Fate/Zero 第3話
『冬木の地』
≪あらすじ≫
全てのサーヴァントが召喚された晩、綺礼はアサシンに遠坂時臣の暗殺を命じるが時臣のサーヴァント・アーチャーによって返り討ちにあう。これによって綺礼はサーヴァント喪失を名目にリタイアし、教会の保護を受けることに。
だが、それは全て時臣と綺礼による策略。綺礼のアサシンは“単一”の存在ではなく“群体”としての存在であり、綺礼のアサシンはまだ何十人と生き残っていた。
一方、ドイツにいた切嗣は助手・久宇舞弥を連れて日本入り。半日遅れでセイバーと妻アイリスフィールも日本へと入国した。切嗣の戦略は、相性の悪い自分とセイバーが組むのではなく、アイリスフィールをセイバーの偽マスターに仕立て共に行動させることで敵の目を向け、その隙に策謀を練り敵を討つというものだった。
その日の晩、セイバーとアイリスフィールの前に二本の槍を手にしたサーヴァントが姿を現す――
≪感想≫
第四次聖杯戦争の幕開け。まずはキッチリと事前準備をしていた遠坂陣営による、戦略が下地として敷かれた。まぁ、原作を未読の方でも薄々気づいていた人がいたのではないかと思うが、綺礼のリタイアはブラフ。実際にはアサシンの特性を活かした偽装工作であり、本来中立な監督役であるはずの璃正を味方に引き込んでの出来レース。
ルール違反? バレなきゃ問題なくね?
という、リアルにいたらぶっ飛ばしたくなるような発想だが(笑)、これは生きるか死ぬかのバトルロワイヤル。生きるためにあらゆる策を尽くすというのは当然のことだし、これが出来たのは何年あるいは何十年も前から下地を作り上げ、璃正との人間関係を構築しパイプを作ってきた時臣だからこそだとも言える。同じことは切嗣やウェイバーでは出来ない。時臣が時臣だからこそ出来た部分だろう。
一方でルールの間隙を縫うようなやり方を突いてきたのが切嗣。
セイバーのマスターとして自分の妻を仕立て上げ、その隙に自分は助手と共に後方から敵マスターを狙い撃ち、といのが彼の狙いだろう。切嗣とセイバーの相性(性格・戦法両面で)が最悪であることを考えれば、ベストな布陣なのかもしれない。セイバーもアイリスフィールとの相性は良さそうで、彼女のためなら死力を尽くせるだろうし、自分に敵の目が向かない状況は切嗣にとってこれ以上ない好条件。切嗣がセイバーを巧く使って見せる思いついた戦法とはおそらくこれだったに違いない。
そんな彼にまつわることが二つ判明する。一つは助手の舞弥。ただならぬ関係のようだが、アイリスフィールとの関係が遊びだったとは思えない(娘イリヤへの言動などから)。むしろ舞弥との関係の方がよほどドライのように感じる。切嗣にとっては仕事をする上で欠かせないパートナーで、舞弥にとってはそれ以上の恋慕“も”抱くという感じか。どちらにせよ、二人とも戦闘に関してはプロフェッショナルなので戦う状況になればそうした感情面は無視しても良いのかもしれない。
もう一つは前述したイリヤ。生誕八年経った彼女は、それでもワルサー(銃器)よりも体重が軽い。それはつまり、イリヤの成長は止まっているということ。ここがネタBlogならロリネタで叫ぶのだろうが、あいにくそんなことはしないw というか、実は大本の『Fate/stay night』をやっているのでその理由とか全部知ってるんだよね(苦笑 どちらにせよ、重要なのはその真相ではなくそれを憂う切嗣の姿。立派なお父さんじゃないか。その決意が、彼をさらに強くしてくれるのだと信じたい。
余談だが、個人的には黒スーツのセイバーに萌えるw 『まよチキ!』でも思ったけど、可愛いくて強い女の子はメイド服姿よりも黒スーツとか執事姿で尽くしてくれる方が好き(ぇ
◇聞き分けられた? セイバーの声音の違い
さて、今回真っ黒なスーツで白を基調としたアイリスフィールと対照的な姿で登場したセイバー。正しくアイリスフィールという姫を護衛するナイト(騎士)かバトラー(執事)かといった具合だ。
注目すべきはセイバー役川澄綾子さんの声音の使い分けだろう。多くの人が(それこそ移植版やアニメ版といったPCゲーム以外に手を出している人は)スーツ姿のセイバーの声音に違和感すら覚えたのではないだろうか。
確かに声は一緒なのだけれど、どこか声音が柔らかく軽い印象。それは、それこそお嬢様に使える一流執事のような気配りや気遣いに溢れた声音だった。
だが、ランサーを前に武装化しサーヴァントとしての姿に戻ったセイバーは、私たちが知る可憐だけど重厚感のある硬い印象の声音に戻っていた。
この絶妙な使い分けを聞いて鳥肌が立った。いや、本当に凄い。もちろん、そういう演技指導が監督や音響監督から入ったのだろうが、本当に紙一重の違いを確実に反映するのはさすがプロの声優さんだと唸ってしまう。
