くない。ただ、このタイムリーな時期にこんな展開を視聴した身としては、こんなことが可能なのは二次元の世界だからこそであることを私は口にしておきたい。そして現実において求められるもの・周囲が求めているものは、実はそれとは真逆で、決して一人で立ち向かう勇気ではなく周囲に「ホウ・レン・ソウ」出来る勇気であることをしっかりと書き記しておきたい。
余談。
なんか最近、ハルユキとタクムってずっと一緒だよね。冒頭から男二人きりで食事って。OPでも二人並んだショットが多いし……、こ、これは夏に薄い本が出るフラグか!?(マテコラ 黒雪姫先輩、ハルユキの争奪戦で最大のライバルは絶対チユリとかニコとかじゃなくてタクムだと思うwww
っていうか、チユリの母親の口にした「将来のお婿さん候補」は当然タクムなんだよね? タクムだけなんだよね? まさかハルユキ込みとか、そんなタクム涙目な展開じゃないよね?w
ん……いや、待てよ。実は「将来のお婿さん候補=ハルユキ」で、そのお嫁さんの座をチユリとタクムで争わせる気なのか?(ノ∀`*)アイター
次回『Destruction ; 崩壊』
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NoTitle
たとえば黒雪姫がしばしば録るハルユキの視界SSなども、本来なら撮影対象に無断で録ることはできません。
あるいは「新聞部の取材」などの場合は同意を得なくとも使用が許されていますが、その場合は取材であることが相手にも示され、またおそらく後で何を録ったのかチェックされるでしょう。
ニューロリンカーではない機械を使えば別ですが、あの時代はニューロリンカーが万能過ぎて他の機械を使うという発想自体があまり無いんですよね。