あくまで紙一重のラインで違う、という点が重要。ガラリと声音を変えてしまってはキャラクターそのものが別人に映ってしまうかもしれないし、かといって文字色変化が小さ過ぎれば気付く人がいなくて意味がなくなる。
さらに言えば武装化し白銀の鎧をまとった重々しいセイバーのイメージとスーツ姿の軽快なセイバーの差が出るような、声の重量感にも差異を出さなくてはいけない。それによって重い・軽い、あるいは硬い・柔らかいの声の違いによって、戦闘するサーヴァントのセイバーと、そうではないセイバーに違いが生まれるのだから。
『Fate/Zero』というのはいろいろな部分でいろいろな方々のプロの技というものを見せてもらっている気がする。川澄綾子さんのこの絶妙な声の使い分けも、プロの技と呼んで良いだろう。
◇現在の陣営
◆衛宮陣営
▽マスター
衛宮切嗣
▽サーヴァント
セイバー(アルトリア・ペンドラゴン=アーサー王)
▽その他
アイリスフィール・アインツベルン、久宇舞弥
『魔術師殺し』との異名を持つ衛宮切嗣は魔術師だからこそその裏をかき、魔術師としての規則の隙を突いて相手を抹殺する戦闘スタイルを得意とするが、呼び出したサーヴァント・セイバー(アルトリア・ペンドラゴン=アーサー王)は正面からの正々堂々を得意としているため相性は最悪。
それを解消するためアイリスフィールを偽りのセイバーのマスターに仕立て上げ、切嗣は助手の舞弥と共に後方からの支援と策謀に徹する戦略を取る。
彼が目指す目的は「世界の救済」というとんでもないものだが、その目的に関してだけはセイバーも同意している。
◆遠坂陣営
▽マスター
遠坂時臣、言峰綺礼
▽サーヴァント
アーチャー(ギルガメッシュ)、アサシン(???)
▽その他
言峰璃正
遠坂時臣と言峰綺礼による秘密裏の協力関係。時臣のサーヴァントはアーチャー。その真名は世界最古の王・英雄王ギルガメッシュで「世界の財宝を手中にするため」聖杯獲得を目論むが、高いプライドを単独行動スキルによって時臣は御し切れていない。
綺礼のサーヴァントはアサシン。アーチャーによって殺されリタイアしたように見せかけたが、実際にはアサシンは“単一”ではなく“群”の存在であり、まだリタイアしていない。中立のはずの璃正を抱え込み、リタイアしたように見せて戦況を探る戦略を選ぶ。
◆ウェイバー陣営
▽マスター
ウェイバー・ベルベット
▽サーヴァント
ライダー(征服王・イスカンダル)
魔術師の総本山・ロンドンの時計塔の学生。聖杯を得る目的は魔術師としての実力を他人に認めさせるため。
呼び出した英霊のクラス(役職)はライダー。その真名は征服王の異名を持つマケドニアの英雄・イスカンダル。世界征服を考えているが、その性根は豪快な豪傑。そんな彼にウェイバーは振り回されっぱなしだが……。
◆間桐陣営
▽マスター
間桐雁夜
▽サーヴァント
バーサーカー(???)
間桐家の次男だが、魔術師になることを拒む出奔。しかし、遠坂家の次女だったはずの桜が間桐家に養子に出されたと知って出戻り。彼女を解放するために、自らを犠牲にしてでも聖杯を得ることを望む。余命一カ月。
呼び出した英霊のクラス(役職)は消去法によってバーサーカーで確定。
◆雨生陣営
▽マスター
雨生龍之介
▽サーヴァント
キャスター(???)
殺人鬼の少年と人の恐怖を最大の喜びとする狂った魔術師・キャスターの英霊のコンビ。目的は不明だが、龍之介にとって聖杯という存在はどうでもいいのかもしれない。では、キャスターの目的は?
現段階でサーヴァントとマスターの相性という一点において最高だと思われる。
◆???陣営
▽マスター
???
▽サーヴァント
ランサー(???)
▽その他
マスター不明。二刀流ならぬ二槍流のランサーは、セイバー同様高潔で一対一の真剣勝負を望んでいるように見えるが?
次回『魔槍の刃』
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NoTitle
毎週放送直後のレビューご苦労様です。
住んでいる地域の影響で2話までしか見ていませんが、クオリティの高さに驚かされますね。時臣邸ニ進入するアサシンのシーンは素晴しかったです。
>個人的には黒スーツのセイバーに萌える
これは原作読んでいた時も萌えました。(笑)
映像化で期待していた箇所ですね。ただ、OPのカットで既に登場していたのがショックですが・・・ネタバレするなよw
それ以上にEDがネタバレの宝庫になってますね。
最も英霊名が判り辛そうなサーヴァントのヒントが思いっきり出ていた。判る人は直ぐに判っちゃうぞw
さて、ランサーが出て来た様なので4話から本格的に聖杯戦争が始まりましたね。と言う事はウェイバー君のヘタレっぷりも見られるのかなw
何はともあれ毎週楽しみですね。